更新日:2026年05月28日


この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)

フィンペシアによる初期脱毛でどのくらい髪が抜けるのか、不安に思う方もいるのではないでしょうか。初期脱毛はすべての人に起こるものではありませんが、AGA治療薬の服用を開始すると一時的に発現する可能性があります。
本記事では初期脱毛の仕組みや期間、脱毛が多いときの対処法などを解説します。また、フィンペシアで発現しうる主な副作用も紹介するので、AGAの治療法や継続に迷っている方は参考にしてみてください。 ※2026年3月現在、レバクリでフィンペシアの取り扱いはございません。
初期脱毛とは、休止期の弱い髪が成長期へ移行する過程で一時的に抜け毛が増える現象です。この現象に不安を感じる方もいるかもしれませんが、初期脱毛はフィンペシアの有効成分フィナステリドによって、ヘアサイクルが正常化しようとしている過程(ポジティブな変化)であるサインの可能性があります。
ただし、初期脱毛はすべての人に必ず起こるものではありません。また、初期脱毛と一般的な脱毛の明確な見分け方はありませんが、脱毛が起こる時期や症状が続く期間などによって、ある程度見当をつけることができるでしょう。
ここでは、フィンペシアによる初期脱毛のメカニズムについて解説します。
フィンペシアによる初期脱毛は、乱れたヘアサイクルが正常化する過程で生じる現象です。
髪は成長期・退行期・休止期というサイクルで生え変わりますが、AGA(男性型脱毛症)が発症するとヘアサイクルが乱れて、成長期が短縮します。

フィンペシアの有効成分フィナステリドは、AGAの原因となる男性ホルモンのDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制し、ヘアサイクルを正常化して成長期を延長させる効果が期待できるのです。
その結果、新しく生えてくる健康な髪が弱った髪を押し出して抜け落ちます。これが、一時的に抜け毛が増える初期脱毛です。
前述のとおり、フィンペシアを服用しても、すべての人に初期脱毛が必ず起こるわけではありません。服用後に初期脱毛が起こらない人や、脱毛が少なく気づかない人もいます。
初期脱毛についての臨床データはなく、発現の確率は明確には分かっていません。初期脱毛が起こらないと「薬が効いていないのでは…」と心配になるかもしれませんが、起こらない場合もあると認識しておきましょう。

初期脱毛への不安により、自己判断で服用をやめてしまうと改善のチャンスを逃してしまうかもしれません。AGA治療薬の効果を実感するためには、薬の血中濃度を安定させるために継続して服用することが大切です。治療方法を検討したい場合は、処方医に必ず相談してください。
フィンペシアによる初期脱毛の期間は人によって異なるものの、おおよその目安があります。初期脱毛の期間を理解していると、抜け毛が増えたときの不安を軽減できるでしょう。以下で初期脱毛のタイミングと期間を解説します。
フィンペシアによる初期脱毛は、服用開始後2週間〜1ヶ月程度で始まることが多いようです。これは、フィナステリドの効果によって、ヘアサイクルに変化が生じ始める時期に相当します。
ただし、初期脱毛が始まる時期はAGAの進行度合いなどによって異なり、個人差があるようです。
たとえば、AGAが進行していた場合は弱っている髪が多く、フィンペシア服用後は比較的早い段階で初期脱毛が始まる可能性があります。一方、ある程度強い髪が残っており、新しい髪に押し出されるまでに時間がかかる場合は、服用を開始して3週間〜1ヶ月ほど経ってから初期脱毛が始まることもあるでしょう。
フィナステリドによる初期脱毛は長続きするものではなく、一時的な現象です。多くの場合、初期脱毛が始まってから3ヶ月程度で徐々に落ち着いていきます。
ただし、この期間はあくまで目安であり、個人差があると理解しておくことが大切です。初期脱毛の期間が長引く場合は、すぐに服用を中止するのではなく、まずは処方医に相談することをおすすめします。
医師の診断を受けることで、本当に初期脱毛なのか、ほかの問題があるのかを見極められるでしょう。
初期脱毛がひどく、髪の毛がスカスカになってしまった場合、見た目の変化に不安やストレスを感じる方もいるかもしれません。しかし、自己判断で薬の中止や服用量の変更をしてしまうと、血中濃度が安定せず十分な効果が得られなくなる可能性があります。
AGAは進行性の脱毛症なので、ヘアサイクルが元に戻り再び薄毛が進行してしまう可能性があるでしょう。
初期脱毛がひどい場合は、日常生活でできる対処法を試すのも一つの方法です。初期脱毛は新しい髪に生え変わるための一時的なプロセスなため、対処法で乗り越えましょう。
初期脱毛が長引き、見た目の変化が気になる場合は、帽子やウィッグで見た目をカバーするのがおすすめです。また、ヘアパウダーを薄毛部分に振りかけると、頭皮の色を隠せるので脱毛が目立ちにくくなります。
ただし、ウィッグや帽子を長期間かぶりつづけると、蒸れて頭皮環境を悪化させてしまい、結果として薄毛を助長する可能性があります。特に夏場は蒸れやすくなるため、通気性が良い帽子を選ぶのがおすすめです。また、長時間の着用は避け、帰宅したらなるべく早く脱ぐようにしましょう。
初期脱毛が気になる時期は、生え始めた髪を守るため、頭皮を優しく扱いましょう。
シャンプーをする際は爪を立てずに指の腹でやさしく洗い、熱過ぎるお湯は使わないようにします。また、洗浄力の強過ぎるシャンプーは頭皮の必要な油分まで奪ってしまうため、低刺激のアミノ酸系シャンプーがおすすめです。
正しいシャンプーの方法は、以下を参考にしてみてください。

上記に加えて、頭皮への刺激を減らすために以下のポイントに注意しましょう。
これらの習慣は初期脱毛だけでなく、頭皮環境を守るため継続的に行うことが大切です。
乱れた生活習慣の見直しはAGAに直接的な効果はありませんが、間接的に健康な髪の成長をサポートする可能性があります。
薄毛対策として考えられる生活習慣の見直しについて、以下にまとめました。
| 見直すべき生活習慣 | 髪に与える影響 |
|---|---|
| 睡眠の質の向上 | 質の良い睡眠は成長ホルモンの分泌を促し、細胞の修復・再生が促進されることで間接的に頭皮の健康をサポートできる |
| バランスの取れた食事 | 亜鉛やビタミンB群、良質なタンパク質などの栄養素は、健康な頭皮と髪の維持に必要である |
| ストレスの管理 | 過度なストレス状態が続くと自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮して血流が悪くなる可能性があるため、リラックスタイムを持つなど適度に解消する |
また、適度な運動によって血行が促進されると、頭皮への酸素・栄養供給が促されることが期待できます。運動はストレスを発散する効果もあるため、生活習慣に取り入れることがおすすめです。
初期脱毛がひどい場合や3ヶ月以上続く場合は、皮膚科やAGAクリニックに相談することをおすすめします。脱毛がAGA治療の過程なのか、ほかの要因が関係しているのかを診察によって評価してもらうことが大切です。 医療機関に相談する際は、以下の情報を伝えましょう。
フィンペシアで起こりうる副作用として、性機能障害や抑うつ症状などが挙げられます。ただし、フィンペシアは厚生労働省による審査を経ていないため、日本国内の基準に準拠した添付文書が存在せず、副作用の発現頻度に関する公的なエビデンスも確立されていません。 ここでは、フィンペシアと同じ有効成分(フィナステリド)を含むプロペシアの添付文書で報告されている主な副作用をまとめました。
| 1~5%未満 | 1%未満 | 頻度不明 | |
|---|---|---|---|
| 過敏症 | そう痒症、じん麻疹、発疹、血管浮腫 | ||
| 生殖器 | リビドー減退 | 勃起機能不全、射精障害、精液量減少 | 睾丸痛、血精液症、男性不妊症・精液の質低下 |
| 肝臓 | AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇 | ||
| その他 | 抑うつ症状、めまい |
参考:オルガノン株式会社「5α-還元酵素II型阻害薬◎男性型脱毛症用薬◎ フィナステリド錠」
上記の過敏症についてはプロペシアに限った副作用ではなく、どの薬においても起こりうるものです。また、肝臓に関する副作用についても、肝臓で代謝される薬において認められる症状です。
なお、副作用は上記の頻度ですべての人に発現するわけではありません。副作用の有無や症状、程度には個人差があります。
参考:オルガノン株式会社「プロペシア(R)」
個人輸入で入手したフィンペシアは日本の基準における有効性・安全性の確認ができていないため、以下のようなリスクがあります。
また、成分が不明確なことから副作用が起きても原因が判断しにくく、適切な治療を受けられないリスクもあります。
フィンペシアは日本国内の医療機関で入手できないため、個人輸入を考える人もいるかもしれません。しかし、上記のリスクを踏まえ、個人輸入でしか入手できないフィンペシアは避けることをおすすめします。
フィンペシアの服用を検討しているなら、日本国内で承認されているプロペシアやジェネリック医薬品である「フィナステリド錠」の処方を受けることが望ましいでしょう。 プロペシアも「フィナステリド錠」も有効成分はフィナステリドで、乱れたヘアサイクルを正常化して、脱毛を抑制する効果が期待できるAGA治療薬です。どちらも日本国内のAGAクリニックや皮膚科などで処方を受けられます。
また、通院が困難な場合はオンライン診療での処方も可能です。オンライン診療では、ビデオ通話を用いて医師が状態を確認し、治療方針を提案します。処方薬は自宅や指定した場所に届くため、薬局へ行かずに済むのも利点です。
初期脱毛が起こらず薬が効いているのか不安に思う方や、脱毛が続いて悩んでいる方もいるのではないでしょうか。ここでは、初期脱毛に関する疑問や悩みについて、Q&A形式で解説します。
初期脱毛が起きない人は効果がないのですか?
初期脱毛が起きないからといって、効果がないわけではありません。初期脱毛の有無には個人差があり、効果の指標として絶対的なものではないのです。
初期脱毛が起きない理由としては、AGAの進行が軽度で、ヘアサイクルの乱れが少ないことなどが考えられます。
なお、AGAの治療は半年〜1年を目安に継続することが大切です。治療の効果に不安を感じる場合は、処方医に相談のうえ治療方法を検討しましょう。
初期脱毛が3ヶ月以上続く場合はどうしたら良いですか?
初期脱毛が3ヶ月以上続く場合は、自己判断で服用を中止したり、用量を変更したりせず、医師に相談しましょう。
医師は詳しい症状を聞き、必要に応じて別の薬への切り替えなどを検討する可能性があります。
初期脱毛が起きて服用をやめるとどうなりますか?
初期脱毛の時期に薬の服用をやめると、薬剤の血中濃度が保たれず、ヘアサイクルの正常化が中断される可能性があります。その結果、AGAの進行が再開し、徐々に治療前の状態に戻る可能性があるでしょう。
AGA内服薬の有効成分は継続して服用することで薬の血中濃度が一定に保たれ、ヘアサイクルに沿った効果を引き出せるものです。見た目の変化が気になる方は、帽子やヘアパウダーなどで対処しながら初期脱毛を乗り切ることも検討してみてください。
フィンペシアやプロペシアの服用を開始すると、一時的に抜け毛が増える「初期脱毛」が起こる可能性があります。これは乱れたヘアサイクルが正常化する過程で生じる現象であり、治療が順調に進んでいるサインかもしれません。ただし、すべての人に必ず現れるわけではなく、その程度や時期には個人差がある点を理解しておきましょう。
なお、フィンペシアは日本国内では未承認の薬であり、有効性や安全性においてリスクを伴います。AGA治療薬を選ぶ際は、医療機関で処方されるプロペシアや「フィナステリド錠」を検討するのがおすすめです。
プロペシアや「フィナステリド錠」は、オンライン診療で処方を受けることもできます。通院に負担や抵抗を感じる方は、自宅から医師に相談できるオンライン診療が選択肢となるでしょう。
記事を読んでAGAの治療に関心を持ったものの、こんな不安やお悩みはありませんか?
オンライン診療サービス「レバクリ」なら、医師の診察からお薬の処方まで、すべてスマホひとつで完結できます。
AGA治療は、主に内服薬・外用薬で行われます。
| 代表的な成分 | 分類 | 主な効果 |
|---|---|---|
| フィナステリド・デュタステリド | 内服薬 | 抜け毛の進行を食い止める |
| ミノキシジル | 内服薬・外用薬 | 毛包を活性化させ発毛を促す |
治療期間について
効果実感には個人差がありますが、ヘアサイクル改善のため3ヶ月〜半年ほどの継続が推奨されます。
費用について
AGA治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代(1ヶ月数千円ほど)の他に、初診料や診察料がかかる場合もあります。
治療の継続には期間と費用に加え、定期的な通院が必要です。時間や費用、人目などの通院の負担が、忙しい方にとって課題となる場合があります。
オンライン診療とは、スマホやPCを使い、ご自宅など好きな場所から医師の診察を受け、お薬を配送してもらえるサービスです。従来のAGA治療における「通院の負担」「待ち時間」「人目」といった課題を解決します。
「レバクリ」は、AGA治療の「始めやすさ」と「続けやすさ」を重視し、オンライン診療のメリットを最大限に活かしたサービスを提供しています。
医師は状況に応じて、別の治療法への切り替えなどを提案するかもしれません。ただし、個人輸入したフィンペシアは成分が不明確なため、原因の特定は難しい可能性があります。

抜け毛を数えたり鏡を見過ぎたりすると、不安が増幅する恐れがあります。1日あたり50〜100本程度の抜け毛があるのは自然なことです。抜け毛の量に固執するとストレスが増え、間接的に髪の健康に悪影響を与えることもあるので、時折チェックする程度のゆとりを持つのが望ましいでしょう。