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更新日:2024/04/26

ピルに休薬期間はなぜ必要?生理が来ない原因や飲み忘れ時の対応も解説

この記事のまとめ
  • ピルの休薬期間は、子宮や卵巣の機能を保つためにある
  • 休薬期間は7日間で、正しく服用すれば休薬期間でも避妊効果は得られる
  • 休薬期間中に生理がこない原因は、妊娠している、子宮内膜が薄くなっていることなど
  • ピルの休薬期間中はホルモンが急激に変化するため、不調を訴える人もいる
  • ピルを飲み忘れても、適切に対処すれば避妊効果は維持できる

「ピルの休薬期間は本当に必要なの?」「休薬期間の妊娠の可能性は?」と不安に思っている人もいるでしょう。ピルを服用するにあたって、休薬期間は必要不可欠です。

そこで、この記事ではピルの休薬期間についてくわしく解説します。休薬期間に生理が来ない原因や、休薬期間中の避妊効果、万が一飲み忘れたときの対応方法なども紹介するので、参考にしてください。

ピルの休薬期間とは?

ピルの休薬期間とは、ピルの実薬を飲まない期間のことです。ここでは、ピルの休薬期間はなぜ必要かについてや、休薬期間の長さについて解説します。

ピルの休薬期間はなぜ必要?

女性にとって大切な卵巣や子宮の機能を正常な状態に保つためには、ピルの休薬期間は必要です。ピルの服用中は、卵巣や子宮の機能が止まり、活動しない状態が続きます。薬を飲まない期間を作ることによって定期的に卵巣や子宮を活動させ、本来の機能を保つことができます。

また、休薬期間​なくピルを服用し続けると、予期せぬタイミングで出血するというトラブルが起きる可能性が高いです。したがって、出血が予期せぬタイミングで起きないよう出血の時期をコントロールする意味でも、休薬期間はとても大切です。

ピルの休薬期間は7日間

ピルを服用する際、休薬期間は7日間です。21錠タイプの場合は、実薬を21日間連続で服用後、7日間は薬自体の服用をせずに過ごします。28錠タイプの場合は、薬自体は28錠分ありますが、最後の7日間に服用する薬はピルの成分が含まれていない偽薬となっており、結果的に休薬期間がとれるようになっています。

休薬期間のいつ頃生理がくる?

個人差がありますが、休薬期間が始まってから2〜3日で、生理のときのような消退出血が起きます。消退出血とは、ピルの休薬によって子宮内膜が増幅を止めて剥がれ落ちることで起こる出血です。通常の生理よりも出血は少ないのが特徴です。

ピルの休薬期間に生理が来ないことはある?

ピルの休薬期間中に生理が来ないことがあります。その原因には、主に下記の3つが考えられます。

  • 妊娠している
  • 子宮内膜が薄くなっている
  • ホルモンバランスが乱れている

それぞれ解説していきます。

妊娠している

休薬期間中に生理がこない場合、妊娠している可能性を考える必要があります。妊娠していると休薬期間に出血は起こりません。ピルの服用中に妊娠してしまうのは、主に飲み忘れが原因です。休薬期間は、排卵が終わっている時期なので、正しくピルを服用できていれば妊娠することはまれで、厚生労働省によると約99.7%の高い避妊効果があるとされています。

しかし、飲み忘れなどを含めた一般的な服用における避妊率は95%とされているため、休薬期間前後の飲み忘れには十分注意してください。

参考:厚生労働省「経口避妊薬(OC)の有効性についてのとりまとめ

子宮内膜が薄くなっている

ピルを服用すると、子宮内膜が厚くなりません。子宮内膜の菲薄化が強く生じると、剥がれる子宮内膜がなくなり、出血が生じない場合があります。

ホルモンバランスが乱れている

女性は、過度なストレスを感じると脳から副腎皮質刺激ホルモンが分泌されることで、性腺刺激ホルモンが刺激されます。これにより女性ホルモンの分泌が抑制され、ホルモンバランスが乱れることで生理が来なくなることがあります。

休薬期間も同じ原理で、過度なストレスを感じてしまうと消退出血が起きないことがあります。 ストレスが原因の場合は、しっかり休息をとるなどしてストレスの解消を心がけましょう。いずれの場合でも、出血しない理由を自己で判断するのは難しいため、休薬期間中に出血が起こらない場合はかかりつけ医に相談しましょう。

ピルの休薬期間の避妊効果は?

ピルは用法用量を守って正しく服用を続ければ、休薬期間中でも避妊効果が得られます。その理由は、休薬期間中でも卵胞が排卵されるまでの大きさに育たず、次のピルを服用することになるためです。

本来の場合、卵巣内の卵胞径が18~22mmになると排卵が起こります。休薬期間に入ると卵巣や子宮の働きが再開し、早ければ休薬7日目に卵胞径が12mmになりますが、8日目からピルの服用を再開するため、それ以上卵胞が育つことがなくなります。

つまり、ピルは正しく服用し休薬期間をしっかり守ることができれば休薬期間であっても避妊効果が続くということです。休薬期間が明けた際の飲み忘れにはくれぐれも注意しましょう。

ピルの休薬期間に体調の変化はある?

ピルの休薬期間は、身体の女性ホルモンが急激に変化することで自律神経が乱れ、以下のような症状が出る場合があります。

  • だるさ
  • 頭痛
  • 眠れない
  • 動悸・息切れ
  • イライラ
  • 情緒不安定になる

ピルの服用を1〜3ヶ月続けてみて、休薬期間の症状が辛い場合は、自己判断せずかかりつけ医に相談しましょう。

休薬期間明けにピルを飲み忘れてしまったときの対処方法

特にピルの21錠タイプは薬自体を飲まない期間があるため、服用を再開し忘れる人が多いです。21錠タイプにしても28錠タイプにしても、休薬期間明けにピルの服用を再開し忘れたときは避妊効果が低下している状態にあり、実薬を7日間続けて飲むまでは避妊効果が戻らないとされています。ここでは、万が一飲み忘れた場合の対処方法について解説します。

24時間以内に飲み忘れに気付いた場合

ピルの服用予定時刻から24時間以内に飲み忘れに気付いた場合、その時点で1錠を服用してください。飲み忘れに気づいたのが次の日の服用予定時刻前であれば、すぐに飲み忘れた分を1錠服用し、次の日の分は、通常どおり服用してかまいません。

次の日の服用予定時刻に飲み忘れに気付いた場合

次の日の服用予定時刻に飲み忘れに気づいた場合は、前の日に飲み忘れた分と合わせて2錠服用します。ピルは、1日に2錠までであれば、重大な副作用が起きる可能性も低いため、服用しても問題はありません。

2日以上ピルを飲み忘れた場合

万が一2日以上ピルを飲むことを忘れた場合は、その時点で前の日に飲み忘れた1錠を服用し、その日分は服用予定時刻に服用してください。ここで注意したいのが、ピルは1日2錠までしか服用ができないということです。飲み忘れた期間が2日以上だからといって、3錠以上服用しないでください。

休薬期間明け(第1週目)に2日以上続けて飲み忘れた場合

休薬期間明け、つまりピル服用の第1週目に2日以上連続して服用を忘れた場合は、避妊効果が低下している可能性が高いです。その期間に飲み忘れが判明した場合は、ピルを7日間以上連続で飲み続けるまでは、他の避妊方法を併用するもしくは性交渉を避けるようにしてください。

もし、休薬期間もしくは第1週目にピル以外の避妊をせずに性交渉を行った、あるいは避妊に失敗した場合は、緊急避妊薬を使うことも検討しましょう。

まとめ

ピルの休薬期間は、卵巣や子宮の働きを正常に保つため、また出血が予期せぬタイミングで起きないようコントロールするために必要です。用法用量を守り正しく服用を継続すれば、休薬期間でも避妊効果は高いです。

しかし、休薬期間明けに実薬の服用を再開し忘れる人が多く、休薬期間明けに2日以上服用を忘れた場合は、避妊効果が低下します。その場合、7日間連続でピルの実薬を飲むまでは適切な避妊効果が得られないため、ピル以外の避妊方法や性交渉を控えるようにしましょう。

ピルの休薬期間に困ったことや飲み忘れて不安になった場合は、自己判断せずにかかりつけ医に相談してください。

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