更新日:2024年08月07日
低用量ピルは保険適用になる?保険適用にならないピルとの違いや値段を開設
- 低用量ピルには保険適用になるピルとならないピルがある
- 保険適用になるピルはLEP、保険適用にならないピルはOCと呼ばれる
- 保険診療のピルと自由診療のピルの値段は、同じくらいになるケースも少なくない
- 低用量ピルを入手するには、対面診療かオンライン診療で医師に処方してもらう必要がある
低用量ピルは、毎日飲み続けることで、効果を得ることができる薬です。低用量ピルを毎月購入することを考えると、保険適用のピルを選んで少しでも費用を安く抑えたいと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、保険適用になるピルとならないピルの違いについて説明していきます。保険適用になるピルとならないピルの値段の違いや、低用量ピルを入手する方法なども紹介しているので、低用量ピルの服用を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
低用量ピルには保険適用になるピルとならないピルがある
低用量ピルには目的に応じて保険適用になるピルとならないピルがあります。保険が適用されるのは、月経困難症や子宮内膜症などの病気の治療を目的に処方されるピルです。
一方、避妊を目的として処方されるピルは、保険適用外となります。避妊は病気ではないと判断されるためです。月経移動や肌荒れ改善などを目的としてピルを服用する場合も、同様の理由で保険適用にはなりません。
種類 | 目的 |
---|---|
保険適用の低用量ピル | 月経困難症・子宮内膜症の治療や症状緩和 |
保険適用外の低用量ピル | 避妊、PMSの症状緩和、月経移動、肌荒れの改善 |
保険適用になるピルとならないピルの違い
保険適用のピルとならないピルは、名称が異なります。保険適用になるピルはLEP(low dose estrogen-progestin:低用量エストロゲン・プロゲスチン)とよばれる一方で、保険適用にならないピルはOC(oral contraceptive)とよばれます。どちらもエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)という女性ホルモンを含んでいる点は同じですが、LEPのほうがエストロゲン含有量が少ないとされています。
下記で、それぞれのピルを詳しく説明します。
保険適用になるピル:LEP
LEPは、前述したように月経困難症や子宮内膜症の治療する際に処方されます。エストロゲン含有量がOCより少ないため、OCと比較すると副作用が少ないのが特徴です。
低用量ピルのうち、LEPに該当するのは以下の治療薬です。
- ルナベルLD・ULD
- フリウェルLD・ULD
- ヤーズ
- ヤーズフレックス
- ドロエチ
- ジェミーナ
LEPは、ピルの種類によって含まれているホルモンの種類や服用方法が異なります。たとえば、ルナベルやフリウェルにはノルエチステロンというホルモンが含まれていますが、ヤーズにはドロスピレノンというホルモンが含まれているのです。
また、ピルは基本的に1日1錠を21日間服用し、その後7日間の休薬期間を設けることで、その期間に出血を起こします。一方で、ヤーズフレックスは120日間連続して服用することができるため、出血の回数自体を減らすことができます。
保険適用にならないピル:OC
OCは避妊を目的とする際に処方されるピルです。OCの避妊効果は厚生労働省から承認を得ており、正しく服用していれば99%の避妊効果が期待できます。
低用量ピルのうち、OCに該当するのは以下の治療薬です。
- シンフェーズ
- トリキュラー
- アンジュ
- ラベルフィーユ
- ファボワール
- マーベロン
上記のピルは、種類によって含まれている黄体ホルモンの種類や含有量が異なり、避妊以外にも副効能として、生理痛やPMSの症状緩和、肌荒れの改善効果が期待できます。
低用量ピルを保険適用で処方してもらう方法
低用量ピルを保険適用で処方してもらうには、医療機関で検査を行う必要があります。保険適用のピルは、検査を受けて、医師が病気の治療や症状緩和のためにピルの服用が必要と判断した場合のみ処方されるためです。そのため、LEPとして承認を受けている低用量ピルを選べば、必ず保険適用になるという訳ではないので注意しましょう。
医療機関で行う検査には下記があります。
- 月経困難症:超音波検査、血液検査
- 子宮内膜症:超音波検査、MRI検査、腹腔鏡検査
ほかにも婦人科系疾患の検査として、触診や子宮内膜細胞診などの検査を行う場合もあります。
保険診療のピルと自由診療のピルの値段
保険診療の低用量ピルと自由診療の低用量ピルは、実はかかる費用が同じくらいになるケースも少なくありません。
保険診療のピルは3割負担で購入できるため、1シート約800円のものもあります。しかし、保険診療の場合、薬代とは別に診察料や検査代、処方料などがかかります。さらに、病気を治療するのが目的のため、定期的に診察や検査を受ける必要があり、その度に費用がかかるのです。
一方、自由診療のピルは、全額自己負担で購入することになりますが、初診料や診察料が不要で薬代のみでピルを入手できる場合があります。自由診療の場合、ピルの値段はクリニックによって異なりますが、1シート2,000~3,000円が相場です。
レバクリで処方している低用量ピルの値段
レバクリでは自由診療のピルを処方しており、薬代と送料550円(税込)のみで低用量ピルを入手することができます。
※初診料と診察料は無料で行っています。
レバクリでは、下記の6つの低用量ピルが処方可能です。低用量ピルは種類が豊富なので、服用目的や自分の体調に合ったものを、医師と相談した上で服用するようにしましょう。
- ラベルフィーユ
- ファボワール
- トリキュラー
- シンフェーズ
- アンジュ
- マーベロン
低用量ピル(28錠)の料金は下記のとおりで、定期配送と通常購入の2つのプランを用意しています。
定期配送 | 通常購入 |
---|---|
1ヶ月ごと:¥1,384(税込) ※3ヶ月目以降 ¥2,768(税込) 3ヶ月ごと:¥8,308(税込) 6ヶ月ごと:¥16,616(税込) | 1ヶ月分のみ:¥3,258(税込) 12ヶ月分のみ:¥39,098(税込) |
低用量ピルを入手する方法
低用量ピルを安全に入手する方法には下記の2パターンがあります。
- クリニックで対面で診察を受ける
- オンライン診療を受ける
個人輸入代行サイトでも低用量ピルが販売されているのを見たことがある方もいらっしゃると思いますが、低用量ピルの個人輸入は推奨されていません。
個人輸入で入手した低用量ピルには、偽造品が紛れている可能性があります。表示と異なる成分が含まれているピルや、成分量が異なるピルを服用すると、期待していた効果が得られなかったり、かえって健康被害が起きたりすることがあるので注意しましょう。
下記で、それぞれの入手方法を詳しくご説明します。
クリニックで対面で診察を受ける
低用量ピルは、対面のクリニックで医師の診察を受けて処方してもらうことが可能です。薬は院内で会計時に受け取るか、処方箋を調剤薬局に提出して受け取るかの2パターンがあります。
対面診療のメリットとしては、心身の状態を細かく把握してもらえることや、薬を診察当日に受け取れることが挙げられます。
オンライン診療サービスを利用する
低用量ピルは、オンライン診療サービスを利用して医師から処方してもらうことも可能です。オンライン診療では、スマホやPCで医師の診察を受けることができます。そして、処方された薬や処方箋は自宅やコンビニなど自分が指定した場所に届きます。
オンライン診療は、受付や会計などの待ち時間がほとんどないことや、通院する必要がないことがメリットとして挙げられます。また、婦人科に通うことに抵抗がある方でも、周りの目を気にせずに診察を受けられるのもメリットであると言えるでしょう。
まとめ
低用量ピルには、保険適用になるピルとならないピルの2種類があります。保険適用になるピルはLEP、保険適用にならないピルはOCと呼ばれます。LEPは、医師から病気の治療の一環として服用が必要であると医師から判断された場合のみ処方可能であり、誰でも保険適用のピルが処方されるわけではないので注意しましょう。
低用量ピルは、婦人科での対面診療やオンライン診療で医師の診察を受けた上で処方してもらうことができます。オンライン診療の場合、予約から診察までをすべてスマホやPCで行えるため、通院する時間がない方や、婦人科に通うのに抵抗がある方におすすめです。
レバクリではピルのオンライン診療サービスを行っています。初診料と診察料は無料なので、低用量ピルを服用したことがない方でも、まずはお気軽にご相談ください。
この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会専門医。 医師免許取得後、株式会社ボストンコンサルティンググループにてヘルスケア・IT領域にて従事。 現在は慶應義塾大学医学部助教、美容医療を主としたJSKINクリニックを経営・監修、オンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS) 日本乳癌学会
※この記事は産婦人科専門医と共同で監修を行いました