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更新日:2026年07月16日

PRP治療とは?薄毛への効果やメリット・デメリットを解説

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この記事のまとめ
  • PRP治療は、採取した自身の血小板を濃縮させ、患部へ注射する再生医療の一種である
  • 血小板により毛母細胞が活性化し、ヘアサイクルの成長期の延長が期待できる
  • AGA治療薬が使えない方や女性にとっての薄毛治療の選択肢となる
  • 長期継続が必要であり、費用が高額になる点がデメリットである
  • まずは、コストを抑えられるAGA治療薬の服用から検討するのがおすすめである
牧野 潤

この記事の監修

牧野 潤医師

慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。

<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)

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「PRP治療が薄毛に効果的って本当なの?」と気になっている方もいるかもしれません。PRP治療は頭皮にある細胞を刺激することで、ヘアサイクルを延長するといわれている再生医療の一つです。 本記事では、PRP治療のメカニズムやメリット、デメリットを解説します。PRP治療が向いている人や受けられない人もあわせて紹介するので、気になる方は参考にしてください。

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目次
  • PRP治療は薄毛改善の効果が期待できる自由診療の再生医療の一つ
    • PRP治療のメカニズム
    • PRP治療は細胞を刺激して薄毛改善の効果が期待できる
  • PRP治療を受けるメリットは3つ
    • 治療薬を服用したくない人の代替品になる
    • 比較的安全性が高いとされている
    • 性別に関係なく使用できる
  • PRP治療を受けるデメリットは4つ
    • 費用が高額である
    • 即効性がない
    • 効果には個人差がある
    • 皮膚の赤みなどの副作用が生じる場合がある
  • PRP治療が向いている人とはどんな人?
  • PRP治療が受けられない人とはどんな人?
  • PRP治療以外のAGA治療には何がある?
    • 抜け毛を抑制する治療薬
    • 発毛を促す治療薬
    • 自毛植毛
    • LEDおよび低出力レーザー照射
  • AGA治療ではまず標準的な治療法を検討する
  • まとめ
  • 参考文献

PRP治療は薄毛改善の効果が期待できる自由診療の再生医療の一つ

PRP治療は、薄毛治療の選択肢として用いられることがある自由診療の再生医療の一つです。実際に、薄毛治療としてPRP治療を提供するクリニックも存在します。また、National Library of Medicineの「Research Progress on Platelet-Rich Plasma (PRP) in the Treatment of Androgenetic Alopecia」では、PRP治療が毛髪密度や毛髪径の改善に寄与する可能性が報告されており、ほかの治療法との併用による有用性についても検討されています。

ただし、2026年4月現在の日本皮膚科学会のガイドラインでは、PRPを用いた薄毛治療を推奨していません。ガイドラインでは、PRP治療に関して安全性や有効性が十分に検証されているとはいえないと報告されています。研究が進むにつれて状況が変わる可能性もあるため、今後の動向を慎重に見極めていく必要があります。

なお、当クリニック「レバクリ」ではPRP治療は扱っていません。

参考:National Library of Medicine「Research Progress on Platelet-Rich Plasma (PRP) in the Treatment of Androgenetic Alopecia」

PRP治療のメカニズム

PRP治療とは、自身の血液を採取し、遠心分離で濃縮した血小板(多血小板血漿)を作り、患部に注射する再生医療の一種です。血小板は傷口に集まり、成長因子を分泌して損傷部分を治す働きがあります。PRP治療はそれを利用して、濃縮させた血小板を患部に注射することで、成長因子の働きによって組織修復をサポートすると考えられています。

もともとは整形外科やスポーツ外傷などで炎症を和らげるために使われてきた治療法ですが、最近では小じわや肌質改善のための美容医療でも用いられるようにもなりました。

PRP治療は細胞を刺激して薄毛改善の効果が期待できる

PRPを用いた薄毛治療では、採取した血液から得られる多血小板血漿を頭皮に注射することで、成長因子が毛母細胞を刺激し、ヘアサイクルの成長期を延長するといわれています。ヘアサイクルは成長期・後退期・休止期の順に繰り返され、成長期が2〜6年ほど続くのが一般的です。しかし、AGA(男性型脱毛症)が発症すると、成長期が大幅に短縮され、細く弱い毛が増えて抜け毛が発生しやすくなるのです。

PRP治療によって、成長期が延長すると毛が太くなり、髪の密度が高くなる可能性があります。また、PRP治療には血行を促進する働きも期待されています。

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PRP治療を受けるメリットは3つ

PRP治療には、以下3つのメリットがあります。

  • 治療薬を服用したくない人の代替品になる
  • 比較的安全性が高いとされている
  • 性別に関係なく使用できる

ここでは、メリットをそれぞれ解説します。

治療薬を服用したくない人の代替品になる

PRP治療は注射による施術のため、毎日治療薬を服用することに手間を感じる人や、何らかの事情で服用できない人にとって、治療薬に代わる選択肢となるでしょう。

ただし、薄毛の状況によっては、AGA治療薬などとの併用が望ましい場合もあります。そのため、PRP治療をするからといって服用しなくても良いとは言い切れません。服用したくないという理由で、PRP治療を選ぶ際はその点に注意しましょう。

比較的安全性が高いとされている

PRP治療は、自己血液を用いるため、アレルギー反応や拒絶反応のリスクが低いと考えられています。PRP治療で注射する血小板は自分由来であるため、免疫機能がその血小板を異物として認識しにくく、拒絶反応が起こりにくいといわれているからです。ただし、前述したとおり、日本皮膚科学会ではPRP治療の安全性や有効性が十分に検証されているとはいえないと報告しています。

PRP治療のリスクは低いといわれているものの、ゼロではない点を理解しておきましょう。

性別に関係なく使用できる

PRP治療は性別に関係なく治療が受けられ、女性にとってはメリットがあります。

男性のAGA治療には、フィナステリドやデュタステリドなどの治療薬がある一方、これらは女性には使用できません。AGA治療薬の性質上、胎児への影響など安全性の観点から使用できないからです。 そのため、女性の薄毛治療は手段が限られてきました。しかし、PRP治療は性別に関係なく、女性でも治療が受けられます。女性にとってPRP治療は、貴重な選択肢の一つとなるでしょう。

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PRP治療を受けるデメリットは4つ

PRP治療には複数のメリットがありますが、デメリットも存在します。以下4つが考えられます。

  • 費用が高額である
  • 即効性がない
  • 効果には個人差がある
  • 皮膚の赤みなどの副作用が生じる場合がある

ここでは、それぞれについて詳しく解説します。

費用が高額である

PRP治療は1回あたり数万円の費用がかかり、複数回の施術が求められるため、高額な治療費が必要です。

そもそもAGA治療は保険適用外であり、自由診療です。つまり、クリニックが設定した費用の全額を負担しなければなりません。PRP治療も同様です。

PRP治療の価格はクリニックによって異なり、1回数万円程度する場合があります。施術の頻度もまた、クリニックに応じて異なりますが、数ヶ月に1回または1ヶ月に1回の施術が必要となるパターンも考えられます。

即効性がない

PRP治療は、すぐに薄毛改善の効果が現れるわけではありません。髪の毛が生えるのに時間がかかるのと同様に、ヘアサイクルが整い、新しい髪が生えるには数ヶ月単位で時間がかかるためです。効果を実感できる目安の期間は、施術の頻度やクリニックによって異なります。なお、効果に即効性がない点はPRP治療に限らず、AGA治療全般にいえます。

PRP治療の効果を評価するには、長期的な治療の継続が必要である点を把握しておきましょう。

効果には個人差がある

PRP治療の薄毛改善効果には個人差があります。PRP治療は薄毛改善に効果的という論文などがある一方で、すべての人に有効であるとは限りません。体質によって効果の現れ方が異なるためです。また、毛包の萎縮が高度に進行した部位や、薄毛の進行が著しい部位では効果が限定的となる可能性があります。

PRP治療は1回の費用が高額であり、長期的な継続が必要となるため、コストがかかります。それに加えて、治療開始前に効果の個人差がある点をきちんと理解しておくことが大切です。

皮膚の赤みなどの副作用が生じる場合がある

PRP治療は自己血液を利用する治療法ですが、ときには皮膚が赤くなるなどの副作用が生じる場合があります。注射による施術方法のため、注射を打ったあとに患部に赤みや腫れ、痛み、内出血などが生じる可能性があるのです。副作用は、数日から数週間で改善される一時的な場合が多いといわれています。長期間が経過しても腫れなどの副作用が引かない場合、医師への相談が必要です。

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PRP治療が向いている人とはどんな人?

PRP治療は、AGA治療薬以外の選択肢を検討している人や女性が関心をもつことのある治療法です。

AGA治療薬の内服薬は体全体に作用するため、副作用が気になって服用を控えたいと感じる方もいるかもしれません。AGA治療薬のフィナステリドやデュタステリドには、頻度不明の肝機能障害や、数パーセントの割合で性機能障害などの副作用が生じることがあります。ただし、副作用の発現には個人差があります。また、現在別の薬を服用しており、飲み合わせによりAGA治療薬を服用できない場合もあるでしょう。

一方、女性はフィナステリドやデュタステリドを使用できません。

AGA治療薬を服用したくない人、またはできない人にとって、PRP治療は選択肢の一つとなります。ただし、後述する事柄に該当する方はPRP治療が受けられないため、注意が必要です。

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PRP治療が受けられない人とはどんな人?

PRP治療は以下に該当する人は受けられないとされています。

  • がんの治療中の方
  • 抗がん剤もしくは免疫抑制剤を使用している方
  • 血液疾患にかかっている方
  • 高度な貧血がある方
  • 感染症の方

PRP治療は、自身の血小板を採取して行う治療であるため、血小板機能や全身状態によっては施術が適さない場合があります。上記に該当する方は、まず現在ある疾患の治療を進めましょう。病状や治療内容によっては施術可能となる場合もありますので、主治医へ相談してください。

ほかにも、健康状態によって医師がPRP治療をしないほうが良いと判断することがあります。施術前に自身の健康状態を医師へ正しく伝えることが大切です。

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PRP治療以外のAGA治療には何がある?

PRP治療以外にも、AGA治療は複数あります。代表的なものを以下の表でまとめました。

治療法概要
抜け毛を抑制する治療薬フィナステリドやデュタステリドを服用し、AGAの原因であるDHT(ジヒドロテストステロン)を阻害することで抜け毛を抑制する
発毛を促す治療薬ミノキシジルを使用し、血行促進やヘアサイクルの成長期を延長することで、発毛を促す
自毛植毛自身の健康な髪を毛包ごと薄毛部分へ移植する
LEDおよび低出力レーザー照射特定の波長の光を頭皮に直接照射して、細胞を刺激し、毛母細胞の分裂や血行促進を促す

AGA治療の選択肢を増やすために、これらの治療法について知っておくのがおすすめです。ここでは、それぞれの治療法について解説します。なお、当サイト「レバクリ」では、フィナステリドとデュタステリド、ミノキシジルの処方のみを扱っています。

抜け毛を抑制する治療薬

AGA治療には、抜け毛を抑制するフィナステリドやデュタステリドという治療薬があります。

AGA進行の仕組みとフィナステリド・デュタステリドの作用機序を示した図。AGA治療薬が5αリダクターゼを阻害してDHTの生成を抑制し、進行を抑える仕組みを解説。

AGAの原因物質はDHT(ジヒドロテストステロン)という男性ホルモン由来の物質です。DHTは、男性ホルモンのテストステロンが5αリダクターゼという酵素と結びつくことで生成されます。そして、DHTがアンドロゲンレセプターという受容体と結合することで毛包が萎縮し、抜け毛へと発展するのです。

フィナステリドとデュタステリドは、5αリダクターゼを阻害し、DHTの生成を抑えます。つまり、抜け毛を抑制する働きが期待できます。

なお、フィナステリドやデュタステリドは、PRP治療との併用が可能です。

発毛を促す治療薬

AGA治療には、発毛を促進するミノキシジルという治療薬があります。ミノキシジルの作用は、完全には解明されていませんが、血管拡張作用による毛包周囲の血流改善やヘアサイクルの成長期を延長させる働きが期待できます。以下の画像を参考にしてください。

ミノキシジルの発毛作用を示したイラスト。毛包周囲の血流を改善する作用により酸素や栄養が届きやすくなり、発毛が促進されることを説明のイメージ

血流が改善されると、毛包周囲の環境改善に寄与すると考えられています。また、以下の画像のように、ミノキシジルにより成長期が延長すると毛が太く長く育ちやすくなるでしょう。

ミノキシジルによるヘアサイクルの改善効果を示したイラスト。外用薬・内服薬には、ヘアサイクルの成長期を延長する効果があることを説明。

これらの作用で、健康的な髪の成長や発毛促進が期待できるのです。なお、ミノキシジルには外用薬と内服薬があり、外用薬は厚生労働省から承認されていますが、内服薬は承認されていません。

ミノキシジルもPRP治療と併用できます。

自毛植毛

AGA治療には、自分の毛を薄毛部分に移植する自毛植毛という治療法があります。たとえば、AGAの影響を受けにくい後頭部や側頭部などの箇所から健康な髪を採取し、薄毛部分へ移植します。

自毛植毛の仕組みの説明図。後頭部や側頭部などAGAの影響を受けにくい箇所から健康な髪を採取し、薄毛が気になる箇所へ採取した髪を移植する仕組みを説明のイメージ

メリットは、自身の髪を移植するため、体内の免疫機能がその髪を異物として認識しにくく拒絶反応が起こりにくい点です。一方、デメリットは施術費用が総額30万円〜120万円程度と高額になる可能性がある点です。また、自毛植毛はおおよそ1年の治療で完成形に到達するといわれています。

なお、植毛には人工毛植毛もありますが、効果や安全性の根拠が不十分であるため、日本皮膚科学会から行うべきではないとされています。

LEDおよび低出力レーザー照射

AGA治療ではまず標準的な治療法を検討する

現状でAGA治療薬の使用を始めていない方は、PRP治療を検討している場合でも、まずは治療薬による治療が選択されることが一般的です。 PRP治療は毛髪の成長をサポートする可能性が検討されている一方で、コストがかかる点がデメリットです。しかし、AGA治療薬は初期コストを抑えて治療をスタートできます。

AGA治療薬はPRP治療との併用が可能なので、まずは薬のみで始めて効果を見ながらPRP治療を追加するという選択肢もあります。

また、オンライン診療に対応している医療機関では、自宅で診察や処方を受けられる場合があります。どの治療法であっても、AGAの改善には長期継続が必要です。自身が無理なく続けられる治療法を選択することが大切です。

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まとめ

PRP治療とは自身の血液を採取し、遠心分離で濃縮した血小板を作り、患部に注射する再生医療の一つです。整形外科やスポーツ外傷に使われる一方で、薄毛改善への効果も期待されています。自身の血小板を注射する施術方法であるため、比較的安全性が高いといわれていますが、日本皮膚科学会のガイドラインでは、PRP治療は安全性や有効性が十分に検証されているとはいえないと報告しています。

PRP治療は、治療薬以外の選択肢を検討している方や、フィナステリド・デュタステリドを使用できない方が関心をもつことのある治療法です。ただし、自由診療のため費用が高額になりやすく、効果の実感までには数ヶ月単位の時間が必要となります。

AGA治療薬が使用できる方は、まずはコストを抑えられる投薬治療から検討し、状況に応じてPRP治療との併用を検討するのが望ましいでしょう。

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参考文献

National Library of Medicine「Research Progress on Platelet-Rich Plasma (PRP) in the Treatment of Androgenetic Alopecia」

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フィナステリド・デュタステリド内服薬抜け毛の進行を食い止める
ミノキシジル内服薬・外用薬毛包を活性化させ発毛を促す

治療期間について
効果実感には個人差がありますが、ヘアサイクル改善のため3ヶ月〜半年ほどの継続が推奨されます。

費用について
AGA治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代(1ヶ月数千円ほど)の他に、初診料や診察料がかかる場合もあります。

治療の継続には期間と費用に加え、定期的な通院が必要です。時間や費用、人目などの通院の負担が、忙しい方にとって課題となる場合があります。

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