更新日:2024年07月11日
ピル飲み忘れ時の正しい対処法は?避妊効果や不正出血についても解説
- ピルの飲み忘れから丸1日経っていないときは、気づいた時点で飲み忘れた1錠を飲む
- ピルの飲み忘れに24時間以上経って気づいたときは、前日分の1錠と合わせて2錠飲む
- ピルを2日間飲み忘れたら、気づいた時点で飲み忘れた分の2錠を飲む
- ピルを3日間飲み忘れたら、ピルを中止し生理が終わったら新しいシートで飲み始める
- 飲み忘れ前の性交渉が、第1週のはじめや第3週の終わりにあった場合、緊急避妊薬の使用を検討する
ピルの飲み方に慣れるまでは、どうしても飲み忘れが起こりがちです。ピルは正しい飲み方をしっかり守ることで効果を発揮するので、飲み忘れは避けたいものです。
この記事では、ピルを飲み忘れてしまったときの正しい対処法や避妊効果、不正出血や飲み忘れを防ぐ工夫も紹介します。飲み忘れに気付いて不安な方は、ぜひ参考にしてください。
ピルを飲み忘れたときの正しい対処法
ピルを飲み忘れたときの対処法は、飲み忘れの日数や時期によって異なります。まずは飲み忘れからどのくらい経過しているかを確認することが大切です。特に、ピルを避妊目的で使用している場合、飲み忘れると避妊効果が得られず、妊娠する可能性があります。ピルは7日連続して服用することで避妊効果が得られるので、飲み忘れ直前7日間の服用状況も把握する必要があります。
ピルの飲み忘れから丸1日経っていないときの対処法
飲み忘れから丸1日経っていない場合は、気づいた時点で飲み忘れた1錠を飲みます。その後は、通常どおり毎日服薬を続けてください。直前の7日間で毎日服用できていれば、避妊効果はほぼ維持され妊娠の可能性はないと言われています。
ただし、第1週の始めや第3週の終わりの飲み忘れの場合注意が必要です。前後に休薬(偽薬)期間があると、連続して7日間飲めていないことになり、避妊効果が弱まる可能性があります。第1週の始めや第3週の終わりに飲み忘れた場合は、緊急避妊薬の使用も検討しましょう。
ピルの飲み忘れに24時間後に気づいたときの対処法
いつもの服用時刻に、前日分を飲み忘れたことに気づいたときは、前日分の1錠と合わせて2錠飲みます。その後は通常通り毎日服薬を続けてください。
直前の7日間で毎日薬を服用できていれば、避妊効果はほぼ維持され、妊娠の可能性はないといわれています。
ピルを2日間飲み忘れてしまったときの対処法
ピルを2日間飲み忘れたときは、気づいた時点で飲み忘れた分の2錠を飲みます。人によっては不正出血が起きることもありますが、ピルの服用を続けることで治ります。鮮血の出血が出た場合は生理が来てしまっているので、服用は中止し、生理後に新しいシートで飲み始めてください。
2日間飲み忘れた場合、避妊効果が弱まります。実薬を7日間連続して服用するまでは避妊具を使用するか性交渉を避けましょう。また、飲み忘れの前の性交渉による妊娠の可能性は、飲み忘れの週によって異なります。対応を以下にまとめましたので、確認してください。
飲み忘れの週 | 飲み忘れ前の性交渉への対応 |
---|---|
第1週 | 休薬期間や第1週に性交渉があった場合は、緊急避妊薬を検討する |
第2週 | 飲み忘れの直前の7日間連続で服用できている場合は、緊急避妊薬は不要。飲み忘れの直前の7日間連続で服用できていない場合は、緊急避妊薬を検討する |
第3週 | 飲み忘れの直前の7日間連続で服用できていれば、緊急避妊薬は不要。現在のシートの実薬を飲み終えたら、休薬期間をとらずに新しいシートを飲み始める |
ピルを3日間飲み忘れてしまったときの対処法
3日以上ピルを飲み忘れてしまった場合は、ピルの服用を中止します。3日以上ピルを飲まないと、排卵が起こり生理が来る可能性が高まります。生理の出血が収まるのを待ってから、新しいシートで服用を開始しましょう。新しいシートで7日間連続して服用するまでは、避妊具を使用するか性交渉を避けてください。
また、飲み忘れの前の性交渉による妊娠の可能性は飲み忘れの週によって異なります。内容は2日間飲み忘れた場合と同様なので、上の表を確認してください。
ピルの飲み忘れで不正出血が起きた場合の対処法
ピルを飲み忘れたり、決まった時間に服用しなかったりすると、不正出血が起こることがあります。不正出血が起きたからといってすぐに服用を中止する必要はなく、まずは服用を継続して様子をみてください。服用を再開し連続して7日以上服用すれば、出血していても避妊効果は戻ります。同時に不正出血も治ってくることがほとんどです。
ピルの服用中は飲み忘れに関係なく不正出血が起こりやすい状態にあります。茶褐色の少量の出血が数日続く程度であれば問題ありませんが、鮮血であったり出血量が多かったりする場合には必ず医師に相談しましょう。
ピルの作用機序
ピルを飲み忘れたときの対処法の根拠には、ピルの作用機序が関係しています。ここでは、排卵の仕組みとピルの作用機序を紹介します。
通常は、卵子が成長し成熟すると排卵が起こります。排卵後に受精すれば妊娠し、受精しなければ生理が起きます。ピルには卵子の発育を抑える効果があり、7日間連続して飲むと、発育途中の卵子の発育状態を抑えることができるので、避妊効果が発揮されるというわけです。
しかし、2日以上の飲み忘れや、飲み忘れた時期が悪いと、卵子の成長が進み排卵が起きることがあります。避妊効果を維持するためには7日以上連続して服用する必要があるため、できる限り飲み忘れないよう工夫することが大切です。
ピルの服用方法
ピルは毎日決まった時間に1錠飲むのが基本の飲み方です。21日間飲み続けたら、7日間休薬して再び21日間飲み続ける、というサイクルを繰り返します。ピルには21錠タイプと28錠タイプがあり、28錠タイプは7日分の偽薬がセットになっているので、飲み忘れを予防しやすいです。
原則として、ピルは生理初日から飲み始めますが、生理開始後5日以内ならいつ飲み始めても問題ありません。毎日、同じ時間に飲むことが望ましいので、最も飲み忘れしにくいタイミングを自分で決めるとよいでしょう。
ピルの飲み忘れを防ぐ工夫
ピルの効果を得るためには、毎日服用を続ける必要があります。ここでは飲み忘れを防ぐための工夫について紹介します。
毎日服用する時間を決める
毎日同じ時間に飲むために、自身の生活リズムに合わせた最も忘れにくい時間を決めます。例えば、朝食を毎日摂る習慣がある人は、朝食後にピルを飲むと決めて、ダイニングテーブルの目につくところにピルを置くのも一つの方法です。また、寝る時間がだいたい決まっている人は就寝前に飲むと決めるのもよいでしょう。そのほか、歯磨き後やお風呂上がりなど、毎日同じ時間に行っている行動と合わせて忘れにくいタイミングを見つけると飲み忘れが起こりにくいです。
アラームを設定する
スマホなどでアラームを設定し、飲み忘れを防ぐ方法もあります。また、ピルの服用を管理するアプリもあり、服用のリマインダー設定することで飲み忘れを防ぐことができるでしょう。
見えやすい場所に置く
毎日目にする場所にピルを置くことで、服用を忘れないようにする工夫もあります。枕元やダイニングテーブル、キッチンや洗面台など、毎日一度は目にする場所にピルを置いておくと、視界に入ったときに飲む必要があることを思い出しやすいです。また、ピル自体を目立つ色の袋やケースに入れて、より目につきやすくするのもおすすめです。
はじめのうちは、服用に慣れていないため飲み忘れてしまうことがあるかもしれません。生活のルーティンになるように工夫し、飲むのが当たり前になってしまえば飲み忘れしにくくなるので、生活の中で取り入れやすい時間と方法を見つけましょう。
まとめ
ピルは飲み忘れた日数や時期によって対処方法が異なります。飲み忘れないのが一番ですが、万が一飲み忘れた場合には正しい対処を実践しましょう。ピルはクリニックで直接処方してもらう以外にオンラインでの処方も可能です。忙しくクリニックに行けない人は、オンライン診療も検討してみてください。
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