更新日:2026年01月29日
「抜け毛が増えてきた」「薄毛対策を始めたいけれど、育毛サロンと発毛クリニックの違いにはどのようなものがあるの?」と気になる方もいるかもしれません。 本記事では、育毛サロンと発毛クリニックの違いや、それぞれで受けられるサービス、選ぶときのポイントを解説します。また、オンライン診療を活用するメリットについても紹介しているので、自分に合った薄毛対策の選択肢を見つけるための参考にしてみてください。
薄毛や抜け毛が気になり始めると、育毛サロンと発毛クリニックのどちらに通えばよいか迷う方もいるかもしれません。育毛サロンと発毛クリニックは似ているようで、通う目的やアプローチが異なります。まずは育毛サロンと発毛クリニックの主な違いを見ていきましょう。
育毛サロンの主な目的は、健やかな髪の成長を促す「頭皮環境の改善」です。頭皮の血行が悪くなったり、毛穴に皮脂が詰まったりすると、髪の成長に必要な栄養が毛母細胞や毛乳頭に届かなくなります。そのため育毛サロンでは、マッサージや洗浄といった施術によって頭皮環境を整えることに焦点を当てています。
頭皮ケアは薄毛予防の土台となるステップであり、初期の薄毛症状や予防段階にある方に適しているのが特徴です。たとえば、「抜け毛が増えてきた」「頭皮をきれいにしたい」と考えている方におすすめといえます。
育毛サロンでは医療行為はできないため、薬剤を用いた治療が必要な場合は発毛クリニックの受診を検討する必要があるでしょう。
発毛クリニックでは、医師による診断に基づいた医療行為としての薄毛治療を受けられます。AGAなどの薄毛の原因を医学的に特定し、原因に直接アプローチする治療を提供するのが目的です。
発毛クリニックでは、医師しか処方できない薬剤を用いた治療が可能です。たとえば、AGAの原因となる男性ホルモン(DHT)の生成を抑制する内服薬や、発毛を促進する外用薬などを処方できます。また、さらなる効果を求める場合には頭皮に直接有効成分を注入するメソセラピーや、自毛植毛といった専門的な治療も受けることが可能です。
発毛クリニックは、すでに薄毛が進行している方や、遺伝的要因が強い方、市販の育毛剤では効果を感じられなかった方に適しています。発毛クリニックは医学的根拠に基づいた治療を受けられるため、育毛サロンよりも効果を期待できますが、その分費用は高くなる傾向があります。
育毛サロンでは、医療行為に該当しない範囲で頭皮環境の改善を目指すサービスを受けられます。育毛サロンで受けられる主なサービスは以下のとおりです。
ここでは、育毛サロンで受けられる上記のサービスについてそれぞれ紹介します。
スカルプケアは育毛サロンで受けられるサービスの一つであり、頭皮の状態を改善するための施術です。スカルプケアにより頭皮の血行が促進され、毛根に栄養が届きやすくなります。
また、過剰な皮脂や老廃物が取り除かれることで毛穴の詰まりが解消され、新しい髪が生えやすい環境が整います。なお、スカルプケアは即効性のある施術ではなく、継続することで徐々に効果が現れる点に注意が必要です。
育毛サロンでは、サロン独自の育毛剤を使用したケアを受けられます。サロン独自の育毛剤は一般的に高濃度の育毛成分を含んでおり、毛根に直接作用して髪の成長をサポートする効果が期待できるでしょう。
サロンでの育毛剤塗布は単に薬剤を頭皮に塗るだけでなく、機器を用いて浸透を高める工夫が施されていることが多いです。たとえば、低周波や超音波などの機器を使って有効成分を毛根まで届けやすくします。
自宅でのホームケア用に育毛剤を購入することは可能ですが、育毛剤の効果を得るには使用法を守らなければなりません。育毛サロンでは、プロのアドバイスを受けながら自分に合った育毛剤の選び方や使い方を学べる点がメリットといえるでしょう。
育毛剤について、詳しくは「AGAに育毛剤は効果がある?発毛剤との違いやAGAの治療方法を解説」でも解説していますので、気になる方はご覧ください。
育毛サロンの中には、即効性を求める方向けに「増毛」サービスを提供しているところもあります。増毛とは、自分の髪に人工毛や人毛を結びつけたり、接着したりして見た目の髪の量を増やす方法です。
主な増毛法には、以下のものが挙げられます。

この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
増毛は医療行為ではなく、育毛サロンで受けられるサービスの一つで、見た目を一時的に改善するものです。そのため、増毛は本質的な薄毛の改善にはつながらないことを理解しておかなければなりません。増毛の場合は自毛が抜けると人工毛も抜ける・人工毛付きシートが伸びる、自毛が残り少なくなるとウィッグを装着できなくなるといった可能性もあるため、定期的なメンテナンスが必要です。
発毛クリニックは医師が運営する医療機関であるため、医療行為として薄毛治療を受けられます。発毛クリニックで受けられる主なサービスは以下のとおりです。
ここでは、発毛クリニックで受けられる上記のサービスについてそれぞれ紹介します。
発毛クリニックでは、薄毛の原因に直接アプローチする医薬品の処方が可能です。特にAGA(男性型脱毛症)の治療では、以下のような薬剤が用いられています。
薬剤治療の効果は個人差があるため、一人ひとりの症状や体質に合わせた薬剤と用量が医師により決められます。なお、薬剤治療には頭皮のかぶれやかゆみといった副作用のリスクもあるため、医師の指導のもとで使用しなければなりません。
薄毛の治療薬について、詳しくは「はげに効く薬とは?AGA治療薬の種類や副作用、入手方法を解説」でも解説していますので、気になる方はご覧ください。
メソセラピーは極細の針や炭酸ガス、レーザー照射などを用いて発毛や育毛に効果のある成分を直接頭皮に注入する治療法です。フィナステリドやミノキシジル、ビタミンなどを頭皮に直接届けることで毛根の活性化を促します。
内服薬や外用薬は血流を通じて、または皮膚表面から有効成分を浸透させるため、毛根に届くまでに成分が薄まってしまう可能性があります。一方、メソセラピーは高濃度の有効成分を必要な部位に直接注入できるため、より作用すると考えられています。
メソセラピーについて、詳しくは「メソセラピーとは?AGA治療における効果やメリット・デメリットを解説」でも解説していますので、気になる方はご覧ください。
自毛植毛は、後頭部など薄毛になりにくい部位から毛髪(毛包)を採取し、薄毛部分に移植する外科的治療法です。AGAの影響を受けにくい自分の毛髪を使用するため、移植後も半永久的に生え続けるメリットがあります。
ただし、自毛植毛を行ったあとに髪が生着せずに抜ける可能性もあるため、髪が定着するまでは安静に過ごさなければならない点に注意が必要です。
育毛サロンと発毛クリニック、どちらを選ぶべきか迷っている方もいるかもしれません。ここでは、育毛サロンと発毛クリニックを選ぶときに参考になる3つのポイントを紹介します。
求めている効果によって育毛サロンと発毛クリニックのどちらを選ぶべきかは異なります。
育毛サロンは、「頭皮環境の改善」「髪のコンディション向上」「抜け毛予防」などの効果を期待できます。特に薄毛の初期段階や予防段階にある方、かゆみやフケなどの頭皮トラブルが気になる方に向いているでしょう。また、育毛サロンはリラクゼーション効果もあるため、心地よい時間を過ごしたい方にもおすすめです。
一方、発毛クリニックは「抜け毛の進行抑制」「発毛促進」「薄毛部分の回復」などの効果を目指した医療行為が受けられます。すでに薄毛が進行している方や、遺伝的要因が強いAGAの方、より確実な効果を求める方に向いているでしょう。
育毛サロンと発毛クリニックでは、施術または治療を行う担当者の専門性が異なります。
育毛サロンでは、主に育毛のトレーニングを受けたスタッフが施術を担当するのが一般的です。育毛サロンのスタッフに医療資格は必要なく、頭皮ケアの手技や育毛に関する知識をもっています。カウンセリングも丁寧に行われることが比較的多く、リラックスした雰囲気の中でケアを受けられるのが特徴です。
一方、発毛クリニックでは医師が医学的知識に基づいた診察や、副作用に考慮した治療薬の処方を受けられます。また、薄毛が単なる加齢現象ではなく、甲状腺機能低下症といったほかの疾患の症状として現れている可能性もあります。発毛クリニックであれば、ほかの疾患の影響も含めて総合的に診断し、必要に応じてほかの専門医と連携して治療を進めてもらえるでしょう。
自分の求めるサポートのレベルや、相談のしやすさなどを考慮して育毛サロンと発毛クリニックのどちらに通うかを選ぶのがおすすめです。頭皮ケアやリラクゼーションを重視するなら育毛サロン、医学的根拠に基づいた治療を重視するなら発毛クリニックが向いているといえます。
育毛サロンと発毛クリニックでは、費用対効果も異なります。
育毛サロンの場合、1回あたりの施術料金は比較的リーズナブルですが、効果を実感するには定期的な通院が必要です。育毛サロンによっては、月2〜4回のペースで数ヶ月〜1年ほどの継続を推奨されることがあります。
一方、発毛クリニックの場合は初診料や検査費用、薬代などが必要で、受ける治療法によってかかる費用は異なります。発毛クリニックは保険適用外のため全額自己負担となりますが、効果の実感度合いは育毛サロンより高い傾向にあります。
費用対効果を考えるときは、短期的なコストだけでなく、目標達成までの期間や満足度も含めて育毛サロンと発毛クリニックのどちらに通うか判断することが重要です。症状が軽度なら育毛サロンから始めて様子を見る、すでに進行しているようなら早めに発毛クリニックを検討するというのも選択肢の一つといえるでしょう。
オンライン診療とは、スマートフォンやパソコンを通じて医師の診察を受け、処方薬を自宅に配送してもらえるサービスです。ここでは、薄毛改善のためにオンライン診療を活用するメリットを紹介します。
「薄毛の悩みは人に知られたくない」と考える方も少なくありません。オンライン診療なら、クリニックの待合室でほかの患者と顔を合わせることなく、プライバシーを守りながら診療を受けられます。
薄毛治療を希望しながらも、「クリニックに行くのが恥ずかしい」という理由で治療を先延ばしにしている方もいるかもしれません。オンライン診療なら、プライバシーを確保できる自宅から診察を受けられるため、周囲の目を気にせずに治療を始められます。
また、診察の内容も第三者に聞かれる心配がなく、より率直に自分の悩みや症状を医師に相談できるでしょう。薄毛治療に対する心理的なハードルが下がることで、早期からの治療開始につながり、結果的に薄毛の進行を食い止められる可能性が高まります。
オンライン診療のもう一つのメリットは、通院にかかる時間や交通費を節約できることです。特に忙しいビジネスパーソンにとって、クリニックへの往復時間や待ち時間は負担となる可能性もあります。
対面診療ではクリニックまでの移動時間や待合室での待機時間、診察時間を合わせると、半日近くを要することも珍しくありません。一方、オンライン診療なら予約した時間に自宅からアクセスするだけで診察を受けられます。また、オンライン診療を受診後に処方される薬は自宅に郵送されるため、薬局に立ち寄る手間も省けます。
AGAに育毛剤は効果がある?発毛剤との違いやAGAの治療方法を解説 はげに効く薬とは?AGA治療薬の種類や副作用、入手方法を解説 メソセラピーとは?AGA治療における効果やメリット・デメリットを解説
育毛サロンは薄毛の初期段階や予防を目的としており、頭皮環境の改善に特化しています。育毛サロンは、スカルプケアや育毛剤の塗布、増毛などのサービスを通して髪の成長をサポートする環境づくりを行うのが特徴です。特に抜け毛が気になり始めた段階や、本格的な薄毛治療に踏み切る前の選択肢として適しています。
一方、すでに薄毛が進行している場合や、遺伝的要因が強いAGAの症状がある場合は、医師による診断と治療を受けられる発毛クリニックがおすすめです。医師しか処方できない薬剤治療やメソセラピー、自毛植毛といった医療行為が必要な段階では、育毛サロンでの頭皮ケアだけでは効果が得られない可能性があります。
育毛サロンと発毛クリニックを選ぶときは、薄毛の進行度合いや求める効果、施術担当者の専門性、費用対効果などを検討することが大切です。