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更新日:2024年03月21日

バイアグラの偽物に多い特徴とは?偽物を服用するリスクについても解説

この記事のまとめ
  • インターネットで購入できるED治療薬は、55.4%と約半分が偽物である
  • バイアグラの偽物の特徴は、パッケージの内容や錠剤のサイズ・用量の違いにある
  • 偽物の特徴を理解していても素人の方が見分けるのは困難
  • バイアグラの偽物を服用すると、思わぬ健康被害を受ける可能性がある
  • バイアグラの偽物を買わないためには、信頼できるクリニックでの受診が重要である

勃起力が低下したことで、バイアグラをインターネット通販で購入しようと検討している方もいるのではないでしょうか。しかし、バイアグラを含むインターネット通販のED治療薬は約半数が偽物といわれています。バイアグラの偽物は、有効成分の含有量が少なかったり、本来不要な成分や汚染物質が混入していたりする可能性があります。

本記事では、バイアグラの偽物の流通量や3つの特徴、偽物を服用するリスクを解説します。また、バイアグラの偽物を買わないためのポイントもお伝えします。

バイアグラの偽物の流通量

バイアグラを含むED治療薬をインターネット通販で購入した場合、55.4%と半分以上が偽物であると報告されています。偽物の流通量を調査国別に見ると、日本は43.6%、タイは67.8%とされており、国内のインターネット通販でも安心できません。

値段が安いという理由で、バイアグラなどのED治療薬をインターネットで購入するのは止めましょう。

バイアグラの個人輸入について詳しく知りたい方は、「バイアグラの個人輸入や輸入代行は違法?安全に入手する方法を詳しく解説」も参考にしてみてください。

参考:昭和学士会誌「男性機能障害

バイアグラの偽物の特徴

バイアグラの偽物に多い特徴は下記の3つです。

  • パッケージに記載されている内容に間違いがある
  • 錠剤のサイズが違う
  • 錠剤の用量が違う

3つの特徴を知っていても、素人の方が確実に見分けることは難しいため、参考程度にしてください。

パッケージに記載されている内容に間違いがある

バイアグラの偽物は、パッケージに記載されている内容が間違っていることがあります。偽物では英語表記の綴りが間違っていたり、本来製造されていない用量が記載されていたりします。

偽物かもしれないと感じた場合は、パッケージに記載されている内容を確認してみましょう。

錠剤のサイズが違う

本物のバイアグラの錠剤は、25mgのサイズが長径9.3mm、50mgのサイズが長径11.3mmです。長径が異なっているバイアグラは、偽造の可能性が高いです。

錠剤の用量が違う

バイアグラは、25mg、50mg、100mgの3種類のみ製造されています。バイアグラの錠剤やパッケージに記載されている用量が3種類以外の場合は、偽物です。バイアグラの用量を知る方法は、錠剤に印字されている「VGR 25」など、VGRの後に記載されている数字やパッケージで確認できます。

また、日本で認可されているバイアグラは25mg、50mgの2種類です。海外では100mgが認可されている国もありますが、日本では認可されていないためクリニックで購入できません。

国内のクリニックで購入できるバイアグラは、25mgと50mgの2種類であることを覚えておきましょう。

バイアグラの偽物を服用するリスク

バイアグラの偽物を服用すると、効果が実感できない、健康被害を受けるといったリスクがあります。

バイアグラの偽物には、シルデナフィルの含有量が少ないものがあり、その場合は服用しても勃起の発現がなく性行為が失敗に終わる可能性があります。

日本で薬剤を販売する際は、医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令(GMP)で基準が決められています。基準を守らなければ薬剤の製造・販売ができません。

バイアグラの偽物を製造している場所は、GMPの基準が守られていない不衛生な環境であるおそれがあり、安全性が確保されていません。また、偽物のバイアグラには、本来入っていない成分(アンフェタミン、カフェイン、メトロニダゾール)や汚染物質または不純物(タルカムパウダー、印刷用インク、塗料)が含まれていたと報告されています。

アンフェタミンは、覚醒剤取締法により覚せい剤として指定されている薬物であり、偽物に含まれていると知らずに所持していると罰せられるリスクがあります。誤って服用した場合、幻覚などの症状が発生する危険性もあります。

日本での重篤な被害として、「グリベンクラミド」と呼ばれる血糖値を下げる効果のある成分が配合されていた偽物のシルデナフィルを内服し、重篤な低血糖発作を起こした例が報告されています。

「価格が安いから」「誰にも知られずに購入したいから」とインターネット通販を利用すると、思わぬ健康被害に遭うおそれがあるため、クリニックで受診して正規のED治療薬を処方してもらいましょう。

バイアグラの効果については、「ED治療薬であるバイアグラの効果や服用方法・副作用・注意点について解説」を参照してください。

参考: 日本性機能学会/日本泌尿器科学会「ED診療ガイドライン[第3版]」 厚生労働省「医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令

バイアグラの偽物を買わないためのポイント

バイアグラの偽物を買わないためのポイントは下記の2つです。

  • インターネット通販は利用しない
  • 信頼できるクリニックで医師から処方を受ける

それぞれ解説します。

インターネット通販は利用しない

冒頭でお伝えしたとおり、インターネット通販で流通しているED治療薬は約半数が偽物だったという報告があるため、インターネットで購入すると偽物のバイアグラを買うリスクが高いといえます。

また、日本では認可されていないカマグラ・カベルタ・バイスマなどのバイアグラジェネリックも、偽物の可能性がないとは言い切れません。有効性や安全性も確保されていないため、購入は控えましょう。

また、ドラッグストアなどで購入できる一般用医薬品はインターネットで売買できますが、医師が処方しなくてはならない医療用医薬品をインターネット通販で販売することは、日本では違法です。インターネット通販を利用してED治療薬を購入しないようにしましょう。

信頼できるクリニックで医師から処方を受ける

バイアグラの偽物を購入しないために、信頼できるクリニックで購入しましょう。クリニックで、医師が未承認のED治療薬を海外から個人輸入して販売した事件が起きているからです。

信頼できる医療機関を探す方法は、医療情報ネットEDケアサポートの活用です。

医療情報ネットは、医療機関が都道府県に診療科目や対応できる疾患を報告しています。都道府県が情報を公開することで、クリニックの利用を検討している方が情報収集しやすくなり、医療機関を信頼して選べるように支援されています。

医療情報ネットには、医師の専門性を示す資格の有無や治療できる領域、医療の実績が掲載されています。利用する際は、お住まいの都道府県を入力し、「○○ 医療情報ネット」と検索すると、都道府県が運営している医療情報ネットにアクセスできます。

ED治療は主に泌尿器科で行うため、医療情報ネットにアクセス後、診療科目の「泌尿器科」を検索すると対応している医療機関を調べることが可能です。

EDケアサポートでは、「EDを相談できる病院検索」ができます。お住まいの都道府県や市区町村を選択すると、ED治療を行っている医療機関を閲覧可能です。

医療情報ネットやEDケアサポートを活用して、信頼できるクリニックでバイアグラを購入しましょう。

参考: 政府広報オンライン「上手に医療機関にかかるにはどうしたらよいのでしょうか?」 厚生労働省「医療機能情報提供制度(医療情報ネット)について」 日本新薬株式会社「EDケアサポート

まとめ

バイアグラの偽物の主な特徴は、パッケージに記載されている内容の違いや錠剤のサイズ・用量の違いです。しかし、偽物の特徴を理解していても、精巧に作られているものもあるため、素人の方が確実に見分けるのは難しいでしょう。

バイアグラの偽物には、本来入っていない成分や汚染物質が含まれており、健康被害を及ぼすリスクがあります。バイアグラの偽物を買わないために、信頼できるクリニックでバイアグラを処方してもらいましょう。

レバクリでは、ED治療薬のオンライン処方を行っています。場所や時間にとらわれずにビデオチャットや電話で診察が受けられ、処方された薬は自宅など好きな場所に届きます。診察は無料なので、ぜひご予約ください。

この記事の監修:

牧野 潤医師

慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会専門医。 医師免許取得後、株式会社ボストンコンサルティンググループにてヘルスケア・IT領域にて従事。 現在は慶應義塾大学医学部助教、美容医療を主としたJSKINクリニックを経営・監修、オンライン診療サービス「レバクリ」監修。

<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS) 日本乳癌学会