更新日:2026年07月01日


この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
フィナステリドで顔つきが変わると聞き、「事実なの?」「どのように変わるの?」と心配されている方もいるかもしれません。結論として、フィナステリドで顔つきが変わる医学的根拠はありません。しかし、薄毛改善や服用時に生じることのある初期脱毛、副次的に現れることがある肌質改善などによって、外見が変わったと感じられることはあります。 本記事では、フィナステリドで顔つきが変わるといわれる理由を解説します。
フィナステリドの服用によって骨格や顔貌そのものが変化することを示した医学的根拠はありません。
顔つきが変わるといわれる理由は、フィナステリドの作用によって、「男性らしさ」が減って顔つきが優しく変わるという誤解が生じている可能性があるためです。
また、薄毛治療の効果が現れれば、顔がキリっとした印象に変化したと感じられることもあるでしょう。
フィナステリドには、DHT(ジヒドロテストステロン)という強力な男性ホルモンを抑制する作用があるため、「顔つきが優しくなる」または「男性らしさが減る」などの誤解が広がった可能性があります。
フィナステリドは、AGAの原因であるDHTを抑制する作用をもつ治療薬です。DHTには、薄毛を引き起こす以外にも、以下の働きがあるとされています。
DHTは男性ホルモンの作用発現に関与するホルモンであり、胎児期の外性器形成や体毛の発達などに重要な役割を担っています。DHTが低下することで「男性らしさが失われる」と考える人もいますが、成人男性においてフィナステリド服用により骨格や顔貌が変化することは確認されていません。
フィナステリドの服用で薄毛が改善した場合、他者に与える印象が変化し、顔つきが変わったように見える可能性があります。
フィナステリドの効果が発揮され、生え際の後退が改善された場合、額の露出面積が減り、顔が引き締まった印象を与えることがあります。また、髪質が改善されることで、髪にコシやハリが出て、若々しい印象を与える場合もあるでしょう。
ほかにも、薄毛のコンプレックスが解消されることで自信がつき、表情が明るくなるなど、外見で変化が見られることもあります。これらの治療がもたらす変化により、顔つきが変わったといわれている可能性があります。
フィナステリドの服用で老けるという医学的根拠はありません。ただし、フィナステリドの服用で生じることがある初期脱毛や副作用によって、「老けた」ように見られる可能性は否定できません。医学的に老化が進むことはないため、過度に心配する必要はないでしょう。
AGA治療開始後には、初期脱毛で一時的に抜け毛が増えたと感じる方がいます。それが「老けた」ように見える人もいるかもしれません。
初期脱毛は、治療開始後に休止期毛が脱落し、新しい毛へ生え変わる過程で生じると考えられています。一般的に、治療開始後2週間〜8週間ごろに始まり、3ヵ月程度で落ち着くことが多いといわれています。発症の有無や期間には個人差があり、初期脱毛が起こらないとしても、フィナステリドの効果がないわけではありません。
初期脱毛で以前より薄毛が目立つ場合、見た目が変わり老けたと感じる場合があります。しかし、初期脱毛が終わると抜け毛が抑えられ、強い毛が増えることが期待できます。「このまま老けるかも」と心配しすぎずに、根気強く様子を見守りましょう。

初期脱毛が発生しても、自己判断でフィナステリドの服用を中止することはやめましょう。服用をやめると、AGAが再び進行する恐れがあります。初期脱毛に過度な心配は不要ですが、もし抜け毛の量が多い、長期間抜け毛が続くなどの不安がある場合は、迷わず医師へ相談しましょう。
フィナステリドには、性機能障害や抑うつ症状などの副作用が生じることがあり、発症すれば、精神的ストレスで老けて見える可能性があります。
医薬品医療機器総合機構の「フィナステリド錠 添付文書」によると、副作用の発現率は性欲減退で1〜5%未満、勃起機能不全や精液量減少などの性機能に関する症状で1%未満とされています。また、抑うつ症状の発現頻度は不明です。
もしこれらの副作用が発症し、悩みを抱えた場合、睡眠の質が低下したり、表情が暗くなったりすることがあります。それが老けた印象を与えてしまうとも考えられます。
また、副作用が出なくても、過度に恐れることで実際に体調が悪くなったり、元気がなくなったりする場合もあるでしょう。
副作用の可能性はゼロではありませんが、過度な心配をしすぎないことも大切です。
参考:独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「フィナステリド錠 添付文書」
フィナステリドの服用により皮脂分泌に変化が生じる可能性はありますが、肌質改善を目的とした薬ではなく、肌への影響には個人差があります。反対に、皮脂の抑制により肌の乾燥につながる恐れもあるため、注意しましょう。
フィナステリドによりDHT(ジヒドロテストステロン)が抑制されることで、テカリが抑えられるため、肌が綺麗になったと感じられる場合があります。ただし、これには個人差があり、全ての方に当てはまることではありません。
DHTには、AGAの進行だけでなく、皮脂の分泌を促す作用が含まれています。過剰な皮脂は、肌トラブルの原因の一つです。
ただし、フィナステリドの作用には肌治療などの効果はなく、あくまで個人差によって生じる副次的なものにすぎない点に注意が必要です。フィナステリドを肌トラブルの治療として服用することは、決してないようにしましょう。
フィナステリドと肌の乾燥との関連は明確には示されていませんが、服用中に肌質の変化を自覚する人もいます。そもそも皮脂には、肌の潤いを保ち、外部の刺激から皮膚を保護する役割が備わっています。そのため、適度な皮脂は肌にとって必要です。
また、肌が乾燥状態に陥ると、自らを保護しようとして逆に皮脂を過剰に分泌することがあります。その結果、肌トラブルを招く恐れも考えられます。
フィナステリドの服用で生じる肌の乾燥は正式な副作用ではありませんが、人によって現れることもあるため、肌の様子を見ながら適宜保湿などを行いましょう。
フィナステリドとミノキシジルを併用し、顔がむくんで顔つきが変わったと感じる場合は、ミノキシジルが原因となっている可能性があります。ミノキシジルは、フィナステリドと併用されることがある、発毛促進が期待される薄毛治療薬です。
ミノキシジルを服用すると、むくみの副作用が生じることがあります。それは、ミノキシジルに血管拡張作用があるためです。血管が広がることで、血管内の水分が外に漏れだし、皮下組織に溜まってむくみが生じることがあるといわれています。
むくみがひどい場合は、薬を処方した医師へ相談することが大切です。
フィナステリドの服用によって、「顔つきが変化する」「老ける」という医学的根拠はありません。顔つきが変わるといわれる理由は、フィナステリドの作用が男性らしさに関わるホルモンを抑えるため、「男性らしさがなくなる」と誤解が生じているためと考えられます。しかし、薄毛の改善により表情が明るくなるなど、間接的に顔つきが変わる可能性はあります。
また、フィナステリドの服用で生じることがある初期脱毛や副作用によるストレスが、老けた印象を招く可能性も否定できません。
さらに、薬の作用で皮脂が抑えられて肌が綺麗に見えることもあれば、反対に乾燥につながる恐れもあります。ただし、フィナステリドによる皮脂の分泌量の変化は、個人差があるため、一概にはいえません。
ほかにも、フィナステリドとミノキシジルを併用中に、顔のむくみで顔つきが変わったと感じる場合は、ミノキシジルの副作用の可能性が考えられます。むくみがひどいなどの不安な点があれば、早めに医師へ相談しましょう。
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「フィナステリド錠 添付文書」
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AGA治療は、主に内服薬・外用薬で行われます。
| 代表的な成分 | 分類 | 主な効果 |
|---|---|---|
| フィナステリド・デュタステリド | 内服薬 | 抜け毛の進行を食い止める |
| ミノキシジル | 内服薬・外用薬 | 毛包を活性化させ発毛を促す |
治療期間について
効果実感には個人差がありますが、ヘアサイクル改善のため3ヶ月〜半年ほどの継続が推奨されます。
費用について
AGA治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代(1ヶ月数千円ほど)の他に、初診料や診察料がかかる場合もあります。
治療の継続には期間と費用に加え、定期的な通院が必要です。時間や費用、人目などの通院の負担が、忙しい方にとって課題となる場合があります。
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