更新日:2026年09月25日


この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
AGAのレーザー治療やLED光治療について「薬を使わずに薄毛を改善できるのか」と気になる方もいるかもしれません。レーザーやLEDを使った治療は選択肢の一つですが、AGAの進行を抑える基本は承認薬による治療です。 この記事では、レーザー治療やLED光治療の効果や仕組み、各治療の違いを紹介します。費用や副作用、AGA治療薬との比較もまとめたので医師への相談も検討してみてください。
AGAのレーザー治療とは、特定の波長の光を頭皮に照射し、毛母細胞の活性化や血行改善を促す治療法です。
特定の波長を持つレーザーを頭皮に照射することで、毛根にある毛母細胞を活性化させます。血流を改善させることで、髪の成長を促すのが特徴です。 ただし、レーザー治療が適しているか否かを自己判断するのは難しいため、治療の特徴を正しく理解し、医師と相談しながら症状に適したAGA治療を選択することが大切です。
AGAのレーザー治療の特徴は、頭皮の外側から光を当てて毛根を刺激し、発毛環境にアプローチする点です。フィナステリドなどの内服薬は体の中から作用しますが、レーザー治療は頭皮への外部照射のため、全身におよぶ副作用が起こりにくいとされています。赤色レーザーや高輝度LEDの光を使うことから光治療とも呼ばれ、薄毛が気になる方の選択肢の一つです。
ただしAGAは男性ホルモンの影響で進行する疾患のため、進行を抑えるためには承認薬による治療が基本になります。
AGAレーザー治療は、特定の波長を持つ約650nmの赤色光を頭皮に照射し、毛根の深部にある毛母細胞へ直接働きかけることで髪の成長を促します。光が細胞に吸収されると、細胞のエネルギー源であるアデノシン三リン酸(ATP)の産生が活発になり、毛髪の生成能力が高まるのです。
AGAのレーザー照射には頭皮の血行を促進する働きもあり、髪の成長に必要な酸素や栄養分が毛根へ円滑に供給される環境を整えます。また、頭皮の炎症を抑える効果も期待できるため、髪が育ちやすい良好な土壌を維持することが期待できるでしょう。
AGAレーザー治療には、大きく分けて「低出力レーザー(LLLT)やLEDを用いる光生体調節療法」と「フラクショナルレーザー」の2種類があります。目的やアプローチが異なるので、それぞれの特徴を理解しておきましょう。
低出力レーザー(LLLT)やLED光治療は、弱い光で毛根の細胞を刺激し、血行を促して発毛・育毛を促す方法です。出力が弱いため痛みがほとんどなく、頭皮への負担が軽いとされています。また、クリニックでの照射に加え、家庭用機器を使うことも可能です。次に紹介するフラクショナルレーザーとは仕組みが異なるため、違いを整理しておきましょう。
| 項目 | 低出力レーザー(LLLT)・LED光治療 | フラクショナルレーザー |
|---|---|---|
| 光の出力・性質 | 熱を発生させない安全な光(低出力) | 熱で微細な穴を開けるレーザー(高出力) |
| 仕組み | 細胞を刺激して血行を促す | 頭皮に微細な傷をつけ自己修復を促す |
| 痛み | ほとんどない | チクチク感・ピリピリ感がある ※個人差があります |
| 施術場所 | 家庭用機器またはクリニック | クリニックのみ |
フラクショナルレーザーは、高出力のレーザーで頭皮に微細な傷をつけ、自己修復反応を利用して毛根の活性化を促す治療です。傷を修復する過程で成長因子が分泌され、血流改善や毛根の再生が促されると考えられています。 低出力レーザー・LED光治療と比べて痛みや赤みが出やすいとされていますが、2026年6月時点では診療ガイドラインに掲載されておらず、AGA治療用としては現時点で国内未承認の医療機器に分類されるため、受ける場合は治療内容やリスクを医師に確認することが大切です。
AGA診療ガイドラインでは、LEDおよび低出力レーザー照射は有用であると評価されています。一方で、AGAに対するフィナステリド・デュタステリドやミノキシジルなどの内服薬・外用薬による薬物治療のほうが、ガイドラインではより強く推奨されています。 ここでは、ガイドラインでのレーザー治療の位置づけを整理します。
日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」において、LEDおよび低出力レーザー治療は、有用性を示す十分な根拠がある治療法とされています。臨床試験では、一定期間(26週間)にわたり週3回の照射を行った結果、男女ともに発毛効果がみられたことが報告されています。
また、臨床試験で確認された主な副反応は、照射部の軽度な肌の乾燥や一時的なかゆみ、ひりつきといった頭皮表面の症状であり、体に大きな負担をかけにくい安全性の高さも特徴です。適切な機材を用いて正しく治療を行えば、薄毛対策としてのアプローチが期待できます。
日本皮膚科学会のガイドラインでは、LED・低出力レーザー照射はAGA治療における推奨度Bとされています。一方、AGAに対するフィナステリド・デュタステリド内服やミノキシジル外用は推奨度Aであり、薬物治療のほうがより強く推奨されています。 低出力レーザー・LED光治療は、単独または薬物治療との併用で検討される治療法です。
AGAのレーザー治療・LED光治療は照射部位に赤みやかゆみ、ほてりなどが生じる可能性がありますが、一時的であることが多いようです。ただし、副作用の発現には個人差があります。
また、治療を始めてすぐに健康な髪が生えてくるわけではありません。治療の効果を実感するまでには、約3〜6ヶ月を目安に治療を継続する必要があります。

AGAのレーザー治療・LED光治療は、照射後に頭皮の赤みやかゆみ、一時的なほてりが生じることがあります。レーザーの血流促進作用により、それまで滞っていた頭皮の血流が改善され、神経が刺激されてムズムズとしたかゆみや熱っぽさを感じることがあるでしょう。
皮膚が薄い方や乾燥肌の方は反応が出やすいかもしれませんが、保冷剤で優しく冷やすことで、鎮静化することがあります。ただし、頭皮に湿疹や炎症がある状態で照射を行うと、症状が悪化する恐れがあるため注意が必要です。
また、万が一強い痛みや水ぶくれが生じたり、数日経過しても赤みが引かないような場合は使用を中止し、皮膚科を受診して適切な処置を受けましょう。
レーザー治療で効果を実感するまでの期間には個人差がありますが、低出力レーザーは約3〜6ヶ月、フラクショナルレーザーは約4〜6ヶ月が目安とされています。髪が生え変わるヘアサイクルに合わせて変化が進むため、すぐに結果が出るわけではありません。また、治療を中断すると効果が徐々に薄れていく可能性があるため、効果が安定したからといって自己判断で中止せず、経過や頻度を医師に相談しながら進めましょう。

レーザーやLED光治療は、薬が使いにくい方にとって選択肢になりますが、AGAは男性ホルモンを主な原因とする進行性の脱毛症であるため、まずは進行を抑える承認薬での治療が基本です。薄毛が気になる場合は自己判断せず、一度医師に相談してみてください。
レーザー治療とAGA治療薬で迷ったときは、進行を抑える基本は内服薬や外用薬による治療という点を押さえておきましょう。
AGA治療における主要な内服薬であるフィナステリドやデュタステリドは、抜け毛の主因となるジヒドロテストステロン(DHT)の生成を抑えることで、短縮した成長期を正常化させます。ミノキシジル外用薬の作用機序は2026年6月時点で完全には解明されていませんが、血管拡張作用やヘアサイクルの成長期を延長して発毛を促すのが特徴です。
また、すでにAGA治療薬を使っており、さらに発毛環境をサポートしたいという場合にレーザー治療を併用することも考えられるでしょう。
AGAのレーザー治療の費用相場は、種類によって1回あたり1〜5万円程度が目安です。
低出力レーザーは家庭用機器のレンタルや購入を選択する方法もあります。家庭用機器を購入する場合の相場は約5〜20万円です。
なお、AGA治療を目的としたレーザー治療は公的保険が適用されません。複数回の照射やメンテナンスが必要になるため、通院の総額では費用がかさみやすい点に注意が必要です。
AGA治療を始めるなら、承認薬による標準治療をオンライン診療で始める方法も選択肢の一つです。レーザーやLED光治療はクリニックへの通院や継続照射が必要ですが、内服薬・外用薬による標準治療なら、スマホのビデオ通話で受診から処方まで完結できます。
レバクリを通じたオンライン診療では、治療薬を希望の場所に配送します。薄毛が気になり始めた段階でも、移動や待ち時間の負担なく相談できるのがメリットです。まずは気軽に医師に相談し、自分に合った治療を検討してみてください。
AGAのレーザー治療・LED光治療に関する疑問や悩みについて、Q&A形式で解説します。
自宅用のLED・低出力レーザー機器でも効果はありますか?
家庭用機器でも光の刺激で毛根にアプローチする仕組みは同じです。ただし、機器の出力や照射面積、照射時間などの設計は製品によって異なります。自身の頭皮の状態に合うかどうか不安な場合は、まずは医師に相談しましょう。
AGAのレーザー治療・LED光治療だけで薄毛は改善しますか?
レーザー治療・LED光治療は選択肢の一つですが、AGAの進行予防には、薬物治療のほうが推奨度が高いです。レーザー治療単独で効果が得られることもありますが、進行度によっては治療効果が十分でないこともあるため、治療方針について医師とよく検討すると良いでしょう。
レーザー治療・LED光治療とAGA治療薬はどちらを選べばよいですか?
これからAGA治療を始める方は、推奨度が高いとされる内服薬・外用薬を基本に考えるのが一般的です。薬の副作用が心配な方や継続した服用に自信がない方などはレーザー治療・LED光治療も選択肢になります。自分に合う方法は医師に相談して決めましょう。
レーザー治療に通う頻度や期間はどれくらいですか?
機器や治療方針によって異なりますが、月1〜2回程度を数回行い、その後はメンテナンスとして継続する方法が見られます。効果を実感する時期には個人差がありますが、低出力レーザーは約3〜6ヶ月、フラクショナルレーザーは約4〜6ヶ月が目安となり、中断すると再び脱毛が起こる可能性があるため継続が前提になります。
AGA治療におけるレーザー治療・LED光治療は、特定の波長の光を頭皮に照射し、毛母細胞の活性化や血行改善を促すことで発毛環境を整える治療法です。低出力レーザー(LLLT)とLED光治療は日本皮膚科学会のガイドラインでも有用性が認められており、痛みが少なく副作用リスクも低いため、薬の副作用や薬を飲み続けられるか不安な方にとって選択肢の一つとなります。
ただし、AGA治療においては、フィナステリド・デュタステリド内服やミノキシジル外用などによる薬物治療のほうがガイドライン上の推奨度が高く位置づけられています。また、レーザー治療は1回あたり1万円〜5万円程度の費用がかかり、効果を実感するまでに3〜6ヶ月程度の継続が必要です。
薄毛が気になり始めた段階では、まず薬物治療を基本に考え、医師と相談しながら自分に適した治療法を選択することが大切です。
記事を読んでAGAの治療に関心を持ったものの、こんな不安やお悩みはありませんか?
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AGA治療は、主に内服薬・外用薬で行われます。
| 代表的な成分 | 分類 | 主な効果 |
|---|---|---|
| フィナステリド・デュタステリド | 内服薬 | 抜け毛の進行を食い止める |
| ミノキシジル | 内服薬・外用薬 | 毛包を活性化させ発毛を促す |
治療期間について
効果実感には個人差がありますが、ヘアサイクル改善のため3ヶ月〜半年ほどの継続が推奨されます。
費用について
AGA治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代(1ヶ月数千円ほど)の他に、初診料や診察料がかかる場合もあります。
治療の継続には期間と費用に加え、定期的な通院が必要です。時間や費用、人目などの通院の負担が、忙しい方にとって課題となる場合があります。
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