更新日:2024年07月19日
髪を太くする方法はある?太さを確認する方法や髪が細くなる原因も解説
- 髪の毛の太さは、髪質やボリュームから確認しよう
- 髪の毛が細くなる原因には、AGAやストレス、加齢などがある
- 髪の毛を太くするには、食生活や睡眠の見直し、適度な運動などが有効
「最近、以前と比べて髪の毛が細くなった気がする…」と不安に感じている方の中には、髪の毛を元の太さまで戻したいと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、髪を太くする方法について説明します。髪の毛の太さを確認する方法や髪の毛が細くなる原因も解説するため、なんとかして髪の毛を太くしたいと考えている方は、参考にしてみてください。
髪の毛の太さの基準とは
髪の毛の太さには、明確な基準が存在するわけではありませんが、全国理容生活衛生同業組合連合会によると、日本人の髪の毛の太さは0.06~0.09ミリ程度が標準とされています。この定義に従えば、0.06ミリ以下の場合は、細い髪の毛であると言えるでしょう。
髪の太さは、先天的な要因によってある程度決まりますが、なんらかの原因によって後天的に細くなる場合もあります。
実際に髪の太さがどれくらいかを測る際、0.01ミリ単位の太さを自分で測定することは難しいため、髪質やボリュームなどから見分けることをおすすめします。
髪が細い人と太い人のそれぞれの特徴は下記のとおりです。自分の髪を太さを確認する際の参考にしてみてください。
髪が細い人 | 髪が太い人 | |
---|---|---|
髪質 | 柔らかい | ハリ・コシがある |
ボリューム | 少ない | 多い |
クセ | つきやすい | つきにくい |
参考:全国理容生活衛生同業組合連合会「安全タイプ」
髪の毛が細くなる原因
髪の毛を太くする方法を知る前に、後天的に髪の毛が細くなる原因について理解しましょう。髪の毛が細くなる主な原因には、下記の5つが挙げられます。
- AGA(男性型脱毛症)
- 加齢
- ストレス
- 誤ったヘアケア
- 偏った食事
それぞれについて解説します。
AGA(男性型脱毛症)
髪の毛が細くなる原因の一つには、AGA(男性型脱毛症)が挙げられます。AGAは成人男性に多く見られる脱毛症の一種で、発症すると前頭部や頭頂部を中心に薄毛が広がっていくのが特徴です。
AGAは、男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロンの作用によって引き起こされるとされています。ジヒドロテストステロンは、毛乳頭にある男性ホルモンレセプターと結合することで、脱毛因子を増殖させます。通常、髪の毛は毛母細胞が細胞分裂を繰り返すことで成長していきますが、この脱毛因子が毛母細胞の働きを低下させることで、髪の毛が十分に育たなくなり、細くなってしまうのです。
加齢
髪の毛が細くなる原因には、加齢もあります。前述したように、髪の毛は、毛母細胞が分裂を繰り返すことで生成されます。しかし、歳を重ねると体内の細胞が老化し機能が低下するとともに、毛母細胞の活動も衰えていくため、髪の毛が細くなってしまうのです。
ストレス
髪の毛が細くなる原因には、ストレスも考えられます。仕事やプライベートによってストレスが溜まりがちになると、自律神経が乱れ、血流が悪化する可能性があります。
髪の毛は毛細血管から栄養素を受け取って成長するため、血流が滞ると髪の毛の成長に十分な栄養素が行き届かなくなり、髪の毛が細くなってしまうおそれがあるのです。
また、ストレスはホルモンバランスの乱れを引き起こすため、頭皮環境を悪化させる原因にもなります。ホルモンバランスが乱れると、男性ホルモンが過剰に分泌され、毛穴に皮脂が詰まりやすくなってしまう可能性があります。
誤ったヘアケア
誤ったヘアケアは、頭皮環境の悪化を招き、髪の毛が細くなる原因になります。たとえば、洗浄力の強いシャンプーの使用や頭皮の洗いすぎは、頭皮環境を悪化させる原因となります。これらのヘアケアは、頭皮に必要な皮脂まで洗い流して頭皮の乾燥を招き、かえって皮脂を過剰に分泌させてしまうおそれがあるためです。
偏った食事
髪が細くなる原因には、偏った食事も挙げられます。髪の毛の成長に必要な栄養素には、タンパク質や亜鉛、鉄分、ビタミン群がありますが、偏った食事によってこれらの栄養素が不足すると、髪の毛が十分に成長できず細くなる可能性があります。
脂っこいものばかりを食べる方や、インスタント食品やファーストフードを食べる機会が多い方は栄養バランスが偏りがちになるため注意しましょう。
髪の毛を太くする方法
原因にもよりますが、細くなった髪の毛は、適切なアプローチをすることで、元の太さを取り戻せる可能性があります。ここからは、髪の毛を太くする方法をご紹介します。
食生活を改善する
食生活の改善は、髪の毛を太くすることに有効です。
髪の毛が成長するためには、多くの栄養素が必要です。栄養不足が続くと髪の毛に十分な栄養素が行き届かなくなり、髪の毛が細くなってしまう可能性があります。
髪の毛が健康に育つために欠かせない栄養素と主な食材は下記のとおりです。これらの食材を積極的に日々の食事に取り入れるのがおすすめです。必要に応じて、サプリメントを活用して不足している栄養素を補っていくのもよいでしょう。
栄養素 | 主な食材 |
---|---|
たんぱく質 | 肉、卵、乳製品など |
亜鉛 | 牡蠣、レバー、チーズなど |
鉄分 | あさり、レバー、カツオなど |
ビタミンB群 | にんにく、しじみ、レバーなど |
また、髪の毛の成長に必要な栄養素を摂ることだけではなく、栄養バランスのよい食事をとることも心がけましょう。厚生労働省によると、18歳~64歳の成人男性の理想の栄養バランスは、食事エネルギーを100としたとき、たんぱく質が13~20%、脂質が20~30%、飽和脂肪酸が7%以下、炭水化物が50~65%であるとされています。
参考:厚生労働省「1-5 エネルギー産生栄養素バランス」
睡眠を見直す
髪の毛を太くするには、睡眠を見直すのも効果的です。髪の毛が育つために必要な成長ホルモンは、眠りに入ってから3時間以内に分泌されるため、この時間の睡眠の質によって成長ホルモンの分泌量が左右されると言えます。
良質な睡眠をとるためには、下記を実践するのがおすすめです。
- 就寝の1時間前には、PCやスマホの画面を見るのをやめる
- 就寝前に部屋の明かりを落とす
- 就寝3時間前までに食事を済ませる
それぞれについて詳しく説明します。
適度な運動を行う
適度な運動も髪の毛を太くするのに有効です。頭皮が血行不良に陥っていると、髪に十分な栄養が行き届かなくなり、髪が十分に育たなくなるおそれがあります。特に、デスクワークなどで長時間同じ姿勢でいる方は、血行が滞りやすいので、運動で身体中の血流を改善するのがおすすめです。
運動をする時間がなかなかとれないという方は、なるべく階段を使うようにしたり、早歩きをしたりするだけでも血流改善の効果が期待できるので実践してみましょう。
頭皮マッサージを行う
髪の毛を太くするのには、頭皮マッサージを行うのもおすすめです。頭皮マッサージを行うことで、筋肉の緊張がほぐれ、頭皮の血行を促進する効果が期待できます。また、頭皮マッサージは副交感神経を刺激するため、ストレスによる自律神経の乱れを改善する効果も期待できます。
頭の筋肉は「前頭筋」「側頭筋」「後頭筋」という3つの筋肉から構成されており、頭皮マッサージはこれらの筋肉を揉みほぐすイメージで行うのがおすすめです。
前頭筋は、おでこから生え際あたりを覆う筋肉です。硬くなりやすいため、頭皮から剥がすように指先でほぐすのがよいでしょう。側頭筋は、こめかみから耳の上あたりを覆う筋肉であり、こめかみから耳上にかけて引っ張るように引き上げるとほぐれていきます。後頭筋は、頭の後ろあたりにあり首や肩ともつながっているので、首や肩のストレッチをしてから後頭筋を前後左右にほぐしていくのが効果的です。
AGA専門のクリニックを受診する
髪の毛の細さや抜け毛が気になる場合は、AGA専門クリニックを受診するのがおすすめです。髪の毛が細くなった原因がAGAであった場合、上記のようなセルフケアのみでは症状を根本的に改善することができません。
さらに、AGAは進行性の脱毛症のため、放置していると症状はどんどん進行してしまいます。「髪の毛が細くなってきたかもしれない…」と感じた段階で、なるべく早く受診するのがおすすめです。
AGA専門クリニックで処方されるAGA治療薬には、内服薬と外用薬の2つのタイプがあります。薬の種類によって、脱毛を抑制したり、発毛を促進したりする効果が期待できます。AGAの進行具合は人それぞれなので、医師との相談のうえ、自分に合った治療薬を処方してもらいましょう。
まとめ
髪の毛の太さには明確な基準があるわけではありませんが、日本人の場合、0.06~0.09ミリ程度が標準的な太さだと言われています。
自分の髪の太さを確認したい場合は、髪質やボリュームに変化がないかを確認してみましょう。髪の太さは、先天的な要因によってある程度決まりますが、ストレスや誤ったヘアケア、AGAなどによって後天的に細くなるケースもあります。
細くなった原因によっては、生活習慣の見直しや適度な運動などのセルフケアで髪を元の太さまで戻せる可能性がありますが、AGAが原因である場合は、AGA専門クリニックを受診し、治療薬を服用することで症状の改善を目指す必要があります。
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この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会専門医。 医師免許取得後、株式会社ボストンコンサルティンググループにてヘルスケア・IT領域にて従事。 現在は慶應義塾大学医学部助教、美容医療を主としたJSKINクリニックを経営・監修、オンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS) 日本乳癌学会