更新日:2026年08月03日


この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
「新型コロナに感染してから急に抜け毛が増えて、いつまで続くか不安」と感じているかもしれません。コロナ抜け毛は新型コロナの後遺症の一つで、多くは感染による全身のストレスで起こる休止期脱毛と考えられ、3〜4ヶ月ほどで自然に治まります。本記事では、コロナ抜け毛がいつから始まりいつ治るのか、原因や対処法、AGAとの見分け方を解説します。
新型コロナによる抜け毛はいつから始まるのか、またどのくらい続くのかを知っておくと、過度に不安にならずに経過を見守りやすくなります。ここでは、国内外の調査で報告されている目安を紹介します。
新型コロナ感染症の回復者を対象に行った日本国内の調査では、解析対象58名のうち14名に抜け毛が認められたと報告されており、コロナ抜け毛は後遺症のなかでも比較的頻度が高い症状といえます。倦怠感や呼吸器症状などと並ぶ頻度です。
また、同センターが457名を対象に行った別の調査では、脱毛は倦怠感や味覚・嗅覚障害とともに、男性よりも女性に多くみられる傾向も報告されています。
コロナ抜け毛は決して珍しい症状ではなく、多くの人に起こりうる後遺症といえます。
コロナ抜け毛は、感染してすぐではなく、しばらく経ってから現れるのが特徴です。国内の調査では、症状が出てから抜け毛が始まるまでの期間は平均で約2ヶ月(約58日)でした。
海外の報告では、発症から3〜7ヶ月後に抜け毛を自覚するケースもあり、出始める時期には個人差があります。
そのため、感染から少し時間が経って抜け毛が増えたという場合も、コロナ抜け毛の可能性は十分に考えられます。
参考:厚生労働省「新型コロナウイルス感染症 罹患後症状のマネジメント」
新型コロナによる抜け毛は、始まってからしばらく続いたのち、自然に治まっていきます。
抜け毛がしばらく続く理由は、何らかの原因で一斉に休止期に入った髪が抜けきるまでに時間がかかるためです。国内における調査では、抜け毛が始まってから治まるまでの期間は平均で約2〜3ヶ月(約76日)と報告されており、一般的な休止期の長さ(3〜4ヶ月)ともおおむね一致します。
ただ、これは追跡期間中に寛解した5名についての平均であることに注意が必要です。また、サンプル数も少ないため、あくまで参考程度の数値として捉えておきましょう。
抜けた後、新しい髪が生えそろうまでに半年程度かかる方もいます。

新型コロナによって抜け毛が起こる主な原因は、休止期脱毛と呼ばれる毛髪の成長サイクルの乱れだと考えられています。休止期脱毛の仕組みを理解するために、まずは健康な髪が持つ毛周期(ヘアサイクル)について確認しましょう。
健康な髪は1本ずつ、「成長期」「退行期」「休止期」という3つの段階をたどっており、一定のサイクルで生え変わりを繰り返します。それぞれの段階は以下のように分かれています。
| 周期の段階 | 期間 | 特徴 |
|---|---|---|
| 成長期 | 2〜6年 | 髪が活発に成長する |
| 退行期 | 2〜3週間 | 成長が止まり、毛乳頭から毛根が離れ始める |
| 休止期 | 3〜4ヶ月 | 成長が完全に止まり、やがて抜け落ちる |
それぞれの髪が異なるタイミングで生え変わるため、通常は一斉に抜けることはなく、1日に約50~100本程度が自然に抜けています。これは正常な現象です。
新型コロナウイルスの感染により全身的なストレスがかかると、本来バラバラだったヘアサイクルが乱れ、多くの髪が通常より早く一斉に休止期へ移行してしまうと考えられています。その結果、休止期を終えた髪がまとめて抜け落ち、著しい抜け毛が発生します。この脱毛は頭部の一部ではなく広い範囲に起こるのが特徴で、びまん性脱毛と呼ばれます。
コロナ抜け毛は、毛根そのものがダメージを受けたわけではなく、生え変わりのリズムが一時的に乱れた状態だといえます。
新型コロナによる抜け毛は、基本的に時間の経過とともに自然に回復していく傾向があります。コロナ抜け毛の回復までの見通しと、その間に心掛けたいセルフケアを紹介します。
コロナ抜け毛は、多くの場合、特別な治療をしなくても自然に治まります。
抜け落ちるのは生え変わりのリズムが乱れた一時的なもので、毛根の働き自体は保たれているため、時間が経てば新しい髪が再び生えてきます。実際に多くのケースで、3〜4ヶ月ほどで抜け毛が落ち着き、その後徐々に元の状態に戻っていくと報告されています。ただし、回復のスピードには個人差があります。
現状、新型コロナの抜け毛に特化した治療ガイドラインは確立されておらず、基本は経過観察となります。抜け毛が長引く場合や不安が強い場合に、医師の判断によってはミノキシジルの外用や育毛をサポートするサプリメントが用いられることがあります。
自己判断で個人輸入の薬などに頼るのではなく、まずは経過を見守り、気になる場合は医療機関を受診しましょう。
コロナによる抜け毛からの回復を待つ間は、髪と頭皮の健康を保つケアを心掛けましょう。
抜け毛を直接止める方法ではありませんが、頭皮環境や体調を整えることは、自然な回復の後押しになる可能性があるためです。具体的には以下のような点に注意するとよいでしょう。
睡眠不足や偏った食事が続くと、髪の健康にも影響しかねません。基本的な生活習慣を整えることが、コロナ抜け毛からの回復を助ける要因です。
新型コロナ感染から3〜4ヶ月以上が経過しても抜け毛が改善しない場合は、休止期脱毛以外の原因が隠れている可能性があります。代表的なのが、AGA(男性型脱毛症)です。
抜け毛が長引く場合は、AGAのサインがないかを確認しましょう。
AGAは男性ホルモンの一種DHT(ジヒドロテストステロン)の影響と遺伝的要因が関係する脱毛症で、コロナ抜け毛とは原因が異なります。AGAの場合、次のような兆候がみられることがあります。
抜け毛と同時に、特定の部分だけ髪が細く薄くなってきたという場合は、AGAの可能性が考えられます。
このようなサインがある場合は、自然回復を待つだけでなく、専門医への相談を検討しましょう。
新型コロナによる抜け毛とAGAは、原因も経過も大きく異なります。
新型コロナによる抜け毛は大半が自然に治まりますが、AGAは進行性で、放置すると症状が進んでいく点が最大の違いです。主な特徴を比較すると以下のとおりです。
| 特徴 | 新型コロナによる休止期脱毛 | AGA |
|---|---|---|
| 原因 | ウイルス感染による全身のストレス | 男性ホルモンと遺伝的要因 |
| 経過 | 多くは自然回復する | 治療しないと進行する |
| 脱毛パターン | 全体的(びまん性) | 前頭部・頭頂部など特定の部位 |
| 治療薬 | 特になし(経過観察が基本) | あり(フィナステリド、ミノキシジルなど) |
そのほか、コインのように丸く境界のはっきりした脱毛が起こる場合は、自己免疫の関与が指摘される円形脱毛症など、別タイプの脱毛症の可能性もあります。
抜け毛のタイプによって対処法は大きく異なり、自己判断は難しいのが実情です。
特にAGAは進行性の脱毛症であるため、抜け毛が長引く・特定の部位が薄くなるといった場合は、早期に皮膚科や専門クリニックへのご相談をご検討ください。
コロナ抜け毛は新型コロナウイルス感染症の後遺症の一つで、ウイルス感染による全身のストレスで毛周期が乱れる休止期脱毛が原因と考えられています。国内調査では感染者の約4人に1人にみられ、感染・発症から約2ヶ月後に始まり、3〜4ヶ月ほどで自然に回復していくケースが多いと報告されています。
回復を後押しするためにも、頭皮に優しいケアを心掛け、バランスのよい食事と十分な休息をとりましょう。
ただし、3〜4ヶ月以上抜け毛が続く場合や、髪が細くなる・生え際が後退するといった変化がみられる場合は、AGAなど別の原因が考えられます。抜け毛のタイプの見極めは難しいため、気になる症状があるときは早めに専門医へ相談し、適切な診断と治療についてアドバイスを受けることが大切です。
厚生労働省「新型コロナウイルス感染症 罹患後症状のマネジメント」
記事を読んでAGAの治療に関心を持ったものの、こんな不安やお悩みはありませんか?
オンライン診療サービス「レバクリ」なら、医師の診察からお薬の処方まで、すべてスマホひとつで完結できます。
AGA治療は、主に内服薬・外用薬で行われます。
| 代表的な成分 | 分類 | 主な効果 |
|---|---|---|
| フィナステリド・デュタステリド | 内服薬 | 抜け毛の進行を食い止める |
| ミノキシジル | 内服薬・外用薬 | 毛包を活性化させ発毛を促す |
治療期間について
効果実感には個人差がありますが、ヘアサイクル改善のため3ヶ月〜半年ほどの継続が推奨されます。
費用について
AGA治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代(1ヶ月数千円ほど)の他に、初診料や診察料がかかる場合もあります。
治療の継続には期間と費用に加え、定期的な通院が必要です。時間や費用、人目などの通院の負担が、忙しい方にとって課題となる場合があります。
オンライン診療とは、スマホやPCを使い、ご自宅など好きな場所から医師の診察を受け、お薬を配送してもらえるサービスです。従来のAGA治療における「通院の負担」「待ち時間」「人目」といった課題を解決します。
「レバクリ」は、AGA治療の「始めやすさ」と「続けやすさ」を重視し、オンライン診療のメリットを最大限に活かしたサービスを提供しています。