更新日:2026年07月31日


この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
「サウナに入るとはげるのでは」「AGAが進むのでは」と不安に感じる方もいるかもしれません。結論として、サウナそのものがAGAを直接引き起こすことはありません。ただし、入り方しだいでは頭皮環境が悪化し、抜け毛につながる可能性があります。 この記事では、はげるといわれる理由やサウナの種類ごとのダメージ、はげない正しい入り方を解説します。抜け毛が気になる方は、本記事を参考にしつつ、早めの受診も検討してみてください。
サウナそのものがAGA(男性型脱毛症)を直接引き起こすことはありません。AGAは男性ホルモンの影響で進行するものであるからです。
ただし、サウナの入り方によっては髪や頭皮に負担がかかり、間接的に頭皮環境の悪化につながる可能性はあります。主な理由は、以下のとおりです。
つまり、頭皮環境が悪化する要因はサウナそのものではなく、熱による髪・頭皮へのダメージや、汗・皮脂の放置にあります。
サウナに入るとはげるといわれる理由として、高温によるダメージが挙げられます。サウナ室の温度は70〜120℃と、日常生活ではありえない高温です。髪の毛は高温に弱く、濡れた状態であれば約60℃前後、乾いた状態では約80℃以上で熱ダメージを受けやすいとされています。
サウナ室に長時間入ることで蓄積された髪の毛のダメージは、枝毛や切れ毛が増加する要因になりかねません。その結果、髪の毛の状態が悪くなり、間接的に抜け毛や薄毛を引き起こす可能性があります。
サウナに入るとはげるといわれる理由の一つは、乾燥によるバリア機能の低下です。髪の毛には水分が含まれており、水分があることによってバリア機能が保たれています。
しかし、サウナ室の乾燥により髪の毛の水分が蒸発した場合、キューティクルによる保護機能を保てません。その結果、髪の毛がダメージを受けやすくなり、高温によるダメージと同様に枝毛や切れ毛が増加し、間接的に抜け毛や薄毛につながります。
汗や皮脂による毛穴の詰まりも、サウナではげるといわれる理由の一つです。サウナ室は高温のため、大量の汗をかきます。発汗により頭皮表面の皮脂や汚れが洗い流されやすくなります。発汗による老廃物の排出は、身体にとって悪いことではありません。
しかし、排出された皮脂や汚れをそのままにしておくと、毛穴に詰まってしまいます。毛穴に皮脂や汚れが蓄積すると、頭皮トラブル(脂漏性皮膚炎や毛包炎など)の原因となることがあり、頭皮環境の悪化につながる可能性があります。サウナ後は、しっかりと頭皮の汚れを洗い流しましょう。
サウナには大きく分けてドライサウナとミストサウナがあり、温度や湿度の違いから髪への負担も異なります。「ドライサウナははげる」といわれることもありますが、それは高温で乾燥しやすい環境が髪に負担をかけやすいためです。
ドライサウナは、サウナ室をサウナストーブで加熱して高温にすることにより、発汗をうながすものです。身体を温めることを目的としているため、70℃以上の高温になっており、高いと120℃のサウナもあります。
髪の毛がダメージを受けはじめる温度は、濡れた状態であれば約60℃なので、ドライサウナに長時間入れば髪の毛への負担は大きくなります。そのため、ドライサウナを利用する際は髪の毛のケアが欠かせません。
ミストサウナは、蒸気で湿度を上げて発汗をうながすサウナです。ミストサウナの温度は40〜50℃前後が基本で、ドライサウナほど高温ではありません。湿度が高いこともミストサウナの特徴であるため、高温や乾燥による髪の毛へのダメージが少なくなります。髪の毛へのダメージを抑えたい場合は、ミストサウナを利用するのも選択肢の一つです。
サウナとAGAには、直接の関係はありません。AGAの主な原因は、頭皮の5αリダクターゼが男性ホルモンのテストステロンに作用して生成されるDHT(ジヒドロテストステロン)が、ヘアサイクルを乱すことです。サウナに入ったからといって、DHTが増えることはありません。サウナによる抜け毛は、あくまで高温や乾燥といった髪・頭皮へのダメージによるものです。
AGAは進行性のため、放置すると薄毛が進んでいきます。そのため、「頭皮への影響が気になるけどサウナに入りたい」という場合は、髪の毛を濡らしたり保護したりして入り、抜け毛が気になる場合は早めに治療を検討することが大切です。

抜け毛が増えると、サウナのせいだと感じてサウナそのものを控える方もいるかもしれません。ただ、サウナによる一時的な抜け毛なのか、進行性のAGAによるものなのかは、見た目だけで判断するのは難しいです。生え際や頭頂部の薄毛が数ヶ月単位で進んでいると感じたら、自己判断で様子を見るより、一度医師に相談していただくと安心です。
サウナで頭皮環境が悪化してはげないためには、正しく入ったうえでケアを怠らないことが大切です。特に、ドライサウナは高温や乾燥といった髪の毛にダメージを与えやすい環境のため、注意する必要があります。サウナへの正しい入り方は、以下のとおりです。
ここでは、手順ごとのポイントを解説します。
サウナに入る前に、水分補給は欠かせません。サウナの乾燥は、キューティクルによる保護機能を低下させる可能性があり、1回のサウナで失われる水分は平均で300〜500mLといわれています。
銭湯によっては、冷水器が設置されているところもあるでしょう。繰り返しサウナに入る場合は、冷水器の水をこまめに摂取することもポイントです。
水分補給をしたら、サウナ室に入る前にシャワーを浴びます。サウナ室はさまざまな人が利用する密室空間です。身体が汚れていたり臭いがしたりする状態で入室すると、ほかの利用者が不快に感じるかもしれません。マナーとして、シャワーを浴びて身体を綺麗にした状態で入室しましょう。
ただし、何度もシャンプーする行為は、毛髪や頭皮にダメージを与える可能性があります。そのため、サウナ前のシャワーではシャンプーを使わずお湯で汚れを洗い流したり、毛髪と頭皮にやさしいシャンプーを利用したりしましょう。
サウナ室に入るときは、髪の毛や頭皮を保護しましょう。保護せずに入ると、髪の毛や頭皮を守る水分が蒸発し、ダメージを受けてしまいます。サウナ室に入る前に湿ったタオルを頭に巻いたり、サウナハットをかぶったりするのがおすすめです。
サウナハットには、主に以下の素材があります。
サウナハットは、自分の使い方に合った素材を選ぶと良いでしょう。ヘアオイルを塗るのも、髪の水分蒸発を防ぐ一つの方法です。ミストサウナや蒸し風呂で髪に潤いを与えてからサウナ室に入るのも良いでしょう。
サウナの基本的な入り方は、サウナ・水風呂・外気浴を繰り返すことです。サウナから出る時間は6〜12分が目安といわれています。ただし、我慢してのぼせてしまっては、髪の毛どころか身体全体に悪影響です。汗の量や体調と相談しながら出る時間を見極めましょう。
サウナ室から出たら、かけ湯やシャワーで汗を流して水風呂へ入ります。水風呂では一時的に血管が収縮し、その後の再加温によって血流が変化します。水風呂は、30秒〜2分を目安に入りましょう。
水風呂のあとに外気浴をすると、身体の緊張がほぐれてリラックスできます。外気浴の目安は5〜10分です。サウナ・水風呂・外気浴を繰り返すことで、血行促進効果が高まります。
サウナから上がったら、再び洗髪しましょう。サウナでの発汗により頭皮表面の皮脂や汚れが洗い流されやすくなります。シャンプーせずに上がると、頭皮の毛穴が詰まったり、雑菌が繁殖したりする可能性があります。
そのため、サウナ後にもシャンプーをして頭皮の汚れを落とすことが大切です。ただし、強い力で擦るように洗うと、必要な皮脂まで落としてしまい、乾燥や炎症を引き起こす恐れがあります。
シャンプー時はやさしく丁寧に汚れを洗い流しましょう。シャンプーは、頭皮にやさしいアミノ酸系のものがおすすめです。ヘアパックやトリートメントをすれば、髪の毛に水分を与えられます。
サウナ後は水分補給を忘れてはいけません。サウナ前と同様に、300〜500mLの水分を補給しましょう。サウナで汗をかいたことにより、塩分やビタミンCも失われています。そのため、発汗量が多い場合は、電解質を含む飲料を選ぶのも良いでしょう。
サウナは、間違った方法で入れば薄毛につながる可能性がある一方、正しく入れば頭皮環境を整える効果が期待できます。ここでいう育毛効果は、髪を直接生やすものではなく、髪が育ちやすい頭皮環境を整えるという意味合いです。理由として挙げられるのは、以下の3つです。
ここでは、それぞれの理由を解説します。
サウナに入り、頭皮の血流が一時的に変化することで、頭皮環境の維持に役立つ可能性があります。老廃物が頭皮に残ると、髪への栄養の吸収を妨げたり血流が悪化したりして、間接的に抜け毛につながる可能性があるためです。
サウナで汗をかけば、頭皮の皮脂や汚れが落ちやすくなり、頭皮を清潔に保てます。さらに、身体が温まって血管が広がると血行が促進され、髪や頭皮に栄養が届きやすくなる仕組みです。その結果、髪の成長に必要な頭皮環境が整い、抜け毛の防止につながると考えられます。
ただし、これは直接的に髪を生やす効果ではなく、栄養を届けやすい環境を作る間接的なものです。血行促進を意識するなら、サウナ・水風呂・外気浴を3セットを目安に繰り返すと良いでしょう。
サウナによる頭皮環境への影響として、自律神経の調整による髪の成長サポートが挙げられます。自律神経が乱れると血管が収縮し、髪に栄養が行きわたりにくくなるケースがあります。
サウナ・水風呂・外気浴の自律神経に対する主な働きは、以下のとおりです。
副交感神経は血管を広げ、交感神経は血管を収縮させます。サウナ後に水風呂に入ると、血管の拡張と収縮がうながされ、外気浴ではリラックス効果や自律神経への良い影響を得られる可能性があります。自律神経への良い影響を得られることで精神的なストレスがやわらげば、髪が育ちやすい状態をサポートできるでしょう。
良質な睡眠による成長ホルモンの分泌も、サウナが頭皮環境に与える影響として挙げられます。髪の毛の成長には、成長ホルモンの存在が欠かせません。髪の成長に必要な成長ホルモンは、入眠直後の睡眠で最も多く分泌されるので、眠りの質を高めることが健やかな髪を育むポイントです。良質な睡眠をうながすためには、サウナ・水風呂・外気浴の交代浴がおすすめです。体温の上げ下げによって心地良い疲労感が得られ、眠りに入りやすくなります。結果として、髪が育ちやすい環境づくりにつながるでしょう。
サウナとはげに関して、よくある質問をまとめました。Q&A形式で回答するので、ぜひご覧ください。
サウナに毎日入るとはげますか?
毎日サウナに入ること自体がはげに直結するわけではありません。ただし、髪を保護せず高温で長時間入ったり、サウナ後のケアを怠ったりすると、髪や頭皮への負担が蓄積しやすくなります。サウナハットの使用や前後の保湿・洗髪を意識しましょう。
サウナハットを使えば薄毛は防げますか?
サウナハットは、髪や頭皮を高温と乾燥から守る点で役立ちます。ただし、薄毛そのものを治す・防ぐものではありません。あくまで髪や頭皮へのダメージを減らすためのケアの一つとして取り入れましょう。
すでにAGAの場合、サウナに入っても問題ありませんか?
サウナがAGAを直接進行させることはありません。ただし、AGAは進行性のため、サウナの有無にかかわらず治療をしなければ薄毛は進みます。気になる症状があれば、サウナの利用とは別に医師へ相談するのがおすすめです。
サウナと薄毛には少なからず関係性があり、高温や乾燥によるダメージ、汗や皮脂による毛穴の詰まりは、抜け毛や薄毛につながる可能性があります。とはいえ、サウナそのものが薄毛の原因の一つであるAGAを直接引き起こすわけではありません。
髪へのダメージが大きいのは、高温で乾燥したドライサウナです。一方で、サウナハットの使用や前後の水分補給など、入り方を工夫すれば髪・頭皮の負担は減らせます。また、サウナに入っているときだけでなく、前後のケアが頭皮環境を左右します。正しく入れば、頭皮環境の維持に役立つ可能性があります。
AGAは治療しなければ進行するため、薄毛が気になる場合はサウナをやめるのではなく、早めにクリニックを受診することが大切です。レバクリを通じて、AGA専門のオンライン診療を受けられます。場所や時間にとらわれずにビデオ通話で診察を受けられ、医療機関から処方された薬は自宅など指定の場所に届きます。
記事を読んでAGAの治療に関心を持ったものの、こんな不安やお悩みはありませんか?
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AGA治療は、主に内服薬・外用薬で行われます。
| 代表的な成分 | 分類 | 主な効果 |
|---|---|---|
| フィナステリド・デュタステリド | 内服薬 | 抜け毛の進行を食い止める |
| ミノキシジル | 内服薬・外用薬 | 毛包を活性化させ発毛を促す |
治療期間について
効果実感には個人差がありますが、ヘアサイクル改善のため3ヶ月〜半年ほどの継続が推奨されます。
費用について
AGA治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代(1ヶ月数千円ほど)の他に、初診料や診察料がかかる場合もあります。
治療の継続には期間と費用に加え、定期的な通院が必要です。時間や費用、人目などの通院の負担が、忙しい方にとって課題となる場合があります。
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