更新日:2026年02月06日
「鏡を見るたび薄毛の進行が気になる」「市販の育毛剤ではげ治療をしても効果を実感できない」と悩んでいる人も少なくありません。AGAによる薄毛の場合、適切な治療を行えば薄毛の改善や進行の抑制が期待できます
本記事では、AGA治療の4つの選択肢や薬の種類、費用相場を解説します。効果が出る期間の目安や、はげ治療を始める際の注意点もまとめているので、ぜひご一読ください。
はげ治療とは、抜け毛や薄毛など、髪の量が減少した状態を改善するための医療的アプローチを指す言葉です。「はげ」は病名ではなく、抜け毛や薄毛を含む広範な症状を指します。
薄毛に悩む成人男性の多くは、男性ホルモンが原因で進行するAGA(男性型脱毛症)であるといわれています。しかし、すべての人の薄毛の原因がAGAとは限りません。AGA以外にも、自己免疫の異常による円形脱毛症や髪を強く引っ張ることで起こる牽引性脱毛症、栄養失調やストレスによる頭皮の炎症が原因となるものもあります。
はげ治療を効果的に進めるためには、医師の診断を受けることが大切です。自分に合った治療法を行えば、髪の毛の悩みから解放される可能性があるでしょう。
AGAの治療には、内服薬の服用や自毛植毛など幅広い方法があります。ここでは、はげ治療の4つの選択肢をまとめました。
内服薬による治療は、AGAによるはげ治療の基本となる方法で、多くの症例で進行抑制効果が確認されています。AGAの内服薬であるフィナステリドやデュタステリドは、服用を継続することで効果を発揮し、AGAの進行を抑制します。
そのため、服用をやめると効果が失われ、元の状態に戻ってしまう可能性があるでしょう。
内服薬での治療は長期的な管理が前提となるため、効果に関して不安に思った際も自己判断で中断せず、医師の指導のもと焦らず続けるのがポイントになります。
外用薬は頭皮に直接塗布する治療法で、ミノキシジルを主成分とする製品が一般的です。頭皮の血流を改善し、毛母細胞を活性化させることで発毛を促進します。内服薬と併用することで、さらに高い効果が期待できるでしょう。
外用薬のメリットは、内服薬と比べて全身への影響が少ない点です。日本では、5%以下のミノキシジルは市販されていますが、より高濃度のものは医師の処方が必要となります。
自毛植毛は、後頭部や側頭部といった薄毛になりにくい部位の毛髪を頭皮ごと採取し、薄毛部分に移植する外科的治療法です。自分の毛髪を使用するため拒絶反応が起こりにくく、移植後の毛髪が生着すれば元々生えていた毛と同じように成長し、自然な仕上がりになります。
自毛植毛は外科手術で術後は一時的に頭皮の赤みや腫れ、むくみが生じることがあり、数日間の安静が必要です。植毛後1〜2ヶ月ごろに、移植した毛の周辺の毛が一時的に抜けるショックロスという現象が見られる場合もあります。
メソセラピーは発毛を促進する成長因子やビタミン、ミノキシジル、プラセンタエキスなどの有効成分を含んだ薬液を頭皮の毛根付近に針で直接注入する治療法です。メソセラピーは毛根を活性化させることで薄毛の進行を抑制し、髪のハリやコシの改善を促します。
治療薬での治療と合わせてメソセラピーを補助的治療として受けると、相乗効果によってより高い発毛効果を得られる可能性があるでしょう。初めのうちは2~4週間に1回の頻度でメソセラピーを行い、そのあと1~2ヶ月に1回のペースで治療を行います。
AGA治療で使用される薬には、内服薬と外用薬があり、それぞれ作用機序が異なります。ここではAGAの治療で主に使用される薬を見ていきましょう。
フィナステリドは、AGAの主な原因物質であるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を阻害する内服薬です。具体的には、テストステロンを脱毛作用があるDHTに変換する「5α-還元酵素II型」を阻害し、AGAの進行を抑えます。フィナステリドの作用により、抜け毛の減少や、細くなった毛髪が太く長く成長することが期待できるでしょう。
フィナステリドは1日1回服用し、効果を判断するためには6ヶ月以上の連続投与が一般的です。先発品は「プロペシア」という商品名で、ジェネリック医薬品も流通しています。
デュタステリドは、AGAの原因物質であるDHTの生成をフィナステリドよりも広範囲で強力に抑制する内服薬です。デュタステリドは、DHTを生成する5α-還元酵素のI型とII型を阻害するのが特徴です。両方を阻害することで、より広い範囲でDHTの生成を抑制し、AGAに対して高い発毛効果を期待できます。フィナステリドと同様に、デュタステリドも1日1回服用するのが基本です。
デュタステリドは、フィナステリドで十分な効果が得られなかった場合の治療の切り替えや、進行したAGAの治療に用いられる傾向があるでしょう。効果の現れ方には個人差がありますが、効果を判断するにはフィナステリドと同様に6ヶ月以上の継続服用が必要です。先発品は「ザガーロ」という商品名で、ジェネリック医薬品もあります。
ミノキシジルは、血管拡張作用により頭皮の毛細血管を広げ、毛母細胞への酸素や栄養素の供給をサポートします。また、毛包に直接作用し、毛周期(ヘアサイクル)における休止期の毛包を成長期に移行させる働きもあるとされているのが特徴です。ミノキシジルをフィナステリドやデュタステリドと併用すると、抜け毛の抑制と発毛の促進という両面からアプローチでき、より高い効果が期待できます。

この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
ミノキシジル外用薬は、1日2回頭皮に塗布し、6ヶ月以上継続使用します。ミノキシジル内服薬は未承認薬であり、副作用リスクを理解したうえで医師の管理下で使用されます。
AGA治療は基本的に自由診療(保険適用外)で、費用は治療法や医療機関によって異なります。ここではAGAの治療方法ごとに費用相場をまとめたので、目安として参考にしてください。
| 治療方法 | 費用相場 |
|---|---|
| フィナステリド | 月額3,000~4,000円程度 |
| デュタステリド | 月額3,000~7,000円程度 |
| ミノキシジル外用薬 | 月額5,500~7,000円程度 |
| メソセラピー | 1回2万~12万円程度 |
| 自毛植毛 | 1回50万~200万円程度 |
AGAの投薬治療は、抜け毛の抑制や発毛促進といった目的によって費用が変わります。費用を抑えたい場合は、ジェネリック医薬品を選択したり長期契約プランにしたりするのも選択肢の一つです。
なお、自毛植毛の費用は基本治療費と「1グラフト(2~3本の毛束)あたりの単価×移植株数」で計算され、広範囲の薄毛治療では高額になります。
AGAの内服薬による治療では、治療開始後3~6ヶ月以上経過してから効果が現れるのが一般的です。外用薬の場合も、使用開始から3〜6ヶ月程度で効果が現れ始めます。メソセラピーにおいても定期的に施術を行うことで、3~6ヶ月程度で頭皮環境の改善や発毛の効果が見られるでしょう。自毛植毛の場合は、大体3〜5ヶ月後に新しい髪が生え始め、1年程度で効果を実感できるとされています。
どの治療法においても、効果には個人差があるでしょう。進行したAGAでは効果が出るまでに時間がかかったり、改善の度合いが限定的だったりすることもあるため、気になる症状があるときは早めに受診しましょう。
AGA治療を安全かつ効果的に行うためには、副作用を理解したり、個人輸入の危険性を知っておいたりすることが大切です。ここでは、治療を始める前に押さえておきたいはげ治療の注意点について解説します。
AGA治療薬には薄毛の改善効果がある一方で、副作用が起こる可能性もあります。たとえば、フィナステリドやデュタステリドでは、性機能関連の副作用が報告されています。具体的には、性欲減退や勃起不全、射精障がいなどの副作用です。また、服用を開始してから約10日〜2ヶ月後には一時的な抜け毛の増加(初期脱毛)が見られることがあります。ミノキシジル外用薬では、かゆみや発赤といった副作用が出る可能性があるでしょう。
AGA治療を始めてから後悔しないためには、医師による説明を受け、副作用のリスクと効果のバランスを理解したうえで治療法を選択することが重要です。また、何らかの不調を感じた場合には、自己判断で服用・使用を中止せず、医師に相談しましょう。
AGAの治療薬を海外から個人輸入するのは、安全性の観点からおすすめできません。厚生労働省の「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」によると、個人輸入薬には偽造医薬品や品質に問題のある製品が含まれているリスクがあります。また、個人輸入による医薬品の使用で健康被害が生じても、医薬品副作用被害救済制度の対象になりません。
適切な用量や使用方法の指導を受けずに服用すると、副作用のリスクが高まったり、効果が得られなかったりする可能性もあるでしょう。安全性と効果を最優先に考えるなら、医療機関で処方を受けるのがおすすめです。
個人輸入薬の危険性を詳しく知りたい場合は、「AGA治療薬の個人輸入とは?予め知っておくべき4つのリスク」をご確認ください。
参考:厚生労働省「医薬品・医療機器」
オンライン診療のメリットは、通院の手間が省ける点です。スマートフォンやパソコンから予約し、自宅や自分の好きな場所にいながら診察を受けられます。「人目が気になる」「クリニックに行くのが恥ずかしい」と感じている方も、オンライン診療ならプライバシーを守りながら治療を始めることが可能です。
AGA治療は継続することで効果を発揮するため、クリニックに行く場合はその都度通院の手間が生じますが、オンライン診療であれば治療を長く続けるためのハードルが下がるでしょう。気になる症状がある方は、オンライン診療で相談してみるのがおすすめです。
AGAとは?抜け毛・薄毛が進行する男性型脱毛症について分かりやすく解説 禿げやすい人の特徴とは?薄毛になる前兆や今すぐできる薄毛対策を解説 AGAの診断方法について、セルフチェック・診断キット・専門機関を解説!
はげ治療を成功させるには、薄毛の原因にあった治療方法を選ぶことが必要です。AGAに対しては内服薬や外用薬、自毛植毛、メソセラピーといった選択肢があります。それぞれ作用機序や効果の現れ方、費用が異なるので、自分の症状や生活スタイル、予算に合わせて治療方法を選びましょう。
安全にAGAの治療を進めるには、副作用を理解することが重要です。個人輸入による薬の購入は品質や安全性に問題があるリスクが高いので、医師の指示のもと治療を進めましょう。
近年ではオンライン診療も普及しており、通院の手間なく医師の診察を受けられるようになっています。AGAによるはげ治療は早期に開始するほど効果が現れやすいので、薄毛の兆候を感じたら躊躇せず医師に相談するのがおすすめです。