更新日:2024年01月04日
AGA治療の初期脱毛とは?ミノキシジルやフィナステリドとの関係などを解説
- 初期脱毛とは、AGA治療の開始段階で一時的に抜け毛が増える症状を指す
- AGA治療による初期脱毛は、古い髪の毛が新しく生えてきた髪に押し出されることで起こる
- 初期脱毛は、AGA治療薬の服用開始から約2~3ヶ月続く
- 初期脱毛が起こっても、自己判断でAGA治療をやめないことが大切
AGA治療を始めると、一時的に抜け毛が増える初期脱毛が起こることがあります。初期脱毛について「なぜ起きるのか」「いつまで続くのか」と不安に感じている人もいるかもしれません。
ここでは初期脱毛のメカニズムや期間の目安、初期脱毛が終わらない際に考えられる原因などについて解説します。AGA治療における初期脱毛を乗り切れるよう、ぜひ参考にしてください。
AGA治療に伴う初期脱毛とは
初期脱毛は、一時的に抜け毛が増える症状を指します。AGA治療を始めたのにもかかわらず抜け毛が増えると不安に思うかもしれませんが、薬が効いているサインだと捉えられるため、過度に心配する必要はありません。
ここでは初期脱毛のメカニズムや初期脱毛が起こる期間について確認していきましょう。
初期脱毛が起こるメカニズム
AGA治療薬によってヘアサイクルが整い始めると、古い髪の毛が新しく生えてきた髪に押し出されて抜けるため、一時的に抜け毛の量が多くなります。 ヘアサイクルは、髪が生えてから抜け落ちるまでの周期です。髪が成長する成長期(約2~6年)、髪の成長が遅くなる退行期(約2~3週間)、髪の成長が止まる休止期(約2~3ヶ月)の3つに分けられます。
薄毛になるのは、ヘアサイクルが乱れて成長期が短くなり、髪が十分に成長しないまま抜け落ちるからです。
初期脱毛の期間
初期脱毛は、治療薬の服用を開始してから約10日~1ヶ月ほどで始まり、それから約2~3ヶ月続くとされています。初期脱毛の期間や脱毛の程度には個人差があるため、あくまで目安として認識しておきましょう。
初期脱毛が発生する可能性のあるAGA治療薬
初期脱毛が起こる可能性のある代表的なAGA治療薬として、以下の3種類が挙げられます。
- フィナステリド
- デュタステリド
- ミノキシジル
ここではそれぞれの治療薬について説明します。
フィナステリド
フィナステリドは、前頭部や頭頂部にある5αリダクターゼⅡ型を阻害することで薄毛の進行を防ぐ成分です。AGA治療薬であるプロペシア錠やフィナステリド錠の有効成分として含まれています。
AGAの主な原因とされる男性ホルモンのジヒドロテストロンは、男性ホルモンのテストステロンと還元酵素の5αリダクターゼの結合によって生成されます。フィナステリドの作用によってジヒドロテストロンの生成を抑制することで、薄毛の進行を抑えられるのです。
フィナステリドが効くとヘアサイクルが整い始め、初期脱毛の症状が見られることがあります。
フィナステリドの効果について詳しく知りたい方は、「フィナステリドの効果とは?副作用や服用時の注意点についても説明」も参考にしてみてください。
デュタステリド
デュタステリドは、5αリダクターゼⅠ型とⅡ型の両方を阻害する成分です。5αリダクターゼⅠ型は側頭部や後頭部に存在します。5αリダクターゼⅡ型だけを阻害するフィナステリドと比べて、より広範囲の抜け毛予防を図れます。 デュタステリドは、AGA治療薬であるザガーロの有効成分として知られています。
デュタステリドを服用するとジヒドロテストロンの抑制によりヘアサイクルが整い始め、新しい毛が古い毛を押し出すことで初期脱毛が起こると考えられます。
ミノキシジル
ミノキシジルには血行促進の作用があり、髪を作る毛母細胞に栄養が行き渡ることで髪の毛が成長しやすくなるとされています。また、毛母細胞の分裂を活性化する作用もあり、より太くて長い髪が育ちやすくなるといわれています。ミノキシジルは内服薬と塗り薬である外用薬の2種類がありますが、国内で認可されているのは外用薬のみです。
ミノキシジルの服用・使用により、AGAによって生えていた細い毛が新しい毛に押し出されることで、初期脱毛が起こると考えられます。
ミノキシジルの初期脱毛については、「ミノキシジルの初期脱毛が起こる理由とは?原因と対策を解説」でも詳しく解説しています。
初期脱毛に関する注意点・ポイント
初期脱毛に関する注意点やポイントは、以下のとおりです。
- 初期脱毛に驚いても自己判断で治療をやめない
- 初期脱毛が終わる兆候は特にない
- 初期脱毛が長引く場合は医師に相談する
それぞれについて説明します。
初期脱毛に驚いても自己判断で治療をやめない
初期脱毛が起こるのは、AGAによって乱れたヘアサイクルが整い始めているサインであると考えられます。 AGAの治療開始後に抜け毛が増えると不安になるものですが、自己判断で薬の服用をやめると再び薄毛が進行してしまうため、副作用などが起こっていない場合は治療を続けることが大切です。
初期脱毛が終わる兆候は特にない
初期脱毛が終わる兆候は特になく、外見から判断するのは難しいとされています。
初期脱毛が終わるタイミングは人それぞれであり、AGA治療薬の服用を開始してから2ヶ月ほどで落ち着く方もいれば、3ヶ月後に落ち着く方もいます。
初期脱毛が長引く場合は医師に相談する
AGA治療薬が効いているとはいえ、初期脱毛による抜け毛があまりにも多い場合は、担当の医師に相談することが大切です。 AGA治療の経験がある医師に相談すれば、初期脱毛の範疇なのか、ほかの原因によって抜け毛が増えているのかなどを判断してもらえるでしょう。
初期脱毛が終わらない際に考えられる原因
初期脱毛が終わらない際に考えられる原因は、以下の3つです。
- 頭皮の炎症
- 食事・睡眠・ストレス
- AGA以外の病気
それぞれの原因について解説します。
頭皮の炎症
ミノキシジルの外用薬を使用すると、副作用で頭皮に炎症が起こる場合があります。炎症により毛母細胞がダメージを受けると、抜け毛が起こる可能性があるでしょう。
食事・睡眠・ストレス
偏った食事や睡眠不足、過度なストレスは抜け毛の原因になる可能性があります。
揚げ物やお菓子などの脂質・糖質の多い食べ物ばかりを食べていると、血流が悪くなり、髪に栄養が届きにくくなって抜け毛を引き起こす恐れがあるでしょう。
また、睡眠中は髪の成長や体の修復を促す成長ホルモンが分泌されますが、睡眠時間が短かったり睡眠の質が悪かったりすると成長ホルモンの分泌量が減ってしまい、抜け毛の症状が出る可能性があります。
さらに、過度なストレスは、自律神経のバランスが乱れる原因になります。自律神経には交感神経と副交感神経があり、基本的に日中は交感神経が優位になって体が活動的になり、血管が収縮したり心拍数が上昇したりします。しかし、過度なストレスによって交感神経が夜も優位になると、血管の収縮が続き、頭皮への血流が滞ることで酸素や栄養が運ばれにくくなり、抜け毛につながると考えられます。
AGA以外の病気
脂漏性脱毛症やびまん性脱毛症、円形脱毛症など、脱毛を伴う病気はAGA以外にもあります。病気によって適切な治療方法は異なり、AGA治療薬を服用していても別の病気による抜け毛を改善するのは難しいでしょう。 どの病気も早期に適切な治療を行うことが大切なので、AGA以外の病気を発症しているかもしれないと思ったらすぐに医師に相談しましょう。
初期脱毛による薄毛が気になるときの対策
初期脱毛による薄毛が気になるときの対策として、以下の2つが挙げられます。
- 帽子やウィッグを使う
- 髪型を変える
AGA治療薬の効果が出始めているとはいえ、抜け毛の量が増えるのは気になるものです。ここではそれぞれの対策について説明します。
帽子やウィッグを使う
初期脱毛による薄毛を手軽に隠すアイテムとして、帽子やウィッグが挙げられます。 帽子にはキャップやニット帽などさまざまな種類があり、おしゃれを楽しみながら薄毛を隠すことができるでしょう。ウィッグには頭部全体を覆うフルウィッグや頭部の一部をカバーする部分ウィッグがあり、自分の好みや目的に合わせて長さや色などを選べます。
髪型を変える
薄毛が気になる部分を隠すような髪の流れにしたり、思い切って全体的に髪を短くしたりするなど、薄毛をカバーする髪型はいくつかあります。薄毛をうまく隠す髪型や自分に似合う髪型が分からない場合は、美容師に相談するのも一つの方法です。
まとめ
AGA治療における初期脱毛は、AGAによって乱れたヘアサイクルが整い始めている証拠であるため、心配する必要はありません。自己判断で薬の服用を中断せず、治療を継続してください。 ただし、初期脱毛がなかなか終わらない場合は医師に相談するようにしましょう。頭皮の炎症やAGA以外の病気などが生じている可能性が考えられます。
AGA治療薬による初期脱毛について気になる方や薄毛を改善したいと考えている方は、一度オンライン診療で医師に相談してみてはいかがでしょうか。オンライン診療であれば通院の手間や交通費などをかけずに医師に相談することが可能です。
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