更新日:2024年10月29日
生理痛の薬の効きが悪いと、長い間痛みに耐えることになり、つらいと感じてしまうでしょう。生理痛の薬が効かない原因として、服用するタイミングや飲み合わせなどが挙げられます。
当記事では、生理痛の薬が効かない原因や対処法、薬に頼らない生理痛緩和の方法などをご紹介します。
つらい生理痛を和らげるために、薬を服用している方もいるでしょう。しかし、なかには生理痛の薬の効きが悪いと感じているケースもあるようです。
生理痛の薬が効かない原因として、次の5つが考えられます。
生理期間を少しでも快適に過ごすために、薬が効かない原因を知り、早めに対処法を考えましょう。
鎮痛剤を服用する場合、効果を実感するまでに20分から30分程度の時間が必要とされています。痛みが強くなってから生理痛の薬を服用すると、薬が効き始めるまでの時間は痛みが継続してしまうでしょう。
生理痛を感じたら、早めに薬を服用することで、痛みに耐える時間を短縮できます。薬を飲んでいるのに生理痛がつらい場合は、飲むタイミングが遅すぎないかを確認してみるとよいでしょう。
薬を服用する際は、飲み合わせに注意する必要があります。飲み合わせの悪い食べ物や飲み物を薬と一緒に摂取してしまうと、薬の効果を感じづらくなったり効き目が強くなりすぎたりする恐れがあるでしょう。
生理痛を緩和させる鎮痛剤の場合、牛乳やキャベツ、その他糖分の多く含まれたお菓子などとの相性が悪いとされています。生理痛がつらく薬を服用する際は、飲み合わせの悪い食べ物を控えるなどの対策もとりましょう。
自律神経が乱れている(交感神経と副交感神経のバランスが崩れる)場合も、生理痛の薬が効きにくくなるとされています。不規則な生活を続けていたり、強いストレスを抱えていたりすると、自律神経が乱れやすいでしょう。
自律神経が乱れて交感神経が優位な状態が続くと、痛みなどの刺激を敏感に感じ取ってしまう場合があります。そのため、普段より生理痛が強くなってしまい、「薬が効かない」と感じることがあるかもしれません。
血行不良の状態では、身体の隅々までスムーズに血液が巡らず、生理痛の薬が効かないと感じる恐れがあります。手足の冷えを感じやすい場合、血行不良の可能性があるでしょう。
また、血行不良により痛みの原因となる物質(プロスタグランジン)が骨盤内に溜まると痛みが増してしまい、生理期間がつらくなる恐れがあります。
思い当たる原因がないのに生理痛の薬が効かないと感じている場合は、子宮関連の疾患が原因の可能性があります。子宮筋腫や子宮内膜症を患っていると、生理痛が酷くなることがあるためです。
生理痛の薬が効果を発揮するためには、正しい方法で服用することが大切です。生理痛の薬を服用する際のポイントは、次のとおりです。
それぞれのポイントを解説します。
生理痛の薬は、極端な空腹時を避けて、水またはぬるま湯で服用するのが基本です。空腹時の服用を避ける必要があるのは、鎮痛剤の種類によっては胃の粘膜が傷つく恐れがあるためです。
また、飲み合わせの悪いものを一緒に摂取すると薬の効果が薄れてしまうため、水かぬるま湯で薬を飲むようにしましょう。
生理痛の薬は、痛みを我慢せず早めに服用するのもポイントです。鎮痛剤は効き始めるまでに時間がかかるため、痛みが強くなってから服用すると、長い間痛みに耐えなくてはなりません。
痛みの原因となる物質が多く作られてからでは、生理痛の薬の効果が感じにくくなる恐れがあります。早めに生理痛の薬を飲むことで、酷くなる前に対処できます。
生理痛の薬が効かない場合の対処法として、以下の4つが挙げられます。
生理痛の薬の効きが悪いと、ただ痛みに耐えるしかなく、つらい思いをするかもしれません。少しでも生理期間を快適に過ごすために、試してみたい対処法をご紹介します。
冷えなどによる血行不良が続くと、生理痛などの痛みが強く出てしまうだけではなく、生理痛の薬の効きも悪くなる恐れがあります。腰痛・腹痛を感じるときは、腹巻やブランケットなどで腰回りや下腹部を温めるとよいでしょう。
お風呂にゆっくりつかる時間が取れる場合は、シャワーで済ませるのではなく、湯船でしっかり体を温めるのもよいでしょう。
生理痛に効くとされる鎮痛剤には、さまざまな種類があります。いつも同じ種類の生理痛の薬を服用し、薬が効かないと感じている場合は、違う種類を試してみるとよいでしょう。
鎮痛剤によって成分や期待できる効果が異なるため、自分に合った薬を服用することで、生理痛が緩和される可能性があります。
生理痛の薬が効かないと感じている場合は、病院や漢方専門の販売店で漢方について相談してみるのも1つの手段です。
漢方薬で身体の状態を整えることで、生理痛の改善につながるケースがあります。漢方薬も種類ごとに成分・効果が異なるため、市販の漢方薬を購入する際は自分の体調に合うものを選びましょう。
低用量ピルの服用も、薬が効かない生理痛を改善するための1つの対処法です。低用量ピルは、生理・排卵周期を調整するだけではなく、女性ホルモンの急激な変動を少なくする効果が期待できます。
低用量ピルを服用すると子宮内膜の増殖を抑えられ、子宮の収縮運動を抑制して生理痛の緩和効果が期待できます。
近年ではオンラインで低用量ピルの処方を受けられるサービスも増えており、手軽に相談できるのもうれしいポイントです。
生理の度に薬を飲むことに抵抗がある場合は、薬以外で生理痛を緩和させる方法も知っておくとよいでしょう。具体的な方法は、次の2つです。
薬に頼らない生理痛緩和のアイディアをご紹介します。
軽いストレッチをして股関節や骨盤周りの筋肉がほぐれると、血行が改善して生理痛が緩和する可能性があります。
無理のない強度でのストレッチは、精神的なストレスを発散させるためにもおすすめです。
ストレスが溜まっている状態だと、交感神経が優位になり、痛みなどの刺激に敏感になる恐れがあります。生理期間中には、意識的にリラックスタイムを設けることで、生理痛の緩和につながるかもしれません。
アロマをたく、好きな音楽を聴くなど好きなことをして過ごし、心にゆとりを持てるとよいでしょう。
生理痛の薬が効かない原因としては、服用のタイミングや飲み合わせ、自律神経の乱れなどが考えられます。薬本来の効果を発揮させるために、空腹を避けて早めに服用することを心がけましょう。
薬が効かない場合には身体を温めたり、違う種類の薬を試したりするだけではなく、低用量ピルの服用を検討するとよいでしょう。
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この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
※この記事は産婦人科専門医と共同で監修を行いました