更新日:2024年10月29日
「生理はうつる」はウソ!噂の真相と生理周期について解説
- 生理は感染症ではないため、うつることはない
- いわゆる「生理のシンクロ現象」は都市伝説
- 1か月のうち約5日間は生理中で、友人や家族と生理期間が重なるのは珍しいことではない
「生理はうつると聞いたことがある」という方もいるのではないでしょうか。生理は感染症ではないため、一緒に過ごしてもうつることはありません。
本記事では、生理はうつることがあるのか解説します。また、友人や親子で生理時期が重なることがある理由についてもまとめました。ぜひ参考にしてください。
生理はうつる?
生理は感染症ではないため、うつりません。そのため、「生理中の友人や家族と一緒に過ごすと自分も生理になる」ということはありません。
ただし、生理中の人と過ごした後に、偶然自分も生理になることはあります。「生理中の人と過ごしたから自分も生理になった」と感じるかもしれませんが、実際は生理がうつったのではなく、偶然自分の生理開始日が相手の生理開始日よりも数日遅かったためです。
温泉やお風呂に一緒に入ってもうつらない
生理は感染症ではないため、温泉やお風呂に一緒に入ってもうつりません。
なお、生理中もお風呂に入って問題ありませんが、浴槽や洗い場に経血がついてしまう可能性があります。可能であれば自分が最後に入り、浴室から出る際は経血がついていないかチェックするとよいでしょう。
また、生理中に温泉や銭湯に入るのはやめたほうがよいでしょう。経血で浴場や脱衣所を汚してしまう可能性があるほか、生理中の利用は控えるよう注意書きのある施設もあります。生理中は普段よりもふらつきや脱水症状などが起こりやすくなるため、体調のためにも避けたほうがよいでしょう。
生理のシンクロ現象は都市伝説
「長く一緒に過ごすと、生理時期がシンクロする」といった生理のシンクロ現象が語られることがあります。しかし、生理はうつらないため、いわゆる都市伝説といえます。
生理周期が不安定な方やイベント中の生理を避けたい方は、「早く生理が来てほしい」などと思うのは自然なことです。生理中の人と一緒にいて、「生理がうつるといいのに」と考えたこともあるかもしれません。
生理周期が不安定で悩んでいる方や、生理の開始日を調整したい方は、ピルの服用を検討してみてください。ピルは女性ホルモンの卵胞ホルモンと黄体ホルモンが配合された薬です。処方されたピルを用法・用量を守って服用することで、生理周期や生理開始日の調整を図れます。
婦人科に行くことに抵抗がある方や日中・平日の受診が難しい方は、オンライン診療の利用を検討してみましょう。ビデオ通話や電話で診察が受けられ、処方薬を自宅などで受け取れます。
友人や親子で生理周期が重なるのはなぜ?
友人や親子の間で生理周期や生理時期が重なることがありますが、生理はうつるものではないため、重なったとしても偶然です。次のような理由から、身近な人と生理周期・生理時期が重なることがあります。
- 何年も一緒にいれば生理周期が重なることはあるから
- 同じことにストレスを感じるケースがあるから
- 食生活や運動習慣などが似ているから
生理周期は人によって異なりますが、何年も一緒にいれば、偶然同じ日に生理が始まったり、生理期間が重なったりするでしょう。
28日周期で5日間の生理がある人なら、1か月のうち約6分の1は生理中です。身近な人と生理期間が重なることは、特にめずらしいことではありません。
ストレスや不規則な食生活などにより生理が遅れることで、生理時期が重なることもあり得ます。たとえば、入試により親子ともども強いストレスを感じ、生理の時期が遅れたり、不規則になったりすることがあるかもしれません。
入試が終わって合格通知が届けば、親子ともにストレスから解放されます。同時期に生理が開始する可能性もあるでしょう。
そのほか、スポーツチームの仲間と、試合のために食事制限や激しい運動をするケースもあるかもしれません。
試合が一段落して、食事や運動を平常に戻すと、生理が始まったり生理不順が解消されたりする可能性があります。一緒に競技やに打ち込んだ仲間の生理開始日が同じになり、まるで生理がうつっているかのように感じることもあるでしょう。
まとめ
生理は感染症ではないため、うつることはありません。しかし、身近な人と生理周期や生理開始日が偶然重なることはあります。
旅行や試験、仕事などで生理を早めたいときや遅らせたいときは、ピルの服用により時期をずらすことも検討してみましょう。レバクリでは、婦人科のオンライン診療を行っています。
場所や時間にとらわれずにビデオ通話や電話で診察が受けられ、処方された薬は自宅など好きな場所に届きます。診察料は無料なので、ぜひご予約ください。
この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会専門医。 医師免許取得後、株式会社ボストンコンサルティンググループにてヘルスケア・IT領域にて従事。 現在は慶應義塾大学医学部助教、美容医療を主としたJSKINクリニックを経営・監修、オンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS) 日本乳癌学会
※この記事は産婦人科専門医と共同で監修を行いました