更新日:2025年05月26日
生理前・生理中に「腰が痛い」と感じ、和らげる方法を知りたいと考えている方もいるでしょう。生理に伴う腰痛を緩和するには、腰・骨盤周りを温めたり軽く体を動かしたりすることが有効です。
本記事では、生理前や生理中に起こる腰痛の原因とともに、痛みを緩和する5つの方法を紹介します。生理に伴う腰痛を予防する方法も解説するので、ぜひ参考にしてください。
生理痛というと、下腹部の痛みを思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、腰痛も生理痛の1つで、多くの女性が経験しています。
下腹部から腰にかけての広い範囲で、痛みや重さ、だるさを感じることもあるでしょう。冷えやすい体質で消化器や腎臓に負担がかかっていると、腰痛が起こりやすいといわれています。
生理に伴う腰痛は、生理が始まる前日から生理開始の2~3日目にかけてピークを迎えます。背骨の下にある仙骨付近や、下腹部から腰にかけての部分に痛みが起こりやすいでしょう。
生理前・生理中に腰が痛いとき、腰痛緩和のためにすぐに実践できる5つの方法を紹介します。
腰痛がつらいときは、腰や骨盤の周りを温めましょう。生理に伴う腰痛の原因の1つとして、体の冷えによる骨盤周りの血流悪化が挙げられます。腰や骨盤の周りを温めることで血行が促進され、痛みの緩和が期待できます。
腰が痛いと感じるのを防ぐために、カイロや腹巻、ブランケットなどを使い、体を冷やさないようにしましょう。入浴の際はシャワーですまさず、ゆっくり湯船に浸かると体が温まります。全身の血流を促進するために、炭酸ガスの出る入浴剤を使うことも効果的です。
薄着や冷たい飲み物は体を冷やす原因となるため、避けることをおすすめします。
リラックスして過ごすことで自律神経が整い、血流改善が期待できるため、腰痛の緩和につながります。腰痛の原因の1つであるストレスの軽減も図れるでしょう。
腰が痛くなるのを防ぐために、締めつけの少ない衣服を身につけ、腰に負担がかからない姿勢で過ごしましょう。仕事や学業によりリラックスして過ごすのが難しい時間帯も、意識的に深呼吸することで、心身をリラックスした状態にできます。
生理前・生理中に腰が痛いと感じる場合、身体を動かして血流を促進することで、腰痛を和らげられます。無理をせず、できる範囲でストレッチやヨガなどで軽く体を動かしましょう。可能であれば、散歩や軽い体操もおすすめです。
仕事のときは、同じ姿勢が長時間続かないよう、1時間に一度は立ち上がって軽く体を動かすことを心がけましょう。座るときは背筋をのばし、背中が丸まったり縮こまったりしないようにすることも大切です。
良質な睡眠をとりしっかり身体を休めることで、腰痛をはじめとする身体の不調を緩和・予防できます。とくに、生理前や生理中は眠くなりやすいため、部屋の温度や湿度を調整し、就寝前のスマートフォンの使用を避けるなどして、質の良い睡眠をとれるようにしましょう。
市販薬を服用し、生理前・生理中の腰痛を和らげることも対処法の1つです。つらい痛みを我慢して過ごすと、仕事や学業に支障が出ることもあるでしょう。薬の服用は腰の痛みが強くなってからでは効果を感じづらいため、痛くなり始めたらすぐに服用するのがおすすめです。
生理のときに腰が痛いと感じる主な原因として、以下の例が挙げられます。
プロスタグランジンは、子宮を収縮させて経血を排出させる物質です。プロスタグランジンには血管を収縮させる作用もあり、血流が悪くなることから、下腹部の痛みや腰痛を引き起こします。もともと冷え症の人や腰痛のある人は、生理時に症状がひどくなりやすい傾向があります。
リラキシンは、経血をスムーズに排出できるよう骨盤の関節や靭帯を緩ませるホルモンです。骨盤が緩むことで、小さな動きでも骨盤周りの神経を刺激したり、骨盤を支える周りの筋肉に負荷がかかったりして、腰痛を招くことがあります。
ストレスも、生理に伴う腰痛の原因の1つです。ストレスによって自律神経が乱れると、血流の悪化を引き起こします。血流は身体の冷えや骨盤のゆがみによっても悪くなるため、日々の生活の中で対策をとることが大切です。
生理に伴う腰痛を予防するには、日々の生活の中でできる限り対策をとることが大切です。ここでは、生理前・生理中に腰が痛いと感じるのを防ぐために日々できる予防法を5つ紹介します。
生理に伴う腰痛を防止するために、ストレスを適宜解消することを心がけましょう。趣味を楽しんだり、旅行や温泉でリフレッシュしたりするなど、ストレス解消のための時間をとることが大切です。
オンとオフをうまく切り替え、オフのときは仕事・学業のことを考えず「楽しむときは楽しむ」という姿勢で気分転換しましょう。しっかり睡眠をとることもストレス解消につながります。
骨盤周りの筋肉を鍛えたり姿勢に気をつけたりして、骨盤のゆがみを解消することも生理前・生理中の腰痛防止に役立ちます。
仕事や子育てで長時間同じ姿勢でいると、骨盤のゆがみを招きます。運動不足によって骨盤のゆがみが生じる場合もあるため、なるべく歩く・階段を使うなどの運動習慣を日常生活にとり入れましょう。座っている時間が長いときは、立ち上がって軽く体を動かすだけでも、骨盤のゆがみ防止に効果的です。
骨盤のゆがみをとるために、以下の流れで行うストレッチも試してみてください。
隙間時間を有効活用しながら、ストレッチで骨盤のゆがみ解消を図りましょう。
生理に伴う腰痛を防止するために、日頃から身体を冷やさないよう心がけましょう。
普段コーヒーをよく飲む方は、飲みすぎないよう注意が必要です。コーヒーに含まれるカフェインには血管を収縮させる作用があり、身体の冷えにつながるためです。
このほか、薄着や肌を露出する服装も、身体を冷やすため避けましょう。
食事・睡眠などの生活習慣を整えることで、自律神経やホルモンバランスが整い、生理前・生理中の腰痛予防につながります。質の高い睡眠をとり、食事は3食しっかりとりましょう。特定の食品だけを食べるのではなく、栄養バランスを考えて肉や魚、野菜、果物などをまんべんなく食べることも大切です。
ピルの服用によって、生理に伴う腰痛のほか、生理前の気分の落ち込み・イライラなどの軽減が期待できます。生理に伴う腰痛がひどく日常生活に支障が出ている場合や、生理前・生理中の不快症状に悩んでいる場合は、医療機関を受診してピルを処方してもらいましょう。
また、痛みがひどい場合は、病気など別の原因が隠れているかもしれません。病気の早期発見につながり、病気ではなかったとしても安心できるため、気になる症状があるときは受診することをおすすめします。
医療機関に足を運ぶ時間がない場合、オンライン診療も選択肢の1つです。自宅にいながら医師の診察を受けられるため、忙しい方も受診しやすいでしょう。
腰痛は生理痛の1つであり、多くの方が悩む症状です。生理で腰が痛いときの対処法には、腰周りを温めることや適度な運動が挙げられます。
睡眠によって体を休めたり、市販薬を早めに服用したりすることも、腰痛の緩和につながります。生理のときに腰痛がひどくならないよう、ストレス解消や骨盤のゆがみの改善、生活習慣の見直しなどを行うことも大切です。
生理に伴う腰痛を緩和する方法の1つに、ピルの服用があります。ピルは避妊だけでなく、生理痛をはじめとする生理時の不快症状の改善を図れます。
医療機関に足を運ぶほか、オンライン診療でもピルを処方してもらうことが可能です。生理に伴うつらい腰痛にお悩みの方は、ぜひオンライン診療の利用を検討してみてください。
レバクリでは、ピルのオンライン処方を行っています。場所や時間にとらわれずにビデオチャットや電話で診察を受けられ、処方された薬は自宅など好きな場所に届きます。診察料は無料なので、ぜひご予約ください。
この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
※この記事は産婦人科専門医と共同で監修を行いました