更新日:2026年06月15日

この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
ダイエットを始めたいものの、何から始めたらよいかわからない人もいるでしょう。ダイエットに挑戦するのであれば、健康的に痩せて理想の体型を維持したいものです。摂取カロリーよりも消費カロリーを増やすことにより、体重は減少していきます。
本記事では、痩せるための基本的な仕組みやダイエットにおすすめの運動と食生活、ダイエットに取り組む際のポイントについて解説します。
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痩せるための基本は、摂取カロリーよりも消費カロリーを増やすことです。消費カロリーが摂取カロリーを下回ると、使い切れなかったエネルギーが脂肪として体に蓄積されます。消費カロリーは、生命維持に必要な「基礎代謝」と、運動などによる「活動代謝」の合計で決まり、基礎代謝は性別や年齢、体重によって異なります。
基礎代謝量とは、生命維持のために必要な最低限のエネルギーのことです。1日の基礎代謝量は、成人男性で約1,500kcal、成人女性が約1,150kcalで、1日で消費するエネルギーの60~70%ほどを占めています。
厚生労働省が示す基礎代謝基準値は以下のとおりです。
| 年齢 | 1日当たりの基礎代謝基準値 | 1日当たりの基礎代謝基準値 |
|---|---|---|
| 年齢 | 男性の目標値(kcal/kg) | 女性の目標値(kcal/kg) |
| 18~29(歳) | 23.7 | 22.1 |
| 30~49(歳) | 22.5 | 21.9 |
| 50~64(歳) | 21.8 | 20.7 |
| 65~74(歳) | 21.6 | 20.7 |
| 75以上(歳) | 21.5 | 20.7 |
身体活動レベルも分類されており、「基礎代謝×身体活動レベルの数値」から消費カロリーの目安を算出できます。
| 年齢 | 身体活動レベル | 身体活動レベル | 身体活動レベル |
|---|---|---|---|
| 年齢 | レベルⅠ | レベルⅡ | レベルⅢ |
| 18~29(歳) | 1.50 | 1.75 | 2.00 |
| 30~49(歳) | 1.50 | 1.75 | 2.00 |
| 50~64(歳) | 1.50 | 1.75 | 2.00 |
| 65~74(歳) | 1.45 | 1.70 | 1.90 |
| 75以上(歳) | 1.40 | 1.70 | - |
例えば、30代で体重60kg、身体活動レベルがⅠの女性の場合で見ると、基礎代謝は「21.9(kcal)×60(kg)」で1,314kcalです。消費カロリーは「1,314(kcal)×1.5」で、約1,971kcalと算出されます。
食事から摂るエネルギーよりも、体や脳を動かすエネルギーが多ければ、体重は自然に減っていきます。ダイエット計画を立てるうえでは、自身の消費カロリーの目安を把握することが大切です。
参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
ダイエットを始める際に、まず食事制限を考える人が多いでしょう。しかし、極端な食事制限は必要な栄養素が不足し、不調を引き起こす可能性があります。例えば、鉄分が不足すると貧血に、カルシウムが不足すると骨粗鬆症につながる恐れがあります。
健康的に痩せるためには、以下のポイントを押さえた食生活を送りましょう。
健康的にダイエットを進めるためには、特定の食品(栄養)を抜いたり、極端に食事量を減らしたりしないようにしましょう。主食・主菜・副菜のそろったバランスの良い食事を心がけることが大切です。
ダイエット成功のためには、適度な運動を継続することが大切です。運動というと、スポーツやジムでのトレーニングを想像するかもしれません。しかし、WHO(世界保健機関)のガイドラインでは、通勤での歩行や家事といった日常の活動も身体活動に含まれると示されています。
厚生労働省のアクティブガイドでも、「今より10分多く体を動かす」ことが推奨されています。日常生活の中でできることから体を動かし、習慣にしていきましょう。
参考:厚生労働省「身体活動量アップで健康維持!私のアクティブプラン」
ダイエットにおすすめの運動として挙げられるのは、以下の3種類です。
ここでは、それぞれの運動の仕組みや具体例について解説します。
有酸素運動は、酸素をエネルギー源として活用し、脂肪を燃焼させる運動です。負荷は比較的軽いため、運動習慣がない方でも始めやすいでしょう。継続することにより、ダイエット効果が期待できます。代表的な有酸素運動は、以下のとおりです。
ジョギングは負荷が高いため、はじめはウォーキングから試すのがおすすめです。ウォーキングの際は、正しい姿勢や歩幅、速度を意識すると効果が高まります。水中では水圧や水の抵抗があるため、ハードな運動効果が期待できます。膝や腰への負担が気になる方は、水泳や水中ウォーキングがおすすめです。
ジョギングをする際は、隣の人と軽く会話ができる程度のペースを意識しましょう。通勤や買い物の移動手段に自転車を取り入れれば、自然に運動量を増やせます。自分が継続しやすい運動を選びましょう。
無酸素運動は、筋肉にある「速筋」を使う運動です。無酸素運動といっても、呼吸を止める運動ではありません。筋肉を収縮させるためのエネルギーに酸素を必要としないため、無酸素運動と呼ばれています。
筋肉には「速筋」と「遅筋」の2種類があり、速筋を鍛えることにより基礎代謝を高め、痩せやすい体質を目指せます。筋力トレーニングや短距離走などが、無酸素運動に分類されます。おすすめの無酸素運動は以下のとおりです。
| 内容 | |
|---|---|
| プランク | ・体幹を鍛える運動 ・初心者は30秒からスタートするとよい |
| スクワット | ・太ももやお尻の筋肉を鍛える運動 ・大きな筋肉を鍛えることにより、効率的に基礎代謝をアップできる ・1日10回から始めるとよい |
| 腕立て伏せ | ・上半身の筋肉を鍛える運動 ・初心者には壁を使った「壁腕立て伏せ」がおすすめ |
本格的な運動が苦手な方や、運動する時間を確保するのが難しい方には、ながら運動がおすすめです。日常生活の中で気軽に取り入れられ、継続しやすいメリットがあります。
例えば、歯を磨きながら片足立ちをしたり、座っているときに背筋を伸ばしてお腹をへこませたりするだけでも、体幹や腹筋を鍛えられます。エスカレーターではなく階段を使ったり、通勤時に歩く時間を増やしたりするなどの工夫も運動習慣につながるでしょう。
運動なしでダイエットをしたい場合、摂取カロリーを少なくしたり食べ方を工夫したりするなど、食生活を見直す必要があります。ここでは、それぞれの食生活について解説します。
ダイエットの基本は摂取カロリーより消費カロリーが多いことです。ただし、単純に摂取量を減らしては、健康を害する恐れがあります。そのため、必要な栄養素を摂取したうえでカロリーを少なくすることがポイントです。
ダイエットを成功させるには、タンパク質の摂取が基本です。タンパク質は筋肉の原料となり、基礎代謝を上げて脂肪燃焼を助ける働きをします。肉類や魚、大豆製品などを積極的に食事へ取り入れましょう。
野菜や果物も大切です。野菜は低カロリーなだけでなく、健康維持に欠かせないビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれます。ただし、野菜なら何でもいいわけではありません。
じゃがいもやさつまいもなど一部の根菜は炭水化物が多く、摂取量に注意が必要です。ただし、にんじんなどの野菜はβ-カロテンや食物繊維が豊富であり、通常の食事量であれば糖質量を過度に心配する必要はありません。
間食にはお菓子ではなく果物がおすすめで、食物繊維やビタミンなど健康維持に必要な栄養素が多く含まれています。ダイエット目的であれば、グレープフルーツやりんごなど、血糖値を上げにくいものがよいでしょう。
良質な脂質を適量摂ることもポイントです。アボカドやナッツ、オリーブオイルなどに含まれる良質な脂質は、ホルモンバランスを整えるのに役立ちます。
食べ方を工夫するだけでも、ダイエットにつながります。空腹時は食欲旺盛になるため、いかに満腹感を上げられるかが、ダイエットの秘訣です。
食事の際は、はじめに食物繊維が豊富なスープやサラダでお腹を満たすと、食べすぎを防げます。次に肉や魚類を食べ、最後にご飯などの炭水化物を摂ると、血糖値の急激な上昇を抑え、食べすぎを抑えられます。
1日の中で食事をするタイミングも重要です。朝食はエネルギー補給のためにしっかり摂り、夜は消化に負担がかからない軽めの食事を心がけましょう。白米を玄米に置き換えたり、揚げ物を蒸し料理に変えたりするだけでもよいでしょう。
塩分を摂りすぎると体がむくみやすくなり、ダイエットの効果を得にくくなります。高血圧のリスクも高まるため、塩分の摂取量には注意が必要です。日本高血圧学会が推奨する1日の食塩摂取量の目安は6.0g未満です。
しかし、厚生労働省の2024年の調査によると、日本人の平均摂取量は「男性10.5g・女性8.9g」と、目安を大幅に上回っていることが明らかになりました。塩分は調味料をはじめ、さまざまなものに含まれています。ドレッシングの量を減らしたり、料理の味付けをシンプルにしたりして、塩分を控える工夫をしましょう。
参考:厚生労働省「日本における食塩摂取量の現状と減塩推進への課題」
参考:厚生労働省「令和6年国民健康・栄養調査結果の概要」
GI値が高い食材は血糖値を急激に上げ、脂肪がつきやすくなります。GI値とは、食後の血糖値が上昇する速度を示す値です。消化吸収がゆるやかで、血糖値の急上昇を防ぐ「低GI食品」を食事に取り入れましょう。主な低GI食品は以下のとおりです。
これらの食材をうまく組み合わせ、バランスの良い食事を心がけることが大切です。
ダイエットを成功させるには、健康的な生活を習慣化することが大切です。日々の習慣を見直すことにより、無理なく体重を減らせます。ここでは、意識したい生活習慣について解説します。
ダイエットを成功させるには、睡眠時間の確保とストレス管理が欠かせません。睡眠が不足すると食欲に関するホルモンバランスが乱れ、食べすぎにつながることがあります。1日7〜8時間の睡眠時間をとることを意識しましょう。
また、ストレスによってコルチゾールというホルモンが分泌されると、脂肪を蓄積しやすくなります。趣味や軽い運動など自分なりのストレス解消法で、心と体を整えることが大切です。
水分は新陳代謝を促し、老廃物を体外へ排出する役割をもっています。ダイエット中は代謝を高める必要があるため、こまめな水分補給が重要です。1日に1.5〜2リットルの水を目安にしましょう。
水だけを大量に飲むのが苦手な場合は、白湯や無糖のハーブティーなどもおすすめです。起床時や運動後に意識して水分を摂ると、体内の循環が良くなります。
ダイエットを長続きさせるには心の安定が欠かせません。ときには自分を甘やかす日を設け、自分のペースで取り組むことでダイエットを継続できます。体重だけでなく、ウエストサイズや運動時間など、目に見える成果を記録すると、効果を実感できて継続につながります。
また、結果が出ない日が続くとネガティブな言葉を発してしまいがちです。「今は体質を変えているときなので効果が出ないのは当たり前」「始める前よりも減量できている」など、ポジティブな言葉を意識的に使い、気持ちを保ちましょう。
食事の記録をつけることで、普段の食生活を見直すきっかけになります。「いつ・何を・どれくらい」食べたのかを可視化することにより、自身の食生活の問題や改善すべき点が明確になります。
以下のものが該当した場合は注意が必要です。
栄養不足に気をつけたうえで、食習慣を見直しましょう。
ダイエットに取り組む際に押さえておきたいポイントは以下の3つです。
ここでは、それぞれのポイントについて解説します。
ダイエットを始める前に、現実的で達成可能な目標を決めましょう。まずは自身がどれくらいのダイエットが必要なのかを把握するため、BMI値(体重kg ÷ 身長mの2乗)を確認します。BMIが25以上は「肥満」に分類され、脂質異常症や糖尿病、高血圧などの生活習慣病のリスクが高まります。BMIが35を超えると、高度肥満症として減量治療が必要です。
目標は短期的なものと長期的なものを組み合わせましょう。ダイエットの着地点から逆算して、月ごとや週ごとの目標を設定します。ただし、1か月の減量目安は、現在の体重の5%以内が理想です。体重60kgの方であれば、3kg以内が目安になります。これ以上の減量は、体調不良やリバウンドのリスクがあるため注意しましょう。
人によって体質やライフスタイルが異なるため、自分に合ったダイエット方法を選ぶことが重要です。無理な運動や厳しい食事制限は、ストレスの原因になりかねません。自分が楽しめる方法や、生活に取り入れやすい方法を選ぶことにより、自然に続けやすくなります。
以下のような工夫をし、継続することが大切です。
運動が苦手な方は軽いストレッチから、食事改善に集中したい方はヘルシーなレシピ作りから始めてみるのがおすすめです。
最終的な目標を達成するには、小さな成功体験を積み重ねることが大切です。「1日5000歩歩く」「今日はお菓子を食べない」など、実現可能な目標を設定すれば、達成した体験を蓄積できます。
成功体験を実感するためには、成果を可視化することがポイントです。日記やアプリで進捗を記録するとよいでしょう。小さな達成感を味わうことにより自信が生まれ、継続する意欲が湧いてきます。
食事のコントロールが難しい人や運動が苦手な人は、メディカルダイエットも選択肢のひとつです。体重は「摂取したカロリー」から「消費したカロリー」を引いたカロリーの収支で決まります。カロリー収支がマイナスになれば脂肪が燃焼され、体重は減少します。
自分で食事の摂取量や運動量をコントロールできれば問題ありません。しかし、ダイエットに取り組みたい人の多くは、そこに難しさを感じているのではないでしょうか。
そのような人には、医学的なアプローチで減量を目指せるメディカルダイエットがおすすめです。メディカルダイエットは、薬剤治療で減量を目指す方法で、過度な食事制限やハードな運動は要りません。
ここでは、メディカルダイエットの仕組みについて解説します。
痩せやすい人の体質には、GLP-1というホルモンの分泌量が関係しています。GLP-1は、小腸から分泌される消化管ホルモンで、血糖値の調節に関与しています。GLP-1の主な作用は以下のとおりです。
GLP-1の分泌量には個人差があり、分泌量が多い人ほど太りにくく、少なければ食べすぎたり効果的なカロリーコントロールができなかったりするため、体重が増えやすくなります。
メディカルダイエットでは、GLP-1受容体作動薬により消化管ホルモンへの作用を調整することにより、痩せやすい身体の状態を作ります。
GLP-1受容体作動薬は、体内で作られるGLP-1と似た効果をもたらす薬剤です。GLP-1受容体作動薬が作用する器官や具体的な作用、効果は、以下のとおりです。
| 作用する器官 | 具体的な作用 | 効果 |
|---|---|---|
| 脳 | 摂食中枢に働きかけ、満腹感を促す | 食欲の抑制 |
| 消化管 | 胃の内容物を小腸へ送る速度を遅らせる | 食欲の抑制 食後の血糖値上昇の抑制 |
| 膵臓 | 膵臓からのインスリンの分泌を促す | 食後の血糖値上昇の抑制 |
食欲抑制作用により、食事の摂取量を抑えられ、体重減少効果が期待できます。
血糖値が急激に上昇した場合、インスリンが過剰に分泌され、体に脂肪をため込みやすくなります。GLP-1受容体作動薬による食欲抑制と血糖値の安定化により、自然に摂取カロリーを抑え、効果的な減量をサポートします。
メディカルダイエットは治療薬を使ったダイエットで、服用するには医療機関の受診が必要です。しかし、忙しくて病院に行く時間を確保できない方もいるでしょう。そのような方には、場所や時間にとらわれずに診察が受けられるオンライン診療がおすすめです。
メディカルダイエットは、服用初期には吐き気や便秘などの副作用が見られることがあるため、医師と相談しながら進めましょう。医師と薬の用量や投与のペースなどを相談しながら進めれば、副作用や薬との付き合い方の不安も軽減できます。医療機関まで行けない場合の選択肢として、オンライン診療の利用を検討してみましょう。
痩せる仕組みは、摂取カロリーよりも消費カロリーを増やすことです。そのためには、正しい食生活と適度な運動が欠かせません。しかし、過度なダイエットに取り組んだ結果、継続できなければ意味がないでしょう。
ダイエット成功の鍵は、自分に合った方法を見つけ、無理なく継続することです。痩せる仕組みを理解したうえで、食事や運動といった生活習慣を見直すことから始めましょう。
食事コントロールが難しい人や運動が苦手な人は、メディカルダイエットもひとつの方法です。メディカルダイエットは、医薬品を用いて減量を目指す肥満症治療で、過度な食事制限やハードな運動は必要ありません。
病院へ行くのが難しい場合は、時間や場所を問わずビデオチャットや電話で診察が受けられるオンライン診療もおすすめです。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」 厚生労働省「身体活動量アップで健康維持!私のアクティブプラン」 厚生労働省「日本における食塩摂取量の現状と減塩推進への課題」 厚生労働省「令和6年国民健康・栄養調査結果の概要」
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メディカルダイエットとは、痩せホルモン「GLP-1」などの作用を薬剤で促進し、食欲を自然に抑えて痩せやすい身体を作る治療法です。 つらい食事制限や激しい運動を必要とせず、カロリー収支をマイナスに整えることで減量を目指します。
処方について
効果実感には個人差がありますが、無理なく体重を減らし、リバウンドしにくい体質を作るため、3ヶ月〜半年ほどの継続が推奨されます。
費用について
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ダイエットの成功には「継続的なカロリーコントロール」が不可欠ですが、自力での食事制限はストレスが大きく、結果が出にくいこともあります。 また、クリニックへの定期的な通院は、時間や費用などの負担に加え、体型に関するデリケートな悩みゆえに人目が大きな心理的ハードルとなる場合も少なくありません。
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