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更新日:2025年05月26日

ピルで生理を遅らせる・早める方法とは?ずらす際の注意点も解説

この記事のまとめ
  • ピルの服用により、生理を遅らせる・早めることができる
  • ピルで生理を遅らせる方法は、急に大切な予定が入っても間に合いやすいことがメリット
  • 生理を早める方法は生理を避けたい日にピルを飲まないため、副作用の影響を避けられる
  • ピルで生理を遅らせる・早めるには、生理周期を把握しておくことが大切

「大事なイベントがあるので生理日を遅らせたい」と思うこともあるでしょう。ピルの服用により、生理を遅らせる・早めることが可能です。それぞれの方法にメリット・デメリットがあるため、医師に確認して自分に合う方法を選びましょう。

本記事では、ピルで生理を遅らせる・早める方法や注意点、ピルの処方に便利なオンライン診療について解説します。

生理日をずらすこと(月経移動)はできる?

旅行や大事な仕事などが生理日と重なるとき、生理をずらしたいと思うこともあるでしょう。生理日は、ピルの服用により早めたり遅らせたりすることが可能です。

ここでは、ピルで生理開始日をずらすことについて解説します。

ピルを服用して生理日をずらすことは可能

生理日は、ピルの服用により移動することが可能です。

ピルには、女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンが配合されています、ピルの服用によりホルモンバランスをコントロールでき、飲むのをやめてから数日後に生理が起こる仕組みです。その後の生理周期は変わらず、ずらした生理開始日が基準となって次の生理が始まります。

普段から低用量ピルを服用している場合は、簡単な方法で生理日を移動できます。普段ピルを飲んでいない方の場合は、一般的に中用量ピルを処方してもらうことが多いでしょう。

低用量ピルと中用量ピルの違いは、エストロゲンの配合量です。中用量ピルの方がエストロゲンの配合量が多く、生理をずらす効果が高くなります。その分、副作用のリスクも高くなるでしょう。

生理を「遅らせる」「早める」のはどちらがいい?

生理を遅らせる・早めるのどちらの方法にも、メリット・デメリットがあります。

生理を遅らせる場合、生理を避けたい日に近いタイミングであってもピルを飲み始められるため、急に大事な予定が入っても間に合いやすい点がメリットです。ただし、生理を避けたい日にも服用を続けなければならず、副作用が出ている場合は支障が出る可能性があります。

一方、生理を早める方法は、服用中に副作用が出ている場合でも、生理を避けたい当日にはピルを飲まないため、副作用を気にせず過ごせることがメリットです。ただし、うまく生理を早められないことがあり、生理を避けたい日と生理が重なってしまう場合もあります。

医師と相談して、より自分に適した方法を選びましょう。また、どちらの方法を選ぶ場合にも、服用期間や方法は医師の指示に従ってください。

ピルで生理を遅らせる方法

ピルで生理を遅らせる方法として、低用量ピルまたは中用量ピルの服用が挙げられます。

ここでは、それぞれの方法をみていきましょう。

低用量ピルを服用する場合

低用量ピルで生理を遅らせる方法は、普段から低用量ピルを服用している人に向いています。

低用量ピルで生理を遅らせる際の飲み方は、次のとおりです。

  1. 生理を避けたい日の最終日までピルを服用する
  2. 服用を中止してから2~3日後に生理が始まる

生理を避けたい期間中、ピルを飲み続けることがポイントです。ピルを飲んでいる期間は出血がなく、服用をやめると2~3日後に生理がきます。

中用量ピルを服用する場合

普段ピルを服用していない人は、医師の診察を受けて中用量ピルを処方してもらいます。

中用量ピルで生理を遅らせる場合の飲み方は、次のとおりです。

  1. 生理開始予定日の5~7日前から生理を避けたい日までピルを服用する
  2. 服用をやめた数日後に生理が始まる

ピルを正しく服用することで、ほぼ確実に生理を遅らせられます。ただし、生理を避けたい期間中も服用するため、副作用が出た場合は旅行や試験などのイベントに支障が出る可能性があるでしょう。

中用量ピルで生理を遅らせる場合、病院を受診する時期の目安は、ずらしたい生理日の10日以上前です。

ピルで生理を早める方法

次に、生理を早めたい場合のピルの飲み方について、低用量ピル・中用量ピルに分けて解説します。

低用量ピルを服用する場合

低用量ピルを服用して生理を早める方法も、普段低用量ピルを飲んでいる方に適した方法です。

生理を早める際の低用量ピルの飲み方は、以下のとおりです。

  1. 生理を早めたい日の2~3日前に服用を中止する
  2. その後、2~3日で出血がある

普段から低用量ピルを服用している方は、服用をやめるだけという簡単な方法です。大事なイベントのときはピルを飲まずに済むため、副作用を心配せずに過ごせます。

中用量ピルを服用する場合

中用量ピルを服用して生理を早める方法は、次のとおりです。

  • 移動したい生理の直前の生理初日から5日以内に服用を開始し、ピルを10〜14日間服用する
  • 内服終了日から2〜3日で生理が始まる

生理を避けたい期間中にピルを服用しなくて済む方法です。中用量ピルの服用により、生理開始日を最長7日間程度早められます。

中用量ピルの服用により生理を早めたい場合、病院を受診する時期の目安は、ずらしたい生理日の2か月ほど前になります。

ピルで生理を遅らせる・早めるときの注意点

ピルを服用して生理を遅らせる・早める場合、注意点があります。

生理周期を把握しておく

生理周期は、生理開始日から次の生理が始まる前日までの期間を指します。月経移動は生理周期をもとに生理開始日を予想してピルを服用する方法のため、生理日の移動を成功させるには、生理周期を把握しておくことが大切です。生理周期を把握していない場合、適切なタイミングでピルを服用できません。

アプリやスケジュール帳を使って生理開始日を記録し、自身の生理周期を把握しましょう。

生理周期がずれる原因をなくす

普段の生理が一定の間隔で始まっていたとしても、なんらかの原因で周期がずれてしまうことがあります。月経移動に失敗しないためには、生理周期がずれる原因をなくすことが大切です。

生理周期がずれる原因には、ストレスや睡眠不足、栄養不足などがあげられます。できる限りストレスの原因を取り除くとともに、睡眠時間の確保や栄養バランスのとれた食生活を心掛けましょう。

失敗のリスクがある

ピルで生理を遅らせる・早める方法は、失敗する場合もあることを把握しておきましょう。ピルの服用中に生理がきたり、早めたいタイミングに生理がこなかったりすることがあります。

生理日の移動に失敗するのは、ピルを飲み忘れた・服用期間が短い・毎日同じ時間に飲んでいないなど、正しく服用しなかったことが主な原因です。

生理日の移動を成功させるには、まずは十分な期間をとってピルを飲むことが大切で、そのためには早めに病院を受診することが必要です。

生理不順の場合は月経移動が難しい

生理不順の場合、生理予定日を予測するのが難しく、ピルの服用開始日を決めづらいため、月経移動が難しいと考えられます。ただし、低用量ピルの継続的な服用によりホルモンバランスを整えれば、生理不順を改善して月経移動を図れるでしょう。生理不順で月経移動を考えている方は、早めに受診して医師に相談しましょう。

副作用の可能性がある

ピルの服用により吐き気や頭痛などの副作用が出ることがあり、中用量ピルはとくに出やすいため注意してください。副作用が心配な場合は、ピルと一緒に頭痛薬や吐き気止めを処方してもらうとよいでしょう。

また、注意したいのは血栓症の副作用です。血栓症とは、血液が固まって血管を詰まらせる疾患で、脳梗塞や心筋梗塞などの原因となります。ピルの服用による血栓症発症の可能性は極めて低いものの、手足のしびれや片方の足の急激な痛みといった初期症状が出たらすぐに病院で受診しましょう。

ピルで生理を遅らせる場合はオンライン診療がおすすめ

ピルで生理をずらしたい場合、クリニックで受診して処方してもらいましょう。生理を早めたい場合は、ずらしたい生理予定日の2か月ほど前までに受診してください。

生理を遅らせる場合は、ずらしたい生理の10日以上前であれば問題ありませんが、早めに受診してピルを用意しておくと安心です。

忙しくてクリニックに行く時間がない方には、オンライン診療がおすすめです。オンライン診療では、自宅にいながらインターネット上で医師の診察や薬の処方を受けられます。

まとめ

大事なイベントと生理開始日が重なるとき、ピルを服用して生理を遅らせる・早めることが可能です。ただし、生理日の移動に成功するためには、生理周期を把握しておく必要があります。また、ピルは病院を受診して処方を受ける必要があるため、生理日をずらしたいときは早めに受診しましょう。

「婦人科には行くのは慣れていない」「通院する時間がとれない」という方は、オンライン診療を利用してみてはいかがでしょうか。

レバクリのオンライン診療であれば、ビデオチャットや電話で診察が受けられます。処方されたピルは自宅など好きな場所に届きます。診察料は無料のため、ぜひ利用してみてください。

この記事の監修:

牧野潤医師

慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。

<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)

※この記事は産婦人科専門医と共同で監修を行いました

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