更新日:2024年03月06日
亜鉛で髪は伸びる?亜鉛が髪にもたらす効果や亜鉛を多く含む食品を紹介
- 亜鉛自体に髪を伸ばす効果はないが、亜鉛は髪を作るために欠かせない栄養素である
- 亜鉛には、髪の毛の成長をサポートしたり、ヘアサイクルを整えたりする効果がある
- 亜鉛が含まれている食品は、牡蠣や赤身肉、わかめなど
- 亜鉛以外で髪の毛を伸ばす方法には、バランスの良い食事をとることや質の良い睡眠をとることなどがある
「亜鉛で髪が伸びる」という噂が本当かどうか気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。亜鉛は人体に欠かせない必須ミネラルの一つで、髪の毛や肌の健康を維持するために必要な栄養素です。
この記事では、亜鉛で髪が伸びると言われる理由や、亜鉛が髪の毛にもたらす効果を解説します。亜鉛が多く含まれている食品や摂取目安量、亜鉛以外で髪の毛を伸ばす方法なども紹介するので、髪の毛を伸ばしたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
亜鉛とは
亜鉛は、身体の健康を維持するために必要不可欠な、必須ミネラルと呼ばれる栄養素の一つです。筋肉や骨、皮膚、肝臓など全身の細胞に存在し、酵素の働きを助けることで、身体の機能を維持したり、新しい細胞を生成したりします。
亜鉛は体内で合成できないため、食事やサプリメントなどで摂取する必要があります。
参考:厚生労働省「亜鉛」
亜鉛で髪が伸びるのは本当か
亜鉛自体に発毛効果はなく、亜鉛を摂取するだけで髪の毛が劇的に伸びることはありません。
亜鉛で髪の毛が伸びると噂されるのは、亜鉛が髪の毛を作るために欠かせない栄養素であるからです。
亜鉛が髪の毛にもたらす効果
亜鉛が髪の毛にもたらす効果は、主に下記の3つです。
- 髪の毛の成長をサポートする
- ヘアサイクルを整える
- AGAの進行を抑制する
それぞれ紹介します。
髪の毛の成長をサポートする
亜鉛には、髪の毛のもととなるケラチンというタンパク質を合成し、成長をサポートする働きがあります。
食事やサプリメントなどから摂取されたタンパク質は、体内でアミノ酸に分解され、身体のさまざまな部位へと送られます。亜鉛には、このアミノ酸をケラチンへ再合成する働きがあるのです。
ケラチンについてについて詳しく知りたい方は、「ケラチンとは?髪への影響と、不足する原因・補う方法について解説」も参考にしてみてください。
ヘアサイクルを整える
亜鉛には、髪の毛が生え変わる周期であるヘアサイクルを整える効果が期待できます。
ヘアサイクルには「成長期」「退行期」「休止期」があり、このうちの成長期に、毛母細胞の分裂が活発に行われることで、髪の毛は成長していきます。しかし、何らかの原因によってヘアサイクルが乱れると、成長期が短縮され、髪の毛は太く長くなる前に抜け落ちてしまいます。
亜鉛にはこの毛母細胞の分裂を促す働きがあるため、短くなった成長期を正常なヘアサイクルに戻すことができるのです。
AGAの進行を抑制する
亜鉛には、AGA(男性型脱毛症)の進行を抑制する効果があります。
そもそもAGAは、男性ホルモンの一種であるテストステロンと5αリダクターゼが結合し、ジヒドロテストステロンが生成されることで引き起こされます。
亜鉛には、5αリダクターゼの働きを抑制する働きがあります。そのため、亜鉛を摂取すると、ジヒドロテストステロンの生成を妨げ、AGAの進行を抑制することができるのです。
AGAの予防法については、「AGAは予防できる?予防方法や原因を解説」を参照してください。
亜鉛の摂取目安量
亜鉛の摂取目安量は性別や年代によって変化しますが、成人男性は1日あたり9mgが推定平均必要量、11mgが推奨量とされています。
亜鉛の過剰摂取に注意
亜鉛を過剰摂取すると、思わぬ健康被害が起こる可能性があるため、注意しましょう。
成人男性の場合、1日あたりの亜鉛の耐用上限量は、20歳〜29歳と65歳以上で40mg、30歳〜64歳で45mgです。
亜鉛を摂り過ぎることによって、鉄や銅などのミネラルが吸収されにくくなり、貧血や骨異常、毛髪異常、白血球減少といった症状を起こす可能性があります。
通常の食事のみで過剰摂取になる場合はほとんどありませんが、サプリメントなどで亜鉛を摂取する場合は、注意が必要です。
参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
亜鉛が含まれている食品
亜鉛が含まれている食品には下記があります。
食品 | 100gあたりの亜鉛含有量 |
---|---|
魚介類 | 0.8㎎~13.2㎎ |
肉類 | 1.1㎎~3.9㎎ |
海藻類 | 1.0㎎~3.6㎎ |
特に魚介類の牡蠣には、100gあたり13.2㎎と亜鉛が豊富に含まれています。亜鉛はほかにも、肉類では赤身肉、海藻類にはわかめなどに多く含まれています。
また、普段の食事では補いきれない分は、サプリメントで補うのも一つの手です。
亜鉛以外で髪の毛を伸ばす方法
亜鉛以外で髪の毛を伸ばす方法をご紹介します。
バランスのとれた食事をとる
髪の毛を早く伸ばしたい方は、バランスのよい食事をとることを心がけましょう。髪の毛の成長には、タンパク質やビタミンB群、ミネラルなどさまざまな栄養素が必要です。栄養バランスが崩れると、髪の成長に必要な栄養素が不足し、髪の毛が十分に育たなくなることがあります。
日頃から外食をすることが多い方やインスタント食品を食べること多い方や無理なダイエットをしている方などは、栄養が偏りやすいため、食生活を見直すのがおすすめです。
質の良い睡眠をとる
髪の毛を伸ばすには、質の良い睡眠をとるのが有効です。髪の毛を成長させるために必要な成長ホルモンは入眠後~3時間の間に最も多く分泌され、この時間の睡眠の質が成長ホルモンの分泌を左右します。
睡眠の質を改善するには、下記の習慣を身につけるのがおすすめです。
- 毎日決まった時間に眠る
- 就寝前のスマホやPC操作をやめる
- 就寝前に湯船に入る
- 就寝前に照明を暗くする
運動習慣を身につける
適度な運動は、髪の毛を伸ばすのに効果的です。運動をすることで血流が促進され、頭皮に栄養が行き渡りやすくなります。
運動は毎日継続することが大切なため、軽いストレッチやウォーキングなど、続けやすいメニューから始めるのがおすすめです。
ストレスを解消する
髪の毛を早く伸ばしたい方は、ストレスを溜め込まないよう気をつけましょう。ストレスによって自律神経が乱れると血流が悪くなり、頭皮に十分な栄養が行き届かなくなるおそれがあります。髪の毛に必要な栄養素が不足すると、髪の毛が十分に成長しづらくなってしまいます。
読書や映画など趣味に没頭する時間をつくったり、友人と話したりして、ストレスを解消することを心がけましょう。
AGAによる薄毛を根本的に治療するには医師に相談しよう
セルフケアで髪の毛の状態がよくならない場合は、医師に相談するのがおすすめです。AGAを発症している場合、セルフケアで根本的に薄毛の改善をすることはできません。
AGAは、男性ホルモンによって引き起こされる進行性の脱毛症です。進行性のため、治療を行わないと、症状はどんどん進行してしまいます。さらに、わたしたちの生涯に起こるヘアサイクルには限度があり、ヘアサイクルの上限を超えた毛穴からは、AGA治療を行っても髪の毛が生えることができません。
髪の毛が薄くなってきたと感じている方は、なるべく早めに医療機関を受診するのがおすすめです。
AGAのオンライン診療については、「AGAのオンライン診療のメリット・デメリットは?選び方も解説」を参照してください。
まとめ
亜鉛自体に髪を伸ばす効果はありませんが、亜鉛は髪を作るために欠かせない栄養素です。亜鉛は牡蠣や赤身肉などの食品に多く含まれているため、亜鉛を摂取するにはこれらの食品を積極的に食べるようにしましょう。普段の食事で足りない分は、サプリメントで補給するのもおすすめです。
亜鉛以外で髪の毛を伸ばす方法には、バランスの良い食事をとることや質の良い睡眠をとることなどがあります。セルフケアで髪の毛の状態がよくならない場合は、AGAを発症している可能性があります。その場合は、AGA専門のクリニックやオンライン診療で医師に相談するのがおすすめです。
レバクリではAGAのオンライン診療サービスを行っています。オンライン診療には、通院に手間がかからない、周囲にバレずに通えるといったメリットがあります。髪の毛の状態が気になっている方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。