更新日:2024年03月28日
異常な抜け毛は毛根から判断できる?注意すべき毛根の特徴を解説
- 異常な抜け毛であるか判断するためには、抜け毛の毛根を確認するのが有効
- 正常な抜け毛の毛根は、最下部に膨らみがあり、白っぽい
- 抜け毛の毛根が、小さかったり尖ったりしている場合などは注意が必要である
- 抜け毛がひどい場合の対処法には、食生活の見直しやストレスの発散などがある
「最近、抜け毛が増えてきたかもしれない…」と感じている方のなかには、抜け毛が異常なものであるかをどうにかして判断したいと思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、異常な抜け毛であるかどうかは、抜け毛の毛根から判断することができます。この記事では、正常な毛根と注意すべき毛根の特徴について紹介します。抜け毛がひどい場合の対処法も紹介するので、自分の髪の毛に異常が生じているかどうかを判断したい方はぜひ参考にしてみてください。
抜け毛が起こるメカニズム
抜け毛が異常なものかを判断する前に、まず抜け毛が起こるメカニズムについて確認しましょう。
人間の髪の毛は、ヘアサイクルと呼ばれる生え変わりの周期によって、発毛と脱毛を繰り返しています。このヘアサイクルには、成長期、退行期、休止期という3つのフェーズがあり、髪の毛は休止期を終えた段階で自然に抜け落ちるようになっているのです。
ヘアサイクルによって自然に抜け落ちる髪の毛の本数は、1日あたり50〜100本程度が正常とされています。毎日のように100本以上髪の毛が抜けている場合は、頭皮になんらかの異常が起きている可能性があるので注意しましょう。
抜け毛と季節の関係については、「抜け毛が増える季節がある?季節の変わり目に髪が抜ける理由や予防法を解説」を参照してください。
異常な抜け毛であるかは毛根の状態で判断しよう
抜け毛が異常なものかを判断するには、抜け毛の毛根を確認することが有効です。
毛根とは、皮膚の根本に埋まっている部分の髪の毛を指します。毛根の最下部のふくらみを帯びた部分は毛球と呼ばれ、毛球には髪の毛の成長に必要な栄養素を供給する毛乳頭や、髪の毛の成長をサポートする毛母細胞などが存在しています。このように毛根と髪の毛の成長には深い関わりがあるため、異常な抜け毛が生じているかどうかは毛根の状態から確認することができるのです。
毛根については、「毛根が死滅したら髪はもう生えない?髪の毛を復活させる方法を解説」でも詳しく解説しています。
正常な抜け毛の毛根は最下部にふくらみがあり白っぽい
正常な抜け毛には、毛根の最下部にふくらみがあるのが特徴です。
また、毛の根元の色が白っぽいことも特徴として挙げられます。髪に含まれる黒色の色素であるメラニンは、成長する過程で毛先に吸収されていくため、正常に成長している髪の根本は白っぽくなるのです。
さらに、毛根をよく見るとうっすらと白っぽい膜のようなものが付着していることがあります。これは毛根鞘といって、髪の毛を頭皮に繋ぎ止める役割をしている組織です。毛根鞘は髪の毛の成長に合わせて機能し、休止期を終えた段階で髪の毛と一緒に抜け落ちます。抜け毛の毛根に白っぽい膜がついていると不安に思われる方もいらっしゃると思いますが、正常なものなので安心してください。
注意すべき毛根の特徴
毛根に異常が生じている場合、何らかの原因で髪の毛が十分に成長できておらず、抜け毛を増加させている可能性があります。ここでは注意すべき毛根の特徴を紹介します。
毛根が小さい
毛根が小さい場合は、注意が必要です。毛根が小さくなるのは、通常よりも髪の毛の成長期が短くなっていることが原因とされています。成長期を短縮させる要因には、栄養不足や血行不良、AGAなどが挙げられます。
毛根が尖っている
毛根の形が尖っている場合も注意しましょう。毛根が尖る原因としては、食事量が大幅に減ったり過度なストレスが続いたりして、髪の毛の成長が急に止まってしまったことが考えられます。
また、尖った形の毛根は、自己免疫疾患のある方や円形脱毛症を発症している方にも見られます。炎症によって毛根が破壊されてしまったり、化学療法で毛根が傷ついてしまうことでも起こります。
毛根に毛根鞘がついていない
毛根に毛根鞘がついていない場合にも、注意が必要です。ヘアサイクルの過程で自然に抜け落ちた髪の毛には基本的に毛根鞘が付着するため、髪の毛が十分に成長できないまま抜け落ちた可能性が考えられるためです。
毛根全体が黒い
毛根全体が黒い場合は注意しましょう。前述した通り、メラニンは毛先に吸収されていくため、正常な毛根は白っぽくなっているのが特徴です。
毛根全体が黒い場合は、ストレスや睡眠不足などが原因で血行不良に陥り、髪の毛に栄養が十分に届いていないおそれがあります。
毛根に白くてベタついた塊がついている
毛根に白くてベタついた塊がついている場合も注意が必要です。毛根についている白い塊は、毛根鞘または皮脂の二つのケースがありますが、白い塊が大きくてベタついている場合は皮脂である可能性が高いです。
毛根に皮脂がついている場合、皮脂が過剰に分泌されている可能性があります。皮脂の過剰分泌は頭皮環境を悪化させ、抜け毛を増加させる原因になります。
抜け毛がひどい場合の対処法
ここからは、抜け毛がひどい場合の対処法について詳しく見ていきます。特に、注意すべき毛根の特徴に当てはまった方は、今日から実践してみるのがおすすめです。
食生活を見直す
抜け毛の増加を防ぐには、食生活を見直すことが重要です。過度なダイエットや偏った食事は、栄養不足を招くため、髪の毛に十分な栄養素が届きにくくなり、抜け毛を増加させてしまう可能性があります。
健康な髪の毛を育てるために、髪の毛に良いとされる下記の栄養素を積極的に摂るようにしましょう。
- たんぱく質:髪の毛の材料になる
- ミネラル:髪の毛の成長を補助する
- ビタミン類:頭皮環境を整える
ストレスを発散する
抜け毛の増加を防ぐためには、ストレスを溜め込まずにこまめに発散するのが有効です。過度なストレスは頭皮の血流を悪化させたり、皮脂の分泌を過剰にしたりするため、抜け毛を引き起こす原因となります。
ストレスを発散するためには、適度な運動を行う、十分な睡眠時間を確保するなどのほかに、新しい趣味を見つけてみるのもおすすめです。
頭皮を清潔に保つ
抜け毛の増加を防ぐには、頭皮を清潔に保つことも大切です。頭皮の皮脂や汚れをきちんと洗い流さないままでいると、頭皮環境が悪化して抜け毛を引き起こす可能性があります。
ただし、皮脂を洗い落としすぎてしまうと、頭皮が乾燥し、かえって皮脂の分泌が増える原因にもなります。洗浄力の強いシャンプーを使用している場合は、洗浄力がマイルドなアミノ酸シャンプーに変更するのがおすすめです。
また、1日に何度もシャンプーをするのも、皮脂を洗い落としすぎる原因となるため注意しましょう。
クリニックを受診する
前の見出しで紹介したようなセルフケアは、頭皮環境を整え、健康な髪を維持することには有効です。しかし、AGAを発症していた場合、セルフケアだけでは症状を根本的に改善することはできないため、クリニックを受診するのがおすすめです。
クリニックで処方されるAGA治療薬にはいくつかの種類があり、脱毛を抑制するものや発毛を促進させるものなど効果はさまざまです。AGAの進行レベルは人それぞれであるため、医師に相談したうえで自分に合った治療薬を処方してもらいましょう。
AGAは進行性の脱毛症のため、放っておくとどんどん症状が悪化してしまいます。「抜け毛が増えてきたかもしれない…」と感じた時点でクリニックを受診するようにしましょう。
AGAの診断方法について詳しく知りたい方は、「AGAの診断方法について、セルフチェック・診断キット・専門機関を解説!」も参考にしてみてください。
まとめ
異常な抜け毛であるかどうかは、抜け毛の毛根の状態から判断することができます。正常な抜け毛は、最下部に膨らみがあり、白っぽいという特徴があります。一方で異常が生じている抜け毛の毛根は、小さい、尖っているなどの特徴があります。
抜け毛がひどい場合の対処法としては、食生活を見直したり、ストレスを発散させたりするのが有効です。毛根が小さかったり、毛根に毛根鞘がついていなかったりする場合はAGAを発症している可能性があるため、AGA専門のクリニックを受診するのがおすすめです。
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