更新日:2026年04月01日
フィンペシアがAGA治療薬であると聞き、どのような医薬品なのか知りたい方もいるかもしれません。フィンペシアはAGA治療薬の一つですが、日本国内では未承認の薬です。本記事では、フィンペシアの有効成分や効果、服用方法や副作用などを解説します。また、フィンペシアの使用や入手方法における注意点も紹介するので、適切なAGA治療を選択する際の参考にしてみてください。
フィンペシアとは、インドの製薬会社が製造しているAGA(男性型脱毛症)治療薬で、日本国内では未承認の医薬品です。
フィンペシアと同じ有効成分を持つ薬にはプロペシアがあり、日本国内でAGA治療薬として承認されています。なお、AGA治療薬においてはプロペシアが先発品であり、ジェネリック医薬品としては有効成分と同じ名称の「フィナステリド錠」などがあります。フィンペシアは海外で流通しているフィナステリド製剤の一つです。
フィンペシアの主な有効成分はフィナステリドです。フィナステリドは5αリダクターゼII型という酵素を阻害し、男性ホルモンのテストステロンがジヒドロテストステロン(DHT)に変換されるのを抑制して抜け毛を予防します。
5αリダクターゼは、男性ホルモンのテストステロンと結合するとDHTに変換されます。このDHTが毛包のアンドロゲン受容体に作用すると、毛包のミニチュア化が進み、結果として成長期が短縮してAGAが進行します。フィナステリドはDHTの生成を抑制することで、毛包のミニチュア化の進行を抑制し、薄毛の進行を遅らせるのです。

フィナステリドについて詳しく知りたい方は、「フィナステリドの効果とは?副作用や服用時の注意点についても説明」もご一読ください。

日本国内におけるAGAの標準治療としては、プロペシアやフィナステリド錠、ザガーロやデュタステリド錠などが挙げられます。フィンペシアは海外製の未承認医薬品であることに留意しましょう。
フィンペシアは、一般的に1日1回1錠を毎日決まった時間帯に服用します。毎日同じ時間帯に飲むことで、薬剤の血中濃度を一定に保つことができます。
なお、厚生労働省の「特集 あなたは大丈夫? 間違いやすい、誤解しやすい 薬との付き合い方」によると、「薬は飲み忘れたからといって、2回分をまとめて飲んではいけない」とされています。フィンペシアにおいても、飲み忘れを思い出した時点で1回分を飲むようにしましょう。次の服用時間が迫っている場合は、飲み忘れた分は飲まず、次から通常どおりに飲むのが望ましいです。
また、薬を飲むときは水かぬるま湯で、コップ一杯を目安にしてください。少な過ぎると、薬がのどや食道に張りついて炎症を起こす可能性があります。ただし、医師から水分をとり過ぎないように注意されている場合は、指示に沿った飲み方をしましょう。
参考:厚生労働省『広報誌「厚生労働」』
フィンペシアの主な有効成分であるフィナステリドによって、リビドー減退(性欲減退)や勃起機能不全などの副作用が発現する可能性があります。副作用が出た場合には自己判断で対処しようとせず、医師に相談することが大切です。
フィンペシアの服用開始後、一時的に抜け毛が増えたように感じる初期脱毛が起こる可能性があります。初期脱毛とは、AGA治療薬がヘアサイクルを正常化する過程で起こる現象です。
髪は成長期・休止期・退行期を経て生え変わりますが、治療開始後に一時的に抜け毛が増えたように感じることがあります。これは毛周期の変化に伴う可能性があります。つまり、初期脱毛は新しい髪が生えてくるための通過点といえるでしょう。

この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
なお、初期脱毛は必ず起こるわけではありません。初期脱毛があったとしても、抜け毛の量が少なく気づかない場合もあります。
薬の服用を始めてから体調に変化を感じた場合は、速やかに医師に相談することが大切です。体調に変化が現れたら、「いつ、どのような症状が、どの程度出たか」を記録しましょう。記録があることで、医師に体調の変化を伝えやすくなります。また、ほかの薬を服用中の場合は、薬の飲み合わせを確認するためお薬手帳を持参するのがおすすめです。
なお、副作用はすべての人に発現するわけではありません。副作用の有無や発現した場合の症状などには個人差があります。
フィンペシアは女性や20歳未満の人は服用できず、取り扱いには注意が必要です。また、フィンペシアの有効成分であるフィナステリドは、失われた髪を元どおりに発毛させるわけではないことに留意しましょう。
フィンペシアの有効成分であるフィナステリドは、女性への適応はなく、20歳未満の人への安全性及び有効性は確認されていません。
また、フィナステリドの錠剤が粉砕・破損した場合、妊婦または妊娠している可能性のある女性や授乳中の女性は触れないように注意が必要です。フィナステリドは、男子胎児の生殖器官等の正常な発育に影響を及ぼす恐れがあります。
フィナステリドは皮膚から吸収される可能性があるため、錠剤が砕けてしまった場合の吸収リスクに備えて、保管場所や取り扱いに十分注意してください。
フィンペシアの有効成分であるフィナステリドは、前立腺がんの検査結果に影響を及ぼす可能性があります。フィナステリドによって血清前立腺特異抗原(PSA)の濃度が低下する場合があるため、フィンペシアの服用について検査前に医師に必ず申告してください。
フィンペシアの有効成分であるフィナステリドによって、ヘアサイクルが正常化して弱った髪が太く健康になり、髪が増えたように感じることがあるかもしれませんが、失われた髪が元どおりに生えるわけではありません。フィナステリドの主な効果は、薄毛の進行を抑制することです。
発毛を促進するAGA治療薬には、ミノキシジルがあります。ミノキシジルは、もともと高血圧の治療薬として開発された薬剤ですが、副作用として多毛症が認められたことから、AGA治療に応用されるようになりました。
ミノキシジルは発毛促進作用を持ちますが、作用機序は完全には解明されていません。血管拡張作用に加え、毛包への直接作用も関与すると考えられています。
フィナステリドとミノキシジルは併用が可能なので、フィナステリドによって薄毛の進行を抑制し、ミノキシジルで発毛を促進することで異なるアプローチを行えます。
ただし、薄毛の進行度や体質などによって適切な治療法は異なります。自己判断で併用せず、医師の処方を受けることが大切です。
ミノキシジルについて詳しく知りたい方は、「ミノキシジルとは?主な効果や副作用、併用できるAGA治療薬を解説」もご覧ください。
フィンペシアは日本国内で未承認のため、医療機関や薬局で入手できません。個人輸入によって購入する方法は、安全面でのリスクが伴うため十分な注意が必要です。
フィンペシアと同じ有効成分を含むプロペシアや、そのジェネリック医薬品であるフィナステリド錠は、日本国内で医師の処方により入手可能です。個人輸入でフィンペシアを入手するより、日本国内で承認されているAGA治療薬を処方してもらうほうが安全といえます。
フィンペシアを個人輸入した場合の価格は、¥4,000〜¥5,000(100錠)程度で販売されていることが多いようです。薬代に加えて、送料などが別途必要な場合があります。
プロペシアやフィナステリド錠はクリニックによって価格が異なるため一概にはいえませんが、1ヶ月あたりの価格相場はプロペシアが¥6,000〜¥10,000で、フィナステリド錠は約¥3,000〜¥5,000です。

フィナステリドを有効成分とした国内承認薬があるので、フィンペシアを第一候補にする必要性は極めて低いでしょう。医薬品は医師の処方を受けて、安全に使用することが大切です。
フィンペシアの個人輸入は、安全性が保証されず、健康被害のリスクもあるため避けるべきです。厚生労働省の「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」によると、個人輸入には以下のようなリスクがあります。
なお、フィンペシアによる健康被害については医薬品副作用被害救済制度の対象外となり、救済措置が受けられません。AGA治療薬を入手する場合は安全性を考え、医療機関を受診して医師の説明を受けましょう。
個人輸入のリスクについて知りたい方は、「AGA治療薬の個人輸入とは?予め知っておくべき4つのリスク」もあわせてご覧ください。
参考:厚生労働省「医薬品・医療機器」

フィンペシアに限らず、AGA治療薬は必ず医師の管理下で使用しましょう。AGA治療は半年~1年間を目安として継続的に行うことが大切なため、医師による効果の確認や適切な投与量の調整を行いながら続けましょう。
フィンペシアは日本国内では未承認の医薬品です。日本のAGAクリニックや内科・皮膚科などで処方されるのは、プロペシアやフィナステリド錠などの承認されている医薬品になります。
フィンペシアの個人輸入は品質や安全性が確認されておらず、健康被害のリスクがあるため避けましょう。
AGAの治療を行う際は、薄毛の状態や要望を医師に伝えたうえで、自分に合った治療方法を提案してもらうことが大切です。通院に抵抗がある場合はオンライン診療という選択肢もあるので、継続しやすい方法を検討してみてください。