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更新日:2024/04/26

生理前に太るのはなぜ?体重が増加する原因や太らないための対策を紹介

この記事のまとめ
  • 生理前に太る原因には、むくみや食欲増進、便秘などがある
  • 生理前の体重増加は、生理後に元に戻るケースがほとんどであるため、無理にダイエットをする必要はない
  • ダイエットをするなら、生理の終わり頃から排卵日までに行うのが効果的
  • 生理前に太らないためには、マッサージや食生活の見直し、低用量ピルの服用などが有効

「生理前になるといつも太りやすくなる気がする…」と悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。生理前はただでさえ頭痛やイライラなどの症状に悩まされやすいのに、体重の増加まで起きてしまうとさらに気分が沈んでしまいますよね。

この記事では、生理前に太る原因を紹介します。痩せやすい時期や生理前に太らないための対策なども紹介するので、生理前の体重増加に悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

生理前に太る原因

生理前は太りやすい時期だと言われています。どのくらい体重が増加するかには個人差がありますが、何もしなくても2〜3キロ増加する人もいます。

ここでは、生理前に太る主な原因を紹介します。

むくみ

生理前に太る原因の一つには、むくみが挙げられます。むくみは、皮膚の下にある皮下組織に水分が溜まった状態を指します。この余分な水分の蓄積によって、体重が増加するのです。

むくみが生理前に生じやすいのは、生理前に分泌されるホルモンの影響です。そもそも生理周期には、プロゲステロン(黄体ホルモン)とエストロゲン(卵胞ホルモン)という2つの女性ホルモンが関わっており、生理前になるとプロゲステロンの分泌量が増加します。プロゲステロンには保水作用があるため、プロゲステロンが増加すると身体に水分が溜まりやすくなり、むくみにつながってしまうのです。

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食欲増進

生理前に太る原因には、食欲増進も挙げられます。プロゲステロンには、前述したような保水作用だけでなく、食欲増進作用もあります。これは、妊娠したときに備えて栄養素を身体に蓄えようとして起こる作用です。この食欲増進作用による食べすぎが、体重増加の原因になる可能性があります。

また、プロゲステロンは、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの効きを悪くするとも言われています。インスリンの効きが悪くなると血糖値が上がりやすくなるため、上がった血糖値を下げようとインスリンが大量に分泌され、血糖値が急激に下がってしまいます。血糖値が下がると、身体は防衛反応としてなにかを食べるよう指令を出すため、空腹を感じるようになってしまうのです。

便秘

生理前に太る原因には、便秘があります。前述したように、プロゲステロンには体内に水分を蓄積する働きがあるため、便の中の水分を吸収し、便を硬くしてしまうのです。

また、プロゲステロンには、排便を促す腸の蠕動(ぜんどう)運動を低下させる働きもあります。蠕動運動が低下すると、便が長時間腸内にとどまり、水分量が減少することで便が硬くなってしまいます。

参考:全国健康保険協会「便秘

運動量の減少

生理前に太る原因には、運動量が減少しやすいことが挙げられます。

人によっては、生理前になると倦怠感やふらつきに悩まされる場合があります。PMS(月経前症候群)の症状がある方は、吐き気や頭痛などを感じることもあるでしょう。

こうした症状を理由に、運動量が減ると、必然的に消費エネルギーも減るため、体重が増加しやすくなってしまうのです。

生理前の体重増加は元に戻るケースがほとんど

生理前に増加した体重は、生理後に元に戻るケースがほとんどです。

理由はホルモンバランスの変動にあります。生理が始まる1週間前になると、保水作用のあるプロゲステロンの分泌量が低下し、生理が終わる頃には、余分な水分を排出する作用のあるエストロゲンの分泌量が優位になります。そのため身体の余分な水分が排出されることでむくみが解消され、むくみによって増えた体重は元に戻るのです。

ただし、食べ過ぎで増えた体重は脂肪となって蓄積されるため、生理が終わっても元に戻らない場合があります。

ダイエットは生理の終わり頃から排卵日までに行うのが効果的

食べ過ぎによって増えた体重を元に戻すためには、ダイエットが有効です。ダイエットを行うのにベストなタイミングは、生理の終わり頃から排卵日までの約2週間です。

生理前は太りやすく痩せにくい時期にあたりますが、生理後は太りにくく痩せやすい時期にあたります。なぜなら生理後は、代謝を上げる働きのあるエストロゲンの分泌量が増加するからです。

また、生理の終わり頃から排卵日まではプロゲステロンの分泌が少なくなるため、むくみや食欲増進が起こりにくいことも理由として挙げられます。

生理前に太らないための対策

生理前の体重増加が女性ホルモンの変動による仕方のないことだとしても、なるべく自分の体重はキープしておきたいですよね。ここでは、生理前に太らないための対策を紹介します。

マッサージを行う

生理前に太らないための対策には、マッサージがあります。マッサージで血行を促すことで、むくみの改善につながります。

マッサージは、特にむくみやすい足首から膝にかけてを重点的に行うのがおすすめです。足に送り出された血液は重力に逆らわないと心臓に戻れないため、むくみやすい傾向があるのです。

塩分を控えてカリウムを摂る

生理前に太らないためには、塩分を控えてカリウムを摂取することが有効です。

塩分の摂取量が多いと、身体が体内の塩分濃度を薄めようとし、身体に水分を溜め込みやすくなります。その結果、むくみやすくなるのです。

また、カリウムには、余分な水分を排出する働きがあるため、むくみの解消に効果的です。むくみが気になる場合は、下記のようなカリウムが多く含まれている食材を積極的に摂るようにしましょう。

食材可食部100gあたりのカリウム含有量(mg)
ほうれん草690
里芋640
ブロッコリー460
れんこん440
じゃがいも420

参考:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)

食物繊維を摂る

生理前の体重増加を防ぐには、食物繊維を摂ることも有効です。

食物繊維には、腸内環境を整える働きがあるため、便秘を改善する効果が期待できます。

また、食物繊維には、血糖値の上昇を抑える働きもあるため、インスリンの分泌による空腹感を防ぐ効果も期待できます。

食物繊維が多く含まれる食べ物には、下記があります。生理前は、普段の食事にこれらの食材を使った料理を1品追加してみるのがおすすめです。

  • 豆類:煮豆・納豆・おからなど
  • イモ類:さつまいも・里芋・こんにゃくなど
  • きのこ類:しいたけ・しめじ・えのきなど
  • 海藻類:わかめ・寒天・ところ天など

十分な睡眠時間をとる

生理前に太らないための対策には、睡眠時間を十分にとることも挙げられます。睡眠不足の状態が続くと、食欲を亢進させる作用のあるグレリンというホルモンの分泌量が増加する一方で、食欲を抑制する作用のあるレプチンの分泌量が減少してしまうのです。

睡眠時間を十分にとるためには、寝る前のスマホやPCの使用を控えたり、寝る前には部屋の照明を暗くしたりして、入眠しやすくなる行動を心がけましょう。

低用量ピルを服用する

生理前に太らないための対策には、低用量ピルの服用もあります。低用量ピルにはホルモンバランスを整える作用があるので、ホルモンバランスの変動によるむくみや食欲増進を起こりにくくする効果が期待できるのです。

また、低用量ピルにはほかにも、生理に関する下記の症状を改善する効果が期待できます。

  • 生理痛
  • 肌荒れ
  • 生理不順
  • PMS

低用量ピルは医療用医薬品に分類されるため、入手するには医師の診察を受けた上で処方してもらう必要があります。ドラッグストアや薬局などで購入することができないので、低用量ピルの使用を検討している方は、婦人科を受診するか、ピルの処方を行うオンライン診療サービスを利用してみましょう。

まとめ

生理前は、女性ホルモンの影響でむくみや食欲増進などが起こりやすいため太りやすい時期にあたります。しかし、生理前に増加した体重は元に戻るケースがほとんどなので、過度に心配する必要はありません。ただし、食べ過ぎによって増えた体重は脂肪であるため、生理が終わっても元に戻らないケースがあるので注意しましょう。

生理前に太らないためには、マッサージを行ったり、食生活を見直したりするのが有効です。低用量ピルを服用するのも一つの手であり、体重の増加を防ぐだけでなく、生理痛や肌荒れを改善する効果も期待できます。

レバクリでは、ピルのオンライン診療サービスを行っています。オンラインで予約から診察まで行うことができ、処方された薬は自宅やコンビニなどの自分が指定した場所に届きます。初診料と診察料は無料なので、低用量ピルの服用が初めての方でもまずはお気軽にご相談ください。