更新日:2026年04月09日
発泡プラスチック加工の技術を活かし、医療や生活の現場を支えている「ソフトプレン工業株式会社」をご紹介いたします。同社は、長年培ってきた素材加工のノウハウを応用し、食事の飲み込みに困難を抱える方々をサポートする専用チェアーの開発にも尽力してきました。この記事では、企業の成り立ちから、患者さんと医療従事者双方の心と体に寄り添う具体的な製品づくりまでを分かりやすく紹介するので、ぜひご覧ください。
ソフトプレン工業株式会社は、スポンジをはじめとする発泡プラスチックの加工の分野で60年以上の歴史を持つ企業です。 常時3,000種類にも及ぶ多様な素材を取り扱い、ウレタンフォームやゴムスポンジなどの最適な活用方法を提案しています。自動車や家電といった身近な製品から、高い安全性が求められる医療機器に至るまで、幅広い分野へ製品を届けてきました。また、少量の注文から大規模な生産まで、お客様のニーズに柔軟に対応できる点が特徴です。長年培われた確かな技術力と課題解決への真摯な姿勢は、暮らしに、静かな安心と快適さをもたらしてくれているといえるでしょう。
▲画像提供:ソフトプレン工業株式会社
同社が技術を結集して生み出したのが、食べ物をうまく飲み込めない「嚥下(えんげ)障害」を抱える方をサポートする嚥下チェアー「FISLAND FJ-1」です。このチェアーは、浜松市リハビリテーション病院の元院長である藤島一郎医師の監修のもと、現場の切実な声に応える形で開発されました。
大きな特長は、高さを調整できる昇降装置と専用の車いすを、ワンタッチで合体・分離できる構造にあります。これにより、患者さんは車いすに乗ったまま、飲み込みやすい姿勢を調べる造影検査から日々のリハビリまでを、乗り換える負担なくスムーズに行うことが可能です。 さらに、背もたれを倒すリクライニング機能や、座面を傾けるティルト機能などを備え、側面には角度を記録できる目盛りが付いています。検査で見つけた「その方にとって飲み込みやすい姿勢」をリハビリの場でも正確に再現できるため、誤って気管に食べ物が入ってしまう誤嚥(ごえん)のリスクを和らげることにつながるのです。
座面や背もたれには、同社が得意とするウレタンフォームの加工技術が活かされています。身体のラインにフィットしながらも必要な箇所をしっかりと保持する構造は、利用者の自立を促し、食べる喜びを支えるための心強いパートナーとなるでしょう。 患者さんの安全な食事を守るだけでなく、介助する医療スタッフの負担も減らすこの取り組みによって、多くの方々に希望と安心を届けています。