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更新日:2024年08月09日

生理周期の正しい数え方とは?計算方法や生理不順の判断方法

この記事のまとめ
  • 生理が始まった日を一日目として生理周期を数える
  • 正常な生理周期は25日~38日とされる
  • 生理周期には月経期・卵胞期・排卵期・黄体期の4つのフェーズがある
  • 生理期間(月経期)は3日~7日が正常とされる
  • 生理周期が安定しないときは超低用量ピルを服用できる

「生理周期の正しい数え方を知りたい」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。生理周期を理解することで身体のリズムを把握できるため、正しい数え方を知っておくことは大切です。

本記事では、正しい生理周期の数え方や、正常な生理周期の基準について解説します。また、排卵日を計算する方法や生理周期の調整方法についてもまとめました。身体のリズムについて詳しく知りたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

生理周期の正しい数え方

生理周期は、生理が始まった日を一日目として数え始めます。生理周期を知るためにも、まずは生理が始まった日を記録しておくことが大切です。

たとえば、前回の生理が5月20日に始まり、今回の生理が6月17日に始まったとしましょう。生理周期の日数は、5月20日~31日(12日間)+6月1日~16日(16日間)の28日周期とカウントできます。

正常な生理周期とは?

正常な生理周期の日数は、25日~38日です。月によって日数が変わる場合でも、6日以内の変動であれば特に問題はないと考えられます。もし生理周期の日数が25日~38日に当てはまらないときは、月経不順(生理不順)と判断されます。

また、生理期間(生理の日数)は3日~7日が正常です。生理期間が2日以下、もしくは8日以上のときも正常月経ではないと判断されます。ただし、思春期は女性ホルモンの分泌が安定しないため、生理周期が変動しやすく、生理期間も不安定になりやすい点に注意しましょう。

生理周期が25日~38日でないときは、なんらかの異常が潜んでいることもあります。よくある理由について見ていきましょう。

生理周期が24日以下のとき

生理周期が24日以下のことを「頻発月経」と呼び、1か月に生理が2回くることもあります。月経が始まったばかりでまだ安定していない思春期や、閉経前に見られることが多いです。

また、黄体機能不全や無排卵性月経(無排卵周期症)の可能性もあります。黄体機能不全とは、黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌不全により子宮内膜が生理周期にあわせて正常に変化せず、次項で紹介する「黄体期」が短くなったり、卵巣の着床障害が生じたりすることです。不妊症の原因の一つでもあるため、治療が必要になることもあるでしょう。

一方、無排卵性月経とは、出血はあるものの排卵が起こらない状態のことです。初潮から1~2年程度の時期や閉経前に見られることが多く、不妊の原因になることもあります。

生理周期が39日以上のとき

生理周期が39日以上3か月未満のことを、「稀発月経」と呼びます。次項で詳しく紹介しますが、生理周期の「卵胞期」が長くなることが原因で、無排卵性月経や機能性子宮出血の可能性が想定されます。

なお、機能性子宮出血とは、器質的な疾患はないものの子宮から不正出血が起こることです。ホルモン異常や血液疾患などが原因と考えられますが、異常が続くときは別の原因が潜んでいることもあるため、婦人科を受診するようにしてください。

生理周期がバラバラのとき

生理周期が安定しないことを「不整周期月経」と呼びます。たとえば先月は25日周期であったのに今月は40日周期だったなど、生理周期がバラバラで予想しにくいときは不整周期月経です。

生理周期が短すぎる・長すぎる・バラバラのいずれも、なんらかの疾患が原因となって引き起こされている可能性があります。一度、病院で診てもらいましょう。

排卵日の計算方法

排卵日とは、排卵が起こった日のことです。排卵日の3日前から排卵日の翌日までは妊娠しやすいといわれているため、各自が排卵日を理解しておくことは大切です。

排卵日は、基礎体温をつけるとチェックしやすくなります。まずは毎日基礎体温を測り、比較的低温が続く「低温相」と高温が続く「高温相」を確認してみてください。低温相から高温相に変わる2~3日間に、排卵が起こっていると考えられます。

また、排卵日は生理日からでも計算できます。一般的に排卵の約2週間後に生理が始まるため、生理周期が28日なら生理の約14日後、生理周期が35日なら生理の約21日後が排卵日です。

生理周期の4つのフェーズ

生理周期は、次の4つのフェーズに分けられます。

  • 月経期
  • 卵胞期
  • 排卵期
  • 黄体期

女性ホルモンにより起こる月の変化を示す_ (2).png

それぞれのフェーズで起こる変化について見ていきましょう。

月経期

月経期とは、生理が起こっている期間のことです。基礎体温は生理開始とともに低下し、低温相が始まります。血行不良が起こり、女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)が急激に減少し、生理痛や頭痛などの不調が起こりやすい時期です。

しかし、月経期が終わる頃には精神的に安定し、気分が上向きになる方も多いです。

卵胞期

卵胞期とは、エストロゲンの分泌が増える時期です。低温相は続きますが、新陳代謝が活発になり、精神的に安定しやすいのも特徴です。

また、髪や肌の調子がよくなり、ダイエットにも向いているとされています。

排卵期

排卵期とは、排卵が起こる時期です。基礎体温が一度下がってから上昇し、高温相へと移行します。

ホルモンバランスが乱れるため、精神的に不安定になるだけでなく、髪や肌の調子が悪くなることもあります。

黄体期

黄体期とは、排卵が終わった後から生理が始まるまでの時期です。高温相が継続し、腰痛や冷え、むくみが起こりやすくなります。精神的に安定せず、イライラしたり、不安が強まったりすることも少なくありません。

また、血行不良が起こりやすく、ニキビやシミ、くすみが生じることもあります。

生理周期は調整できる?

生理周期が安定しないときは、ピルを服用することで調整できることがあります。ただし、ピルを服用すると人工的に生理前の状態に身体を戻すことになるため、個人差はありますが、むくみやイライラなどの黄体期で起こる症状が起こることもあります。

生理周期が安定しないとき

生理周期が安定しないときは、ホルモンバランスが崩れている可能性が考えられます。低用量(超低用量)ピルの服用により生理周期を安定させられるため、一度婦人科を受診してみましょう。

忙しい方や医療機関に行くことに抵抗がある方は、オンライン診療サービスを検討してみてはいかがでしょうか。オンライン診療サービスは、医師の診断から薬の定期処方までのすべてをオンライン上で行うサービスです。ピルは配送により受け取るため、医療機関に行く必要がありません。

オンライン診療サービス「レバクリ」では、生理期間が安定しない方向けの低用量(超低用量)ピルの処方に対応しています。ぜひご利用ください。

生理周期を遅らせるとき

まだ生理が来てほしくないときは、生理周期を後ろにずらすことも検討できるかもしれません。状況やタイミングにもよりますが、生理予定日の1週間~5日前に中用量ピルを服用することで、生理周期を遅らせることが可能です。医療機関で相談してみてください。

生理周期を早めるとき

早めに生理が来てほしいときは、生理周期を早めることも検討してみましょう。状況やタイミングにもよりますが、ずらしたい生理の前の開始日から5~7日後に中用量ピルを内服することにより、生理周期を早められることがあります。

なお、中用量ピルの服用を中止すると、2~3日で生理が始まることが一般的です。生理周期を早めた後の生理は、普段の生理と比べると経血量が少なくなる傾向にあります。

まとめ

生理周期の数え方は、生理開始日を一日目として、次の生理が始まる前の日までをカウントします。25日~38日であれば正常ですが、生理が始まったばかりの方や更年期の方は生理周期が安定しないことが多いです。

思春期・更年期以外で生理周期が安定していない方は、ホルモンバランスが乱れているのかもしれません。一度、婦人科で相談してみてください。ピルを服用することでホルモンバランスが安定し、生理周期も安定することがあります。

オンライン診療サービス「レバクリ」は、婦人科のオンライン処方を行うサービスです。場所や時間にとらわれずにビデオチャットや電話で診察が受けられ、処方された薬は自宅など好きな場所に届きます。診察は無料なので、ぜひご予約ください。

この記事の監修:

牧野潤医師

慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会専門医。 医師免許取得後、株式会社ボストンコンサルティンググループにてヘルスケア・IT領域にて従事。 現在は慶應義塾大学医学部助教、美容医療を主としたJSKINクリニックを経営・監修、オンライン診療サービス「レバクリ」監修。

<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS) 日本乳癌学会

※この記事は産婦人科専門医と共同で監修を行いました