更新日:2025年08月04日
「初めての生理は何日続くのだろう」と気になっている方もいるかもしれません。初めての生理が何日続くかは人によって異なり、3日ほどで終わる場合もあれば、10日程度続く場合もあります。
本記事では、初めての生理が何日続くか解説するとともに、生理期間中の経血量やからだの変化、生理のしくみなどについて解説します。また、生理の時に気を付けたいことも紹介するため、初めての生理で不安を抱えている方は参考にしてください。
初めての生理は3日程度で終わる人もいれば、10日ほど続く人もいます。その後の生理期間が不安定であっても、20歳前後になると3〜7日間程度で安定する場合がほとんどです。
また、初めての生理がきてからの数年間は生理周期が不規則になりやすいでしょう。生理周期とは、生理開始日から次の生理開始の前日までの日数です。生理周期が安定し始めたとしても、体調やストレスなどにより変化することもあるため、日数が多少変わっても、過度に心配する必要はありません。
生理期間中は、日数が経つにつれて経血量や体調に変化が見られます。ここからは、生理直前から生理後までの経血量やからだの変化について解説します。
生理が近づくにつれて、おりもの(膣から分泌される粘り気のある液体)や体調に変化が現れ始めます。
生理開始の14日ほど前のおりものは、透明で水のような状態です。しかし、生理が近づくとドロッとした状態で白濁した色になります。生理の数日前からは少量の血液が混じることで、おりものが茶色やピンク色になることがあるでしょう。赤い経血が出てきたら生理1日目と判断できます。
また、生理直前から生理中にかけて、下腹部痛や腰痛を感じやすくなるでしょう。
生理開始の2日目頃に起こりやすいのが、「生理痛」と呼ばれるお腹や腰の痛みです。経血をからだの外に押し出すために子宮が収縮することで、お腹や腰に痛みが起こります。人によっては、生理痛に伴って吐き気や倦怠感、下痢などの症状が出ることもあるでしょう。
生理痛がある月とない月のある方や、10代のころは生理痛が強くても年齢を重ねるになるにつれて痛みが軽くなる方など、痛みの出方は人によってさまざまです。
生理2日目になると、経血の量が多くなります。一般的にはナプキンを2~3時間おきに変える程度の量といわれており、「1時間経つ前にナプキンから経血が漏れてしまう」「日中も夜用のナプキンを使わないともたない」といった場合は「過多月経」の可能性が考えられるでしょう。
10代はホルモンバランスが安定しないため、経血量が多くなることがあります。めまいや動悸、頭痛などの症状があるときは貧血の可能性があるため、症状がつらいときは病院を受診しましょう。
生理3〜4日目になると、経血量は次第に減るのが一般的です。また、経血の色は、生理が終わりに近づくほど茶色っぽくなっていきます。出血が止まると生理が終わったサインです。ただし、生理後も子宮に残っていた経血が排出され、茶色い出血が見られることがあります。
生理の終わった直後はほとんどおりものは出ませんが、排卵が近づくにつれて徐々に量が増えていきます。
思春期になると、女性ホルモンが体内で活発に働き始めます。女性ホルモンの影響で、卵巣の中にある卵胞で卵子が成長します。成熟した卵子が卵巣から排出されるのが「排卵」です。
排卵が起こると子宮の内側にある子宮内膜が厚くなり、1cmほどの柔らかい状態へと変化します。子宮内膜は受精卵が着床するためのベッドのような役割を果たします。
その後、卵子は卵管に取り込まれて精子が来るのを待ちます。妊娠が成立しなかった場合、子宮内膜ははがれ落ち、血液とともに排出されて生理が始まります。子宮内膜がはがれ落ちると、次の生理に備えて新しい子宮内膜が育ちます。この一連の流れが、生理のしくみです。
生理周期とは、生理が始まった日から次の生理が始まる前日までの日数のことです。正常な生理周期は25〜38日とされており、同じ人でも月によって日数が変わることがあります。
また、生理周期には女性ホルモンが関係しており、ホルモンバランスの乱れや子宮の病気などによって生理周期が乱れることがあります。
生理周期は以下の4つの期間にわけられます。
それぞれの期間で女性ホルモンの分泌量が変化しており、からだにもさまざまな変化が現れます。ここからは、生理周期における4つの期間について解説します。
卵胞期には、女性ホルモンの卵胞ホルモン(エストロゲン)が多く分泌されます。卵巣で卵子のもとである原始卵胞が成熟し、子宮内膜が増殖して厚くなることから、「増殖期」と呼ばれることもあります。
卵胞期は基礎体温(安静時の体温)が低くなり新陳代謝が活発になるため、ダイエットに向いている時期とされています。また、卵胞ホルモンの働きによって副交感神経が優位になり、気分が安定しやすいため、比較的ポジティブに過ごせるでしょう。
卵胞が成熟すると、下垂体から多くの黄体形成ホルモン(LH)が分泌され、およそ24〜36時間以内に排卵が起きます。
基礎体温は、排卵日に下がった後に高温期へと移行します。生理周期の中でもとくにホルモンバランスが急激に変動し、食欲旺盛になったり、イライラしたりしやすい時期です。排卵時には、卵胞が破れて卵胞液と血液が流れ出し、腹膜を刺激することで下腹部に痛みが生じるケースもあります。
黄体期は分泌期とも呼ばれ、排卵された卵胞が黄体へと変化して、黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌します。卵胞ホルモンと黄体ホルモンの働きによって子宮内膜が厚くなり、妊娠に適した環境が整えられます。
からだの変化としては、胸の張りや腰痛などが起こり、不調を感じやすくなる時期です。黄体ホルモンの影響によって、体内に水分が溜まり冷えやむくみを生じるケースもあります。また、不安感が強くなったり、怒りっぽくなったりと気持ちが不安定になりやすい時期でもあります。
受精が起こらなかった、あるいは受精卵が着床しなかった場合には、子宮内膜がはがれ落ちて血液とともに排出されます。生理の出血によって貧血気味になったり、からだのだるさを感じたりする場合もあるでしょう。
また、卵胞ホルモンや黄体ホルモンの分泌量が急激に減ることで体温低下や血行不良が起き、からだの不調を感じやすくなります。生理の後半になると、再び卵胞ホルモンが分泌され始めるため、気分の落ち込みや肌荒れなどが次第に軽快するでしょう。
生理周期は、自分で計算することが可能です。自分の生理周期を把握しておくと、体調不良になりやすい時期が分かり、対策をとりやすくなります。
生理が始まった日を1日目として、次の生理が始まる前日までが1周期です。3〜6周期分をカウントして、平均値を出すことで自分の生理周期がわかります。
自分で計算するほか、生理開始日の入力により自動で周期を計算する生理管理アプリを使うのも一つの方法です。アプリを使えば、生理の度に自分で日数を数えなくても簡単に計算・記録できるためおすすめです。
生理周期は、ホルモンバランスや健康状態によって変化することがあります。ストレスや体調不良、環境の変化などによって生理周期が乱れることもあるため、数日ずれたとしてもあまり神経質になる必要はないでしょう。
生理の時に気を付けたいことは、以下のとおりです。
ひどい生理痛がある時は、がまんせずに婦人科を受診しましょう。動けないほど生理痛が強い場合には、月経困難症が疑われます。月経困難症とは、生理に伴って強い下腹部痛や腰痛、吐き気、頭痛などが起こる状態を指します。10代の月経困難症は病気が原因ではないことがほとんどですが、まれに病気が隠れていることもあるため、症状がつらいときは医師に相談することが大切です。
また、からだを冷やさないことも意識しましょう。冷えは血流を悪くし、生理痛を悪化させる原因になります。冷たい飲み物を多く飲んだり露出の多い服を着たりすることは避けましょう。
さらに、生理の時はナプキンをこまめに交換することが大切です。経血量が多い日は2~3時間ごと、少ない日でも3〜6時間ごとに交換しましょう。長時間取り替えないでいると、雑菌が繁殖し、においやかゆみ、感染症の原因になります。
その他にも、バランスのよい食事をとることで血流が改善され、からだの冷えや生理痛の軽減につながります。無理なダイエットはホルモンバランスの乱れを招き、生理不順の原因になるため避けた方がよいでしょう。
生理周期について不安な時はクリニックに相談するのがおすすめです。初めての生理が始まってから数年間は、ホルモンバランスが安定しておらず生理周期が不規則になりやすいでしょう。しかし、生理周期が極端に長い・短いときや、数か月間生理が来ない場合は、医師に相談することをおすすめします。
生理不順の治療方法として挙げられるのが、低用量ピルの服用です。低用量ピルは女性ホルモンの卵胞ホルモンと黄体ホルモンが配合された薬で、服用によりホルモンバランスを整えられます。生理周期を整える効果だけでなく、生理前のイライラや生理痛の軽減効果も期待できます。
オンライン診療を利用すれば、スマートフォンやパソコンを使って医師に相談することが可能です。自宅にいながら受診でき、処方された薬は自宅や薬局に届くため気軽に利用できます。
初めての生理が何日続くかは人によって異なり、3日程度で終わる場合もあれば、10日ほど続く場合もあります。また、初めての生理が始まってから数年間は生理の日数が不安定であっても、20歳前後になると3〜7日間程度で安定するのが一般的です。
生理周期は、始めての生理が始まってからしばらくは不規則になりやすいでしょう。体調やストレスなどによっても変化するため、生理周期が不安定でも過度に心配する必要はありません。ただし、生理周期が極端に長い・短いときや、数か月生理が来ない場合はクリニックで受診することをおすすめします。
レバクリでは、ピルのオンライン処方を行っています。場所や時間にとらわれずにビデオチャットや電話で診察が受けられ、処方された薬は自宅など好きな場所に届きます。
なお、レバクリのオンライン診療の場合、15歳以上の方にピルを処方しています。15歳以上18歳未満の方は保護者の同意が必要になるため、事前に保護者に相談しましょう。
この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
※この記事は産婦人科専門医と共同で監修を行いました