レバクリ

更新日:2024/03/19

男性ホルモンが多いとはげる?薄毛になる原因をわかりやすく解説

この記事のまとめ
  • 男性ホルモンが多いからといってはげるわけではない
  • はげる原因は、男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロンである
  • はげる原因には、遺伝や血行不良、皮脂の過剰分泌などもある
  • 薄毛対策には、食生活の見直しやストレス解消などが有効

すでに薄毛が進行していることに悩んでいる方や、将来薄毛になるのを心配している方の中には、「男性ホルモンが多いとはげる」という噂を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、男性ホルモンと薄毛の関係性について詳しく解説します。男性ホルモンにはいくつかの種類があり、男性ホルモンが多いからといって薄毛になるとは一概には言えません。薄毛を引き起こす原因や薄毛の対策方法も紹介するので、参考にしてみてください。

男性ホルモンが多いとはげるという噂は本当か

結論から言うと、男性ホルモンが多いからといって薄毛になるわけではありません。

男性ホルモンにはいくつかの種類があり、有名なものとしてはテストステロンが挙げられますが、薄毛の原因となるのはジヒドロテストステロンという別の男性ホルモンです。

テストステロンは善玉男性ホルモンと呼ばれ、筋肉量の増加や生殖機能の向上など男性の健康にとって重要な役割を果たします。テストステロンが少ないと、身体が疲れやすくなったり精神的に不安定になったりする可能性があるので、男性が毎日をイキイキと過ごすためには、テストステロンは多いほうがよいと言えるでしょう。

一方で、ジヒドロテストステロンは悪玉男性ホルモンと呼ばれており、皮脂の分泌を促進してニキビの原因となったり、前立腺の成長を促進することで前立腺肥大や前立腺癌の原因となったりします。

テストステロンと薄毛の関係について詳しく知りたい方は、「テストステロンは薄毛の原因?日常生活でもできる薄毛の改善方法も解説!」も参考にしてみてください。

はげる原因はジヒドロテストステロン

男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロンは、テストステロンが5αリダクターゼという還元酵素と結合することによって生成されます。

ジヒドロテストステロンはAGA(男性型脱毛症)を引き起こす原因とされており、生成されたジヒドロテストステロンが、頭皮にある男性ホルモンレセプターという男性ホルモンをキャッチする受容体と結合することで、脱毛因子を増加させ、髪の毛の成長を阻害してしまうのです。

ジヒドロテストステロンを生成する原因となる5αリダクターゼの活性度は、遺伝によって引き継がれるとされているため、親から引き継いだ遺伝子情報によっては薄毛になりやすい方もいます。遺伝と薄毛の関係については次の見出しで詳しく説明します。

ジヒドロテストステロンについては、「ジヒドロテストステロンとは?AGAとの関係性や抑制する方法を解説」でも詳しく解説しています。

ジヒドロテストステロン以外のはげる原因

ジヒドロテストステロン以外に考えられる薄毛の原因には下記があります。

  • 遺伝
  • 血行不良
  • 皮脂の過剰分泌
  • 外的要因

それぞれについて説明します。

遺伝

薄毛を引き起こす原因の一つとして、遺伝があります。前述した通り、遺伝はAGAと深く関係しており、AGA診療ガイドラインでも.AGAの発症には遺伝と男性ホルモンが関与すると明記されています。

AGAによる薄毛を引き起こす原因となる遺伝子情報は下記の2つです。

  • 5αリダクターゼの活性度
  • 男性ホルモンレセプターの感度

5αリダクターゼは、活性度が高いほどテストステロンと結びつきやすくなり、ジヒドロテストステロンを生成する可能性が高まります。一方、男性ホルモンレセプターは、感度が高いほどジヒドロテストステロンと結合しやすくなり、脱毛因子を増加させてしまうのです。

5αリダクターゼの活性を持つ遺伝子は優性遺伝するため、両親どちらか一方が活性を持つ遺伝子を持っていると、子供に引き継がれやすくなります。対して、男性ホルモンレセプターの感度が高い遺伝子は、X染色体上に存在するため、母親からしか受け継ぐことができません。しかし、この遺伝子は隔世遺伝の性質を持つため、祖父母から孫に受け継がれることがあります。

そのため、両親どちらか一方が薄毛の場合や、母方の祖父が薄毛の場合はAGAによる薄毛を発症しやすい可能性があるのです。

参考:公益社団法人日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版

血行不良

血行不良も薄毛を引き起こす原因になります。わたしたちの髪の毛は、毛根にある毛母細胞が分裂することによって成長します。この成長を引き起こすためには、頭皮に張り巡らされた毛細血管から栄養素を受け取る必要があります。しかし、血行不良に陥っていると、血液から髪の毛に十分な栄養素が渡りにくくなってしまうため、薄毛になるリスクが高まるのです。

慢性的にストレスを抱えている方や、運動不足の方などは血行不良に陥りやすいので注意しましょう。

皮脂の過剰分泌

皮脂の過剰分泌も薄毛の原因となる可能性があります。適度に分泌される皮脂は、頭皮を外的刺激から守る役割を果たしますが、過剰に分泌された皮脂は、頭皮のベタつきやにおいを引き起こし、頭皮環境を悪化させる原因になります。

皮脂の過剰分泌を引き起こす生活習慣には下記があります。自分の日常生活を振り返って、当てはまる項目が多い方は特に注意が必要です。

  • 脂質が多い食事をとる機会が多い
  • 誤ったヘアケアをしている
  • 慢性的にストレスを感じている
  • 睡眠が不足している

外的要因

頭皮への刺激などの外的要因も、薄毛の原因となることがあります。

たとえば、パーマやヘアカラーを行う際に使用する薬剤は、頭皮に刺激を与え、頭皮環境を悪化させて、薄毛を招く可能性があります。

そのほかにも、紫外線や摩擦なども頭皮環境を悪化させる原因となります。これらの刺激は対策次第で防げるものが多いため、日頃の生活を見直して、頭皮に過度な刺激を与えないように心がけましょう。

はげ(薄毛)対策の主な方法

薄毛の原因は人それぞれです。血行不良や皮脂の過剰分泌などが原因である場合は、セルフケアで改善する場合があります。しかし、薄毛の原因がAGAの場合は、クリニックでの治療が必要になるため、原因に合わせた対策を行うことが重要です。

ここからは、薄毛対策の主な方法について説明します。

食生活を見直す

薄毛を対策するには食生活を見直すことが有効です。髪の毛は、日々の食事から摂取した栄養素で作られるため、栄養が偏っていると髪の毛が十分に育たなくなるおそれがあります。

髪の毛に良い栄養素と食材は下記のとおりです。これらの食材を毎日の食生活に取り入れるのが難しい方は、サプリメントで栄養素を補給するのも一つの手です。

栄養素役割主な食材
タンパク質髪の毛をつくる土台となる牛肉、ラム肉、鶏肉、卵、乳製品など
亜鉛髪の毛の成長をサポートするレバー・牡蠣・魚介類・煮干しなど
ビタミン類髪の毛を成長させる野菜・豚肉・大豆など

睡眠の質を改善する

薄毛を対策するには睡眠の質を改善することも有効です。髪の毛の成長には、睡眠中に分泌される成長ホルモンが必要不可欠です。この成長ホルモンは、入眠から3時間の間にもっとも多く分泌されるため、この時間の睡眠の質がホルモンの分泌量に影響を与えます。

睡眠の質を改善させるには、下記を行うのがおすすめです。

  • 寝る2時間前までに夕食を食べ終える
  • 寝る2~3時間前に入浴する
  • 寝る前の30分間はスマホやPCの操作を避ける

ストレスを解消する

薄毛を対策する方法には、ストレスの解消もあります。ストレスが溜まっていると、自律神経が乱れやすくなり、それによって血流が悪くなることで髪の毛に十分な栄養素が行き届かなくなるおそれがあります。

深呼吸を行ったり、好きな音楽を聴いたりするだけでもストレス解消効果が期待できるので、忙しくてリフレッシュする時間がなかなかとれない方は、隙間時間を活用してこれらのアクションを行うのがおすすめです。

適度な運動を行う

薄毛を対策するには、適度な運動を行うことも有効です。血行不良に陥っている場合には、適度な運動によって、血流を改善し、髪の毛に必要な栄養素を行き届きやすくすることができます。

また、運動には、精神を安定させる働きのあるセロトニンという神経伝達物質を活性化させる働きがあるため、ストレスを軽減する効果も期待できます。

足踏みやかかと上げ、スクワットなどは室内でも短時間でできるため、運動習慣をつけたい方は手軽にできるこれらの運動から始めてみるのがおすすめです。

AGA専門クリニックを受診する

薄毛の原因がAGAかもしれないと感じる方は、AGA専門クリニックを受診するのがおすすめです。AGAは進行性の脱毛症であるため、食生活の見直しやストレス解消といったセルフケアだけでは症状を根本的に改善することはできません。

クリニックで処方されるAGA治療薬にはいくつかの種類があり、薬によって効果が異なります。AGAの進行具合は人それぞれのため、クリニックで自分に合った薬を医師に処方してもらうのがおすすめです。

薄毛対策について詳しく知りたい方は、「今日からできる薄毛の対策とは?薄毛の原因と種類を解説」も参考にしてみてください。

まとめ

男性ホルモンが多いとはげるという噂は誤解です。男性ホルモンにはさまざまな種類があり、AGAによる薄毛の原因となるのはそのうちジヒドロテストステロンというホルモンなのです。男性ホルモンの1種として有名なテストステロンは、薄毛とは直接関係ないとされています。

ジヒドロテストステロンのほかにも薄毛の原因には、遺伝や血行不良、皮脂の過剰分泌などが挙げられます。薄毛は生活習慣の見直しによって改善できる場合がありますが、ジヒドロテストステロンや遺伝によって引き起こされるAGAが原因である場合は、セルフケアだけでは症状を根本的に改善することができません。

自分の薄毛がAGAであるかもしれないと感じる方は、AGA専門クリニックを受診するのがおすすめです。レバクリでは、AGAのオンライン診療サービスを行っています。診察は無料で行っていますので、AGAによる薄毛に悩んでいる方はお気軽にご相談ください。