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更新日:2024年10月29日

生理が終わらない原因は?考えられる病気や対処法を紹介

この記事のまとめ
  • 生理が終わらない状態が8日以上続く場合、過長月経の可能性がある
  • 生理が終わらない主な原因は、ホルモンバランスの乱れや更年期が挙げられる
  • 生理が終わらないのは病気が原因の可能性もあるため、早めに病院で受診することが大切
  • 生理が終わらない場合の対処法として、ホルモンバランスを整えるセルフケアも大切

「生理が終わらないので心配している」という方もいるのではないでしょうか。生理が長引く原因は主にホルモンバランスの乱れです。しかし、子宮の病気が原因の可能性もあります。子宮の病気は自覚症状がないケースも多いため、生理が終わらないときは早めに婦人科で受診しましょう。

本記事では、生理が終わらない場合の原因と対処法を解説します。

生理が終わらない「過長月経」とは

生理の長さには個人差がありますが、「1週間経過しているのにまだしっかり出血がある」という場合は、「過長月経」の可能性があります。

過長月経とは、正常な生理の期間が3日〜7日以内であるのに対し、8日以上生理が続く状態のことです。

ただし、もともと生理が長めで、生理の終わりにわずかな出血が数日続くという場合は、8日以上続いても問題ないケースもあります。しかし、「通常は4〜5日で終わるのに、8日以上続いている」といった場合は過長月経を疑うべきでしょう。

生理が終わらない場合の主な原因

生理が終わらない主な原因は、ホルモンバランスの乱れや思春期・更年期に多い生理不順などが考えられます。また、病気の可能性もあるでしょう。

ここでは、生理が終わらない場合の主な原因を解説します。

ホルモンバランスの乱れ

生理が終わらない原因としては、ホルモンバランスの乱れが考えられます。女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンのバランスが乱れることで、生理周期に影響を及ぼし、生理が終わらないことがあるでしょう。

ホルモンバランスが乱れる原因はさまざまで、ストレスや睡眠不足、食生活の乱れなどが考えられます。リラックスすることを心がける、生活習慣を見直す、栄養バランスのよい食事をとるなどして、ホルモンバランスを整えることが大切です。

思春期・更年期

思春期や更年期はホルモンバランスが崩れやすく、生理不順が起きやすくなります。その結果、過長月経になる可能性があるでしょう。

特に思春期の初潮から数年間はホルモンバランスが安定せず、生理が長引くことがあります。

更年期は一般的に閉経前後の5年間(計10年間)を指し、女性ホルモンの分泌量が変わって心身にさまざまな不調が起こる時期です。生理のサイクルが不規則になり、過長月経になることがあります。

無排卵周期症

無排卵周期症により、生理が終わらないこともあります。無排卵周期症とは、生理のような出血があるものの、排卵が起こらない状態のことです。

生理周期が不順になることが多く、生理期間も短かったり長かったりするなど不安定です。

思春期や閉経前に多くみられる症状で、特に初潮から1〜2年に多いとされています。また、ストレスや過度なダイエットによっても起こりやすいようです。

ピルの副作用

ピルを服用している場合、副作用で「生理が終わらない」と感じる場合があります。ピルの副作用の一つに不正出血があり、その症状が出て生理が続いているように見える状態です。

ピルはホルモンバランスを調整する働きがあるため、ピルの服用を開始して間もないころはホルモンバランスが変化し、不正出血が起こることがあります。ピルを飲み始めて「生理が終わらない」と感じた場合は、処方してもらった医師に相談してみてください。

子宮の病気

過長月経は、子宮の病気が原因となっている可能性もあります。

生理が終わらないときに考えられる病気は、次のとおりです。

  • 子宮内膜ポリープ
  • 子宮筋腫
  • 子宮内膜症
  • 子宮頸がん
  • 子宮体がん

子宮の病気は初期段階で自覚症状がないことが多いため、生理が終わらないときはそのままにせず、早めに病院で受診して検査を受けるようにしてください。

生理が終わらない場合に考えられる病気

生理が終わらない場合に考えられる病気について、詳しくみていきましょう。

子宮内膜ポリープ

子宮内膜の細胞が増殖してできる、良性の腫瘍です。小さいもので1センチ以下、大きいものでは10センチに及ぶ場合もあります。ポリープにより子宮の表面積が大きくなるため、子宮の収縮に時間がかかることが生理を長引かせる原因です。

過長月経のほか、不正出血や不妊の原因にもなるため、適切な治療を受けることが大切です。

子宮筋腫

子宮筋腫は、子宮の筋肉にできる良性の腫瘍です。腫瘍が筋肉にできると子宮の収縮機能が低下し、はがれた子宮内膜を外に押し出す力が弱まって生理が終わらないことがあります。

年齢に関係なく多くの女性に見られる疾患で、自覚症状がなく健康診断や他の検査で指摘されることもあるでしょう。

過長月経のほか、生理痛や貧血などの症状を引き起こすため、気になる症状があるときは医師に相談してください。

子宮内膜症

子宮内膜と似た組織が、卵巣や卵管など子宮内膜以外の場所にできる疾患です。月経周期に合わせて子宮内膜が子宮の外で増殖して排出されるため、生理が長引くことがあります。

生理のときに子宮内膜から分泌される痛みの原因物質「プロスタグランジン」が、子宮内膜症が発生している場所からも分泌されるため、生理痛が強くなるのが特徴です。

生理を重ねるごとに症状が強くなるため、早めの治療が大切になるでしょう。

子宮頸がん・子宮体がん

子宮頸がんは、子宮の入り口にできるがんのことです。主にウイルスの感染が原因で起こります。初期には自覚症状がほとんどありませんが、進行すると過長月経を引き起こすことがあります。

子宮体がんは、子宮体部にできるがんです。多い自覚症状は出血で、生理以外の時期や閉経後に出血がある場合は、早めに医療機関で受診することが大切です。

生理が終わらない・長引く場合の対処法

生理が終わらない場合、できるだけ早めに婦人科で受診しましょう。病気でないことがわかったら、ホルモンバランスを整える対策が必要です。

ここでは、生理が終わらないときの対処法を紹介します。

早めに婦人科で受診する

生理が終わらない場合は病気の可能性もあるため、早めに婦人科で受診することが大切です。生理不順だと思っていた症状が、実は病気によるものだったというケースもあります。

子宮の病気は自覚症状がないものも多いため、検査して早期発見・早期治療を行うことが大切です。

診察の結果、病気ではなくホルモンバランスの乱れが原因とわかった場合は、低用量ピルを処方してもらうなど改善に向けた対処法をとりましょう。

ホルモンバランスを整える

ホルモンバランスの乱れが原因の場合は、低用量ピルの服用とともに、セルフケアでホルモンバランスを整えることも大切です。ホルモンバランスを整えることで、過長月経の改善が期待できます。

早寝早起きの規則正しい生活と良質な睡眠、栄養バランスのよい食事を心がけましょう。日々の生活ではリラックスすることを意識し、適宜ストレスを発散することも重要です。

まとめ

生理が8日以上続いて終わらない場合は、過長月経の可能性があります。原因としてホルモンバランスの乱れが考えられるほか、病気の可能性もあります。早めに婦人科で受診しましょう。

ホルモンバランスの乱れを整えるには、生活習慣の改善も大切です。

「ホルモンバランスの乱れをピルで改善したい」という方は、一度医療機関で受診してみてはいかがでしょうか。

レバクリでは、生理に関する悩みについてオンライン診療を行っており、気軽に相談できます。場所や時間にとらわれずにビデオ通話や電話で診察が受けられ、処方された薬は自宅など好きな場所に届きます。診察料は無料なので、ぜひ気軽にご予約ください。

この記事の監修:

牧野潤医師

慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会専門医。 医師免許取得後、株式会社ボストンコンサルティンググループにてヘルスケア・IT領域にて従事。 現在は慶應義塾大学医学部助教、美容医療を主としたJSKINクリニックを経営・監修、オンライン診療サービス「レバクリ」監修。

<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS) 日本乳癌学会

※この記事は産婦人科専門医と共同で監修を行いました