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更新日:2024年10月29日

生理が遅れる9つの原因!受診の目安や正常な周期、対処法も解説

この記事のまとめ
  • 生理の遅れの主な原因は、妊娠・無月経・早期閉経・ストレス・過度なダイエットなど
  • 生理予定日から1~2週間ほど経っても生理がこない場合、受診するのがおすすめ
  • 生理の遅れを改善する方法はストレス解消・睡眠時間の確保・ストレッチ・食事の改善など
  • ホルモンバランスの乱れが原因で生理の遅れが生じている場合は、ピルの服用も効果的

生理の遅れに悩み、原因を知りたいと考えている方もいるでしょう。生理が遅れる原因として、妊娠・無月経・早期閉経・ストレス・過度なダイエットなどが挙げられます。

この記事では、生理の遅れを引き起こす9つの原因や受診する目安、生理不順を改善するための対処法について解説します。

正常範囲の生理周期とは

正常範囲とされる生理の周期は、25~38日です。生理周期が24日以内の場合は頻発(ひんぱつ)月経、39日以上続く場合は稀発(きはつ)月経に分類されます。

ただし、おおよそ25~38日周期で生理が来ていれば、多少の前後があったとしても、生理周期の長さについて過度に心配する必要はありません。

生理周期が39日より長いと回答した割合は14.1%

厚生労働省が2022年に公表している「『生理の貧困』が女性の心身の健康等に及ぼす 影響に関する調査」によると、生理周期が39日より長いと回答した方の割合は、全体の14.1%です。また、同調査において、生理周期が不規則と回答したのは21.8%でした。

生理周期はもともと25~38日間という幅があるため、多少の生理の遅れについては、それほどナーバスにならなくてもよいでしょう。

参照元:厚生労働省「『生理の貧困』が女性の心身の健康等に及ぼす 影響に関する調査

生理が遅れる原因

生理が遅れる主な原因は、以下のとおりです。

  • 妊娠
  • 無月経
  • 早期閉経
  • ストレス
  • 過度なダイエット
  • 不規則な生活
  • 激しいスポーツ・トレーニング
  • 甲状腺の病気
  • 卵巣・脳の病気

それぞれの内容を解説します。

妊娠

性行為を行った場合に、まず考えられるのが妊娠の可能性です。避妊していてもその効果は100%ではなく、少なからず妊娠する可能性があるため、念のため妊娠検査薬を使用してみましょう。

市販されている妊娠検査薬の多くは、生理予定日の1週間後から使用できます。それ以前に検査をしても正しい検査結果は得られないため、説明書の内容をよく確認して使用しましょう。

無月経

妊娠や閉経以外で生理がこない状態を「無月経」といい、無月経は以下の2種類に分けられます。

  • 原発性無月経:18歳以上になっても一度も生理がこない状態
  • 続発性無月経:妊娠以外で3か月以上生理がこない状態

続発性無月経は、比較的多くの女性が経験しうる症状です。

続発性無月経の主な原因として、ストレスや過度なダイエット、過剰な運動などが挙げられます。無月経の状態が長期間続くと、回復に時間を要する場合があります。生理がこない状態が続いているときは、早めにクリニックで受診するとよいでしょう。

閉経

生理の遅れの原因が閉経であることも考えられます。閉経とは、自然に生理が1年こなくなることを指します。

平均的な閉経年齢は50歳前後です。しかし、40代で閉経する方もいれば、55歳を過ぎても生理がある方もいるため、個人差が大きいといえるでしょう。そのほか、40歳未満で閉経する早期卵巣不全(早期閉経)という疾患が原因の可能性もあります。

ストレス

強いストレスも、生理の遅れの原因の1つです。強いストレスを感じると、脳から分泌された副腎皮質刺激ホルモンが性腺刺激ホルモンを刺激し、女性ホルモンの分泌を抑制することがあります。その結果、生理がこなくなるというメカニズムです。

しばらく様子をみても生理がこない場合は、無月経と呼ばれる状態であるため、医療機関で受診するとよいでしょう。

過度なダイエット

過度なダイエットによって、生理が遅れてしまうことも珍しくありません。体には、十分な栄養が摂れないと、生命維持のために停止しても問題のない活動をストップさせる仕組みがあります。

そのため、激しいダイエットによって著しく体重が減少すると、女性ホルモンの分泌が抑制され、生理が止まってしまう場合があります。

個人差はあるものの、生理が止まってしまうリスクが高まるのは体脂肪率が22%以下、BMIが17未満の場合です。BMIは、[体重(キログラム)]÷[身長(メートル)の2乗]で算出できます。

不規則な生活

不規則な生活、特に睡眠不足は生理周期の乱れを招くことがあります。生理の遅れがみられ、睡眠不足の生活が続いている場合は生活を改めるとよいでしょう。

激しいスポーツ・トレーニング

生理の遅れの原因として、激しいスポーツやトレーニングも挙げられます。激しいスポーツやトレーニングはエストロゲンの分泌を減らして骨密度を低下させ、骨粗鬆症になったり、妊娠しにくくなったりするリスクがあるため注意が必要です。

甲状腺の病気

バセドウ病や橋本病などの甲状腺の病気によってホルモン量のコントロールが乱れ、生理がこなくなる場合もあります。バセドウ病は甲状腺ホルモンを過剰分泌する病気であり、橋本病は甲状腺ホルモンの分泌量が低下する病気です。

甲状腺ホルモンが過剰に分泌されたり不足したりするとさまざまな症状を引き起こし、生理不順はその1つです。

卵巣・脳の病気

卵巣のはたらきや、女性ホルモンをコントロールする脳下垂体の腫瘍などの病気が原因で、生理が遅れる場合もあります。具体的には、多嚢胞性卵巣症候群や高プロラクチン血症などが該当します。

生理が遅れているときの受診の目安

生理予定日を過ぎて1~2週間ほど経っても生理がこなければ、クリニックで受診するのがおすすめです。

これまでは生理不順でなかったにもかかわらず生理が来ない場合、体に何かしらの異常がある可能性があります。過度に心配する必要はありませんが、クリニックで受診しておくと安心できるでしょう。

生理の遅れを改善するための方法

生理の遅れを改善するために、以下の5つの方法を試してみましょう。

  • ストレスを解消する
  • 十分な睡眠を取る
  • ストレッチを行う
  • 栄養バランスのよい食事をとる
  • ピルを内服する

それぞれの方法について解説します。

ストレスを解消する

強いストレスが生理の遅れの原因となる場合があるため、できる限り軽減することを意識しましょう。ゆっくり過ごしたり散歩したりするだけでも、脳のリフレッシュにつながります。

そのほか、好きな動画を見る、ゆっくり入浴する、お気に入りの香りをそばに置くといった、ポジティブな感情になれる行動を取ることもおすすめです。

十分な睡眠を取る

生理の遅れを改善するためには、十分な睡眠を取ることも大切です。睡眠には、心や体を修復する働きがあります。睡眠の質を高めるために、就寝前にはスマートフォンを見ない、湯船にゆっくりと浸かるといったことを心がけましょう。

「寝ようと思っているのに、なかなか寝付けない」という場合は、自律神経(交感神経と副交感神経)の調節がうまくいっていない可能性があるため、まずはストレス解消を心掛けるとよいでしょう。

ストレッチを行う

ストレッチには体を温める効果やリラクゼーション効果があり、生理不順の改善にも有効です。

血液の流れがよくなり体温が上がることに加えて、緊張がほぐれるため副交感神経の活動が活発になり、リラックスできます。これらの作用によって、生理不順の改善を図れるでしょう。

栄養バランスのよい食事をとる

生理の遅れを改善するには、栄養バランスのよい食事をとることも欠かせません。エネルギーのもとになる三大栄養素のたんぱく質・脂質・炭水化物を意識し、バランスよく摂取することが基本です。

エネルギーは多すぎず少なすぎず、適切な量を摂りましょう。無理なダイエットで必要なエネルギーが不足していたり栄養バランスが崩れたりすると、生理周期にも影響が出てしまいます。

ピルを内服する

生理の遅れの対処法として、ピルを内服することも有効です。ホルモンバランスの乱れにより生理の遅れが生じている場合、ピルを飲むことでホルモンバランスを整えられ、生理不順を改善できます。

ピルを服用している間は女性ホルモンが補われ、休薬期間になると生理がくるというサイクルを作ることが可能です。ピルの服用と休薬期間を繰り返すことで、次第に生理周期が整っていきます。

ピルの処方のために頻繁に通院することを避けたい方には、オンライン診療がおすすめです。ピルの相談・診察・処方まで、基本的にスマートフォンやタブレットを使って自宅で完結できます。通院時間や待ち時間がないため、忙しい方も気軽に始められるでしょう。

まとめ

生理の遅れを引き起こす原因としては、妊娠・無月経・早期閉経・ストレス・過度なダイエット・不規則な生活・激しいスポーツ・トレーニングなどが考えられます。

生理不順への対処法として挙げられるのは、ストレス解消や十分な睡眠時間の確保・ストレッチ・バランスのよい食事などです。また、ピルを飲むことでホルモンバランスを整える方法もおすすめです。

レバクリでは、オンライン診療によるピルの処方を行っています。場所や時間にとらわれずにビデオチャットや電話で診察が受けられ、処方された薬は自宅など好きな場所に届きます。診察料は無料なので、ぜひご予約ください。

この記事の監修:

牧野潤医師

慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会専門医。 医師免許取得後、株式会社ボストンコンサルティンググループにてヘルスケア・IT領域にて従事。 現在は慶應義塾大学医学部助教、美容医療を主としたJSKINクリニックを経営・監修、オンライン診療サービス「レバクリ」監修。

<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS) 日本乳癌学会

※この記事は産婦人科専門医と共同で監修を行いました