更新日:2026年01月14日
ケトコナゾールは真菌感染症に効果的な医療用医薬品で、医師の処方が必要である
ケトコナゾールは脂漏性皮膚炎やマラセチア毛包炎、水虫などの皮膚症状の改善に使用される
ケトコナゾールには、真菌の増殖を抑える抗真菌作用があり、結果的に炎症を抑える
ケトコナゾールの剤型には、クリーム・ローションがある
頭皮のフケや顔のニキビといった皮膚症状に悩んでおり、ケトコナゾールがどのような薬か調べている方もいるかもしれません。ケトコナゾールは真菌(カビ)感染症に効果的な医療用医薬品で、脂漏性皮膚炎やマラセチア毛包炎、水虫などのさまざまな皮膚症状の改善に使われています。この記事では、ケトコナゾールの効能や入手方法、剤形ごとの使用法などについて詳しく解説します。ケトコナゾールの副作用や注意点にも触れているので、ぜひ参考にしてみてください。
ケトコナゾールは、真菌(カビ)感染によって引き起こされる皮膚のかゆみや赤みの症状に使われる医療用医薬品です。真菌の細胞膜の成分であるエルゴステロールの合成を阻害することで、真菌の増殖を防ぎます。
ケトコナゾールはクリームやローションなどの外用薬として使われており、真菌感染に関する皮膚症状に対応できます。ケトコナゾールは医療用医薬品として処方されるため、使用する際には医師の診断が必要です。
ケトコナゾールは、脂漏性皮膚炎やマラセチア毛包炎、皮膚真菌症などに効果があります。それぞれの症状について詳しく見ていきましょう。
ケトコナゾールは、皮膚に炎症や赤み、かゆみが起こる慢性的な皮膚病である脂漏性皮膚炎にも使用されます。脂漏性皮膚炎の原因には、皮脂の過剰分泌やマラセチア菌の感染などが考えられています。ケトコナゾールの使用により、マラセチア菌の増殖を抑え、それによってかゆみや赤みといった炎症症状も緩和します。
ケトコナゾールは、マラセチア菌が毛包に感染して炎症を起こすことで発症するマラセチア毛包炎にも効果があります。マラセチア毛包炎は、背中や胸、上腕などに小さな赤い発疹や白い膿疱として現れることが多く、ニキビと似ていると感じる方もいるようです。
ニキビとは違いかゆみが出ることが多く、発疹や膿疱の大きさや外見がそろっている傾向があります。
ケトコナゾールは、マラセチア毛包炎の原因となるマラセチア菌に直接作用して増殖を抑制します。治療には正しい診断と適切な治療が必要なため、自己判断せずに皮膚科医に相談しましょう。
ケトコナゾールは水虫(足白癬)やいんきんたむし(股部白癬)といった皮膚真菌症にも効果的です。これらの疾患は白癬菌と呼ばれる真菌によって引き起こされ、ケトコナゾールは白癬菌に対して強い抗菌作用を持ちます。
水虫は足の指の間や足底に発生しやすく、かゆみや皮むけ、ひび割れなどの症状が現れます。いんきんたむしは股間部に発生し、強いかゆみと赤い発疹が特徴です。
ケトコナゾールクリームを清潔にしたあとの患部に薄く塗ることで、かゆみや発疹などの症状を改善できます。かゆみや発疹などの症状が改善しても、菌が完全に死滅していない場合があるため、医師の指示に従い、症状が消えたあとも一定期間はケトコナゾールの使用を続けることが再発予防につながります。
ケトコナゾールはドラッグストアなどで購入できる市販薬としては販売されていません。ケトコナゾールを購入したい場合には、医師の処方が必要になります。
ケトコナゾールは、皮膚科などの医療機関を受診した際に必要に応じて処方されます。
皮膚科での診察では症状の視診だけでなく、必要に応じてKOH検査(真菌の有無を確認する検査)などが行われることもあります。診察・検査結果をもとに、最適な薬を処方してもらうために医師の診察は欠かせません。医師による一般的な診察の流れは以下のとおりです。
| 診療ステップ | 内容 |
|---|---|
| 受付・問診票記入 | 症状や病歴を記入 |
| 診察 | 医師による症状の確認と診断 |
| 検査(必要な場合) | KOH検査など |
| 処方・会計 | 薬の処方と支払い |
なお、混雑具合によって別途待ち時間が発生します。薬の処方は医療機関によって異なり、病院内の薬局で受け取れる場合もあれば、処方箋をもらい、任意の薬局で受け取りと支払いをする場合もあります。
保険適用となるかは、受診する医療機関や受診の目的により変わります。

この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
オンライン診療でもケトコナゾールの処方は可能ですが、初診の場合は対面診療が必要なケースがほとんどです。また、皮膚の状態を正確に伝えるため、オンライン診療の際は明るい場所で面談を受けると良いでしょう。
一般的なオンライン診療の流れは以下のとおりです。
| 診療ステップ | 内容 |
|---|---|
| 予約 | アプリやWebサイトで予約 |
| 問診入力 | 症状や病歴をオンラインで入力 |
| オンライン上で診察 | 医師とのオンライン面談 |
| 処方 | メールなどを活用してオンライン上で処方 |
| 薬の受け取り | 薬局での受け取りまたは配送 |
治療費用は医療機関によって異なりますが、保険適用の場合は対面診療とほぼ同等です。
ケトコナゾールの剤形には、クリーム状のものやローションタイプのもの、シャンプーなどがあります。ここではそれぞれの剤型の特徴と使用方法を紹介します。
ケトコナゾールクリームはローションと比較すると浸透力が弱いため、皮膚が薄い顔や体などの治療に適しています。ケトコナゾールクリームを使用する際は、1日1回清潔にした患部に塗布します(脂漏性皮膚炎は1日2回)。
クリーム剤はローションに比べると、ベタつきやすく洗い落としにくいのが特徴です。塗り過ぎると皮膚刺激を強めることがあるため注意しましょう。クリーム剤は就寝前に塗ることで薬剤の接触時間が長くなり、効果が高まることもあります。
ただし、自己判断でケトコナゾールクリームを塗る回数や量を変更せず、使用方法については必ず医師の指示に従いましょう。また、クリーム剤の使用後は手をよく洗い、目などに薬剤が入らないよう注意してください。
ローションは、さらさらとしたテクスチャーで患部に塗っても目立ちにくいため、頭皮などの有毛部に塗布しやすいのが特徴です。スプレータイプやボトルタイプがあり、塗布が簡単に行えます。
使用方法としては、1日1回患部に適量を塗布します(脂漏性皮膚炎の場合は1日2回)。頭皮の場合は、髪を分けながら塗るか、指の腹で優しくマッサージするようにしてなじませると良いでしょう。
症状がひどいからといって、用法用量を超えてケトコナゾールを塗布することは避けてください。また、ローションは浸透力が高いので、粘膜や傷口には使用しないよう注意しましょう。
シャンプー剤は、真菌感染によって引き起こされるかゆみや赤み、湿疹を抑える目的で使われています。
製品によって使用方法は異なりますが、おおむね一般のシャンプー同様に使用可能です。毎日の洗髪時にケトコナゾールシャンプーを使用することで、頭皮のフケやかゆみにアプローチできるでしょう。ケトコナゾールシャンプーは洗浄力が高く髪がパサつきやすいため、トリートメントを併用するのがおすすめです。
ケトコナゾールはローション・クリーム・シャンプーのいずれも市販されておらず、クリニックにて処方が必要になります。
そのほかの育毛シャンプーについては、「育毛シャンプーの効果とは?詳しい成分や選び方を解説」の記事を参照してみてください。
ケトコナゾールの主な副作用には、皮膚のかぶれや赤み、ピリピリとした刺激感、塗布部分の乾燥などがあります。医薬品医療機器総合機構の「ニゾラールローション2% 添付文書」を参考に、ケトコナゾールの主な副作用を以下にまとめました。
| 皮膚 | 刺激感やそう痒、接触皮膚炎など |
| 全身障害および投与局所様態 | 適用部位反応(出血や不快感、乾燥など) |
| 免疫系障害 | 過敏症 |
| その他 | 尿蛋白陽性 |
参考:医薬品医療機器総合機構「ニゾラールローション2% 添付文書」
上記の症状が強い場合や長引く場合は使用を中止し、医師に相談しましょう。初めてケトコナゾールを使用する際は、腕の内側など目立たない小さな範囲でパッチテストを行い、異常がないことを確認することをおすすめします。
参考:医薬品医療機器総合機構「ニゾラールローション2% 添付文書」
ケトコナゾールを安全に使用するためには、医師の指示どおりに使用することが大切です。症状が改善したからといって自己判断で使用を中止すると、真菌が完全に死滅しておらず再発する可能性があります。
また、眼や口、鼻の中などの粘膜には使用を避け、万が一粘膜に薬剤が入った場合は、すぐに水でよく洗い流してください。以下に該当する方は、ケトコナゾールの使用に注意が必要です。
妊娠中や授乳中の方
ほかの薬剤と併用している方
ケトコナゾールの成分に対し過敏症の既往歴のある方
上記に当てはまる方は、診察時にその旨を医師に伝えてください。何か不明な点や心配なことがあれば、医師や薬剤師に質問することをおすすめします。
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ケトコナゾールは、真菌(カビ)感染によって引き起こされる皮膚のかゆみや赤みの症状に使われる医療用医薬品です。真菌の細胞膜の成分であるエルゴステロールの合成を阻害することで、真菌の増殖を防ぎます。ケトコナゾールが処方される症状として、脂漏性皮膚炎やマラセチア毛包炎、水虫やいんきんたむしなどが挙げられます。
ケトコナゾールは市販薬としては販売されておらず、医療機関を受診し、必要に応じて処方されます。従来の皮膚科での対面診療か、忙しい方や病院に通うのが難しい方におすすめのオンライン診療を利用する方法があります。ただし、皮膚疾患はオンライン診療では診断が難しいため初診では推奨されていません。ケトコナゾールは症状や部位に応じて、クリーム剤やローション剤として処方されます。
ケトコナゾールを使用する際は医師の指示に従うことが重要です。症状が改善しても自己判断で中止せず、医師の指示に従いましょう。なお、稀に皮膚の刺激感やかぶれなどの副作用が現れることもあるため、異常を感じたら医師に相談することが大切です。