更新日:2026年07月22日

この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
「ED治療薬は保険適用されるの?」と疑問に思っている方もいるかもしれません。ED治療薬は不妊治療目的の場合のみ保険適用され、対象薬はバイアグラとシアリスの2種類です。保険適用にはガイドラインによるED診断や、半年以内の不妊治療歴など7つの条件を満たす必要があります。 保険適用外で自由診療となる場合、ジェネリック医薬品やオンライン診療を活用すると費用が抑えられる可能性があります。
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ED治療薬に保険が適用されるのは、「ED(勃起不全)による男性不妊の治療を目的としている場合」のみに限定されます。
2022年4月より、一部のED治療薬の保険適用が開始されました。保険適用となるのは不妊治療を目的とする場合に限り、性生活を充実させたいなどの理由でED治療を行う場合は、自由診療(全額自己負担)のままです。
保険適用となる場合は、一定の自己負担割合で治療を受けられます。
保険適用を利用したい場合、まずは不妊治療を受けているクリニックに相談しましょう。そのうえで、ED治療薬が必要だと判断されれば、保険が適用されます。
なお、レバクリを通じたオンライン診療では、自由診療のみを扱っており、たとえ条件を満たしたとしても保険を適用した診察・処方は行えません。
不妊治療として保険適用が認められるED治療薬は「バイアグラ」と「シアリス」の2種類です。
厚生労働省「不妊治療で使用される医薬品の保険給付上の取扱いについて」によると、保険適用されるED治療薬は以下のとおりです。
該当する薬は先発医薬品のみで、ED治療に広く使われているジェネリック医薬品は保険適用されません。
参考:厚生労働省「不妊治療で使用される医薬品の保険給付上の取扱いについて」
バイアグラは、錠剤の25mg・50mg、ODフィルムの25mg・50mgが保険適用の対象となります。ジェネリック医薬品のシルデナフィル錠は含まれないため、注意が必要です。なお、ODフィルムとは、水なしで服用できるフィルム状の治療薬です。
バイアグラは世界初のED治療薬として広く知られています。
服用後比較的早期に効果が期待され、持続時間が約3〜5時間です。1日1回までの服用で、飲むタイミングは性行為の約1時間前とされています。
国で定められた薬価は、以下のとおりです(2026年5月現在)。
| 品名 | 用量 | 1錠・1枚あたりの価格 |
|---|---|---|
| バイアグラ錠 | 25mg | 684.2円 |
| バイアグラ錠 | 50mg | 927.4円 |
| バイアグラODフィルム | 25mg | 974.6円 |
| バイアグラODフィルム | 50mg | 1404.1円 |
(参考:厚生労働省「薬価基準収載品目リスト及び後発医薬品に関する情報について」)
保険適用されると、自己負担割合に応じた負担となります。
シアリスは、5mg・10mg・20mgの錠剤が保険適用の対象です。バイアグラ同様にジェネリック医薬品のタダラフィル錠は含まれません。
シアリスは効果が長時間持続し、食事による影響を受けにくいのが特徴です。旅行や週末などで、性行為のタイミングをはかりにくいときに向いています。
服用から約30分〜1時間で効果が発現し、持続時間が約30〜36時間です。1日1回まで、性行為の約1時間前の服用が求められます。
国で定められた薬価は、以下のとおりです(2026年5月現在)。
| 品名 | 用量 | 1錠あたりの価格 |
|---|---|---|
| シアリス錠 | 5mg | 1,078.3円 |
| シアリス錠 | 10mg | 1,164.6円 |
| シアリス錠 | 20mg | 1,288.9円 |
(参考:厚生労働省「薬価基準収載品目リスト及び後発医薬品に関する情報について」)
保険適用されると、薬価から3割の負担となります。

同じくED治療薬として知られるレビトラは、保険適用に該当しません。そもそもレビトラは製造元の都合で、販売中止状態にあります。代替品としてジェネリック医薬品のバルデナフィル錠が処方されていますが、ジェネリック医薬品はED治療薬の保険適用の対象外です。なお、レビトラは比較的早い効果発現が期待されるED治療薬として知られています。
ED治療薬の保険適用には、厚生労働省が定めた7つの条件をすべて満たす必要があります。
不妊治療を受けているだけでなく、担当の医師やEDの診断方法なども含まれるため、きちんと確認しておきましょう。
条件の1つ目は、薬を処方する医師が泌尿器科で5年以上の経験をもっていることです。保険適用を希望する場合は、要件を満たす医師による処方に対応しているか、受診前に医療機関へ確認すると良いでしょう。
ただし、近隣に要件を満たす医師がいない場合は、「一般不妊治療管理料に係る施設の届出を行っている保険医療機関」に限って、処方を受けても構わないとされています。この例外を適用する場合、医療機関は要件を満たす医師が担当できない理由を診療録および診療報酬明細書に記載します。
2つ目の条件は、不妊治療を行う医療機関とED治療を行う医療機関が異なる場合、それぞれに連携・情報共有ができる体制が整っていることです。
まずは、不妊治療を行っている医療機関でED治療を行いたいことを伝えて、泌尿器科への紹介状を書いてもらいましょう。そうすることで、ED治療薬を処方する医療機関へ正しい情報が伝わり、治療がスムーズに行われます。
3つ目の条件は、ガイドラインに基づいてEDだと診断されることです。
日本泌尿器科学会が作成したED診断ガイドラインに基づいて、EDであると診断される必要があります。
ED診断には、病歴の確認や身体所見、臨床検査などがあります。それらの検査はすべての医療機関で行えるわけではありません。保険適用で受診したいことを明確に伝え、検査の行える泌尿器科を紹介してもらうことが大切です。
なお、ガイドラインに基づいてED診断を受けた旨を診療録に記入してもらうことも必須です。
4つ目の条件は、ED治療薬の処方を受けるまでの6ヶ月以内に、本人またはパートナーが不妊治療を受けていることです。また、診療録と診療報酬明細書の摘要欄に、不妊治療の対象者(ED治療患者かパートナーのいずれか)と、不妊治療を行う医療機関名が記載されることになっています。
不妊の原因が明らかでない場合は、まず不妊治療を扱う医療機関に相談し、必要に応じて産婦人科や泌尿器科で検査を受けましょう。過去6ヶ月以内に所定の医学的管理を受けていても、現在の治療状況によって取扱いが異なる可能性があるため、担当医療機関に確認してください。
保険適用を受ける際のED治療薬の処方は、タイミング法における1周期分かつ4錠以下と定められています。
タイミング法とは、女性の基礎体温などをもとに、排卵日を予測して性行為を行う不妊治療の方法です。処方できる数量は、厚生労働省の定めにより、1回の診療につきタイミング法の1周期分かつ4錠以下とされています。処方してもらえる薬の量に制限がある点に、注意しましょう。
ED治療に保険が適用されるのは、原則6ヶ月までです。6ヶ月以内に妊娠しなかった場合でも、医療機関に継続の必要性があると判断されれば、1年まで延長できます。
ただし、妊娠に至らない場合は、不妊原因や現在の治療方針を再評価し、必要に応じて不妊治療の方法を見直すことがあります。
なお、6ヶ月後もED治療の保険が適用される際は、必要と判断した理由と初回投与の年月が診療録と診療報酬明細書の摘要欄に記載される決まりです。
ED治療に保険が適用される際は、処方箋の備考欄に「保険診療」と明記される必要があります。保険適用されていれば、通常は記載されています。処方箋を受け取る際に、内容を確認し、記載されていない場合は医療機関に申し出ましょう。
保険適用の条件に当てはまらない場合、ED治療は自由診療の全額自己負担となります。治療薬の費用は、クリニックや薬の種類によって異なります。以下が費用相場です。
バイアグラとシアリスの先発医薬品は、1錠あたり1,000円〜2,000円前後が相場です。ジェネリック医薬品は、一般的に先発医薬品より薬代を抑えられる傾向があります。
先発医薬品のレビトラは国内で販売が中止されており、ジェネリック医薬品でもやや高い傾向にあります。
継続して服用する際は、薬の特徴だけでなく、費用の違いにも注目すると良いでしょう。
ED治療薬を保険適用外でも安く入手するには、以下の方法があります。
ジェネリック医薬品は、先発医薬品より開発コストがかかっていないため、安価に入手できます。また、オンライン診療は利用するサービスによって、診察料が無料になったり、定期購入やまとめ買いの割引を受けられたりします。
ただし、通販や個人輸入などでED治療薬を購入することは健康被害のリスクがあるため、注意が必要です。必ずクリニックを受診し、医師から適切な薬の処方を受けましょう。
ジェネリック医薬品を選択すると、薬代を安価に抑えられる傾向があります。
ジェネリック医薬品には、先発医薬品のように開発コストがかかっていないためです。新薬に関する特許の存続期間は原則として出願から20年ですが、承認までに要する期間などによって、実際に独占的に販売できる期間は異なります。特許が切れた後は、開発元とは別の会社が同じ成分で、薬を製造できるようになります。これにより製造された薬が、ジェネリック医薬品です。
ジェネリック医薬品に配合されている有効成分は先発医薬品と同じであり、効果や副作用のリスクも変わらないとされています。ただし、患者が飲みやすいように、製造元によって形や匂いが改良されていることがあります。
オンライン診療には、診察料無料や定期購入、まとめ買いなどのサービスがあり、うまく活用するとED治療に関する総額費用を抑えられる可能性があります。
オンライン診療とは、スマートフォンやパソコンのビデオ通話を使って医師の診察を受け、薬を自宅に配送してもらうサービスです。クリニックによっては、診察料無料の場合があります。それに加えて、定期購入やまとめ買いなどのお得なプランも存在します。
また、自宅で診察を受けられるため、通院の交通費がかからない点もメリットです。さらに、待合室での待ち時間が削減でき、時間の節約にもつながるでしょう。
ここでは、ED治療薬の保険適用に関するよくある質問に回答します。疑問点がある方は、ぜひ参考にしてください。
ED治療薬は、医療費控除の対象ですか?
保険診療によるED治療薬の処方は医療費控除の対象ですが、自由診療の場合は対象外です。
不妊治療を目的として行われるED治療は、必要な治療とみなされるため、医療費控除の対象になります。確定申告では、医療機関の領収書などの保管が義務付けられています。医療費の確認にも使えるため、捨てないように注意しましょう。
一方、生活の質向上を目的としたED治療の場合、必要な治療と認められず、費用がどれだけ高額になっても医療費控除の対象外です。
なお、自由診療だから医療費控除の対象外というわけではありません。自由診療でも、歯科治療のインプラントなどは、医療控除の対象となる場合があります。
ED治療薬の保険適用に年齢制限はありますか?
厚生労働省のガイドライン上、ED治療薬を保険で処方する男性の年齢に制限は設けられていません。ただし、年齢による一律の制限はありませんが、健康状態や基礎疾患、併用薬などによって、医師が処方に適さないと判断する場合があります。
ED治療薬の保険適用は、EDによる男性不妊の治療を目的とし、厚生労働省が定める7つの条件をすべて満たす場合に限られます。
条件には、担当医師の経験年数や医療機関との連携体制、不妊治療期間の基準をクリアすることなどが含まれます。保険適用となる薬は、バイアグラ(ODフィルムを含む)とシアリスの先発医薬品のみです。ED治療薬の保険適用を希望する方は、現在通っている不妊治療のクリニックへ相談してみましょう。
条件に当てはまらない場合でも、自由診療で先発医薬品より価格を抑えられる傾向にあるジェネリック医薬品を選択したり、オンライン診療を活用したりすることで、ED治療薬の費用を抑えられる可能性があります。ただし、個人輸入や無承認の通販サイトからの購入は、偽造品や品質不良品による健康被害のおそれがあるため避けましょう。
厚生労働省「不妊治療で使用される医薬品の保険給付上の取扱いについて」
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ED治療は、「シルデナフィル」・「パルデナフィル」・「タダラフィル」などの成分を含む内服薬で行うのが一般的です。
治療の必要性について
EDは生活習慣病が原因の場合もあるため、放置せず早期に専門医へ相談することが推奨されます。
費用について
ED治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代(1錠500~2,000円ほど)の他に初診料や診察料がかかる場合があります。
ED治療は専門医への相談が不可欠ですが、デリケートな悩みであるため、通院の待ち時間や人目が心理的ハードルとなる場合も少なくありません。
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