更新日:2026年07月14日


この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
頭皮のフケやかゆみなどの皮膚症状に悩んでおり、ケトコナゾールがどのような薬か調べている方もいるかもしれません。ケトコナゾールは真菌(カビ)感染症に効果的な医療用医薬品で、脂漏性皮膚炎やマラセチア毛包炎、水虫などのさまざまな皮膚症状の改善に使われています。正しく理解して使用することで、頭皮トラブルや皮膚症状を改善し、健やかな肌を取り戻す方法が分かるでしょう。
ケトコナゾールは、真菌(カビ)感染によって引き起こされる皮膚のかゆみや赤み、フケなどの症状に使われるイミダゾール系の抗真菌薬です。真菌の細胞膜の成分であるエルゴステロールの合成を阻害することで、菌の増殖を根本から抑えます。 ケトコナゾールは、白癬(水虫)やカンジダ症、皮膚に斑点ができる癜風(でんぷう)といった幅広い真菌感染症の治療に用いられています。皮膚トラブルを改善して健康な状態を取り戻すために使用される薬です。頭皮に症状が出る脂漏性皮膚炎にも用いられ、かゆみやフケといった症状を緩和するためにも使われます。
ケトコナゾールは全身の皮膚トラブルから頭皮の悩みまで、真菌が原因となる多種多様な症状に適用される汎用性の高い治療薬です。
ケトコナゾールが使われる主な症状は下記のとおりです。
ケトコナゾールは抗真菌薬ですが、近年AGA(男性型脱毛症)への効果も示唆されており、注目を集めています。ただし、日本では育毛剤・発毛剤として認可されておらず、エビデンスは限定的で個人差が大きい点に注意が必要です。
ケトコナゾールの主なメカニズムとして、男性ホルモンに関連する作用が示唆されているものの、明確な機序は完全には確立されていません。日本皮膚科学会のガイドラインによると、2%ケトコナゾールシャンプーの使用により「pilary index(毛髪の成長や太さなどを評価する指標)」が向上した例や、ローションの使用で発毛・脱毛改善が認められた報告が提示されています。ガイドラインにおける推奨度は「C1(有用性を示す弱い根拠があるので、外用を行ってもよい)」と位置づけられています。
しかし、AGA治療を行う場合、育毛剤として国内で承認されているミノキシジル外用薬を選択可能です。ケトコナゾールに過度な期待を寄せるのではなく、専門医と相談しながら自分に適した治療方法を選択しましょう。
ケトコナゾールには以下のような副作用が現れる可能性があります。あらかじめ把握しておくことで、副作用が起きた際にすぐに気づけるため、早期の対処が可能になるでしょう。
ケトコナゾールを使用中に上記の症状が現れた場合、自己判断で継続せずに使用を中止し、医師に相談しましょう。症状の悪化を防ぎ安全に治療を進めるためには、医師による適切な指示を仰ぐことが大切です。
ケトコナゾールの剤形には、クリーム状のものやローションタイプのもの、シャンプーなどがあります。ここではそれぞれの剤形の特徴と使用方法を紹介します。
ケトコナゾールクリームはローションと比較して油性基剤で患部にとどまりやすい特徴があり、皮膚が薄い顔や体などの治療に適しています。ケトコナゾールクリームを使用する際は、1日1回清潔にした患部に塗布します(脂漏性皮膚炎は1日2回)。
塗り過ぎると皮膚刺激を強めることがあるため注意しましょう。クリーム剤は就寝前に塗ることで薬剤の接触時間が長くなり、効果が高まることもあります。
ただし、自己判断でケトコナゾールクリームを塗る回数や量を変更せず、使用方法については必ず医師の指示に従いましょう。また、クリーム剤の使用後は手をよく洗い、目などに薬剤が入らないよう注意してください。
ローションは、さらさらとしたテクスチャーで患部に塗っても目立ちにくいため、頭皮などの有毛部に塗布しやすいのが特徴です。スプレータイプやボトルタイプがあり、塗布が簡単に行えます。
使用方法としては、1日1回患部に適量を塗布します(脂漏性皮膚炎の場合は1日2回)。頭皮の場合は、髪を分けながら塗るか、指の腹で優しくマッサージするようにしてなじませると良いでしょう。
症状がひどいからといって、用法用量を超えてケトコナゾールを塗布することは避けてください。また、ローションは浸透力が高いので、粘膜や傷口には使用しないよう注意しましょう。
シャンプー剤は、真菌感染によって引き起こされるかゆみや赤み、湿疹を抑える目的で使われています。
製品によって使用方法は異なりますが、おおむね一般のシャンプー同様に使用可能です。毎日の洗髪時にケトコナゾールシャンプーを使用することで、頭皮のフケやかゆみにアプローチできるでしょう。ケトコナゾールシャンプーを使用すると髪や頭皮が乾燥しやすくなることがあるため、トリートメントを併用するのがおすすめです。
日本国内において、ケトコナゾールはローション・クリーム・シャンプーのいずれも市販薬としては販売されておらず、クリニックにて処方が必要になります。
ケトコナゾールを安全に使用するためには、医師の指示どおりに使用することが大切です。症状が改善したからといって自己判断で使用を中止すると、真菌が完全に死滅しておらず再発する可能性があります。 目や口、鼻の中などの粘膜には使用を避け、万が一粘膜に薬剤が入った場合は、すぐに水でよく洗い流してください。以下に該当する方は、ケトコナゾールの使用に注意が必要です。
上記に当てはまる方は、診察時にその旨を医師に伝えてください。一般に外用薬の全身への影響は少ないとされていますが、使用前に医師への相談が必要です。何か不明な点や心配なことがあれば、医師や薬剤師に質問することをおすすめします。
ケトコナゾールは医師の処方箋が必要な「医療用医薬品」に分類されており、ドラッグストアや薬局などの店頭で市販薬としては購入できません。厚生労働省が公表している「スイッチOTC医薬品有効成分リスト」に、ケトコナゾールが含まれていないためです。「スイッチOTC医薬品有効成分リスト」とは、もともと医療用として使われていた成分のうち、十分な安全性が確認された上で市販薬への転用が認められたものをまとめたリストです。
ケトコナゾールは主に皮膚科などの医療機関を受診した際、医師の診断のもと、必要に応じて処方されます。ただし、受診する医療機関や目的によって、保険が適用されるかどうかが異なります。通常、病気治療の場合は保険が適用され、美容目的の場合は保険適用外となります。
近年では、自由診療のAGAクリニックにおいて、薄毛治療のアプローチとしてケトコナゾール配合のシャンプーなどを独自に取り扱っているケースも見られます。
治療したい症状や目的によって受診すべき医療機関や費用負担が変わるため、自身の目的に合わせて適切なクリニックを選ぶことが大切です。
参考:厚生労働省「セルフメディケーション税制(特定の医薬品購入額の所得控除制度)について」
ケトコナゾールは、真菌の増殖を抑えることで、皮膚のかゆみや赤みを治療する抗真菌薬です。水虫やカンジダ症のほか、頭皮にフケやかゆみの症状が出る脂漏性皮膚炎など、菌が原因となる多様な症状に用いられます。
育毛効果が示唆されている報告もありますが、国内ではAGA治療薬として認可されていません。AGAの治療を目的とする場合、国内で承認されているミノキシジル外用薬などを使うのが一般的です。
ケトコナゾールの剤形にはクリームやローション、シャンプーがあり、使用部位に合わせて使い分けられます。稀に皮膚の炎症や刺激感といった副作用が生じることがあるため、症状が出た際には使用を中止し、医師に相談してください。
ケトコナゾールは市販されていないため、入手には医療機関での受診が必要です。 使用する際には医師の指示に従いましょう。
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AGA治療は、主に内服薬・外用薬で行われます。
| 代表的な成分 | 分類 | 主な効果 |
|---|---|---|
| フィナステリド・デュタステリド | 内服薬 | 抜け毛の進行を食い止める |
| ミノキシジル | 内服薬・外用薬 | 毛包を活性化させ発毛を促す |
治療期間について
効果実感には個人差がありますが、ヘアサイクル改善のため3ヶ月〜半年ほどの継続が推奨されます。
費用について
AGA治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代(1ヶ月数千円ほど)の他に、初診料や診察料がかかる場合もあります。
治療の継続には期間と費用に加え、定期的な通院が必要です。時間や費用、人目などの通院の負担が、忙しい方にとって課題となる場合があります。
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