更新日:2026年06月29日

この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
ダイエットを始めたものの、イライラしたり気分が落ち込んだりして継続が難しくなった経験がある方もいるかもしれません。例えば、無理な食事制限やハードな運動は、ストレスの原因となります。
本記事では、ダイエットとストレスの関係性について解説します。食事のとり方やストレス解消法などを把握し、ダイエットを無理なく続けましょう。
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体重を減らすために食べたいものを我慢したり、運動量を増やしたりし続けることにストレスを感じることもあるでしょう。ストレスを抱えながらダイエットをしても、継続に悪影響が出てしまいます。
ストレスの原因の1つが、副腎から分泌されるホルモン「コルチゾール」です。ストレスを感じると分泌が増えるコルチゾールは「ストレスホルモン」とも呼ばれ、ストレスに対応するためにさまざまな働きを担います。なかでも注目すべきなのが、血糖値の上昇に関与している点です。
コルチゾールは、糖質以外の物質(例:アミノ酸や乳酸)からブドウ糖を生成する「糖新生」を促進します。そのため、コルチゾールの分泌が高まると血中のブドウ糖濃度(血糖値)が上昇しやすくなり、血糖値を下げるホルモン「インスリン」も多く分泌されるようになります。
コルチゾール過多によってインスリン抵抗性が起こり、内臓脂肪が蓄積しやすくなるため、結果としてダイエットの妨げとなります。
ダイエット中にストレスが溜まる理由には、主に以下の4つが考えられます。
過度な食事制限(主に糖質制限)や運動による体への負担に加え、モチベーションの維持が難しくなることで、ストレスが溜まってしまうと考えられます。
ここでは、ダイエット中にストレスが溜まる要因についてご紹介します。
過度な食事制限(主に糖質制限)を行うと、血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が低下し、頭がぼんやりしたりイライラしたりすることがあります。ブドウ糖は脳の主なエネルギー源です。食事を抜いたり糖質を極端に制限したりすると、脳がエネルギー不足となり集中力や思考力の低下につながります。
イライラや疲労感につながるのは、糖質だけではありません。特に女性の場合、過度な食事制限による「鉄欠乏」にも注意が必要です。鉄はエネルギー代謝や神経伝達物質の合成に不可欠なため、不足するとイライラ、抑うつ感、強い倦怠感といったメンタル面の不調を招き、ダイエットの挫折原因となります。
運動はダイエットに効果的ですが、しすぎるのも良くありません。筋肉痛やだるさの原因となり、日常生活に支障をきたすこともあるでしょう。
このような状態が続くと、イライラやモチベーションの低下につながりかねません。運動が苦手な方であれば、なおさらストレスが溜まりやすいでしょう。
「ダイエット中だから」と好きな食べ物を我慢したり、外食を控えたりすることで、ストレスが増大することがあります。また、食事会や飲み会に誘われても参加できず、ストレスを感じることもあるでしょう。
食べることは心理的な満足感をもたらす大切な行為です。過度な我慢は精神的な負担となるため注意が必要です。我慢の反動でドカ食いにつながるリスクが高まる可能性もあります。
ダイエットをしたからといって、必ずしも予定通りに痩せるわけではありません。
短期間で結果を出そうとしたり無理な目標を設定したりすると、よりストレスを感じてしまう傾向があります。
ダイエット特有のストレスを避けつつ、体重を減らすための食事のポイントは、以下のとおりです。
基本となるのは、摂取カロリーを意識することです。加えて、規則正しい食事や順番、間食のとり方にも気を配りましょう。
なるべくストレスなくダイエットを進めるために、まずは1日に必要な摂取カロリーを把握しましょう。
ダイエット中であっても、1日で必要とされるエネルギー量(カロリー)を極端に下回ってしまってはいけません。当然、必要量より大きく上回ってしまうとダイエットは成立しません。
ダイエット中でも1日の摂取カロリーを極端に下げすぎると、体の機能を正常に維持することが難しくなります。基礎代謝量は、呼吸や心拍、体温維持など生命維持に必要な最低限のカロリーであり、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」によると、平均的な体格の30〜49歳女性の基礎代謝量の目安は1,170kcalです。個人の筋肉量によって変動しますが、この数値を下回る極端な制限は避けるべきです。
参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
欠食せずに1日3食食べることは、ダイエット中のストレス軽減にも役立つ方法です。
食事回数が少ないと空腹時間が長くなり、血糖値が下がることでイライラや不安感が出やすくなります。また、空腹時に食事をすると血糖値が急上昇しやすく、余剰のエネルギーが脂肪として蓄えられることがあります。
規則正しい食事は血糖値の安定につながり、ダイエットも無理なく進めやすくなるでしょう。
食後に血糖値が急上昇すると、膵臓はそれに応じてインスリンを分泌し、血糖値を下げます。血糖値の急激な変動は、イライラや不安感の原因になることがあるため、血糖値を緩やかに上げる食べ方がストレス対策として有効です。
血糖値の上昇を抑えるためには、以下の順番で食べることが推奨されています。
適度な間食にはダイエット中でも空腹を抑え、ドカ食いや血糖値の急上昇・急降下を防ぎ、体重管理をしやすくするといった効果が期待できます。また、食べること自体を我慢するストレスの軽減にもつながります。
おすすめは、比較的低糖質でたんぱく質を多く含んでいたり、よく噛んだりできる食品です。例として、ナッツ類、乳製品(チーズ・ヨーグルト)、ゆで卵、大豆バー、するめなどがあります。
厚生労働省の「お菓子や間食の取り入れ方」によると、お菓子や嗜好飲料などは1日200kcalを目安に摂取することを推奨しています。食べ過ぎに注意しつつ、適度に取り入れてみましょう。
参考:厚生労働省「お菓子や間食の取り入れ方」
ダイエット中にストレスをためずに進めるには、以下の方法が有効です。
これらを組み合わせることで、ストレスを軽減しながらダイエットを進めやすくなります。
ダイエット中の運動は、消費カロリーを高めるだけでなく、ストレス解消や心身のリフレッシュにも役立ちます。ただし、過度な運動や苦手な運動は逆効果になることがあります。
ウォーキングやストレッチなど、続けやすい軽めの運動を習慣にするのがおすすめです。忙しい人は、家事や身支度の合間に体を動かす「ながら運動」も効果的です。
また、運動がストレスにならないよう、疲れた日は休むことも大切です。無理なく運動を習慣化しましょう。
毎日の生活のなかで、意識して「何もしない時間」や「自分が楽しめる時間」を作ることもストレス解消に役立ちます。無理に特別なことをする必要はありません。自分がリラックスできる方法を見つけて、くつろげる時間を大切にしましょう。
気分転換につながる行動の一例は、以下のとおりです。
自分の好きなことで大丈夫ですが、ダイエットに好影響を与えるものを取り入れるのもおすすめです。たとえば、入浴はダイエットの妨げとなる「むくみ」の緩和や、睡眠の質向上によい影響を与えます。
気分転換がうまくできると、ストレス解消はもちろんダイエットのモチベーション向上にも役立つでしょう。
「効果が出ない」「続けられるか不安」といった悩みを抱えている方は、専門家のサポートを受けることも検討してみてはいかがでしょうか。たとえば運動に自信がない方は、ジムに通ってトレーナーの指導を受けることで、無理のない方法で取り組めるようになります。医師の管理のもとで行われるメディカルダイエットは、体質や健康状態に応じて対応できる点が特徴です。
第三者のアドバイスを受けながら進めることで、自分に合った方法を見つけやすくなり、ストレスを感じにくい形でダイエットを続けられる可能性が高まります。
ダイエット中のストレスは、無理な制限や自分に合わない方法で取り組むことなどで生じます。適切な食事方法と体力やライフスタイルにあった運動に加え、気分転換を図るなどしながら継続させることが、ダイエットの成功につながるでしょう。
それでも食事や運動がストレスになりやすいという方は、メディカルダイエットも視野に入れてみましょう。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」 厚生労働省「お菓子や間食の取り入れ方」
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メディカルダイエットとは、痩せホルモン「GLP-1」などの作用を薬剤で促進し、食欲を自然に抑えて痩せやすい身体を作る治療法です。 つらい食事制限や激しい運動を必要とせず、カロリー収支をマイナスに整えることで減量を目指します。
処方について
効果実感には個人差がありますが、無理なく体重を減らし、リバウンドしにくい体質を作るため、3ヶ月〜半年ほどの継続が推奨されます。
費用について
美容目的のダイエット治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代(月数千円〜数万円ほど)の他に、初診料や診察料がかかる場合もあります。
ダイエットの成功には「継続的なカロリーコントロール」が不可欠ですが、自力での食事制限はストレスが大きく、結果が出にくいこともあります。 また、クリニックへの定期的な通院は、時間や費用などの負担に加え、体型に関するデリケートな悩みゆえに人目が大きな心理的ハードルとなる場合も少なくありません。
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