更新日:2026年02月04日
「AGA治療薬のデュタステリドが気になるけど、副作用が心配で踏み切れない」と悩んでいる方もいるかもしれません。薄毛治療の選択肢の一つであるデュタステリドは、フィナステリドよりも強力な効果が期待できる一方で、考慮すべき副作用もあります。
本記事では、デュタステリドの作用機序や副作用、フィナステリドとの主な違いについて解説します。また、デュタステリドを服用する際の注意点についても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
国民生活センターの「AGA治療、植毛」によると、デュタステリドはAGA(男性型脱毛症)治療に使用される内服薬で、DHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制する働きがあります。DHTは男性ホルモンのテストステロンが5αレダクターゼという酵素によって変換されることで生成され、薄毛の主な原因となるのです。
デュタステリドは5αレダクターゼの働きを阻害することによりDHTの生成を抑制し、抜け毛や薄毛の進行を防ぎます。フィナステリドが5aリダクターゼのll型のみを阻害するのに対し、デュタステリドは5aリダクターゼのl型とll型の両方を阻害するのが特徴です。
参考:国民生活センター「AGA治療、植毛」
デュタステリドの副作用としては、性機能に関する問題が挙げられます。
デュタステリドの服用者によっては性欲減退やED(勃起不全)、男性不妊といった症状が現れることがあります。デュタステリドの服用による性機能の問題は、男性ホルモンの働きを抑制する薬の作用が関連しています。
また、肝機能障害などの副作用もあるため、肝臓に問題がある場合は医師に相談してからデュタステリドを服用するかどうか検討しましょう。
ほかにも、気分の落ち込みや皮膚に副作用の症状が現れる可能性もあるため、定期的な通院で身体の変化をチェックすることも欠かせません。
デュタステリドの副作用についてさらに詳しく知りたい場合は、「ザガーロ(デュタステリド)の効果と副作用を解説」の記事をぜひご一読ください。
「デュタステリドとフィナステリドのどちらを服用するべきか分からない」と迷っている方もいるかもしれません。ここでは、デュタステリドとフィナステリドの主な違いについて紹介します。
デュタステリドとフィナステリドの主な違いの一つは、効果の範囲です。国民生活センターの「AGA治療、植毛」によると、デュタステリドは5αレダクターゼのl型とll型の両方を阻害します。一方、フィナステリドはll型のみを阻害するため、DHTの抑制効果はデュタステリドのほうが高くなるのです。
そのため、フィナステリドで効果が不十分だった場合はデュタステリドに切り替えることで、改善が見られる可能性も考えられます。
参考:国民生活センター「AGA治療、植毛」
デュタステリドは効果が高い分、副作用のリスクもフィナステリドよりもやや高くなる傾向があります。デュタステリドとフィナステリドは両薬とも性機能に関する副作用のリスクがあるものの、デュタステリドのほうが副作用の発生率が高いとされているのです。デュタステリドの副作用発生率が高いのは、フィナステリドに比べてデュタステリドの方がより広範囲の5aリダクターゼを阻害するためとされています。
ただし、副作用のリスクには個人差がありデュタステリドを使用してもまったく副作用が出ない場合も考えられます。副作用の出方は体質によるところが大きいため、一概にデュタステリドとフィナステリドのどちらが安全かはいえません。
重要なのは自分の体調を観察し、何か異変を感じたら早めに医師に相談することが重要です。
フィナステリドは、プロペシアというAGA治療薬のジェネリック医薬品です。フィナステリドは特許期間が満了しており、多くのジェネリック医薬品が市場に出回っています。そのため、フィナステリドは比較的安価に入手できる傾向があります。
また、デュタステリドは比較的新しい薬であり、日本では2015年にAGA治療薬として承認されました。2025年現在、デュタステリドはザガーロのジェネリック医薬品として登場しています。
ジェネリック医薬品は医療機関やオンラインクリニックによって価格設定は異なるため、治療を始める前に複数の医療機関で相談し、費用面を含めた総合的な判断を行いましょう。AGA治療薬の服用は長期間にわたるため、継続可能な費用設定かどうかも考慮すべきポイントです。

この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
デュタステリドとフィナステリドでは、体内での持続時間(半減期)に違いがあります。デュタステリドの半減期は3〜5週間と長く、一度体内に入ると効果が長く続きます。これに対しフィナステリドの半減期は約6〜8時間と短いのが特徴です。
体内での持続時間の違いによって、治療薬を飲み忘れた場合の影響も異なります。フィナステリドは半減期が短いため、薬を飲み忘れると効果がすぐに低下する可能性があります。しかし、デュタステリドは半減期が長いため、1日飲み忘れた場合も効果への影響は比較的小さいのが特徴です。
デュタステリドは半減期が長いため、服用を中止しても体内から薬剤が完全に排出されるまでに時間が掛かります。そのため、何らかの理由でデュタステリドの服用を中止する場合、副作用の影響が長く続く可能性がある点にも注意が必要です。
デュタステリドとフィナステリドの違いについて詳しく知りたい場合は、「フィナステリドとデュタステリドの違いとは?効果と副作用について解説」の記事もあわせてチェックしてみてください。
デュタステリドを服用する場合の注意点は以下のとおりです。
ここでは、上記4つのデュタステリドを服用する場合の注意点についてそれぞれ詳しく紹介します。
デュタステリドは1日1回、決まった時間に服用することが推奨されています。デュタステリドは半減期が長いとはいえ、効果を最大限に発揮するためには規則正しい時間の服用が大切です。
毎日同じ時間帯にデュタステリドを服用することで飲み忘れを防止し、体内の薬物濃度を一定に保てます。デュタステリドを決まった時間に飲み忘れた場合は、思い出した時点ですぐに服用しましょう。ただし、次の服用時間が近い場合は2回分を一度に飲まず、次回から通常通り服用を再開して問題ありません。
デュタステリドは体内での持続時間が長いため、1〜2日の飲み忘れでは急激な効果低下にはつながりにくいものの、継続的な服用が効果を維持するポイントとなります。
デュタステリドは医療機関で医師に処方してもらうのが基本です。しかし、費用を抑えるために治療薬の個人輸入を検討する方もいます。ただし、治療薬を個人輸入する場合はリスクが伴うことを理解しなければなりません。
治療薬を個人輸入する場合、偽造品や品質が保証されていない製品を購入してしまう可能性があります。あやしいヤクブツ連絡ネットの「個人輸入やインターネット購入による健康被害」によると、50代男性がインターネット経由で入手したミノキシジルとフィナステリドを服用したところ、黄疸や肝細胞型肝障害を医師から指摘されています。治療薬の偽造品には有効成分が含まれていなかったり、危険な成分が含まれていたりするリスクがあるのです。
また、個人輸入した治療薬の中には、適切な製造基準(GMP)を満たさない工場で生産されたものが含まれる可能性があります。独立行政法人 医薬品医療機器総合機構の「GMP適合性調査業務」によると、国内の正規品は適切な品質のものが製造される体制であるかどうかが調査されています。一方、個人輸入されるAGA治療薬の中には製造工程の品質管理が不十分なものや、保管・輸送環境が適切でないものが含まれることもあるのです。
安全にデュタステリドの効果を得るためには、医療機関で医師による処方を受けるのがおすすめです。医師の管理下でデュタステリドを使用することで、副作用が出た場合にも迅速に対応してもらえます。
参考:あやしいヤクブツ連絡ネット「個人輸入やインターネット購入による健康被害」
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「GMP適合性調査業務」
デュタステリドなどのAGA治療薬は保険適用外の自由診療です。そのため、治療費は全額自己負担となり、医療機関によって価格設定が異なります。AGA治療は長期間続く傾向があるため、経済的な負担を考慮してクリニック選びをすることが大切です。
複数のクリニックの料金体系を比較し、自分の予算に合った医療機関を選びましょう。費用だけでなく、医師の専門性や通いやすさなども含めて総合的に判断することをおすすめします。
デュタステリドは妊娠中や妊娠の可能性がある女性の服用は推奨されていません。独立行政法人医薬品医療機器総合機構の「ザガーロカプセル 0.1mgザガーロカプセル 0.5mgに係る医薬品リスク管理計画書」によると、妊娠している女性がデュタステリドを服用した場合、男子胎児の外性器発達障害が発現する可能性があります。
また、肝機能障害のある方も服用を避けるべきです。デュタステリドは肝臓で代謝されるため、肝機能に問題がある場合は体内での処理が適切に行われない可能性があります。
参考:独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「ザガーロカプセル 0.1mgザガーロカプセル 0.5mgに係る医薬品リスク管理計画書」
「デュタステリドの副作用は?作用機序や副作用、内服時の注意点について解説」の記事では、デュタステリドの服用時の注意点を解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
デュタステリドはAGA(男性型脱毛症)治療におけるDHT生成抑制薬で、フィナステリドより強力な効果が期待できます。フィナステリドが5αリダクターゼのII型のみを阻害するのに対し、デュタステリドはI型とII型の両方を阻害することでより高いDHT抑制効果を発揮するのです。デュタステリドの半減期は3〜5週間と比較的長いため、服用を忘れた場合も効果が持続しやすい特徴があります。
ただし、性機能障害や肝機能障害などの副作用リスクもフィナステリドよりも高い傾向にあります。デュタステリドは医師の処方が必要で保険適用外の自由診療となるため費用面も考慮しなければなりません。また、妊娠中や妊娠の可能性がある女性、肝機能障害のある方は服用できない点に注意が必要です。
薄毛治療を検討する際は個人輸入による偽造品リスクを避け、医師の適切な管理のもとで自分に合った治療薬を選択することが大切です。