更新日:2025年08月04日
生理が二日遅れると、原因を知りたいと感じる方もいるでしょう。生理周期は月によって変わることがあり、二日遅れであれば過度に心配する必要はありません。生理が1週間以上遅れる場合は、妊娠やストレス、生活習慣の乱れなどが原因の可能性があります。
この記事では、生理が遅れる主な5つの原因と妊娠の初期症状、生理が遅れた場合の受診のタイミングを解説します。また、低用量ピルによる生理不順の改善についても解説します。生理の遅れによる不安を解消したい方は、ぜひ参考にしてください。
生理周期は人によって異なり、同じ人でも月によって日数が変わることがあるため、二日遅れの場合は過度に心配する必要はありません。生理周期は、前回の生理開始日から次の生理がスタートする前日までの日数です。正常な生理周期は、25~38日とされています。
ここでは、生理予定日を過ぎても生理が来ないときに考えられる原因をそれぞれみていきましょう。
妊娠すると、生理が来なくなります。性交渉があり、生理予定日より1週間以上の遅れがある場合は、妊娠の可能性を考えましょう。
基礎体温を測っている場合は、高温期が2週間以上続くと妊娠していると考えられます。基礎体温を記録していない場合は、生理予定日から1週間経過したタイミングで妊娠検査薬を使用しましょう。
生活習慣の乱れの一例を、以下で確認しましょう。
生活習慣が乱れると、自律神経やホルモンバランスが乱れ、生理が遅れる可能性があります。
人間関係の悩みや仕事、疲労などで心身に過度なストレスがかかると、自律神経やホルモンバランスが乱れ、生理不順になるケースがあります。
進学や就職・転職などにより生活環境が大きく変化したときは、ストレスが溜まりやすいため特に注意が必要です。心身の疲労を感じたら、休息をとったりリラックスする時間を作ったりし、ストレス解消を図りましょう。
病気を患っている場合や、薬を服用しているときは生理が遅れることがあります。
例えば、甲状腺の機能が正常に働いていない場合は、月経異常が起こりやすいとされています。また、多嚢胞性卵巣症候群のように、卵巣機能に問題がある場合も生理が遅れることがあるでしょう。脳下垂体の腫瘍による高プロラクチン血症を発症しているときも、月経の遅れが発生します。
また、病気の治療で薬を服用している場合、薬の種類によっては生理不順を招きます。病気の治療のために服用を続けている薬がある方は、生理不順との関係を医師に確認してみましょう。
早期閉経や更年期によりホルモンバランスが乱れると、生理が遅れたり生理が来なくなったりします。
閉経の時期は人によって異なるため一概にはいえませんが、一般的に50歳前後といわれています。40歳を迎える前に閉経する早期閉経は、不妊や骨粗鬆症、心筋梗塞、脳卒中のリスク上昇につながります。
40代になる前に生理不順やほてり、発汗、動悸、不安感、イライラといった更年期障害の症状がみられるときは、早期閉経のサインかもしれません。早期閉経は不妊の原因にもなるため、心配な方は医師の診察を受けましょう。
生理の遅れが妊娠による場合、薬の服用やアルコールの摂取などに気を付ける必要があります。妊娠の可能性があるのであれば、できるだけ早く妊娠に気付けるよう初期症状をあらかじめ押さえておきましょう。
妊娠初期にみられる主な症状は、以下のとおりです。
妊娠初期にどのような症状が出るかは、人それぞれです。妊娠初期につわりの症状が出る方もいれば、つわりの症状がない方もいます。また、だるさや少量の出血、肌荒れ、眠気などの症状を、生理前の不調と勘違いするケースもあるようです。
妊娠の有無を確認したいときは、生理予定日から1週間経過したタイミングで妊娠検査薬を使用しましょう。
生理は二日遅れであればそれほど心配する必要はありませんが、予定日よりも1~2週間以上遅れているときや、生理周期が25~38日よりも極端に短い・長いときは受診したほうがよいでしょう。ここでは、生理が遅れているときの受診のタイミングと病院での受診内容を紹介します。
生理の遅れや生理不順で通院すべきか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
生理が遅れて妊娠の可能性がある場合、まずは生理予定日から1週間経過したタイミングで妊娠検査薬を使用し、妊娠の有無を確認しましょう。
生理予定日から1週間経つ前に受診しても、胎嚢(胎児を包む袋のようなもの)が確認できず、再度受診することになると考えられます。生理が来ず、妊娠の可能性がある中で病院を受診するのであれば、生理予定日から1~2週間経過したタイミングが良いでしょう。
妊娠の可能性がない場合も、生理の遅れが気になるときは受診しましょう。妊娠していないにもかかわらず、3ヶ月以上生理がこない状態は「続発性無月経」といわれ、ホルモン異常や病気が潜んでいる場合があります。
病気によっては、治療が必要になります。適切な治療を速やかに受けられるよう、生理の遅れが気になるときは早めの受診を心がけてください。
生理が遅れて病院を受診した際、問診(症状や既往歴などの確認)のほか、症状に応じて下記が行われる場合があります。
生理周期や基礎体温を記録している方は、ぜひ持参しましょう。生理周期や基礎体温を医師に伝えることで、診察をスムーズに進められます。
妊娠ではなくホルモンバランスの乱れによって生理が遅れている場合、低用量ピルの服用が効果的です。ここでは、低用量ピルの効果や服用時の注意点を解説します。
低用量ピルとは、女性ホルモンの卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)を配合した薬のことです。低用量ピルを服用している間はホルモンバランスが一定に保たれ、排卵が抑制されます。
低用量ピルは、21日間服用したら7日間の休薬期間を設けます。服用をストップする7日間に、生理のような出血(消退出血)が起こる仕組みです。低用量ピルの服用によりホルモンバランスが安定し、生理周期をコントロールできるため、生理不順の改善が期待できます。
低用量ピルを服用する際の主な注意点は、以下の2つです。
低用量ピルの服用開始から1~3ヶ月程度はホルモンバランスが安定していないため、不正出血や頭痛、吐き気、むくみといった副作用が出る可能性があります。一般的に1~3ヶ月ほど経つと症状は改善しますが、つらいときや心配なときは医師に相談しましょう。
また、低用量ピルの服用により血栓症のリスクがわずかに上がるとされています。たばこを吸う方や高血圧の方など、血栓症のリスクが高い方は服用できない場合があることを覚えておきましょう。
低用量ピルは市販されておらず、医師に処方してもらうことが必要です。ピルの服用を検討している方は、まずは医師の診察を受けましょう。
しかし、仕事や家事といった日々の生活が忙しいと、病院に行く時間がとれない方もいるでしょう。そのような場合は、オンラインで医師の診察を受けられるオンライン診療が便利です。通院が難しい方は、ぜひオンライン診療を検討してみてください。
生理が遅れる主な原因は妊娠や生活習慣の乱れ、ストレス、病気などです。二日遅れの場合は過度に心配する必要はありませんが、妊娠の可能性があるときは、生理予定日から1週間~2週間後のタイミングで受診しましょう。
ホルモンバランスの乱れによる生理不順を改善するには、低用量ピルの服用が効果的です。低用量ピルは市販されておらず、医師の処方が必要なため、服用したい場合は受診しましょう。
ピルの処方を受けたいときは、オンライン診療がおすすめです。オンライン診療であれば、スマートフォンやパソコンを使って自宅で診察を受けられます。
オンライン診療のレバクリでは、ピルの処方を行っています。忙しくて病院に行く時間がとれない方は、電話やビデオチャットによる診察・薬の処方が可能なレバクリをぜひ利用してください。
この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
※この記事は産婦人科専門医と共同で監修を行いました