更新日:2026年03月27日
フィナステリドの飲み方を知り、不安を解消したうえで服用したいと考える方もいるのではないでしょうか。AGA治療薬のフィナステリドは、毎日の継続服用が基本です。その際、薬の血中濃度を安定させるため、毎日同じ時間帯に服用するのがおすすめです。 本記事ではフィナステリドの飲み方や注意点、飲み忘れたときの対処法を解説します。また、薬の効果や副作用などもまとめたので、正しい知識を得るための参考にしてみてください。
独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)の「5α-還元酵素II型阻害薬 男性型脱毛症用薬 フィナステリド錠」によると、フィナステリドは「通常、0.2mgを1日1回経口投与する」とされています。また、必要に応じて増量は可能ですが、国内でAGA治療薬として承認されている用法・用量は1日1mgが上限です。なお、増量については自己判断ではなく、必ず医師に相談しましょう。
この項では、フィナステリドの概要と薬の用法・用量を守る重要性について解説します。
参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)「フィナステリド」
フィナステリドは、AGA(男性型脱毛症)の治療薬として使用される内服薬です。フィナステリドは5αリダクターゼII型という酵素の働きを阻害し、男性ホルモンのテストステロンがジヒドロテストステロン(DHT)に変換されるのを抑制します。
DHTはヘアサイクルを乱して薄毛を進行させるため、フィナステリドによってDHTの生成を抑えることでヘアサイクルの乱れを正常化し、薄毛の進行を抑制します。

また、AGA治療薬にデュタステリドもありますが、デュタステリドは5αリダクターゼI型とII型を阻害します。5αリダクターゼI型は側頭部や後頭部に多く、II型は前頭部と頭頂部に多く存在するとされているため、フィナステリドとデュタステリドでは作用範囲が異なると考えられています。
フィナステリドとデュタステリドの違いについて詳しく知りたい方は、「デュタステリドとは?フィナステリドとの主な違いを解説」をご覧ください。
独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)の「5α-還元酵素II型阻害薬 男性型脱毛症用薬 フィナステリド錠」によると、フィナステリドの効果を得るためには、少なくとも6ヶ月間は医師の指示どおりの用法・用量で服用することが大切です。
また、効果を持続するためには継続的に服用する必要があります。自己判断で中断したり、服用量を増減させたりすると、血中濃度が安定せず十分な効果が得られなくなる可能性があるため注意が必要です。
なお、持病や服用中の薬がある場合は、安全のために医師に必ず申告し、適切な処方を受けましょう。
参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)「フィナステリド」

安全に服用するためには用法・用量を守ることが大切です。不安があれば医師に相談し、自分のライフスタイルに合わせた服用方法についてアドバイスを受けてください。自己判断で薬の用量を変えたり、服用間隔を空けたりすることはやめましょう。
フィナステリドを飲む時間に指定はありませんが、毎日忘れずに飲むことが大切なため、タイミングを決めておくのがおすすめです。また、服用の際は水かぬるま湯で飲むのが基本となります。この項ではフィナステリドの飲み方を解説するので、自分のライフスタイルに合わせて服用するための参考にしてください。
フィナステリドは、「この時間に飲まなければならない」という決まりはありません。しかし、飲み忘れを防ぎ、薬の血中濃度を安定させるため、毎日同じ時間帯に服用するのがおすすめです。たとえば、朝の歯磨き後や、夜の入浴後など、日常的なルーティンと結びつけると忘れにくいかもしれません。
ただし、「朝は忙しいから忘れやすい」「夜は疲れて寝てしまうかも」など、習慣化しやすい時間は人によって異なります。自分の生活リズムに合わせて、続けやすいタイミングを選んでみてください。

この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)の「5α-還元酵素II型阻害薬 男性型脱毛症用薬 フィナステリド錠」によると、フィナステリドは食事の有無にかかわらず服用が可能です。同資料によると、フィナステリドを空腹時あるいは食後30分以内に1日1回、7日間投与した際、食事の影響は認められなかったことが報告されています。
したがって、食事のタイミングを気にせず、服用しやすいタイミングに飲むことができます。
参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)「フィナステリド」
厚生労働省の広報誌「特集 あなたは大丈夫? 間違いやすい、誤解しやすい 薬との付き合い方」によると、薬を飲むときは水かぬるま湯で、量はコップ一杯が目安とされています。したがって、フィナステリドも水かぬるま湯で服用するのが望ましいです。ただし、医師から水分を取り過ぎないように注意されている場合は、指示を守って飲みましょう。
また、薬と一緒に飲むことを避けたほうが良いものもあります。薬と飲み物の組み合わせによっては、薬が効き過ぎてしまったり、薬の効果が十分に得られなかったりするので注意が必要です。
フィナステリドは水以外の飲み物で服用してはいけないと明確に制限されているわけではありませんが、ジュースやアルコール飲料で薬を服用することは推奨されていない点に留意しましょう。
参考:厚生労働省「広報誌『厚生労働』」

薬の服用は続けやすい時間帯で習慣にするのがコツです。たとえば昼食後など外出先での服用にすると、薬を持っていくのを忘れた場合に飲めなくなってしまうことがあります。そのほか、スマートフォンのアラーム機能やアプリなどを活用して、飲み忘れを防ぐのも一つの方法です。
フィナステリドを飲み忘れた場合、まとめて2回分を服用するのは避けましょう。当日分の場合は思い出したときに1回分を服用し、次の服用タイミングが近い場合は忘れた分を服用しないなど、状況に応じて対処法を選ぶ必要があります。
この項では、フィナステリドを飲み忘れたときの対処法を解説するので、もしものときに備えて適切な対応を知っておきましょう。
フィナステリドの飲み忘れに気づいた場合、基本的には以下のように対応します。
なお、厚生労働省の「特集 あなたは大丈夫? 間違いやすい、誤解しやすい 薬との付き合い方」によると、飲み忘れた際に2回分をまとめて飲んではいけません。判断に迷った場合は、薬を処方した医師や薬剤師に相談するのがおすすめです。
参考:厚生労働省「広報誌『厚生労働』」
数日にわたって服用を忘れた場合は、気づいた時点で医師に相談しましょう。飲み忘れた分をまとめて服用してはいけません。また、自己判断で服用を再開するのではなく、どのようなタイミングで通常の服用に戻すか、医師の指示に従うことが大切です。
なお、フィナステリドの効果を得るためには、少なくとも6ヶ月間は医師の指示どおりの用法・用量で服用する必要があり、中断期間が長いとそれまでの効果が失われる可能性があります。
継続的な服用が難しいと感じた場合は、医師に相談しましょう。

飲み忘れに気づいても焦らないことが大切です。効果が失われるのではないかと不安になり、まとめて飲むのは避けましょう。対応に迷ったときは、医師や薬剤師に相談しましょう。
フィナステリドを服用する際、アルコール飲料やほかの薬、サプリなどとの関係について注意すべき点があります。この項では、フィナステリドを服用する際の注意点をまとめたので、自分に当てはまる点がないか確認してみてください。
フィナステリドはアルコールとの相互作用が報告されていないため、服用する際の飲酒は禁止ではありません。ただし、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)の「5α-還元酵素II型阻害薬 男性型脱毛症用薬 フィナステリド錠」によると、フィナステリドは主に肝臓で代謝される薬です。また、副作用として肝機能障害(頻度不明)も報告されています。
そのため、日常的に多量の飲酒をしている場合は、服用前に医師に相談するのが望ましいでしょう。
参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)「フィナステリド」
フィナステリドとミノキシジルとの併用は可能ですが、特にミノキシジル内服薬は医師の管理下で服用することが大切です。フィナステリドとミノキシジルは異なるメカニズムでAGAによる薄毛に働きかけ、併用すると抜け毛抑制と発毛促進を図れます。
ミノキシジルはAGA治療に用いられ、作用機序は完全には解明されていないものの頭皮の血行促進やヘアサイクルの成長期の延長によって、発毛を促進する効果が期待される薬です。ミノキシジルには外用薬と内服薬があり、外用薬は日本では第1類医薬品として市販されています。
内服薬は2026年2月時点では日本国内で未承認の薬で、あくまで専門医の管理下のもと行われる適応外使用である点に留意が必要です。
ミノキシジル外用薬は頭皮に直接塗布して使用します。発現し得る副作用は、頭皮のかゆみや赤み、フケの増加といった炎症反応です。
ミノキシジル内服薬は、もともと高血圧治療薬として開発された薬剤であるため、血圧が低下して眩暈や動悸などが生じる場合があります。また、多毛症の副作用も報告されています。
ミノキシジルについて詳しく知りたい方は、「ミノキシジルとは?主な効果や副作用、併用できるAGA治療薬を解説」も参考にしてみてください。
フィナステリドで禁忌とされている併用薬はありません。ただし、服用中の薬やサプリがある場合は、処方を受ける前に必ず医師に伝え、フィナステリドを安全に服用できるか確認することが大切です。
また、根拠が不明確な育毛系サプリや健康食品にも注意しましょう。医学的な有効性が確認されていない製品は、治療にどのような影響があるか判断が難しい場合があります。

薬の併用や飲酒量については、自己判断せず医師のアドバイスに従いましょう。服用中の薬や日常的に摂取しているサプリを申告せずに体調不良が起きた場合、医師は原因を判断することが難しくなります。治療を安全に続けるためには、医師との連携が大切です。
フィナステリドによって起こり得る副作用には、性機能関連の副作用や過敏症などがあります。副作用について理解しておくと、気になる症状が現れた際に医師への相談がしやすくなるかもしれません。
この項では、フィナステリドで報告されている副作用について解説します。
独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)の「5α-還元酵素II型阻害薬 男性型脱毛症用薬 フィナステリド錠」によると、フィナステリドには以下の性機能関連の副作用が報告されています。
| 発現頻度 | 生殖器の副作用 |
|---|---|
| 1~5%未満 | リビドー減退 |
| 1%未満 | 勃起機能不全、射精障害、精液量減少 |
| 頻度不明 | 睾丸痛、血精液症、男性不妊症・精液の質低下(精子濃度減少、無精子症、精子運動性低下、精子形態異常等 |
参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)「5α-還元酵素II型阻害薬 男性型脱毛症用薬 フィナステリド錠」
副作用はすべての人に発現するわけではなく、発現した場合の症状の程度にも個人差があります。気になる症状が出た場合は記録をとり、医療機関で診察を受けましょう。
参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)「フィナステリド」
フィナステリドには、性機能関連のほか、以下の副作用も報告されています。上記と同じ資料をもとに、性機能以外の副作用をまとめました。
| 発現頻度 | 過敏症 | 肝臓 |
|---|---|---|
| 頻度不明 | そう痒症、じん麻疹、発疹、血管浮腫(口唇、舌、咽喉及び顔面腫脹を含む) | AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇 |
参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)「5α-還元酵素II型阻害薬 男性型脱毛症用薬 フィナステリド錠」
なお、上記の過敏症についてはフィナステリドに限った副作用ではなく、どの薬においても起こりうるものです。また、肝臓に関する副作用についても、肝臓で代謝される薬において認められる症状です。
副作用が出た場合には自己判断で服用を中止せず、医師に相談することが大切です。
症状が強い場合や生活に支障がある場合には、用量の調整や服用方法の変更、別の薬への切り替えなどを検討する可能性があります。
参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)「フィナステリド」

フィナステリドの服用を開始してから体調の変化を感じた場合は、早めに医師に相談してください。体調の変化が副作用によるものかどうかを判断するためには、医療機関での診察が欠かせません。自己判断で服用を中止したり、量を調整したりすることは避けましょう。
フィナステリドは、妊婦または妊娠している可能性のある女性及び授乳中の女性は服用できません。また、粉砕・破損した錠剤に触れるとフィナステリドの成分が皮膚から吸引される可能性があるため、取扱いには注意が必要です。
独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)の「5α-還元酵素II型阻害薬 男性型脱毛症用薬 フィナステリド錠」によると、フィナステリドは20歳未満での安全性及び有効性は確立されていません。また、女性に対する適応もありません。
フィナステリドは、妊婦または妊娠の可能性がある女性、及び授乳中の女性への投与は禁止されています。フィナステリドは、男子胎児の生殖器官等の正常発育に影響を及ぼす恐れがあるためです。
対象外の方が自己判断でフィナステリドを入手・服用することは、安全性の観点から避けるべきといえます。
参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)「フィナステリド」
フィナステリドの錠剤が粉砕・破損した場合、妊婦または妊娠している可能性のある女性や授乳中の女性は触れないように注意が必要です。
フィナステリドは皮膚から吸収される可能性があるため、錠剤が砕けてしまった場合のリスクに備えて、保管場所や取り扱いには十分注意しましょう。
万が一、フィナステリドの有効成分に女性(特に妊娠中、妊娠の可能性のある方)が触れてしまった場合は、速やかに洗い流し、医師へ相談することが推奨されます。

パートナーが妊娠中または妊娠の可能性がある場合は、フィナステリドの注意事項について共有しておくと良いでしょう。また、錠剤の保管場所や服用時の破損に気をつけるなど、家庭内での管理に注意し、誤って触れたり飲んだりしないように配慮することが大切です。
ここでは、フィナステリドの飲み方に関する不安や疑問について、Q&A形式で解説します。「フィナステリドをいつまで飲めばいい?」「やめたらどうなる?」といった疑問をお持ちの方は参考にしてみてください。
フィナステリドの効果を実感できるまでには、少なくとも6ヶ月を目安とした継続服用が必要です。また、効果を持続させるためには継続的に服用することが大切です。
ただし、効果が実感できる時期には個人差があります。用法・用量を守ったうえで6ヶ月以上服用しても効果が実感できない場合は、医師に相談しましょう。
フィナステリドの服用をやめると、薄毛が再び進行する可能性があります。フィナステリドは、継続して服用することで薬の血中濃度が一定に保たれます。自己判断で中止すると血中濃度が安定せず、テストステロンからDHTへの変換を阻害する効果が失われるでしょう。
副作用への不安や経済的な負担といった理由でフィナステリドによる治療継続を迷っている場合は、医師に相談してほかの選択肢について確認してみてください。
フィナステリドの正しい飲み方は、1日1回の継続的な服用です。効果を得るためには少なくとも6ヶ月間は医師の指示通りに服用しましょう。
フィナステリドを飲み忘れた場合、当日の場合は気づいたときに1回分を服用し、次の服用時間が近ければ飲み忘れた分は飲まずに次回の分から服用しましょう。決して2回分をまとめて飲んではいけません。
また、リビドー減退や勃起機能不全といった性機能関連の副作用が報告されているので、気になる症状が出たときは医師に相談してください。妊婦や妊娠の可能性がある女性はフィナステリドに触れないよう注意が必要です。