レバクリ

更新日:2023年12月21日

おでこが広いとハゲる?おでこハゲとの違いと原因と判断基準

この記事のまとめ
  • おでこが広いからハゲることには医学的根拠はない
  • 一般的に、おでこの広さが7cm以上が、おでこが広い人とされる
  • 生え際が後退していない場合は、遺伝などによる単なる身体的特徴といえる
  • 以前より生え際が後退している場合は、AGAという男性型脱毛症の可能性がある

「おでこが広い人はハゲやすい」などという噂を聞いたことのある方もいると思います。おでこの広さは、他人への印象や個人の自信などに与える影響が大きく、気になる人も多いでしょう。

本記事では、もともとおでこが広い人と、生え際が後退しているおでこハゲの人の違いについて、それぞれの原因、判断基準について紹介していきます。

おでこが広いとハゲる?

よくおでこが広いとハゲる、おでこの広さが指4本分以上だとハゲの証拠などと言われることがありますが、これには医学的根拠はありません。おでこの広さは個人の骨格によって決まるので、遺伝的におでこが広くなる人はある程度存在すると考えられます。

また、前頭部や頭頂部がハゲている人は、結果としておでこが広く見えてしまうため、おでこが広いと将来ハゲるという迷信が生まれたと考えることもできます。

おでこが広い状態とは

後退しているわけではなく、単におでこが広い場合は、あくまで身体的特徴の1つととらえられます。ここでは、おでこが広いかどうかの判断基準と、生まれつきおでこが広くなってしまう原因について説明していきます。

おでこが広いかどうかの判断基準

おでこの広さは、一般的に5〜6cmが平均といわれており、7cm以上の人は他の人からおでこが広いと思われる可能性があります。しかし、おでこが広いかどうかは個人の感じ方による影響が大きく、仮におでこの広さが7cm以上であっても、髪型や相手に与える印象次第でおでこが広いと思われない場合もありますし、逆に7cm未満であってもおでこが広いと思われる場合もあるでしょう。

もともとおでこが広くなる原因

最初に挙げられる原因としては、遺伝があります。髪は、頭皮にある毛根内の毛乳頭細胞が分裂増殖することで生えて髪が伸びます。この毛乳頭細胞の発現部位や発現量は、遺伝が関係していると考えられており、生まれつきおでこが広くなる人がいるのです。

おでこハゲとは

生え際が以前よりも後退している状態を、ここではおでこハゲとして解説します。おでこハゲについては医学的な診断基準があり、AGA(Androgenetic Alopecia、男性型脱毛症)と呼ばれる疾患に分類され、薄毛症状の一種と言えます。

AGAの病態は解明が進んでおり、AGAの治療に有効な治療薬も開発されています。そのため、現在ではAGA外来やAGA専門クリニックで治療や予防に積極的に取り組む人も増えています。

ここからは、おでこハゲかどうかの診断基準とその原因について説明していきます。

おでこハゲかどうかを判断する方法

生え際が後退しているおでこハゲかどうかを判断するには、「生え際の髪の太さ」「髪の柔らかさ」「以前からの変化」の3点を確認すると良いでしょう。AGAでは髪が細く短くなってから脱毛が起こるため、自分でおでこの生え際の髪を触ってみて、太さや柔らかさを確認すると良いでしょう。以前と比べて髪が細くなっていたり、生え際の位置が後退したりする場合は、おでこハゲの可能性があります。

また、より確実におでこハゲかどうかを判断するには、AGAクリニックを受診することもおすすめです。AGAクリニックでは、問診で家族歴、脱毛の経過などを確認し、視診によりおでこの生え際が後退しているか、前頭部と頭頂部の毛髪が細く短くなっているかどうかなどをチェックします。医師の診察により、適切な判断をしてもらうことができます。

おでこハゲの原因

おでこハゲをはじめとするAGA症状の原因には、ジヒドロテストステロンという男性ホルモンの1種が強く関係しています。ジヒドロテストステロンは、体内のテストステロンが5αリダクターゼII型という酵素によって変換されることによって作られます。生成されたジヒドロテストステロンは、細胞上に発現している男性ホルモン受容体に結合し、薄毛や抜け毛を引き起こします。

5αリダクターゼII型の発現量やテストステロンやジヒドロテストステロンの生成量には遺伝が強く関係しており、自分の家系に前頭部の髪の毛が後退していたり、頭頂部が薄毛になっていたりする人がいる場合は、将来おでこハゲになる可能性が高いと考えられます。

おでこハゲの対策方法

ここでは日々の生活の中でできるおでこハゲの対策方法について説明していきます。

生活習慣を改善する

髪の成長には、食事が影響を及ぼします。そのため、髪を作るために必要なたんぱく質やビタミン、亜鉛などを積極的に摂取し、規則正しい食生活を心がけると良いでしょう。

また、髪の成長を促すには十分な睡眠も必要です。適切な睡眠時間については個人差が大きいため何時間が良いとは明言できませんが、朝起きたときに眠気が残らない状態であれば十分といえるでしょう。

さらに、過度なストレスもAGAの原因になり得ます。ストレスで自律神経が乱れることで、頭皮の血行障害が起こり、髪に十分な栄養が届きにくくなります。そのため、運動やストレッチなどを行い、適度なストレス発散をすることも大切です。

頭皮マッサージをする

髪の成長にはタンパク質などの栄養が不可欠であり、栄養は血液によって届けられます。頭皮マッサージを行うことで、頭皮の血流量を増加させることができ、育毛効果が望めます。

頭皮マッサージの具体的な方法をご紹介しましょう。まずはじめに、指や手のひらでおでこの生え際をもみほぐしてください。しばらくすると、頭皮の感触が柔らかくなってくるので、そうなったらマッサージを止めてみてください。頭皮に温かみを感じたら、頭皮の血流が良くなっている証拠です。これを、1日に数回行うことで、血流改善による育毛効果が期待できます。

頭皮マッサージについては、「頭皮マッサージの効果とは?頭皮マッサージの方法とリスクを解説」でも詳しく解説しています。

育毛剤を使用する

ドラッグストアや薬局などでは発毛・育毛効果を持つ育毛剤が存在します。そういった育毛剤に含まれる成分で代表的なものは、ミノキシジルです。ミノキシジルが配合されている医薬品を頭皮へ塗ることで、頭皮の血行が促進され、発毛・育毛効果を発揮します。

ミノキシジルについて詳しく知りたいは、「ミノキシジルの効果とは?副作用や他のAGA治療薬との違いも解説」も参考にしてみてください。

AGA治療を受ける

最も効果的なおでこハゲの対策は、専門機関でのAGA治療です。クリニックやオンライン診療サービスを受診し、医師の診察でAGA症状が認められた場合には、AGAの治療薬を処方してもらえます。

AGAの主な治療薬として、フィナステリドやデュタステリドといった薬があります。これらの薬剤は、5αリダクターゼの活性を抑え、ジヒドロテストステロンの生成を阻害する効果が認められています。これにより、AGAの進行を抑え、おでこハゲを改善させることができるのです。

服薬による治療のほかには、メソセラピーや自毛植毛といった治療法を提供しているケースもあります。

根本的におでこハゲを改善させたい方は、クリニックの受診をおすすめします。

まとめ

今回はおでこが広いとおでこハゲのそれぞれの違い、原因、判断・対策方法について説明してきました。外見は個人のQOLに与える影響が大きく、自分は単純におでこが広いのか、それともおでこハゲなのかどちらか適切に判断し対処する必要があります。

おでこの広さに悩んでいる方は、まずは自分のおでこの生え際を触ってみて髪の質感と以前からの変化を確認してみることをおすすめします。もしもおでこハゲかもと不安を感じる方は、AGA外来やAGA専門クリニック、オンライン診療などへの受診がおすすめです。