更新日:2025年12月23日
「プロテインを飲むと髪の毛にどのような影響があるの?」と気になっている方も少なくありません。プロテインで良質なタンパク質を摂取することは、髪の健康維持に役立ちます。
本記事では、プロテインと髪の毛の関係や、摂取する際のポイントを解説します。プロテインの種類も紹介しているので、健やかな髪の毛を育むために正しい知識を身につけましょう。
髪の毛は主にタンパク質でできているので、健康な髪の毛を育むためにはプロテインが有効です。プロテインに含まれるタンパク質が不足していると、髪の主成分であるケラチンの生成を妨げ、髪が細くなったり抜けやすくなったりします。
ここでは、タンパク質を補うためのプロテインについてや、健康な髪の毛に必要な栄養素を解説します。
プロテインは、髪の主成分であるケラチンを合成するためのタンパク質を手軽に摂取できる食品です。摂取されたタンパク質は体内でアミノ酸に分解され、ケラチンの形成に役立ちます。
プロテインには動物性と植物性があり、それぞれ吸収速度や含まれる栄養素が異なります。髪の毛の健康維持を効率的に行うためには、自身の体質や目標に応じて適切な種類を選び、継続的に摂取することが重要です。
健康で丈夫な髪の毛を育むためには、タンパク質の生成と成長を助ける栄養素も一緒に摂取することが重要です。髪の成長を支えるのに必要な栄養素として、亜鉛や鉄分、ビタミンが挙げられます。
亜鉛は、タンパク質(ケラチン)の合成をサポートする働きがあるのが特徴です。鉄分は血液中で酸素を運び、髪を作り出す毛母細胞へと栄養を供給する栄養素であり、不足すると抜け毛の原因となる場合があります。ビタミンA・B・C・Eは頭皮環境を改善するのに必要です。
タンパク質だけでなく亜鉛や鉄分、ビタミンなどの栄養素がバランス良く機能することで、太く、ハリのある健やかな髪が生まれます。
プロテインは、「ホエイプロテイン」「カゼインプロテイン」「ソイプロテイン」「エッグプロテイン」の4種類があります。ここでは、それぞれのプロテインの特徴を解説します。
ホエイプロテインは、牛乳のタンパク質から作られるプロテインで、吸収速度が速く消化しやすいのが特徴です。必須アミノ酸をバランス良く含んだ良質なタンパク質であり、効率的に筋肉や体の組織の材料として利用されます。
ホエイプロテインは水に溶けやすいので、粉末状の製品の場合もダマになりにくく、手軽に溶かして飲みやすいのが特徴です。筋トレと髪のケアを同時に行いたい方には、ホエイプロテインがおすすめです。
カゼインプロテインは、ホエイプロテインと同じく牛乳由来のタンパク質ですが、消化・吸収速度が緩やかな点に違いがあります。カゼインプロテインはホエイプロテイン同様に、必須アミノ酸を豊富に含む良質なタンパク質です。
カゼインプロテインは不溶性のため、粉末の製品の場合は水に溶けにくい性質があります。長時間にわたって安定的にアミノ酸を供給し続けられるので、減量中の栄養サポートや就寝前の摂取におすすめのプロテインです。
ソイプロテインは大豆から作られる植物性プロテインです。必須アミノ酸をバランス良く含み、髪の毛に必要な栄養素を補給できます。ソイプロテインは体内でゆっくりと消化吸収されるので、血中アミノ酸濃度を緩やかに維持し、満腹感が持続しやすいのが特徴です。
大豆に含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモンであるエストロゲンと化学構造が似ているため、美肌の維持や老化予防といった美容・健康効果も期待できます。ソイプロテインは水に溶けにくい性質があるので、お湯で溶いてみるのがおすすめです。
エッグプロテインは、卵白を原料に作られる動物性のプロテインです。卵白のタンパク質には、筋肉にアミノ酸を運搬するのに必要なアルブミンが含まれています。エッグプロテインはホエイプロテインと同様、筋トレ後に補給するのがおすすめです。
エッグプロテインはホエイプロテインよりも脂質が少なく乳糖を含まないため、牛乳でお腹を壊しやすい乳糖不耐症の方も安心して利用できるメリットがあります。デメリットとしては、価格が比較的高めであることや、市場に出回っている商品数が少ない点が挙げられるでしょう。
プロテインを髪の毛の健康のために活用するなら、適切な量やタイミング、ほかの栄養素と組み合わせることが大切です。ここでは、プロテインを摂取するときのポイントを解説します。
髪の毛の健康のためには、適切なタンパク質摂取量を意識することが大切です。プロテインでタンパク質を過剰に摂取すると、内臓に負担がかかる可能性があります。
厚生労働省の「たんぱく質の食事摂取基準」によると、健康な成人の1日あたりのタンパク質推奨量は、18~64歳の男性が1日65g、女性が1日50gと性別・年齢に応じて設定されています。
ただし、激しい運動をする方は、推奨量よりも多めの摂取が望ましい場合もあるでしょう。普段の食事によるタンパク質の摂取量を把握したうえで、プロテインでの補給量を調整するのがポイントです。

この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
プロテインを飲んで髪の毛の健康を保ちたい場合、摂取するタイミングも重要です。運動後30分以内は成長ホルモンが分泌されるので、プロテインを含むタンパク質の吸収率が高まります。
運動直後はプロテインだけでなくほかの栄養素の吸収率も高まるので、亜鉛やビタミン類なども一緒に摂るのがおすすめです。また、成長ホルモンは運動後だけでなく就寝中にも分泌されるので、自分のライフスタイルに合わせて継続して摂取しやすいタイミングを見つけましょう。
前述のとおり、健康で丈夫な髪の毛を育むためにはタンパク質以外にも、ビタミンやミネラルを複合的に摂取することが大切です。
タンパク質の代謝やケラチンの合成を助けるビタミンB群は、レバーやシシャモ、アサリといった食材から摂取できます。頭皮の乾燥を防ぎ、細胞の成長をサポートするビタミンAは、緑黄色野菜から摂ることが可能です。また、血行を促進して栄養を頭皮の毛細血管まで届けるのを助けるビタミンEは、ナッツ類やアボカドから摂取できます。
毎日栄養バランスが整った食事をするのが理想的ですが、不足しがちな亜鉛やビタミン類については、サプリメントを活用するのもおすすめです。
プロテインは健康な髪の毛の土台作りに役立ちます。しかし、AGA(男性型脱毛症)の場合は、栄養補給だけでは薄毛を改善できません。
AGAの原因は、DHT(ジヒドロテストステロン)が髪の成長サイクルを短縮することなので、薄毛を改善するためには医学的な治療が必要です。進行性の症状であるAGAは、早期に治療を開始するほど高い効果が期待できるので、薄毛に悩んでいる場合は医療機関を受診して、医師に相談しましょう。
ここでは、プロテインと髪の毛に関してよくある質問をまとめました。以下で質問にお答えします。
プロテインを摂取したからといって発毛効果があるわけではなく、髪の毛が通常より早く伸びることはありません。しかし、髪の毛のほとんどはタンパク質でできており、プロテインはタンパク質の材料となるアミノ酸を豊富に含んでいます。
そのため、プロテインを摂取することで、健康的な太い髪を育てられる可能性があるのです。不規則な食生活などでタンパク質が不足している方は、プロテインを摂取して髪の毛の健康維持を目指すのがおすすめです。
プロテイン摂取は、髪のツヤやハリの改善に貢献する可能性があります。髪の主成分であるケラチンはタンパク質であり、プロテインはケラチンの生成をサポートするためです。
髪の毛は、メデュラ・コルテックス・キューティクルの三層構造になっています。プロテインによりコルテックスのケラチンが充実・強化されると、髪一本一本が内側からしっかりし、ハリ・コシが生まれるのです。表面のキューティクルもケラチンの働きによって保護され、光を反射しやすくなることでツヤの改善につながります。
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プロテインは、髪の毛の健康維持に有効な栄養素です。髪の毛の主成分はタンパク質なので、プロテイン摂取により髪の成長や強度をサポートできます。髪の毛を健康に保つためには、プロテイン以外の栄養素もバランス良く摂取することが大切です。亜鉛や鉄分、ビタミンなどもあわせて摂取することで、より効果的に髪の健康をサポートできます。
ただし、AGAによる薄毛の場合、プロテイン摂取だけでは改善しないため、早期に医師に相談しましょう。