レバクリ

更新日:2024年07月04日

ED治療用として承認されている管理医療機器「ビガー2020」

2023年に日本性機能学会が実施した調査によると、日本国内のED患者数は推定1,400万人で、男性のセックスレスの割合は70%にのぼるといわれています。 ED治療の手段として最もポピュラーなのは、バイアグラやレビトラといった治療薬の服用ですが、中には体質的に薬を服用できない方もいらっしゃいます。

そんな方におすすめなのが、専用の医療機器によるED治療です。 この記事では、ED治療用の管理医療機器として日本で唯一購入可能な陰圧式勃起補助具「ビガー(Vigor)2020」についてご紹介します。

ED診療ガイドラインにも掲載されている医療機器

「ビガー2020」は、ED患者の勃起補助を目的とする真空勃起装置(陰圧式勃起補助具)です。真空勃起装置は、ED治療の有効な手段として、日本泌尿器科学会/一般社団法人日本性機能学会が発行するED診療ガイドラインに掲載されています。

日本国内で真空勃起装置としてPMDA(医薬品医療器総合機構)に承認されている管理医療機器で治療に使用できるのは、2024年6月現在「ビガー2020」のみです。

ビガー2020.png ▲画像提供:A&HB株式会社

ED(勃起不全)の原因は複数ありますが、その一つとして、陰茎が血行不良の状態になり、海綿体に血液が正常に流れない状態になっていることが挙げられます。

「ビガー2020」を陰茎に装着し、陰圧をかける(吸引する)ことで、人為的に海綿体内に血液を呼び込み、勃起を補助します。さらに、付属のリングを使用することにより、勃起状態を維持することが可能です(※効果には個人差があります)。

開発には泌尿器科のドクターが関わっており、ハンドリングと機能性に優れたシリンダーのデザインを実現。独自の技術を用いた3層構造のパッキンを搭載しており、この技術で特許を取得しています。

「ビガー2020」が誕生した背景

米国では、1982年に真空収縮装置についての米国食品医薬品局の承認が下り、1996年に米国泌尿器学会によってED治療の代替として推奨されました。

その後、1998年にバイアグラが誕生すると、ED治療の主流は薬物療法になっていきます。

しかし、体質的に薬を飲めない方や、薬の服用に抵抗のある方などが一定数存在することから、真空勃起装置による勃起トレーニングの効果が再評価され始めました。

日本では、日本泌尿器科学会/日本性機能学会による「ED診療ガイドライン」の治療方針として、ED治療薬が服用できない方や効果が得られない方、重篤な副作用がみられる方には、「陰圧式勃起補助具」を使用するように記載されていました。一方で、国内で管理医療機器として承認を受けた陰圧式勃起補助具は存在しないという状況が続いていたのです。

治療薬の服用以外のED治療の選択肢を増やし、より多くの患者を救いたい。そんな思いから、陰圧式勃起補助具「ビガー2020」が誕生しました。

薬以外のED治療法として国内での普及を目指す

「ビガー2020」は、2023年3月に日本国内での医療機関向けの提供を開始して以来、大学病院をはじめ、全国の総合病院やクリニックでの取り扱いが広まっています。 取り扱っている診療科は泌尿器科だけでなく、循環器内科や糖尿病内科、消化器内科、ペインクリニック、美容クリニック、男性不妊クリニック、⻭科医院など多岐にわたります。2024年6月現在までに販売台数はおよそ3000台に達しました。

現在のユーザー層としては、前立腺がんの術後のED治療に「ビガー2020」を用いている方が多いです。

ED治療薬との併用も可能で、ビガーを用いたトレーニングを継続しつつ、必要なタイミングで治療薬を服用する形で利用されている方もいらっしゃいます。

提供を開始してからも大学病院や学会と協業しながら臨床研究を続けており、今後も研究活動を継続的に行いながら、得られたデータを製品の改良・開発に活用していく方針です。

詳細情報
株式会社A&HB
■お問い合わせ先 ビガー2020カスタマーセンター TEL:03-6820-2089 Mail:vigor@aandhb.com 受付時間 10:00~17:00 ※土・日曜日、祝祭日、年末年始、ゴールデンウィーク期間は翌営業日以降の対応とさせていただきます。