更新日:2026年06月15日

この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
ダイエットは、摂取カロリーが多すぎても極端に少なすぎてもうまくいきません。摂取カロリー制限ダイエットでは、1日の目安となる摂取カロリーを計算し、明確な数値をもとにできるのが魅力です。
本記事では、1日の摂取カロリーがダイエットに及ぼす影響や摂取カロリーの計算方法、メリットなどを詳しくお伝えします。またダイエットを成功に導くコツと注意点も解説しますので、最後までご覧ください。
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ダイエットを始める場合、多くの人がまず気にするのが「摂取カロリー」です。しかし、摂取カロリーを減らすことが必ずしも正しいダイエットにつながるわけではありません。
まずは、1日の摂取カロリーがダイエットにどのような影響を与えるのか、詳しくみてみましょう。
体重の増減は摂取カロリーと消費カロリーのバランスで決まるため、摂取カロリーのほうが多いと、消費されなかったカロリーは体内に蓄積され太ります。
たとえば1日に2,000kcalを消費する人が2,500kcalを摂り続ければ、毎日500kcalを過剰に摂取していることになります。この状態が1週間続くと、3,500kcalのオーバーです。このように、日々の少しの食べ過ぎが体重増加につながります。
毎日どれくらいの摂取カロリーを取っているのか、一度チェックしてみるとよいでしょう。
摂取カロリーは多いと太りますが、減らせば必ず痩せるというわけでもありません。意外かもしれませんが、摂取カロリーを極端に減らすとかえって太りやすくなる場合があります。
これは、体が飢餓状態だと認識してしまい、基礎代謝が落ちるのが原因です。基礎代謝とは、生きるために必要な最低限のエネルギーのことです。
摂取カロリーが極端に少ないと代謝が落ち、結果として脂肪が燃焼されにくくリバウンドしやすい体質になります。その結果、思うように痩せられず、リバウンドのリスクも高まります。短期的には食べなければ痩せますが、長期的に見ると逆効果になることもあるため注意しましょう。
厚生労働省が公開している、女性に必要な1日の摂取カロリーの目安は次のとおりです。この表では、活動量ごとに目安を紹介しています。
| 年齢 | 身体活動レベル | 身体活動レベル | 身体活動レベル |
|---|---|---|---|
| 年齢 | 低い | 普通 | 高い |
| 18〜29 | 1,700 | 1,950 | 2,250 |
| 30〜49 | 1,750 | 2,050 | 2,350 |
| 50〜64 | 1,700 | 1,950 | 2,250 |
| 65〜74 | 1,650 | 1,850 | 2,050 |
| 75歳以上 | 1,450 | 1,750 | ー |
(単位:kcal/日)
この表の数値は、あくまでも体重維持を目的としたものです。ダイエットをしたい場合は、この数値から適切なカロリーを減らす必要があります。
参考:厚生労働省「『日本人の食事摂取基準(2025年版)』策定検討会報告書」
ダイエット中はどれくらいの摂取カロリーが妥当なのか悩む方は少なくないでしょう。目安となる摂取カロリーを求めるには、次のように順を追って計算するのがおすすめです。
ここでは、「45歳女性、身長160cm、体重62kg、活動レベル(普通)」の方を例に取り上げて、計算方法を解説します。
まずは、BMIを参考に目標体重を決めます。BMIとは、肥満度を表す体格指数のことです。
ダイエットする場合、まずは現在の体重の3〜5%の減量、あるいはBMI22(160cmなら約56kg)を中長期的な目標にするのが健康的です。BMIを求める計算式は、次のとおりです。
「身長160cm、体重62kg」の場合、BMIは約24です。
BMI22になるように体重を落としたい場合は、次の計算式で求められます。
この計算式により、身長が160cmの場合は、体重が約56kgだとBMIが22となります。ダイエット前の体重が62kgのため、「62kg−56kg=6kg」の減量が妥当ということがわかります。
次に、自分の基礎代謝量を計算します。厚生労働省が公表している「基礎代謝量基準値」をもとに算出してみてください。
| 年齢 | 体重1kgあたりの基礎代謝量基準値 |
|---|---|
| 18〜29 | 22.1 |
| 30〜49 | 21.9 |
| 50〜64 | 20.7 |
| 65〜74 | 20.7 |
| 75以上 | 20.7 |
上述した例は「45歳、体重62kg」のため、基礎代謝量は次の計算式で求められます。
ダイエットには、糖質制限ダイエット、ファスティングなどさまざまな方法がありますが、摂取カロリー制限ダイエットはこれらのダイエットと比べても、次のようなメリットが得られます。
それぞれのメリットを詳しく見てみましょう。
摂取カロリー制限ダイエットのメリットは、明確な数値をもとにダイエットができることです。
ダイエットをしている場合、食べ物を制限しているのに痩せないと感じることもあるでしょう。実際には、自分が認識している以上に高カロリーな食事をしてしまっていたり、「特別な日」として例外的に行動したりしているケースが多いのが実情ではないでしょうか。
ストレスなく続けられるのも、摂取カロリー制限ダイエットのメリットです。カロリー制限ダイエットでは、ほかの多くのダイエット方法とは異なり、総摂取カロリーを管理した上でPFCバランス(タンパク質・脂質・炭水化物の比率)を意識すれば特定の食品を完全に禁止する必要はありません。
制限内であれば食べたいものを自由に選べるため、ストレスを軽減できます。ただし、高カロリーの食品を食べたあとはほかの食べ物でカロリーを調整しなければなりません。
カロリー制限ダイエットでは、健康的に痩せられるのもメリットのひとつでしょう。無理な食事制限は、貧血や骨粗鬆症、肌荒れなどの原因になります。カロリー制限ダイエットであれば、栄養バランスを保ちながら痩せることが可能です。
美容と健康を守りつつ、理想の体型に近づけるのがカロリー制限ダイエットの特徴です。
カロリー制限は理論上はシンプルでも、実践は難しいと感じる人も少なくありません。ここでは、摂取カロリー制限ダイエットを成功に導くコツをいくつか紹介します。ここでの内容を参考にしながら、ダイエットに取り組んでみてください。
摂取カロリー制限ダイエットでは、カロリー制限内であれば自由に食べていいですが、脂質の「質」を選び、総エネルギーの20〜30%程度に収める工夫が有効です。
脂質は三大栄養素のなかでも最も高カロリーです。揚げ物やケーキなど、カロリーオーバーになりやすい食べ物には注意しましょう。
よく噛んで食事をすることは、ダイエットを成功に導くコツのひとつです。人間の脳には、満腹中枢という機能があります。よく噛んで食べると、咀嚼による刺激で満腹中枢が活性化され、実際に食べた容量以上に満足感を得られます。
よく噛むための目安は「1口あたり30回噛む」ことです。最初は大変に感じるかもしれませんが、慣れてくると、ゆったりと食事を楽しめるようになるでしょう。
摂取カロリー制限ダイエットでは、どれだけのカロリーを取っているのかきちんと把握することが前提です。
自分で計算するのは煩雑なため、カロリー計算アプリを使いこなしましょう。何をどれだけ食べているのかを可視化することで、無意識の食べ過ぎを防げます。
ダイエットでは、食事制限だけでなく運動も重要です。生活のなかに運動を取り入れると、消費カロリーが増え、より痩せやすい体質へと変化します。さらに、体重を減らすだけでなく、体型の引き締めや姿勢改善、美肌効果など、ダイエット以外の効果も得られます。
有酸素運動とは、酸素を使って脂肪をエネルギーに変える運動のことです。代表的なものに、ウォーキングやジョギング、水泳、エアロビクス、ダンスなどがあります。
有酸素運動は脂肪燃焼効果が高いだけでなく、心肺機能が向上したり、血糖値やコレステロール値を改善したりといった効果を得られるのもメリットです。
運動に慣れていない方は、週に合計150分程度の速歩(1回30分を週5回など)を目標に、まずは1日10分の細切れの運動から始めるのも効果的です。無理なく長く続けることが、ダイエットを成功に導きます。
筋トレは太りにくい体を作るのに効果的な方法です。筋肉量が増えると、基礎代謝が上がり、運動していない時間もより多くのカロリーを消費してくれます。
基本的に女性は男性のように筋肉が大きくなるわけではないため、「体がムキムキになるかも」といった心配は不要です。適度な筋トレをすると、体のラインが引き締まり、見た目も整います。
ストレッチは、血流を促し代謝を上げるのに効果的です。ストレッチをすることで、筋肉の柔軟性が高まり、冷えやむくみ予防にも役立ちます。とくに、就寝前に軽くストレッチをすると自律神経が整い、睡眠の質向上につながります。
摂取カロリー制限ダイエットを成功させるには、ストレスをためないことも重要です。ストレスを感じると、暴飲暴食に走ってしまうことがあります。また、ストレスホルモンであるコルチゾールは脂肪を蓄積しやすい体質を作る原因にもなります。
ストレスをためないように、深呼吸や瞑想、アロマなどを取り入れるなど工夫しながらダイエットを続けましょう。
質のよい睡眠を取ることもダイエット成功に不可欠です。睡眠不足になると、食欲をコントロールするホルモンバランスが崩れやすくなります。また、しっかりと眠れず疲労感が強くなると、運動する意欲も低下します。
質のよい睡眠を取るために、毎日同じ時間に寝る習慣をつけたり、寝る前のスマホやPCの利用を控えたりするとよいでしょう。睡眠は、その長さだけでなく質も大切です。しっかりと休むことで、食欲や代謝をコントロールするホルモンの働きが活発になります。
女性の場合、カロリー制限はホルモンバランスや体調への影響も大きいため、次の2つの注意点を押さえることが大切です。
2つの注意点を見てみましょう。
早く痩せたいからといって、摂取カロリーを極端に減らすのは逆効果です。摂取カロリーを極端に減らすと、基礎代謝が落ちて消費カロリーが減るため、かえって体重が落ちにくくなります。また筋肉量も減り、リバウンドしやすい状態に陥ります。
とくに女性の場合は、月経不順や無月経のリスクも高まるため、基礎代謝分のカロリーを摂取することは原則です。体が生命維持を優先し、出産機能を止めるために起こる自然な反応ですが、健康面では大きな問題といえるでしょう。
ほかにも、心身の不調が出やすいのもデメリットです。めまいや倦怠感、集中力の低下、イライラなど、エネルギー不足が原因でこういった症状が出やすくなります。
ダイエットを始める前に、前述したカロリー計算の方法を参考に、自分の基礎代謝はどれくらいなのかをきちんと把握しましょう。基礎代謝分のカロリーはしっかりと確保し、その上で、体に負担がかからない程度に1日の摂取カロリーの目安を設定することが大切です。
健康的に体重を落とす場合、1ヶ月の減量は体重の5%未満に設定しましょう。上述の62kgの女性の場合は、1ヶ月で減らしていいのは「62kg✕5%=3.1kg」までです。これ以上は体調不良を招いたり精神的ストレスが増えたりして、ダイエットを続けるのが難しくなります。
摂取カロリー制限ダイエットをする場合も、早く痩せることを目的にするのではなく、着実にやせることを目標にしましょう。ゆっくりと時間をかけて体重を落とすことで、リバウンドのないダイエットが実現します。
摂取カロリー制限ダイエットでは、極端に摂取カロリーを減らせばうまくいくというわけではありません。極端に摂取カロリーを制限すると、太りやすい体質になり逆効果です。
摂取カロリー制限ダイエットは、あいまいな感覚ではなく、明確な数値をもとにダイエットを管理できるのがメリットです。摂取カロリーを制限する場合は、基礎代謝分のカロリーは確保しましょう。また、1ヶ月の減量を体重の5%未満に設定することも重要です。
摂取カロリー制限ダイエットであれば、脂質の摂取を減らしたり、運動を取り入れ消費カロリーを増やしたりするなど、カロリー計算をもとにした理論的な方法で、理想の体型を手に入れられます。
厚生労働省「『日本人の食事摂取基準(2025年版)』策定検討会報告書」
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メディカルダイエットとは、痩せホルモン「GLP-1」などの作用を薬剤で促進し、食欲を自然に抑えて痩せやすい身体を作る治療法です。 つらい食事制限や激しい運動を必要とせず、カロリー収支をマイナスに整えることで減量を目指します。
処方について
効果実感には個人差がありますが、無理なく体重を減らし、リバウンドしにくい体質を作るため、3ヶ月〜半年ほどの継続が推奨されます。
費用について
美容目的のダイエット治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代(月数千円〜数万円ほど)の他に、初診料や診察料がかかる場合もあります。
ダイエットの成功には「継続的なカロリーコントロール」が不可欠ですが、自力での食事制限はストレスが大きく、結果が出にくいこともあります。 また、クリニックへの定期的な通院は、時間や費用などの負担に加え、体型に関するデリケートな悩みゆえに人目が大きな心理的ハードルとなる場合も少なくありません。
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以上の計算により「45歳女性、身長160cm、体重62kg」の方は、1日あたり1,356kcalのエネルギーが必要ということがわかります。
参考:厚生労働省「『日本人の食事摂取基準(2025年版)』策定検討会報告書」
基礎代謝量を計算したあとは、1日あたりの消費カロリーを計算してみましょう。消費カロリーは、基礎代謝量✕身体活動レベル基準値で求められます。
| 年齢 | 身体活動レベル | 身体活動レベル | 身体活動レベル |
|---|---|---|---|
| 年齢 | 低い | 普通 | 高い |
| 18〜29 | 1.50 | 1.75 | 2.00 |
| 30〜49 | 1.50 | 1.75 | 2.00 |
| 50〜64 | 1.50 | 1.75 | 2.00 |
| 65〜74 | 1.50 | 1.70 | 1.90 |
| 75歳以上 | 1.40 | 1.70 | ー |
「45歳、活動レベル(普通)、基礎代謝量1,358kcal」の方の消費カロリーは、次の計算式で算出できます。
「45歳女性、身長160cm、体重62kg、活動レベル(普通)」の方が1日で消費するカロリーは、2,377kcalです。
参考:厚生労働省「『日本人の食事摂取基準(2025年版)』策定検討会報告書」
最後に、目安となる1日の摂取カロリーを計算します。体重を落とす場合、基本となる考え方は「摂取カロリー<消費カロリー」ですが、摂取カロリーが基礎代謝量を下回らないように注意しなければなりません。
急激に摂取カロリーを減らすと体が飢餓状態に陥るため、1ヶ月に1kg程度の減量を目指しましょう。6kgの減量が必要であれば、6ヶ月ほどの時間をかけてダイエットすると無理なく続けられます。
1ヶ月で1kgを落とすには、7,000kcalのエネルギーを減らす必要があります。1日あたりに換算すると、約230kcalのエネルギーを減らす計算です。
前述したように、「45歳女性、身長160cm、体重62kg、活動レベル(普通)」の方の消費カロリーは2,377kcalです。そのため、目安となる1日の摂取カロリーは、次のとおりです。
定期的に運動するなど消費カロリーを増やせば、その分、摂取カロリーを増やすことも可能です。