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更新日:2024年07月11日

生理前の症状「喉の痛み」は風邪?それともPMS?原因や対処法を解説

この記事のまとめ
  • 生理前の「喉の痛み」には、PMS・風邪など4つの原因が考えられる
  • PMSによる喉の痛みへの対処法としては、免疫力を高める食事、質のよい睡眠などがある
  • 低用量ピルは、体の代わりに女性ホルモンを補充し、ホルモンバランスを安定させてくれる
  • 低用量ピルの服用で、喉の痛みをはじめとするPMS症状の軽減が期待できる

生理前になると、さまざまな身体的・精神的な不快症状が現れます。その中のひとつが、「喉の痛み」です。しかし、この喉の痛みがPMS(月経前症候群)の一症状なのか、それとも風邪など他の病気によるものなのかを見分けるのは難しいかもしれません。

本記事では、生理前の喉の痛みの原因とPMSによる生理前の喉の痛みへの対処法について解説します。生理前の不快な喉の痛みに悩んでいる女性は、ぜひ参考にしてみてください。適切な対処法を知ることで、生理前の不調を和らげ、快適に過ごせるでしょう。

生理前の「喉の痛み」考えられる4つの原因

生理前に喉の痛みが生じたとき、考えられる原因について解説していきます。主に考えられる原因は、次の4つです。

  1. PMS(月経前症候群)
  2. 風邪
  3. 花粉症によるアレルギー性咽頭炎
  4. 咽喉頭異常感症(いんこうとういじょうかんしょう)

それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。

1.PMS(月経前症候群)

PMSとは、生理が始まる約3~10日前に表れる身体的・精神的な不快症状のことです。PMSの症状は個人差がありますが、風邪に似た以下のような症状が現れることがあります。

  • 体のほてり
  • 疲れやすさ
  • だるさ
  • 頭痛
  • 腰痛
  • 貧血

生理前には、黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が増加し、体が妊娠に備えるために栄養素をより多く消費します。これにより、免疫力が低下して扁桃腺の腫れや痛みが生じます。

PMSが喉の痛みの原因である場合、生理が始まると痛みが軽減されることが多いです。しかし、生理後も喉の痛みが続く場合は、以下に続く風邪など他の原因が考えられます。

関連記事:PMSとは?症状や判断基準、改善のためのセルフケア、治療法について紹介

2.風邪

喉の痛みに加えて、咳や鼻水、発熱などが見られる場合、風邪の可能性が高いです。しかし、PMSと風邪は頭痛や体のだるさなど、いくつかの症状が似ているためすぐに区別するのは難しいです。体温も人によって異なるため、単に体温だけで風邪を判断するのは難しいでしょう。

そのため、咳や鼻水、発熱といった風邪特有の症状がいくつか出ていないかを確認することが重要です。さらに、妊娠の可能性がある場合も考慮し、市販薬を使用する前には生理周期の変化を確認したほうがよいでしょう。

3.花粉症によるアレルギー性咽頭炎

花粉症の症状には、一般的によく見られる「鼻水」や「くしゃみ」「目のかゆみ」以外にも、喉の痛みもあります。この花粉症により生じる喉の痛みの多くは、「アレルギー性咽頭炎」です。喉の痛みを引き起こす花粉症のメカニズムには、主に以下の2つがあります。

  • 呼吸によって鼻や口を通じて花粉が喉に入り込み、刺激や炎症を引き起こす。また、鼻水や鼻詰まりが原因で口呼吸が増え、喉の乾燥や痛みを招くことがある。
  • 花粉症によるアレルギー反応が喉の粘膜を刺激し、炎症を引き起こす。

花粉症が喉の痛みの原因であると考えられる場合、次のような対策が効果的です。

  • うがい
  • 外出時のマスク着用
  • 加湿器を使う
  • のど飴やスプレーで喉の乾燥を防ぐ

とくに、花粉シーズンである1月下旬から5月の期間は花粉対策をしっかり行いましょう。

4.咽喉頭異常感症(いんこうとういじょうかんしょう)

咽喉頭異常感症とは、喉に異常を感じる疾患のことです。主な症状は以下のとおりです。

  • 喉がつかえる感じがする
  • イガイガする
  • 食べ物が飲み込みづらい

日常生活では症状が見られず、食事をしたり唾を飲み込んだりする際に症状が出ることもあります。この病気は他の疾患が原因である場合もありますが、不安や緊張、ストレスによる自律神経の不調が影響していることもあります。まだ解明されていない部分が多い病気であるため、耳鼻咽喉科や内科を受診しましょう。

PMSによる生理前の喉の痛みへの対処法

PMSによる生理前の喉の痛みへの対処法をご紹介します。具体的な対処法は、次の4つです。

  • 食生活を見直し免疫力を高める
  • リラックスと休息を意識する
  • 質のよい睡眠を心がける
  • 低用量ピルを服用する

それぞれの対処法について、詳しく見ていきましょう。

食生活を見直し免疫力を高める

生理期間中、プロゲステロンという女性ホルモンが活発になることで通常時に比べてエネルギーや栄養の消費量が増加し、免疫機能が弱まりがちです。この免疫力の低下は、喉の痛みを引き起こすウイルスや細菌が原因の扁桃腺炎を発症しやすくします。

そのため、食生活を改善し、免疫力を高めることが重要です。たとえば、免疫力を高めてくれる食材には以下のようなものがあります。

  • 納豆
  • みそ
  • ヨーグルト
  • バナナ
  • 根菜類
  • 生姜

上記のような食材を毎日の生活で積極的に取り入れてみてください。

リラックスと休息を意識する

PMSの症状は、ストレスが原因で悪化することが知られています。また、ストレスが蓄積されると体調不良が起こりやすくなり、さらには免疫力の低下を招くこともあります。

そのため、普段から趣味を楽しむ、半身浴やアロマテラピーを取り入れるなど、リラックスと休息を意識することが大切です。また、運動やマッサージも効果的です。体を動かすことや筋肉をほぐすことは、血液循環を促進し、生理痛を軽減させる効果も期待できます。

質のよい睡眠を心がける

睡眠不足は自律神経を乱す原因となり、それが免疫力の低下につながりやすいです。免疫力が低下すると、前述したような理由で扁桃腺が炎症を起こす可能性が高まります。

とくに、生理前にはプロゲステロンという女性ホルモンの作用で体温が上昇し、夜に体温が下がりにくくなるため、寝付きが悪くなりがちです。質のよい睡眠をとるためには、次のような工夫をしましょう。

  • ストレッチで体の筋肉をほぐす
  • アロマオイルでリラックスの時間を設ける
  • 枕やマットレスを調整する

上記を参考に、就寝前の行動や環境を見直してみてくださいね。

低用量ピルを服用する

PMSによる喉の痛みを含むさまざまな症状やその重さは人によって個人差があります。これらの症状に対する治療法は、症状の種類や重さに応じて変わりますが、一般的には生活習慣を見直すことで症状を緩和したり、症状に合わせた薬物療法を行ったりします。

この薬物療法で用いられる治療薬の一つが低用量ピルです。低用量ピルには2つの女性ホルモンが含まれており、ホルモンバランスの安定を補助してくれます。

排卵を抑制することにより、プロゲステロンのレベルが通常よりも低く保たれるため、喉の痛みはもちろん、ほかのPMS症状も軽減されます。喉の痛みをはじめとするPMS症状で悩むときは、低用量ピルの服用を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

本記事では、生理前の喉の痛みの原因とPMSによる生理前の喉の痛みに対する効果的な対処法について解説しました。生理前に喉の痛みが生じたときは、次の4つのいずれかが原因である可能性があります。

  • PMS(月経前症候群)
  • 風邪
  • 花粉症によるアレルギー性咽頭炎
  • 咽喉頭異常感症(いんこうとういじょうかんしょう)

また、PMSによる生理前の喉の痛みへの対処法としては、次の4つが効果的です。

  • 食生活を見直し免疫力を高める
  • リラックスと休息を意識する
  • 質のよい睡眠を心がける
  • 低用量ピルを服用する

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