更新日:2026年02月12日
「最近抜け毛が増えた気がする」と不安を感じている人も少なくありません。AGAは進行性の脱毛症で、薄毛の範囲が広がると元に戻すことが難しいため、早期からの予防・治療が重要です。
本記事では、AGAの原因や自分でできる5つの予防法を解説します。AGA予防としてクリニックなどで処方される治療薬も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
AGAは男性型脱毛症とも呼ばれる進行性の脱毛症で、主に男性ホルモンや遺伝の影響によって引き起こされます。男性ホルモンの一種であるテストステロンが、5αリダクターゼによってDHT(ジヒドロテストステロン)に変換され、DHTが毛包に悪影響を与えることが原因です。DHTの影響を受けやすい体質かどうかは遺伝によって決まるため、親族に薄毛の方がいる場合は注意が必要でしょう。
AGAの原因を詳しく知りたい方は、「AGAの原因は?治療方法や進行を遅らせるための対策を解説」をご一読ください。
AGAを予防するには、日常生活での対策も重要です。ここでは、自分で取り組めるAGAの予防法を5つ紹介します。
薄毛を予防し、健康的な髪を育むためには、栄養バランスの良い食事を摂ることが重要です。髪の主成分であるケラチンはタンパク質です。食事で摂ったタンパク質はアミノ酸として吸収され、毛包でケラチンとして合成されます。原料となるアミノ酸を十分に確保するため、タンパク質を多く含む肉・魚・卵・大豆製品を摂取することが重要です。
頭皮の健康を保ち髪の成長をサポートするためには、タンパク質の合成を助ける亜鉛や、頭皮の血行や新陳代謝を促すビタミン類も必要になります。これらの栄養素がバランス良く働くことで、髪の毛がスムーズに生成・成長するのです。厚生労働省の「食事バランスガイド」で推奨されているとおり、「主食」「副菜」「主菜」「牛乳・乳製品」「果物」を揃え、多様な食材を取り入れた食生活を心掛けましょう。
参考:厚生労働省「『食事バランスガイド』について」
AGAを予防し、健康な髪を育てるには、質の良い睡眠をとることが必要です。睡眠中は、髪の毛を作り出す毛母細胞の働きを活性化させ、髪の生成や成長を促す作用を持つ成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンは、睡眠前半の深いノンレム睡眠中に多く分泌されるため、睡眠の“長さ”だけでなく“質”の高い睡眠が、髪の健康維持に重要です。
そのため、良い頭皮環境を保つためには、単に長く寝るだけでなく、睡眠の質を高めるための工夫を行いましょう。厚生労働省の「成人のためのGood Sleepガイド」によると、「寝る前にはカフェインやアルコールを避ける」「寝室の光・温度・音を整える」といった工夫をすれば良質な睡眠をとりやすくなります。
参考:厚生労働省「睡眠対策」
禁煙すれば、髪の健康に良い影響を与え、AGA予防にもなるでしょう。タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させる作用があり、頭皮の血行を悪くします。血行が悪くなると、毛根に必要な栄養や酸素が十分に届かなくなり、髪の毛の成長に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、喫煙は血管収縮や酸化ストレスを通じて頭皮環境に悪影響を及ぼす可能性があり、薄毛との関連が報告されています。
正しいシャンプーの仕方は頭皮環境を整え、AGAの予防に役立ちます。間違ったシャンプーの方法は頭皮に過度な刺激を与え、脱毛を促進するリスクがあるので、正しい方法で頭皮をケアすることが大切です。
シャンプーをする際は、38℃前後のぬるま湯で丁寧に予洗いを行い、汚れを落とします。シャンプーは手のひらでよく泡立ててから髪になじませ、指の腹で優しくマッサージするように洗いましょう。
頭皮を清潔に保つためには、すすぎを念入りに行うことも大切です。シャンプーの成分が頭皮に残ると炎症や毛穴詰まりの原因となるので、ぬめりがなくなるまで時間をかけて洗い流しましょう。
AGA予防として、日差しが強い時間帯に外出する際は帽子や日傘で紫外線を遮断し、UVスプレーなどを活用して頭皮や髪を保護することが大切です。紫外線対策を日常的に行うことで、頭皮と髪のダメージを防ぎ、健やかな状態維持に役立ちます。

この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
すでにAGAを発症している場合、セルフケアだけで進行を抑えるのは難しく、クリニックでの治療が効果的です。ここでは、クリニックでの治療方法を解説します。
AGA治療で効果的とされるのが、内服薬の服用です。代表的な薬剤として、フィナステリドとデュタステリドがあります。どちらも、DHTの生成に関わる5αリダクターゼという酵素の働きを抑制する効果があるのが特徴です。
フィナステリドはAGAの要因である5αリダクターゼII型を阻害し、デュタステリドはI型とII型の両方を阻害します。一部の臨床試験では、デュタステリドの方が毛髪数の改善が大きかった報告がありますが、効果や副作用の現れ方には個人差があるので、医師と相談し、自身の体質や進行度に合わせて内服薬の種類を決定することが大切です。
AGA治療において、発毛を促すのがミノキシジル外用薬による治療です。ミノキシジルの作用機序は完全には解明されていませんが、血流改善やVEGF/IGF-1等の成長因子への影響などを介して発毛を促すと考えられています。ミノキシジルは毛根に必要な栄養や酸素を十分に届け、細胞を活性化させることで、新たな髪の成長を促すのです。また、休止期にある毛髪を成長期へ移行させる作用もあります。
外用薬は頭皮に直接塗布するものであり、効果を発揮するためには継続的な使用が必要です。濃度によって効果や副作用のリスクが異なるため、医師の診察を受けて、自身の頭皮の状態や進行度に合わせて適切な濃度のものを処方してもらいましょう。
クリニックによっては、AGAに関する相談や治療をオンラインで受けられます。オンライン診療は、忙しい方であっても通院の手間なく、医師の診察を受けられるのが魅力です。また、待ち時間がほとんどないことや、プライバシーが守られることなどもメリットに挙げられます。
AGAの症状が気になり始めた方や、予防をしたい方は、気軽に始められるオンライン診療を選択肢として検討してみましょう。診察でどのような治療法が適しているか、医師に詳しく相談できます。
ここでは、AGA予防に関してよくある質問をまとめました。以下で質問にお答えします。
20代のうちからAGAの予防・治療を始めると、薄毛を改善できる可能性が高まります。AGAは進行性の脱毛症であり、早期に予防・治療を開始するのが効果的です。
家族に薄毛の人がいる場合(父方・母方いずれも)、遺伝的要因によりAGAを発症しやすい傾向があります。家族歴がある場合は、症状が強くなくても早めにクリニックを受診し、治療を検討してみましょう。早期発見と継続的な治療がAGAの進行を左右します。
AGAは遺伝や男性ホルモンが関わる進行性の疾患であり、サプリメントだけで進行を完全に止めたり、発毛を促したりすることはできません。しかし、サプリメントは頭皮環境の改善や髪の成長に必要な栄養補給という側面から、健康な髪の維持を補助する役割を持っています。
たとえば、髪の主成分であるケラチン合成に必要な亜鉛や髪の生成を助けるビタミンB群、抗酸化作用を持つビタミンEなどは健康な髪の成長に不可欠です。髪に必要な栄養素が不足すると、抜け毛や薄毛を引き起こす可能性があります。サプリメントは補助的な役割として捉え、AGA予防として過度な期待はせずに利用することが大切です。
AGAは一度症状が現れると自然治癒することはないため、症状が現れ始めた時点で、できるだけ早く治療を開始するのがおすすめです。AGAは進行すればするほど毛包(毛髪が成長する場所)が小さくなり、薬の効果が出にくくなるので、AGAと診断された20歳以上の方はすぐに治療を始めることをおすすめします。薄毛が気になる場合は病院を受診し、早期に治療をすれば、効果を実感しやすいでしょう。
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AGAは男性ホルモンと遺伝が主な原因となる進行性の脱毛症で、薄毛の範囲が広がると元に戻すことが難しいため、予防や早期治療が大切です。日常生活では栄養バランスの良い食事や質の高い睡眠、禁煙などのセルフケアを行いましょう。
自分一人の力でAGAを予防するのに限界を感じる場合は、クリニックで治療するのがおすすめです。内服薬のフィナステリドやデュタステリド、外用薬のミノキシジルによる治療は、AGAの進行を効果的に抑制できます。
忙しい方は、オンライン診療で医師にAGAに関する悩みを相談してみましょう。抜け毛の増加や髪のボリューム低下を感じたら、早めに治療することで、将来の薄毛リスクを軽減できます。