更新日:2026年04月01日
「フィナステリドの服用で腎臓に影響はある?」と不安な方もいるかもしれません。AGA治療薬であるフィナステリドは主に肝臓で代謝されるため、腎臓への副作用は基本的にないとされています。ただし、リビドー減退などの副作用は起こり得るので不安な場合は医師に相談しましょう。
本記事では、フィナステリドが腎臓や肝臓に及ぼす影響と、そのほかの副作用を解説します。服用してはいけないケースにも触れていますので、ぜひご一読ください。
AGA治療薬であるフィナステリドの服用において、腎臓への副作用は基本的にないとされています。
独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)の「5α-還元酵素II型阻害薬 男性型脱毛症用薬 フィナステリド錠」によると、副作用として記載されているのは肝機能障害やリビドー(性欲)減退、勃起機能不全などです。そのため、腎機能の指標となる「クレアチニン値」に直接影響を与える可能性も低いと考えられています。
クレアチニンとは筋肉の代謝によって生まれる老廃物で、通常は腎臓でろ過されます。この数値に影響を与えないということは、フィナステリドが腎臓のろ過機能に負担をかけていないと考えられるのです。
ただし、腎機能障害のある患者が、フィナステリドを継続して服用した場合の安全性については明らかにされていません。AGA治療は長期間にわたるケースが多く、腎機能低下の原因が持病のためなのか、フィナステリドの影響なのかが判断しにくいからです。腎臓の持病があったり、クレアチニン値に不安があったりする場合は医師に相談しましょう。
参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)「5α-還元酵素II型阻害薬 男性型脱毛症用薬 フィナステリド錠」

添付文書(薬の説明書)内の副作用の項目に腎機能の低下といった記載はないため、腎臓への影響は基本的には考えにくいでしょう。ただし、不安がある場合には医師に相談すると安心です。
体内に入った薬は腎臓や肝臓といった臓器で分解・処理されますが、フィナステリドの場合は主に肝臓で代謝されると考えられています。独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)の「5α-還元酵素II型阻害薬 男性型脱毛症用薬 フィナステリド錠」によると、発現しうる副作用の一つとして記載されているのが「肝機能障害」です。発現する頻度については、「頻度不明」とされています。
ただし、フィナステリドに限らず、どのような種類の薬であっても肝臓に負担をかけるリスクは含んでいるともいえます。フィナステリドの服用中に体調の変化を感じた場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)「5α-還元酵素II型阻害薬 男性型脱毛症用薬 フィナステリド錠」

肝機能障害がある場合は、診察時に医師に申告しましょう。肝機能が低下している場合、服用によって肝臓への負担がさらに増すリスクがあるので、注意が必要です。
独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)の「5α-還元酵素II型阻害薬 男性型脱毛症用薬 フィナステリド錠」で報告されているフィナステリドの副作用を以下の表にまとめました。

この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
| 発現頻度 | 生殖器に関する副作用 | 肝臓に関する副作用 | 過敏症に関する副作用 |
|---|---|---|---|
| 1~5%未満 | リビドー減退 | - | - |
| 1%未満 | 勃起機能不全、射精障害、精液量減少 | - | - |
| 頻度不明 | 睾丸痛、血精液症、男性不妊症・精液の質低下(精子濃度減少、無精子症、精子運動性低下、精子形態異常等) | AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇 | そう痒症、じん麻疹、発疹、血管浮腫(口唇、舌、咽喉及び顔面腫脹を含む) |
副作用には個人差があり、すべての人に同じ症状が出るわけではありません。しかし、もし服用後に体調が優れないと感じる場面があれば、副作用の可能性を念頭に置いておく必要があります。
参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)「5α-還元酵素II型阻害薬 男性型脱毛症用薬 フィナステリド錠」
フィナステリドを服用中に体調の変化を感じたら、処方医へ相談しましょう。AGA治療は長期間にわたることが多いため、自身の体調を把握しておくことが大切です。自己判断でそのままにしてしまうと、思わぬ健康被害につながる可能性があります。
不安がある場合、医師に相談することで、自身の体調に合わせて適切な対処法を提案してもらえます。たとえば、服用するフィナステリドの量を調整したり、ほかの成分を含む薬に変更したりする選択肢が考えられるでしょう。不安を軽減してAGA治療を継続するためには、医師にアドバイスをもらいながら進めていくことが重要です。
フィナステリドには、禁忌とされる人や服用にあたって注意が必要なケースがあります。独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)の「5α-還元酵素II型阻害薬 男性型脱毛症用薬 フィナステリド錠」によると、禁忌とされる人は以下のとおりです。
妊娠中や妊娠の可能性がある女性は、「男子胎児の生殖器官の正常発育に影響を及ぼすおそれがある」ことから、禁忌とされています。また、授乳中の女性や20歳未満の人、過去にフィナステリドでアレルギーを起こした経験がある人についても、安全性が確認されていないため使用できません。
また、服用にあたって注意が必要な人もいます。同資料によると、「合併症・既往歴等のある患者」として、「うつ病、うつ状態又はその既往歴、自殺念慮又は自殺企図の既往歴を有する患者」の記載があります。既往歴として該当する方は、事前に医師に申告する必要があるでしょう。また、肝機能障害がある方や高齢者も、医師の管理下で慎重に判断することが求められます。
参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)「5α-還元酵素II型阻害薬 男性型脱毛症用薬 フィナステリド錠」

服用後に体調の変化を感じたら医師に相談することが大事です。自身の健康状態や既往歴を伝えたうえで、処方医の管理のもとで安全に配慮しながら服用し、AGA治療を行いましょう。
AGA治療薬として使用されるフィナステリドは主に肝臓で代謝される薬であり、腎臓への影響は副作用として報告されていません。腎機能の低下によって上昇しやすいクレアチニン値への影響も直接的にはないとされており、腎機能に対する悪影響は基本的に考えにくいといえます。
フィナステリドの主な副作用としては、肝機能障害とリビドー減退、勃起機能不全などが考えられています。フィナステリドの服用に関して、女性や妊婦または妊娠の可能性のある女性、20歳未満の人、過去にフィナステリドの成分でアレルギー反応のあった人は禁忌とされています。
フィナステリドを服用中に体調の変化を感じた場合は、自己判断で我慢せずに速やかに医師に相談することが重要です。AGA治療は長期間にわたるケースが多いため、専門医による定期的な診察やアドバイスを受けながら、治療を継続していくことをおすすめします。
独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)「5α-還元酵素II型阻害薬 男性型脱毛症用薬 フィナステリド錠」