更新日:2026年08月05日


この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
「ワックスを使うとはげるって本当?」と不安な方もいるかもしれません。結論として、ワックスが薄毛の直接的な原因になる可能性は低いでしょう。ただし、使い方によっては頭皮環境を悪化させ、抜け毛を招くことがあります。適量を守り、その日のうちにシャンプーで洗い流すことが大切です。薄毛の進行が気になる場合はAGAや脂漏性皮膚炎に伴う脱毛などが考えられるため、まずは医師に相談することをご検討ください。
ワックスではげるかどうか気になる方もいるかもしれませんが、ワックスそのものが薄毛の直接的な原因になる可能性は低いでしょう。ただし、ワックスの使い方や落とし方を誤ると頭皮環境が悪化し、間接的に抜け毛を招くことがあります。
なお、成人男性に起こるAGA(男性型脱毛症)は、男性ホルモンのDHT(ジヒドロテストステロン)や遺伝の影響で起こるとされています。ワックスの成分が直接的にAGAを引き起こすことはない点に留意しましょう。
ワックスがはげる原因になるといわれる主な理由は、以下の3つです。
ただし、ワックスは正しく使えば薄毛の要因になることを過度に心配する必要はありません。
毛穴に詰まった皮脂やワックスが酸化することで頭皮環境が悪くなり、間接的に薄毛の原因になる可能性があります。ワックスに含まれる油分と頭皮で分泌された皮脂が混ざり、毛穴に詰まると酸化が進みます。酸化した汚れによって、細菌が繁殖して頭皮に炎症を引き起こしたり、髪の毛の成長を妨げたりする可能性があるでしょう。
毎日ワックスを使って髪をセットする方は、その日のうちに洗髪することが大切です。
ヘアワックスに含まれる合成界面活性剤などの一部の成分は、肌のバリア機能を低下させることで頭皮に刺激を与え、結果として薄毛の原因になる可能性があります。特に敏感肌の方や頭皮が荒れやすい方の場合、ワックスの化学成分によってかゆみやフケが発生し頭皮環境が悪化すると、髪の成長に悪影響を与える可能性があるでしょう。
自分の頭皮の状態を日ごろから気にかけることや、肌にあった製品を使うことが大切です。
髪をセットするときに強く引っ張ることや、ワックスを洗い落とすときの過度な摩擦は、物理的な刺激による抜け毛を増やす原因になります。また、指に力を入れて洗髪すると、頭皮を傷つける恐れがあるでしょう。
物理的な頭皮へのダメージは、積み重なることで薄毛を進行させる要因となるため、セットや洗髪のときには髪を優しく扱うことが大切です。

ワックスの使用が薄毛の直接的な原因になることはありません。しかし、ワックスと一緒に皮脂が毛穴に詰まって酸化したり、化学成分で頭皮が荒れたりする場合があります。また、ワックス使用時や洗髪での引っ張り・摩擦でも、髪や頭皮に負担をかける可能性があるでしょう。気になる方は、頭皮の状態を観察しながら使い方を見直してみてください。
薄毛や抜け毛が気になるもののワックスを使いたいときは、正しい使い方を守ることが大切です。髪や頭皮への負担を最小限に抑えながら使用しましょう。
ワックスを塗布する際は、頭皮に直接触れないよう髪の中間から毛先にかけてなじませるのがコツです。ワックスが頭皮に付着してしまうと毛穴に詰まり、酸化した汚れが炎症を引き起こす可能性があります。適量のワックスを手のひら全体に薄く伸ばしてから、髪の表面を優しく、毛先に向かってなじませるようにしてヘアスタイルを整えましょう。
ワックスによる髪や頭皮への影響を回避するには、使用量を守ることが大切です。大量のワックスを使うとかえってセットが崩れやすくなるだけでなく、シャンプーでは落ちにくく、過剰な洗髪により髪や頭皮の負担になります。使うワックスは、10円玉の大きさを目安に調整すると良いでしょう。
適切な量を守ることで、毛穴の詰まりを防ぎ、頭皮への負担を減らしながらヘアスタイルを整えやすくなります。
ワックスの油分は塗布後の経過時間が長くなるほど酸化が進み、汚れを落としにくくなります。強い力で無理やり落とそうとすると頭皮にダメージを与えるため、その日のうちにシャンプーで洗い流しましょう。
適切なシャンプーの流れは、以下のとおりです。

上記の流れを意識すると、強力な洗浄力のシャンプーを使わなくても、ワックスや頭皮の皮脂を洗い流しやすくなります。頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまわないよう、1日に2回以上のシャンプーは避け、洗浄力のマイルドなシャンプーで汚れを落とすことが大切です。
ワックスによる薄毛や抜け毛を防ぐには、週に数日、ワックスなどのスタイリング剤を使わない「頭皮のリセット日」を作るのも一つの方法です。洗い残しによる毛穴の詰まりや頭皮の炎症は、健やかな髪の成長を妨げる要因になります。
スタイリングをしない日を作ることで、髪や頭皮の負担を減らしましょう。
薄毛が気になっているなら、成分と落としやすさを意識しながらワックスを選びましょう。できるだけ頭皮に優しいものを選ぶのがポイントです。
ワックスを購入するときは、天然由来のオーガニック成分が配合された製品を選ぶのが一つの選択肢です。オーガニック成分は添加物が少なく、刺激になりにくい傾向があるためです。肌に優しく、頭皮の負担を抑えられます。
オーガニック成分配合の製品はアルコールや香料が少ない傾向があるため、敏感肌や乾燥肌の方にとっても使いやすい可能性があります。刺激になりにくいヘアワックスを選ぶことで、炎症のリスクを抑え、不安を減らして使えます。
水溶性のワックスやグリースは、洗髪時の頭皮への負担を減らす選択肢となります。油分が強いワックスは、シャンプーで落としにくく、過度な摩擦により頭皮に負担がかかりやすくなります。
薄毛が気になり始めたら、髪型をキープする力やスタイリングのしやすさだけでなく、洗い流しやすさも意識して製品を選ぶことが、頭皮環境を悪化させないコツです。
ワックスを正しく使うと、薄毛を目立たせずにスタイリングできます。地肌の露出を抑えつつ、ボリュームを出すためのコツを確認していきましょう。
薄毛の印象をやわらげるスタイリングのコツは、トップにボリュームを出して視線を集めることです。ドライヤーの風を根元に当て、トップの髪をふんわりと立ち上げてから少量のワックスで固定しましょう。トップにボリュームが出ると頭皮が見える面積が減るため、髪全体の密度が高く見えることが期待できます。
重いワックスで固めるのではなく、空気を含ませるようにふわっと仕上げることが、薄毛を感じさせないスタイルを作るポイントです。
薄毛の印象をやわらげるスタイリング方法の一つは、分け目を変えることです。長期間同じ場所で髪を分けていると、毛の流れが寝たまま固定されて地肌の白さが強調されやすくなります。そのため、定期的に分け目を変えて地肌が見えるラインをずらし、薄毛部分をカバーすると良いでしょう。
ドライヤーを使って分け目を逆サイドに変えたり、コームでジグザグに分けて左右に髪を散らしたりすることで、地肌の境界線がぼやけて薄毛部分を自然にカバーできます。また、髪の毛の根元が立ち上がりやすくなり、視線を散らしながら全体的なボリューム感をアップできるのもポイントです。
抜け毛の原因が、ワックスではなくAGA(男性型脱毛症)や生活習慣の乱れであるケースも考えられます。自分に当てはまる原因を確認し、適切な対策をとりましょう。
薄毛・抜け毛が起こる原因の一つとして考えられるのが、AGA(男性型脱毛症)の発症です。思春期以降に始まり徐々に進行する脱毛症で、日本人男性の約30%に発症するとされています。

AGAの進行パターンとしては、額の左右が後退する「M字型」、つむじ周辺の頭頂部が薄くなる「O字型」、額の生え際全体が後退する「U字型」が挙げられます。AGAを発症すると髪が細く短くなり、徐々に地肌が目立つようになります。

AGAはフィナステリド・デュタステリド・ミノキシジルといったAGA治療薬で治療できます。早期に適切な治療を開始することで薄毛の進行を抑えたり現状の毛髪を維持できたりする可能性があるため、薄毛が気になる方は早めに医師に相談しましょう。
薄毛や抜け毛の原因として、AGA以外の脱毛症も考えられます。
| 疾患名 | 特徴 |
|---|---|
| 円形脱毛症 | ・円形や楕円形などの脱毛斑が生じる ・免疫系の異常が原因となる |
| 脂漏性皮膚炎に伴う脱毛 | ・かゆみや赤み、脂っぽいフケが出る ・過剰な皮脂分泌やマラセチア菌の繁殖などによる炎症が原因となる |
| 粃糠(ひこう)性脱毛症 | ・乾燥した細かいフケが出る ・頭皮にかゆみを伴う ・生活習慣や間違ったヘアケアが原因となる |
頭皮に炎症が起きていたり、特定の箇所だけが薄毛になったりする場合は、上記のような原因が考えられます。気になることがある場合は、自己判断せず皮膚科や薄毛専門クリニックで医師に相談しましょう。
過度な栄養不足や睡眠不足などの生活習慣の乱れも、薄毛や抜け毛の原因になることがあります。髪の毛の成長や生成には、タンパク質や亜鉛、ビタミンなどをバランスよく摂ることが大切です。

過度な栄養不足になると、毛根で髪の毛の成長を担う毛母細胞への栄養素の供給が滞り、間接的な薄毛・抜け毛の原因になります。1日3食、栄養バランスの良い食事をとることを心がけましょう。
ワックスの使用方法を見直しても抜け毛が減らず、薄毛が進行していると感じる場合は、医師に相談してみましょう。抜け毛や薄毛の原因は、AGAだけでなく脂漏性皮膚炎に伴う脱毛など多岐にわたります。
薄毛の原因を自身で判断するのは難しいため、抜け毛が気になるときはまずはクリニックを受診することが大切です。医師の診断を受けることが症状改善への第一歩となります。
ここでは、ワックスと薄毛の関係についての質問に回答します。
ワックスをつけたまま寝るとはげますか?
1〜2回ワックスをつけたまま寝た程度であれば、はげることはありません。ただし、つけたまま寝る習慣が長く続くと、ワックスや皮脂が毛穴に残って酸化し、頭皮環境が悪化する可能性があります。頭皮環境の悪化は間接的に抜け毛につながるため、ワックスはその日のうちに洗い流すことが大切です。
ワックスをやめたら薄毛は改善しますか?
頭皮環境の悪化が原因で抜け毛が増えていた場合は、ワックスの使用を控えることで頭皮の状態が落ち着き、抜け毛の症状も改善することがあります。一方、AGAが原因の薄毛はワックスをやめても進行するため、改善しない場合は医師への相談を検討しましょう。
ジェルやスプレーもはげる原因になりますか?
ジェルやスプレーなどの整髪料も、洗い残しがあると毛穴詰まりや刺激の原因になります。ワックスと同様に頭皮に直接つかないよう使用し、その日のうちに洗い流すことで頭皮への負担を抑えられます。
ワックスで頭がはげる可能性は低いものの、誤った使い方をすると頭皮環境を悪化させ、間接的に抜け毛を招く恐れがあります。ワックスではげるといわれる主な理由は、毛穴に詰まった皮脂・ワックスの酸化や合成界面活性剤などの成分による頭皮への刺激、セットやシャンプー時の物理的なダメージが起こりうるためです。
ワックスによる髪や頭皮への負担を避けるには、頭皮を避けて塗布する、適量を守る、当日中にシャンプーで十分に洗い流すなど、ワックスを正しく使うことが大切です。また、オーガニック成分配合やシャンプーで落としやすい水溶性タイプのワックスを選ぶことも、頭皮への負担軽減につながるでしょう。
抜け毛・薄毛が気になる場合は、AGA(男性型脱毛症)や脂漏性皮膚炎に伴う脱毛などの原因が考えられます。薄毛が進行していると感じる場合は、早めに医師に相談しましょう。
参考:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド 2023」
記事を読んでAGAの治療に関心を持ったものの、こんな不安やお悩みはありませんか?
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AGA治療は、主に内服薬・外用薬で行われます。
| 代表的な成分 | 分類 | 主な効果 |
|---|---|---|
| フィナステリド・デュタステリド | 内服薬 | 抜け毛の進行を食い止める |
| ミノキシジル | 内服薬・外用薬 | 毛包を活性化させ発毛を促す |
治療期間について
効果実感には個人差がありますが、ヘアサイクル改善のため3ヶ月〜半年ほどの継続が推奨されます。
費用について
AGA治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代(1ヶ月数千円ほど)の他に、初診料や診察料がかかる場合もあります。
治療の継続には期間と費用に加え、定期的な通院が必要です。時間や費用、人目などの通院の負担が、忙しい方にとって課題となる場合があります。
オンライン診療とは、スマホやPCを使い、ご自宅など好きな場所から医師の診察を受け、お薬を配送してもらえるサービスです。従来のAGA治療における「通院の負担」「待ち時間」「人目」といった課題を解決します。
「レバクリ」は、AGA治療の「始めやすさ」と「続けやすさ」を重視し、オンライン診療のメリットを最大限に活かしたサービスを提供しています。
また、成長ホルモンは就寝中に多く分泌されるため、質の良い睡眠をとることで髪の修復・成長を促せます。

厚生労働省によると、成人に必要な睡眠時間はおよそ6〜8時間とされています。この時間を目安に質の高い睡眠をとることで、健康な髪を育む環境づくりにつながります。
参考:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド 2023」
過度な精神的・身体的ストレスはヘアサイクルを乱し、「休止期脱毛症」といった脱毛症を引き起こすことがあります。適度な運動やリラックスできる時間を持つなどして、ストレスを発散することが大切です。ウォーキングや入浴、ヨガなど、自分に合ったストレスケアを日常に取り入れることは、全身の健康維持に役立ち、結果として健やかな髪を育むことにつながるでしょう。