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更新日:2025年01月21日

生理がきそうでこないときにこさせるには?妊娠以外の原因も解説

この記事のまとめ
  • 生理がきそうでこない原因は、妊娠・生理不順・無月経・過度なダイエットなど
  • 生理がきそうでこないとき、こさせるための対処法は漢方薬やピル服用など
  • 生理予定日から1~2週間過ぎても生理がきそうでこないときは受診するのがおすすめ
  • 生理がきそうでこないときにクリニックで行うのは、基礎体温表の確認や超音波検査など
  • 生理がきそうでこないときは睡眠時間の確保やストレス発散、バランスのよい食事なども心掛ける

生理がきそうでこないことに不安を抱え、原因や対処法を知りたいと考える方もいるでしょう。生理予定日が近づいているにもかかわらず生理がこない原因としては、妊娠や生理不順、無月経、過度なダイエットなどが挙げられます。

この記事では、生理がきそうでこないときの原因やこさせるための対処法、日常生活の中で意識したいポイントなどを解説します。

生理がきそうでこないときに考えられる原因

生理予定日が近づき、胸の張りやイライラなどの症状があるにもかかわらず生理がこないと、妊娠の可能性を疑ったり、病気ではないかと考えたりして不安になる方もいるでしょう。生理がきそうでこないときに考えられる原因は、以下のとおりです。

  • 妊娠
  • 生理不順
  • 無月経
  • 早期閉経
  • 肥満
  • 過度なダイエット
  • 薬の影響
  • 甲状腺の病気
  • 卵巣の病気

それぞれの内容を解説します。

妊娠

生理がこない原因として、まず挙げられるのが妊娠です。避妊したとしても、性行為を行ったのであれば、100%妊娠しないわけではありません。性行為を行い、生理がきそうでこない場合、生理予定日の1週間後に妊娠検査薬で妊娠の有無を確認しましょう。

生理不順

生理不順とは、生理が規則正しくこない状態を指します。具体的には、正常な生理周期とされる25~38日よりも生理周期が短い、あるいは長い状態のことです。ただし、この範囲から外れていたとしても、1週間程度の違いであれば問題ありません。

無月経

無月経とは、妊娠以外で3か月以上の期間、生理がこない状態のことです。無月経はストレスや過度なダイエットによって起こることがあります。無月経が長期間続くと回復に時間がかかるおそれがあるため、早めに医療機関で受診しましょう。

早期閉経

早期閉経とは、40歳未満で閉経することです。生理の間隔が空いたり、1か月のうちに何度も生理がきたりする生理不順は、早期閉経が起こるサインの可能性があります。また、ほてりや発汗、イライラなどの更年期障害に似た症状があらわれることがあります。

肥満

肥満も、生理がきそうでこない原因の1つです。肥満の場合、卵巣で分泌される女性ホルモン以外に、副腎や脂肪組織からの男性ホルモンや女性ホルモンの異常な分泌が起こるため、月経不順や排卵障害が起こりやすくなります。

過度なダイエット

生理がきそうでこない原因として、過度なダイエットも挙げられるでしょう。行き過ぎた食事制限により十分に栄養がとれない状態が続くと、卵巣に栄養が届かなくなってしまいます。その結果、脳が妊娠に耐えられる身体ではないと判断し、女性ホルモンの分泌量が減少して生理がこなくなる場合があります。

薬の影響

薬の影響によって、生理がきそうでこない状態になることもあるでしょう。精神安定剤や胃腸薬は、高プロラクチン血症による生理不順を招くことがあります。

甲状腺の病気

バセドウ病・橋本病などの甲状腺の病気によっても、生理がきそうでこない状態になる場合があります。

甲状腺機能亢進症であるバセドウ病を発症している場合、過剰に分泌された甲状腺ホルモンが卵巣機能や女性ホルモンに影響を与え、生理不順を引き起こすことがあります。

また、橋本病などの甲状腺機能低下症によって甲状腺ホルモンのバランスが乱れると、脳の下垂体から分泌される性腺刺激ホルモンが影響を受け、卵巣機能が低下することがあります。

卵巣の病気

卵巣の病気である多嚢胞性卵巣症候群も、生理がきそうでこない状態を引き起こします。多嚢胞性卵巣症候群とは、卵胞の成長が途中で止まり、小さな卵胞が卵巣内に留まってしまう病気です。

多嚢胞性卵巣症候群を発症していると排卵しにくくなり、生理がこなくなるおそれがあります。

生理がきそうでこないときにこさせるための対処法

生理がきそうでこないときにこさせるための対処法として、以下の3つが挙げられます。

  • 妊娠検査薬で妊娠しているかチェックする
  • 漢方薬を飲む
  • クリニックで受診する

それぞれの方法を解説します。

妊娠検査薬で妊娠しているかチェックする

生理がきそうでこないとき、まずは妊娠検査薬で妊娠しているかチェックしましょう。性交渉があり生理がこない場合、まず考えられるのが妊娠であるためです。

生理予定日から1週間経っている場合は、市販の妊娠検査薬を使って妊娠の有無をチェックしましょう。

漢方薬を飲む

生理不順を改善するために、漢方薬を飲むことも選択肢の一つです。漢方薬は植物や動物、鉱物などの自然界にある生薬を組み合わせて作られた医薬品を指します。

生理がきそうでこない場合、効果が期待できる漢方薬として以下の例が挙げられます。

  • 温経湯(ウンケイトウ):血液の流れを良くして生理不順や月経困難症、更年期障害などを改善
  • 当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン):血の巡りを良くして冷えを改善
  • 加味逍遥散(カミショウヨウサン):血の巡りを改善するとともに、イライラなどの精神症状を緩和

漢方薬はドラッグストアや薬局などで購入できるほか、病院で処方してもらうことも可能です。

クリニックで受診する

生理がこない理由が妊娠であったケースはもちろん、生理不順に悩んでいるときも、クリニックで受診すると良いでしょう。

ホルモンバランスの乱れによる生理不順は、ピルの服用により改善を図れます。ピルは卵胞ホルモンと黄体ホルモンが配合された薬で、継続的な服用により女性ホルモンのバランスを整えられます。ピルは市販されておらず、医師に処方してもらう必要があるため、服用したい場合は医療機関で受診しましょう。

生理がきそうでこないときの受診の目安

生理予定日から1~2週間程度過ぎても生理がこない場合、医療機関での受診を検討しましょう。早めに受診することで、原因が病気ではなかったとしても、その後の不安軽減につながります。

生理について医師に相談したいものの、忙しくて通院できない方には、オンライン診療がおすすめです。オンライン診療であれば医療機関に直接足を運ばず自宅で受診でき、基本的に予約時間になると診察が始まるため、スムーズに受診できます。

生理がこないときにクリニックで行う検査

生理がきそうでこないときにクリニックに行った際、行う可能性があるのは、基本的に以下の3つです。

  • 基礎体温の記録の確認
  • 経膣超音波検査や内診
  • ホルモン検査

それぞれの内容を見ていきましょう。

基礎体温の記録の確認

日頃から基礎体温を記録している方は、受診時に持参しましょう。基礎体温の情報から、医師は排卵の有無や卵巣機能について予測します。

経膣超音波検査や内診

経膣超音波検査や内診は、生理がこない原因を調べるために行うことがあります。卵巣や子宮内膜の状態を調べ、異常がないかを判断します。

ホルモン検査

生理がこないときに受診した場合、ホルモン検査(血液検査)を受ける場合もあります。採血により、女性ホルモンや性腺刺激ホルモンなどの値を調べます。

生理がきそうでこないときに日常生活で意識したいこと

予定日になっても生理がきそうでこないことが度々ある場合、状況を改善するために日常生活で意識したいことは、以下の6点です。

  • 十分な睡眠時間を確保する
  • ストレスを発散する
  • バランスのよい食事をとる
  • 過度な運動を控える
  • ストレッチを行う
  • 生理周期を整えるツボを押す

それぞれの内容を確認しましょう。

十分な睡眠時間を確保する

生理周期を整えるために、十分な睡眠時間を確保することを心掛けましょう。睡眠不足や睡眠リズムが乱れた状態が続くと、女性ホルモンの分泌量のコントロールに影響を及ぼし、結果的に生理不順を引き起こすおそれがあります。

人によって必要な睡眠時間は異なりますが、目安として1日に7~8時間程度の睡眠時間を確保するとよいでしょう。

睡眠は長さだけではなく、質も大切です。湯船にしっかりつかって入浴する、寝る直前にスマートフォンを見ないなど、質の高い睡眠をとるために工夫しましょう。

ストレスを発散する

ストレスを感じたら、リラックスできる時間を持つことも大切です。ストレスがたまると自律神経が乱れ、ホルモンバランスの乱れも誘発します。

ホルモンバランスの乱れは生理不順につながることから、好きな音楽を聴く・読書する・運動するなどして適宜ストレス発散することを心掛けましょう。

バランスのよい食事をとる

きそうでこない生理をこさせるために、バランスのよい食事をとることも大切です。栄養は体内の重要度の高い臓器に優先的にまわる傾向があるため、栄養不足になると栄養が卵巣まで行き届かず、生理不順を引き起こすおそれがあります。

理想は、主食・主菜・副菜・汁物を組み合わせた、栄養バランスのよい食事です。栄養が不足したり偏ったりすることのないよう、食事を抜いたり特定の食材だけを食べたりするのは避けましょう。

過度な運動を控える

運動が身体に良いからと過度に行うと、消費エネルギーが食事から摂取するエネルギーを上回ってしまい、エネルギー不足から生理不順を招くおそれがあります。食事と運動のバランスを考慮し、身体に負荷をかけすぎない運動を行いましょう。

ストレッチを行う

ストレッチやヨガ、ピラティスなどは、生理がきそうでこない状態から生理をこさせるために取り入れたい運動です。全身の血行改善に効果的で、自律神経や女性ホルモンのバランスを整える効果が期待できます。

生理周期を整えるツボを押す

「生理がきそうでこない」といった状況を改善し、生理周期を整えるために以下のツボを押すことも有効です。

  • 三陰交(さんいんこう):足の内くるぶしから指4本分上にあるツボで、ホルモンバランスを整える
  • 湧泉(ゆうせん):足の指を曲げたときのくぼみにあるツボで、生理周期を整える
  • 血海(けっかい):膝の皿の内側から指3本分上にあるツボで、生理不順を改善する

入浴後やストレッチ後など血行が良くなった状態でツボ押しを行うと、効果を高められるでしょう。

まとめ

生理不順を改善するために、日常生活では質の高い睡眠やストレス発散、栄養バランスのとれた食事などを心掛けるとよいでしょう。

生理がきそうでこないときに有効な対処法としては、妊娠検査薬で妊娠の有無を確認してクリニックで受診する、漢方を内服するといった方法が挙げられます。また、生理不順を改善するために、女性ホルモンが配合されたピルを服用する方法もあります。

生理不順は病気が原因で起こる場合もあるため、生理がきそうでこないときは、早めに医療機関やオンライン診療で受診しましょう。

レバクリでは、オンライン診療によるピルの処方を行っています。場所や時間にとらわれずにビデオチャットや電話で診察が受けられ、処方された薬は自宅など好きな場所に届きます。診察料は無料なので、ぜひご予約ください。

この記事の監修:

牧野潤医師

慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会専門医。 医師免許取得後、株式会社ボストンコンサルティンググループにてヘルスケア・IT領域にて従事。 現在は慶應義塾大学医学部助教、美容医療を主としたJSKINクリニックを経営・監修、オンライン診療サービス「レバクリ」監修。

<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS) 日本乳癌学会

※この記事は産婦人科専門医と共同で監修を行いました