更新日:2024年03月06日
髪の毛を増やす方法は?薄毛・抜け毛の原因についても解説
- 薄毛の原因がAGAの場合、髪の毛を増やす主な方法は薬剤治療や植毛・増毛、光治療
- AGA以外の薄毛の原因として、生活習慣の乱れや過度なストレスなどが挙げられる
- 髪の毛を増やしたいと考えた際は早めにクリニックで相談し、適切な方法を検討する
薄毛が気になり始めた方の中には、「髪の毛を増やす方法を知りたい」「薄毛の原因が分からず不安を感じている」という方もいるでしょう。男性の薄毛の原因となる病気の一つにAGAがあり、薬剤治療や植毛・増毛、光治療などによって脱毛抑制・発毛促進を図れます。
当記事では、髪の毛を増やす方法や薄毛・抜け毛が起こる原因について解説します。髪の毛を増やす際の心構えについても触れているので、ぜひ参考にしてください。
髪の毛を増やす方法
髪の毛を確実に増やすために有効なのは、病院・クリニックで受診して薄毛の原因を明らかにし、原因に合わせた治療を行うことです。頭皮の薄毛の原因がAGAの場合、主に以下の方法で髪の毛を増やすことができます。
- 薬剤治療
- 植毛・増毛
- 光治療
AGAとは男性型脱毛症のことで、主に男性ホルモンや遺伝が原因で発症し、薄毛・抜け毛が進行する病気です。ここではそれぞれの治療方法について解説します。
薬剤治療
薬剤治療とは、薬を使って髪の毛を増やす治療方法です。AGA治療における薬剤は以下の2種類に分けられます。
- 内服薬
- 外用薬
それぞれついて解説します。
内服薬
内服薬とは飲み薬のことです。薄毛を改善するために使われる薬剤にはプロペシア(フィナステリド)やザガーロ(デュタステリド)などがあります。どちらもAGAの原因となる男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)を抑制し、薄毛の進行を抑えます。
AGA治療の内服薬は市販されておらず、医師の診断のもと処方されます。1日1錠を毎日服用し、大きな副作用が表れなければ、最低でも3ヶ月ほど服用を継続して効果を確認します。
外用薬
AGA治療における外用薬とは塗り薬を指し、代表的なものにミノキシジルがあります。内服薬のプロペシアやザガーロとの併用が可能で、薄毛の進行度によっては内服薬と外用薬を併用してAGA治療を行うことがあります。
ミノキシジルは元々血圧を下げるための薬として開発されましたが、体毛が濃くなる作用が確認されたことから、薄毛治療の薬として転用されました。ミノキシジルを直接頭皮に塗り、毛母細胞(髪の毛の元となる細胞)を刺激して細胞分裂を活発化することで、発毛を促進します。
ミノキシジルの外用薬は、ドラックストアや薬局で買うことも可能です。
AGA治療薬の効果については、「AGA治療薬の種類と効果、副作用とは?」でも詳しく解説しています。
植毛・増毛
植毛は、自分の髪の毛や人工毛を頭皮に植えつける施術を指します。増毛は、自分の髪の毛に人工毛を結びつけたり、人工毛を植えたシートを頭皮に貼ったりして髪の毛のボリュームを増やす施術方法です。
植毛・増毛のメリットは、髪の毛が生えるのを待つ必要がなく、施術後すぐに髪のボリュームアップを実感できる点です。自毛植毛の場合はより自然な仕上がりになり、髪の毛が定着すれば抜けたとしても新しい髪が生えてきます。
植毛・増毛のデメリットは、髪の毛・頭皮に負担がかかることや、費用が高額になりやすいことです。また、薄毛の範囲が広く毛量が少ないと、自毛植毛や自毛を活用する増毛ができない場合があります。
なお、日本皮膚科学会のAGA診療ガイドラインによると、人工毛による植毛は、効果・安全性の根拠が不十分であることから、行うべきではないとされています。
参考:日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」
光治療
光治療は、LEDの光を頭皮にあて、髪の毛を増やす治療方法です。頭皮にLEDの光を照射することで毛母細胞を活性化し、抜け毛を抑えたり発毛を促したりします。光治療の施術時間・頻度はクリニックによって異なりますが、一般的に1回あたりの照射時間は10~30分ほどで、週に2~3回程度行います。
AGAのスタンダードな治療方法は薬剤治療ですが、薬による治療に抵抗がある方や、持病などでAGA治療薬の服用が難しい方は光治療を行うのも一つの方法です。ただし、光治療を行う際は週に数回クリニックに行く必要があり、通院に負担を感じる可能性があります。また、治療後24時間は頭皮の赤みが生じたり、治療後の数時間は頭痛が発生したりする場合があることも念頭に置きましょう。
そもそも薄毛や抜け毛の原因は?
薄毛が起こる主な原因として、以下の5つが挙げられます。
- AGA(男性型脱毛症)
- 生活習慣の乱れ
- 過度なストレス
- 間違ったヘアケア
- 喫煙・過度な飲酒
それぞれの原因について解説します。
AGA(男性型脱毛症)
薄毛の原因として考えられる病気の一つがAGAです。AGAは、男性ホルモンのジヒドロテストステロンが男性ホルモンレセプターという受容体と結合することで発症します。このジヒドロテストステロンは、男性ホルモンの1種であるテストステロンと5αリダクターゼという酵素が結合することで発生します。
ジヒドロテストステロンと男性ホルモンレセプターが結合すると、ヘアサイクルが乱れ、髪の成長期が短くなって髪の毛が細くなったり髪が短いまま抜け落ちたりして薄毛につながります。ヘアサイクルとは、髪が成長して抜け落ち、新たな髪が生えるまでの周期のことです。
男性ホルモンレセプターの感受性の高さは、遺伝しやすいといわれています。男性ホルモンレセプターの感受性が高いとジヒドロテストステロンと結合しやすくなり、AGAを発症する可能性が高まるでしょう。
また、5αリダクターゼの活性度の高さも遺伝するといわれています。5αリダクターゼの活性度が高い場合、テストステロンと結合してジヒドロテストステロンが生成されやすくなり、AGAを発症する可能性が高まる可能性があります。
AGAの原因については、「AGAの原因は?治療方法や進行を遅らせるための対策を解説」でも詳しく解説しています。
生活習慣の乱れ
栄養バランスの偏った食事や睡眠不足、運動不足といった生活習慣の乱れは、薄毛・抜け毛の原因になることがあります。
食生活に関しては、髪の毛の生成に必要なタンパク質や亜鉛、ビタミンなどの栄養素が不足すると、髪が育ちづらくなって薄毛につながる恐れがあるでしょう。特定の食材・料理だけを食べることは避け、栄養バランスを意識して食事をとりましょう。
そのほか、睡眠不足になると、髪の毛の成長に必要な成長ホルモンの分泌量が減ってしまうため、髪の毛が成長しづらくなり、薄毛を招く恐れがあります。必要な睡眠時間は人によって異なりますが、6~8時間を目安に睡眠をとることを心掛けましょう。
また、運動不足は血行不良を招き、髪の毛の成長に必要な栄養が頭皮に行き渡らなくなって薄毛につながる可能性があります。ウォーキングやジョギング、サイクリングなど自身が取り組みやすい運動を選び、日々の生活に取り入れましょう。
生活習慣と薄毛の関係性について詳しく知りたい方は、「薄毛は生活習慣で改善できる?薄毛を予防・改善するための生活習慣とは?」も参考にしてみてください。
参考:厚生労働省「良い睡眠の概要(案)」
過度なストレス
過度なストレスは自律神経の乱れを招き、薄毛や抜け毛につながる恐れがあります。自律神経には交感神経と副交感神経があり、これらがバランスよく働くことで心身の健康を保っています。過度なストレスによって自律神経が乱れ、交感神経が活発になると、血流悪化や睡眠の質低下を招き、薄毛を引き起こす可能性があるでしょう。
ストレスを溜めないために、運動する、映画を観る、読書するなど、自分に合う方法でストレス解消を図りましょう。
間違ったヘアケア
肌に合わないシャンプーを使っていたり、1日に何度も洗髪したりすると、薄毛につながる恐れがあります。
シャンプーは大別してアミノ酸系・高級アルコール系・石けん系の3種類があり、肌への負担が少ないとされているのはアミノ酸系シャンプーです。高級アルコール系・石けん系シャンプーは洗浄力が高い分、頭皮に必要な皮脂も落としてしまう恐れがあります。頭皮に必要な皮脂を落としてしまい、頭皮が乾燥すると、炎症を招いて薄毛・抜け毛につながる可能性があるでしょう。
また、洗髪は基本的に1日1回までにしましょう。1日に何度もシャンプーで髪を洗うと、頭皮の皮脂を必要以上に落として乾燥を招いてしまいます。
喫煙・過度な飲酒
タバコに含まれるニコチンには、血管収縮作用があります。喫煙によって血行不良になると、栄養が頭皮に行き届かなくなり、髪の毛が成長しづらくなって薄毛につながる可能性があるでしょう。
また、過度な飲酒をすると、髪の毛の成長に必要な栄養素(アミノ酸)がアルコールの分解に使われたり、睡眠の質の低下を招いて成長ホルモンの分泌量を減らしたりしてしまいます。髪の成長に悪影響を与えないよう、お酒が好きな人は飲む量を減らしたり休肝日を設けたりすることを心掛けましょう。
髪の毛を増やしたいときに知っておきたい注意点
髪の毛を増やすにあたって留意しておきたいのは、以下の3点です。
- 短期間で髪の毛を増やすのは難しい
- 食事やサプリメントだけで髪の毛を増やすのは難しい
- 早めに対策をとることが大切
ここでは、それぞれの注意点について解説します。
短期間で髪の毛を増やすのは難しい
植毛や増毛を行う場合を除き、髪の毛を短期間で増やすのは難しいことを念頭におきましょう。なぜなら、ヘアサイクルの乱れによって薄毛が起きている場合、正常なヘアサイクルに戻すために時間がかかるからです。効果を実感するまでの期間には個人差がありますが、薬剤治療や光治療では3ヶ月~1年ほどかかると考えられます。
長期的に取り組んでいく認識を持ち、効果を実感できるまで治療を継続することが大切です。
食事やサプリメントだけで髪の毛を増やすのは難しい
バランスのとれた食事を心掛け、髪の毛の成長に必要な栄養素を摂取することは大切ですが、食生活の改善だけで髪の毛が増えるわけではありません。
食生活の改善によって期待できるのはあくまで薄毛予防で、食べ物・サプリ自体に発毛効果はないことを念頭に置きましょう。また、薄毛の原因には食生活の乱れだけでなくAGAやストレス、間違ったヘアケアなどさまざまなものがあり、複数の原因によって薄毛・抜け毛の症状が出ている可能性もあります。まずは薄毛の原因を明らかにし、改善のために必要な行動を考えましょう。
早めに対策をとることが大切
薄毛が気になり始めたら、早めに対策をとることが大切です。特にAGAを発症している場合、治療を行わないと薄毛・抜け毛が進行してしまいます。薄毛が悪化する前に治療を開始することで、費用を抑えたりより多くの選択肢から治療方法を選んだりすることができるでしょう。
「髪が細くなったので改善したい」「自分に適した増毛方法を知りたい」と考えた際は、皮膚科やAGA専門のクリニックで医師に相談しましょう。
AGAのオンライン診療については、「AGAのオンライン診療のメリット・デメリットは?選び方も解説」を参照してください。
まとめ
当記事では、髪の毛を増やす方法や薄毛・抜け毛が起こる原因などについて解説しました。AGAを発症している場合の髪の毛を増やす方法は、薬剤治療や植毛・増毛、光治療などです。費用や治療期間、副作用などにおいてそれぞれメリット・デメリットがあるため、医師と相談して自分に合う治療方法を検討しましょう。
AGAの薬剤治療を検討している方は、クリニックに行くほか、オンライン診療を受けるのも一つの方法です。オンライン診療ではスマホやパソコンを使ってインターネット上で診察を受けられるため、通院の手間を省けます。「AGA治療について知人に知られたくない」という方も、オンライン診療であれば自宅で受診できるため安心でしょう。ぜひオンライン診療の利用を検討してみてください。
レバクリではAGAのオンライン診療サービスを行っています。薄毛が気になり始めた方やAGA治療を検討している方は、ぜひお気軽にご相談ください。